白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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六十話

 

 ダンジョンの深層域で【ロキ・ファミリア】の未到達階層である59階層を目指しての遠征に参加する事になったベルは遠征の日まで【ロキ・ファミリア】と交流する事になった。

 

 そうして……。

 

「ふっ!!」

 

「やっ!!」

 

 ベルはアイズの要望により、『黄昏の館』で手合わせをする事になった。

 

 本来はLV.6とLV.4では全く勝負にはならないはずだったが、今は縦横無尽に動き回りながら、アイズとベルは片手剣で剣舞による『技と駆け引き』の応酬を繰り広げていた。

 

 

 

「ベル、凄いよ。ここまでやれるなんて」

 

「魔法と【スキル】のお陰ですけどね」

 

 アイズとベルがやり合えているのは結構な頻度でダンジョン探索に向かっており、彼女の動きを見ているのもそうだが、視界を強化する魔法と【スキル】の兼ね合いが大きい。

 

 魔法の全力使用と洞察を続けるほどに洞察対象の理解力と把握力を強化する【スキル】の効果でベルはアイズの動きを見切り、致命的な部位に致命的な瞬間、つまりは間隙を無理やり見抜く事が出来た。

 

 こうして、ベルはアイズと剣舞を応酬する事が出来るのである。

 

 とはいえ……。

 

 

 

「まだまだ、いくよ」

 

「っ、はい!!」

 

 『器』の差は大きく、魔法と【スキル】を使用してもあくまでやり合えるというだけだ。しかも魔法の全力使用のため、ベルは消耗していき追い詰められていく。

 

 持久勝負で差が付くのだ。

 

 

 

「ぅ……く、まだまだぁぁっ!!」

 

 そうして窮地に追いやられたベルだが、絶対に勝ってみせると闘志を燃やし、それを糧に力を湧き上がらせる。

 

 彼は窮地に追いやられた時に能力を引き上げる【スキル】も有している。

 

 

 

「ふふ、やっぱり君は凄いね。じゃあ、私も本気でっ!!」

 

 まだまだ、力を上げてみせるベルにアイズは笑みを浮かべながら、まだまだ剣舞を応酬し合える事を喜ぶと本気を出していく。

 

『(凄いのは弓だけじゃ無かったのか……!!)』

 

 そうして、【ロキ・ファミリア】の中庭で壮絶にして美しくもある剣舞の応酬をベルとアイズが繰り広げる中、それを見る団員達は改めてベルの凄さに驚かされてしまった。

 

「うあっ!!」

 

 しかして、アイズに惜しいところまではいけたが、消耗もあり、最後には押し負け、吹っ飛ばされてしまい中庭を転がる。

 

 

「良い勝負だったよ、ベル」

 

「えへへ、やっぱりアイズさんは強いですね」

 

 アイズが手を出した事でその手を取って、立ち上がるのを助けてもらう。

 

 

 

「ありがとうございました」

 

「うん、ありがとうございました」

 

 そうして、手合わせを終えたので礼をすると……。

 

 

 

『おおおおっ!!』

 

 手合わせを見た団員達はベルに対し、賞賛の声と拍手を送ったのであった。

 

 

 

 

 その後……。

 

「おめでとう、ベル君。【ランクアップ】だよ」

 

 アイズに対し、健闘した事でベルはLV.4に【ランクアップ】したのであった……。

 

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