白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

58 / 85
五十七話

 

 ベル・クラネルとリリルカ達、【ヘスティア・ファミリア】は到達階層を増やすための遠征を行う【ロキ・ファミリア】と【ヘファイストス・ファミリア】のそれに同行するよう求められた。

 

 何度かベルが【ロキ・ファミリア】に借りを使っている事やダンジョン探索を共にしている事でベルの弓の腕が並外れているがゆえに頼もしい事など、椿からの要求など色んな条件が重なり、【ロキ・ファミリア】はベルに同行を申し出たのだ。

 

 そうして、詳しい話し合いのためにアイズとティオナとレフィーヤがベルとリリルカ、ヘスティアを自分たちの本拠へと案内していく。

 

【ロキ・ファミリア】の本拠があるのはギルド職員のための高級住宅街や下界の様々な種族のため、服飾店が数多く並んでいたりする北のメインストリートである。

 

「さあ、此処が私達の本拠だよ」

 

 北の目抜き通りから外れた街路沿い、周囲一帯の建物と比べて群を抜いて高い長大な館をアイズ達は指差す。

 

 その館は高層の塔が幾つも重なって槍衾のようであり、赤胴色の外観もあって燃え上がる炎を思わせた。

 

 塔の中で最も高い中央塔には道化師の旗が立っており、この館こそが【ロキ・ファミリア】の本拠である『黄昏の館』である事を証明していた。

 

「おーう、ようこそベルたん。ドチビが来たのは納得いかんけど……」

 

「いや、同行持ち掛けてきたのはそっちだろう……ボクだって本当は君のところと関わり合いたくないやい」

 

「ヘスティア様、ロキ様、喧嘩しないでくださいよぉ」

 

『ごめん』

 

 アイズ達がベルを連れて『黄昏の館』に入れば待っていたロキがすぐさま、駆けつけベルを快く迎え入れたがヘスティアに対しては言葉通りに納得いかなそうである。

 

 ヘスティアも早々に喧嘩をしそうな嫌悪の雰囲気を出す。

 

 ベルが悲し気に言えば、ヘスティアもロキも互いに誤って喧嘩を止めたが……。

 

 

 

「ベル、今回は私達の要望を聞いてくれて感謝する」

 

「はうう」

 

 

 

 そうして、ロキはベル達をフィンにリヴェリア、ガレスの三首領がいる部屋へと案内する。

 

 するとリヴェリアが微笑みながらベルに近づいて彼の頭を撫で回した。

 

 

 

「お主の話は色々、聞いておるし一緒に探索するのが楽しみじゃ」

 

「こちらこそ、ガレスさん」

 

 ガレスもベルへと声をかけ、ベルも好意的な態度を見せるガレスに対し、好意的な態度を返す。

 

 

 

「ベル、僕たちの要求に応えてくれてありがとう。遠征中に先達として色々、ダンジョンについて教えもするし、君の冒険者活動の学びの糧になるようさせてもらうよ」

 

「ご厚意ありがとうございます、フィンさん。迷惑にならないように、足を引っ張らないように頑張ります」

 

 

 フィンからの言葉に応じつつ、握手を交わし合うと『遠征』についての色んな話を交わし合ったのであった……。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。