白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

40 / 85
三十九話

 

 冒険者にとってなくてはならない組織こそギルド本部である。

 

 それはそもそも魔石を換金する権利を独占しているのもあるが、場合によればダンジョンの情報の提示を始めとして様々な冒険者活動のサポートを受けられるからだ。

 

 それにダンジョン活動を主要とした派閥においては納める税が商業系派閥より少なくて良いといった優遇もある。

 

 勿論、探索階層の更新など成果の証明などもする必要があったりするが……。

 

 そんなギルド本部で働く受付嬢で自分の担当アドバイザー、なにより自分にとって大切な女性であるエイナに危害を加えようとした【ソーマ・ファミリア】をベルは許せなかった。

 

 

 

 リリルカに一応、派閥の情報を聞くと【ソーマ・ファミリア】は犯罪も辞さない者がいるなど問題のある派閥だという事が分かったので襲撃した。

 

 団長であるザニスが証拠隠しや逃亡からの雲隠れをしないようにするためである。

 

 襲撃においてはベルはリリルカにヴェルフ、ヘイズにアルテミスに【アルテミス・ファミリア】の眷属たち、タケミカヅチに【タケミカヅチ・ファミリア】の眷属たち、ヘルメスに【ヘルメス・ファミリア】の眷属たちに協力してもらった。

 

 

 

 

 結果としては襲撃は成功し、軽く『神酒』の酒蔵を守っていた団員達を制圧し、逃亡を図ったザニスはベルが両足を射抜いて逃亡を阻止し、ソーマも捕えた。

 

 そうして、ザニスだけは治療を最低限に本来は『神酒』中毒で問題を興す奴を監禁するための牢に入れてもらい、他の団員達は後に来る【ガネーシャ・ファミリア】による監査をしっかりと受ける事、悪事の証拠などもしっかり出してギルド本部からのも含めて裁きを受ける事。

 

 そして、望む者がいれば派閥の脱退や『改宗(コンバージョン)』という別の主神の眷属になる事を許す事などを言った。

 

「……分かった」

 

「責任もって誓いを守らせてもらいます」

 

 ソーマはアルテミスにヘルメス、タケミカヅチの言葉を受けて渋々と言った様子で受け入れ、派閥の中ではまともであったチャンドラというドワーフは自分が団長になるという条件も受けながら、頷いたのであった。

 

 

 

 

 そうして……。

 

「はい、これでリリ君はボクたちの団員だよ」

 

「ありがとうございます、ヘスティア様……ベル様、これからはもっと身近に貴方をお支えしますね」

 

「うん、よろしくねリリ」

 

 リリルカ・アーデは【ソーマ・ファミリア】を脱退し、【ヘスティア・ファミリア】の団員になった。

 

 

 

 

 

 

 その後……。

 

 

 

 

「オリオン、やはりお前はとっても優しい子に育ったな」

 

「誰かのために怒って頑張れるベル君が一番好きだよ」

 

「リリもベル様の優しさが大好きです」

 

『私達もベルの優しさが大好きだよ』

 

「勿論、私もです」

 

「良い子に育ってくれて私は嬉しいですよ」

 

「私もそう思う」

 

「勿論、私もだ」

 

「ふやぁ、ふ、あう、んくぅ……」

 

 廃教会にてベルはアルテミスにヘスティア、リリルカにレトゥーサにランテ達【アルテミス・ファミリア】の眷属たち、アスフィにルルネ、ローリエたちにたっぷりと可愛がられ、甘やかされ、愛され尽くしたのだった……。

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。