白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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五十話

 

 ダンジョンの中層域における最後であり、最奥の階層こそ24階層である。

 

 そして、24階層には異常な規模のモンスターの大群が徘徊しているのをベル・クラネル達は確認しながら討伐のためにアイズとベルは動いた。

 

 アイズからすればLV.6になったばかりでその増大した能力を感覚で把握しつつ、心身を調整する必要があったのでモンスターの大群と交戦できるのは丁度良かった。

 

 ベルはそれをただ、眺めるばかりなのは性に合わないので加勢するのを許してもらい、そうして見事に討伐したのである。

 

 だが、これでベル達の仕事は終わらない。そもそも、モンスターの大群が徘徊する事になった原因を調査しなければならないし、それも解決する必要があるからだ。

 

「モンスターがいる所を進みましょう」

 

 アスフィの判断により、モンスターが押し寄せてきた方向を逆に辿っていく事にする。

 

 するとそれは正しく、断続的にモンスターの行列が通路から押し寄せてきたのをアイズとベルを中心に討伐していきながら進んでいくと……。

 

「どうやら依頼主が言うように『食糧庫』に原因があるようですね」

 

 植物のそれから道が岩場のような構造となり、進んでいくと洞窟然としたものに変わる。

 

 それにより、依頼主からも言われていた事だが『食糧庫』に原因があるとアスフィは判断する。

 

しかし……。

 

『これはっ!?』

 

 食糧庫への通路を塞ぐ巨大な大壁がアイズ達の前に立ちはだかっていた。緑色の肉壁であり、まるでダンジョンに寄生しているが如く……明らかな異変で異物であった。

 

「他の経路も調べましょう」

 

 アスフィは団員達に指示をすると……。

 

「本当に嫌な予感がします……」

 

「ええ、ダンジョンは『異常事態』が良くありますが、これは質が違いますね」

 

「はい、ダンジョン特有の物では無い気もします」

 

「ですね」

 

「うう、また面倒な依頼を引き受けちまった。いつも以上に用心しないとな」

 

「ああ、そうだな」

 

 ベルの呟きにアスフィとアイズ、ヘイズにルルネ、ローリエたちが呟いていく。

 

 

 そうして調査に向かったファルガー達が戻れば他の経路も肉壁が塞いでいるとの事。

 

 

 

「モンスターが異常な大軍で押し寄せていたのは大移動だったようですね」

 

 24階層の食糧庫は今、ベル達がいる北に南西に南東の3つ。

 

 

 

 北の食糧庫の経路が閉ざされているので残る南の食糧庫に進路を転じたのがモンスターの徘徊の原因であるとアスフィは確信したのである。

 

「この中に入るしかありません」

 

 肉壁の中心に花の花弁が折り重なったような口、あるいは門のような器官があるのを確認するとアスフィは言いつつ……。

 

「少し休憩しますよ」

 

「あう、ふ、くひゅ、んんん……」

 

 そうして、アスフィ達女性陣はベルを抱き締めたり、撫で回すなどして彼を蕩かせつつ、回復薬を飲むなども含めて一度心身の回復に務めたのであった……。

 

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