白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

68 / 85
六十七話

 

 ベル・クラネルは【ロキ・ファミリア】と【ヘファイストス・ファミリア】による派閥連合の遠征においていつも探索をしている中層域における19階層~24階層の植物の世界が広がる『大樹の迷宮』を抜けた。

 

 25階層より広がるは目算でも幅は約四百Mはあり、高さは優にその倍はあるという巨大な滝で下の滝壺へと流れる水は美しい緑玉蒼色に輝いている。

 

 この巨大な滝はこの25階層より27階層まで複数の階層まで続いている凄まじい滝である。その名を『巨蒼の滝(グレート・フォール)』と言った。

 

 25階層から27階層の層域は『水の迷都(みやこ)』と称されている。

 

 移動の仕方は大空洞の壁伝いに西へと向かい、先にある洞窟から崖内部にある迷宮に侵入、そこから円を描く様に西から北(滝の裏側)、東に向かい、階層底部にある地下連絡路を目指すという時計回りに南から南東を目指すというものだ。

 

 

 

「わあ……とっても綺麗で凄い滝ですね」

 

 そんな25階層からの『巨蒼の滝』を見てベルは感動し、目を輝かせながら眺めていた。

 

 

『(ああ~、可愛いなぁ……)』

 

 ベルの頭から兎耳があればそれを動かし、臀部にも兎の尻尾があって揺らしているようなそんな幻が見える程のベルの様子に派閥連合の女性陣は胸をときめかせ、癒されていた。

 

 

 

「ふふふ、ほらいくぞ。ベル」

 

「んん、はぁい」

 

 少し眺めていたベルへとリヴェリアが近づき、頭を撫で回して呼びかけるとベルは頷き、そうして探索を始めた。

 

 水の迷都では所々に水晶があり、その水晶が所々埋まっていたりする水晶の洞窟へと入っていく。

 

 

 

「む、あれは『迷宮珊瑚(アンダー・コーラル)』に『迷宮真珠(アンダー・パール)』。どっちも良さそうだな。誰か取って来てくれんか?」

 

「じゃあ、僕が行ってきます」

 

 椿が水流を挟んだ水晶の岩場に樹枝状の塊が生えているのを見つけ、その塊の中にある貝殻も見つけた。それが良い武器素材になる素材や金品として質の高い素材であった事で採取を誰かに頼み、その頼みにベルが動いた。

 

 

 ベルは俊敏さを活かし、水晶の岩場の先端を蹴りつけては飛び上がっていき、椿に指示された通りの素材を素材採集用の背嚢に入れていった。

 

 

 

「椿さん、ちゃんと取ってきましたよ」

 

「うむ、流石はベル坊だな。良く取って来てくれた。ありがとう」

 

「ふひゅ、んん……はぅぅ」

 

 椿はベルに対し、笑いかけながらその体を抱き締め、胸の中にベルの顔を埋めかせながら自分の臭い、熱や感触を堪能させて蕩かせるのであった……。

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。