白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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五十三話

 

 ベル・クラネル達は24階層に3つある『食糧庫』のうち、緑肉の壁で道中すら覆われた北の『食糧庫』の中へと入り、途中でアイズと分断されながらも先へと進んだ。

 

 本来の食糧庫の場所に辿り着けば、モンスターにとって栄養となり、冒険者達にとっては毒となる液体を出す石英が3体の巨大な食人花に寄生されていた。

 

 食人花は石英から栄養を吸い出し、それによって成長を遂げながら食糧庫内を中心に緑肉の壁を構成していたのである。

 

 また、食人花を生み出し続けてもいるし宝玉に包まれている雌の胎児に栄養を捧げてもいたのだ。

 

 食人花関連の養殖場のようなものとなっていたが、更に『闇派閥』の残党だろう者たちに体内に魔石を宿した『怪人』の男もいた。

 

 ベル達の姿を見ると襲い掛かって来てベル達は戦闘を始める。ベルは魔法と【スキル】の相乗効果によって闇派閥の男たちが自爆装置を身に着けている事を見抜き、皆へと警告しながら切り伏せていった。

 

 男たちと戦闘をしながら、指揮官だと思われる白骨の兜をした怪人の隙を伺い、そして隙を見せた瞬間、体内の魔石を狙って矢を射る事で穿ち貫き、モンスターが魔石を射られればそうなるように指揮官だろう男を消滅させたのである。

 

『アアアアア!!』

 

 ベルへと超巨大な食人花が触手を放ち、牙を剥きながら襲い掛かって来た。

 

「はあああっ!!」

 

 それらを駆け跳ねるようにして回避しつつ、超巨大な食人花と雌の胎児を射抜く瞬間を見定めようと集中する。

 

『アアアアアッ!!』

 

 超巨大な食人花はそれぞれひたすらに攻撃をベルへと加えていくがベルはひたすらに間隙を縫うようにして掻い潜っては駆け跳ねる。

 

 そうして……。

 

「ここだぁぁぁっ!!」

 

 ベル・クラネルは矢筒から矢型の魔剣にして雷属性の魔弾のそれを引き抜き、番えて引き絞りながら体力と精神力を全て注ぎながら放った。

 

『アアアアアアアアアアッ!!』

 

 ベルの放った魔弾は強烈な雷光の閃光となりながら、次々に超巨大の食人花を射抜き、宝玉内の雌の胎児に炸裂すると雷光が爆発し、それは食人花と雌の胎児を覆って消滅させたのである。

 

 

 

「ぐ、う……」

 

 

 次の瞬間、どこかから前にベルが矢で射抜いた怪人である赤髪の女が落下し、何とか受け身を取りながら立ち上がり、状況を把握すると石英の大主柱へと即座に破壊する。

 

 実は大主柱は食糧庫の中枢であり、女が壊した事で天井が崩れ始めていく。

 

「皆、逃げろおッ!!」

 

「こっちっ!!」

 

 ベルは皆と共に急いで食糧庫からの脱出を始め、女が落下してきたところから駆け寄り、合流してきたアイズの助けも得て、這う這うの体で食糧庫に緑肉の壁からの脱出をしたのであった……。

 

 

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