四十三話
ダンジョンの『深層域』である37階層より帰還をしている冒険者の一党があった。
「ふう、やっぱりウダイオスの相手は少人数だと大変だったねぇ」
「そりゃそうよ、本来ならもっと大勢で倒すような相手だもの」
「でも、倒せた」
「ああ、良くやったよ三人とも」
「私としては止めたかったが……まあ、ベルに触発されたというのも分かる」
「ベルの戦いを見ているとこっちも負けられないってなりますからね」
「相変わらず、皆さん凄いです」
37階層には『ウダイオス』という階層主がいるのだが、その途轍もない強敵相手に戦い、勝利したというその一党とは少し前に24階層で別れた【ロキ・ファミリア】のフィンにリヴェリア、アイズにティオナにティオネ、レフィーヤにラクタである。
ベル達と別れて探索を続けていたのだが、37階層に来たところで階層主の産出期間であったのもあり、アイズにティオネ、ティオナの3人がベルに負けられないと強くなるため、『ウダイオス』に戦いを挑んだのだ。
そして、積極的に挑む3人をフィンにリヴェリア、レフィーヤが支援をした形である。
ウダイオスを倒した後は魔石の回収をしてオラリオへの帰還をする事にしたのだ。
「ああ、早くベルに会いたいな……いっぱい可愛がって癒されるんだ」
「ふふ、ベルの反応は素直だものね。こっちが癒されるわ」
「会うの、楽しみ」
「そうだな、だがベルの迷惑にならない範囲で可愛がるようにな」
「ふふ、そうですね」
「兎人より、兎っぽいって本当、凄いですよね」
帰還しながらベルを可愛がり、甘やかしたいという欲求をティオナにティオネ、アイズにリヴェリア、レフィーヤ達は強めていく。
一党はやがて24階層まで到達し……。
『オオオオオッ!!』
モンスターの群れが【ロキ・ファミリア】へと襲い掛かろうと迫った瞬間……どこからか幾つもの矢が飛来しモンスターを穿ち抜いていく。
「ふっ!!」
そして、矢の飛来に紛れる形で縦横無尽に駆け跳ねる白き狩人が打撃のためのスパイクを融着して取り付けたような弓を左手で振るい、破砕していきながら右手に持った片手剣で切り裂いていき、瞬く間に凄まじき狩りの舞踏にて群れを全滅させた。
「お久しぶりです、皆さん」
『ベル、久しぶり』
白き狩人ことベル・クラネルが【ロキ・ファミリア】の皆に笑みを浮かべながら、挨拶をすればリヴェリア達は近寄り、頭を撫で回し、顔や頬を擽ったり掻いたり、揉んだりしてはそのまま可愛がっていく。
「あ、ちょ、ふぁぁ……」
ベルはあっという間にリヴェリア達により、軽く蕩かされていくのであった……。