白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

52 / 85
五十一話

 

 ベル・クラネル達は24階層にてモンスターが異常な大軍の群れとなって徘徊していた理由を突き止めた。それは北の『食糧庫』への道を謎の緑色の肉壁に封鎖された事によるものだったのだ。

 

 北の食糧庫に行く事が出来なくなったので南西と南東の食糧庫にモンスターは合流したりしながら、結果として大軍となって徘徊するようになったという事であった。

 

 そして、何より北の食糧庫の道を封鎖する緑色の肉壁にベル達は近づいた。それまでの道中で疲れた身体と精神を休めるための小休止をした後……。

 

 

 

 

「では入りましょうか。メリル、魔法を」

 

「はい」

 

 アスフィの指示によってメリルは魔法を放ち、その大火球によって肉壁の門のような花の花弁が折り重なったような箇所が破壊される。

 

 皆で中に入ると……。

 

 

 

「壁が……」

 

 ダンジョンに寄生しているかのような印象を与えていた肉壁だがそれを実証するように自己修復してベル達を肉壁の中に閉じ込めた。

 

 ルルネが振り返り、声を上げた。

 

「大丈夫ですよ、ルルネさん。脱出出来なくなったわけじゃないです。また破壊すればいいんですから」

 

「ベルの言う通りです」

 

「そ、それもそうだな」

 

 ベルがルルネへ呼びかければアスフィがベルの頭を撫でつつ、同意した。

 

 そうして肉壁内の探索を始め、アイズが何を思ったか壁の一角に移動して愛剣で壁面を切りつける。

 

 

 肉壁は斬れ、その割れ目からはダンジョンの本来の石壁が確認できたが、素早く肉壁は修復を開始して、割れ目を塞ぐ。

 

 肉壁はダンジョンの上に被さっているようだった。

 

 

 

 ともかく、そのまま進んでいくと……。

 

「オオオオッ!!」

 

 やがて天井より大量の食人花が襲い掛かる。

 

「やあああっ!!」

 

 それに対しベルは迅速に動き、短弓と片手剣の二刀流によって次々に食人花を切り伏せていき、アイズもまた、同様に切り裂いていく。

 

 しかし……。

 

 

 

「っ!?」

 

「アイズさんっ!?」

 

 突如、巨大な柱がアイズを狙って次々と天井から打ち出され、アイズはそれを回避しているうちに左右の道が塞がり、極厚の壁となってベル達と分断されてしまった。

 

「仕方ないか」

 

 今はどうにもできないし、何より食人花の群れはまだ襲い掛かってきている。

 

「やあああっ!!」

 

 ベルは更に片手剣と短弓による二刃を舞わせて食人花の群れを切り伏せつつ、よほど奥に行かせたくないのか激しさを増す食人花の襲撃を捩じ伏せ、そうして食糧庫本来の『石英』による光が垣間見える場所へとアイズを除いた皆で向かったのであった。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。