白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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三十六話

 

 18階層、『リヴィラの街』のある湖畔の底より這い出てきた食人花の群れやアイズを狙って飛来していた異形の雌の胎児が宿っていた宝玉、更に合図を狙おうとしていた身体に魔石を有する謎の者に対して自らの超常的な視力、卓越した弓術と【スキル】、『魔弾』を使って対処したベル。

 

 しかしてベルは全ての体力を使った事と精神力を全て使った『精神疲弊(マインドダウン)』によって眠りについてしまった。

 

「ふぁぅ……はぁ……ひゃふ」

 

 そして、ベルは頭に髪を撫でられたり、頬を突かれたり、身体を撫でられたりして心地良さと気持ち良さを感じながら、暖かさと匂いに包まれた状態で目覚める。

 

 

 

「ふふ、起きたようだな」

 

「おはようございます、ベル様」

 

「んふふ、おはようございます。ベル」

 

「貴方の寝顔はやはり、愛らしいですね」

 

「迷惑かけて本当にごめんな」

 

「ベル、お疲れ様」

 

「ベル君、頑張ったね」

 

「ベルは偉いね」

 

「本当、ベルと一緒に戦うとやりやすくて良かったよ」

 

「ふふ、頼りになる射手さんね」

 

「お疲れ様でした」

 

 森林地帯にてベルは女性陣に囲まれ、中心で寝かされており、微笑まれながらリヴェリアにリリルカ、ヘイズ、アスフィにルルネ、レトゥーサにランテたち【アルテミス・ファミリア】、アイズにティオナ、ティオネにレフィーヤ達にそれぞれ甘やかされ、可愛がられ、愛されていく。

 

 

 

「は、はい」

 

 そうして少しするとベルは起き上がり、全ての事情を聞く。

 

 

 

 『リヴィラの街』で娼婦に扮した刺客に【ガネーシャ・ファミリア】のハシャーナが殺人されたのは彼がダンジョンで依頼された物、つまり異形の雌の胎児が宿った宝玉を回収したからだ。

 

 そして、その回収した宝玉を『リヴィラの街』で受け取り、依頼主へと運ぶ依頼を受けたのがルルネだった。

 

 ルルネによると前払いも良かったらしいのだ。そして、依頼人の姿は黒衣の人物で素顔などは全く分からなかったらしい。

 

 更に宝玉もアイズの魔法に反応したのだろうが、急に小鞄を破壊しながら飛び出していったとの事だった。

 

 

 

 そして、ベルは自らの視力で見た魔石を有した謎の人物の事をフィン達に言う。

 

 潜みながら様子を見ていた事からも考えてハシャーナを殺した刺客だろうという事も……。

 

 

 

「さながら『怪人(クリーチャー)』ってところかな」

 

「狙いはアイズか……」

 

 フィンは仮に『怪人』と名前を付け、リヴェリアはアイズを狙っていると確信しながら思案に暮れる。

 

「僕より強いアイズさんに言うのもおかしいですが、気をつけてくださいね。守れるときは守りますから」

 

「ふふふ、ありがとう」

 

 アイズに注意するように言えば、頭を撫でられながら微笑まれる。

 

 ともかく、その後は皆でバベルへの帰還を始めてギルドに事情を説明しに行くとフィン達、【ロキ・ファミリア】と別れたのである。

 

「ベル君は頑張ったそうだね」

 

「偉いな、ベル」

 

「ありが……とう……ござい……ます」

 

 そうして夜中、ヘスティアにアルテミスとベルはたっぷり抱き締められ、愛撫され、奉仕をされた事で身も心も溶ける程に蕩かされたのだった……。

 

 

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