白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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四十八話

 

 ベル・クラネルの1党は24階層で起こっているという異常な数のモンスターの群れの徘徊に対し、それを討伐する事に決めつつも情報収集のために18階層にある『リヴィラの街』へと向かった。

 

 『リヴィラの街』の頭目であるボールスに聞けば、モンスターの徘徊は確かで24階層を探索した冒険者の中にはそれによる被害を受けた者や死ぬ事となった者らもいると聞き、早く対処しようとしたところで【ヘルメス・ファミリア】の団員でベルにとっては親しい仲であるローリエと出会った。

 

 そうしてアスフィにファルガー、ルルネなど団員の多くがいる『黄金の穴蔵亭』へと案内された。

 

「皆さんも24階層へと向かうんですね……というより、僕にも声をかけて欲しかったですよ。アスフィさん」

 

「なんでもかんでも貴方に頼るような事はしたくなかったんですよ。それに依頼は私達への物でしたから」

 

 ちょっと拗ねたような感じで言うベルへアスフィは頭を撫で回しつつも意見を言った。

 

 そう、今回、【ヘルメス・ファミリア】は24階層のモンスターの異常な数の群れでの徘徊についての調査を原因も含めて依頼されたのである。

 

 その依頼を受けたのはルルネであり、もっと言えば18階層でハシャーナから荷物を受け取り、運ぶという依頼をルルネにした者と同じであった。

 

「ルルネさん、前も危ない目に遭ったのにまた同じ人から依頼を受けるなんて……」

 

「ぅっ……す、すみません」

 

「もっと言ってやってください、ベル。本当、弱みを握られた事もそうですが……お陰で私達にまで巻き込んで……盗賊ともあろう者が駆け引きで負けてどうするのです」

 

「うう~、もう本当に悪かったって。反省もしているから許してくれよ~」

 

 ルルネはこの前からも何度もアスフィに説教されているようで本当に参っていた。

 

「(うーん、この感じ……親近感が……)」

 

 ヘイズはアスフィの様子に苦労もそうだが、過労死気味に働かされる者が故の親近感をも覚えた。

 

「でも、僕はこうしてアスフィさん達と協力して依頼を出来るっていうのは嬉しいです。いっぱい助けますね」

 

「ベルは本当に優しくて良い子ですね……でも、無理はしたら駄目ですよ」

 

「ありがとう、本当にありがとう……ベル、また迷惑をかけるようでごめんな」

 

「ベル君、本当に君は素晴らしいヒューマンだ」

 

「ふふ、一緒に頑張りましょうねベル君」

 

「ベル君がいるのはとっても心強いよ。よろしくね」

 

 ベルの笑みと言葉にアスフィ、ルルネとローリエ、パルゥムの女性で魔導士であるメリルとヒューマンの女性で茶髪のネリーが癒されつつ、頭を撫でたりしながら声をかけるのであった……。

 

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