白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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七十八話

 

 ダンジョンの真の脅威であり、本領が発揮される『深層域』。

 

 ここまで足を運べる冒険者であっても本当に油断を全く許さない階層だ。当然、それは中層域でも下層域でも上層域でさえも変わらないが、やはり、深層域の『異常事態』は特に危険度が爆上がりするものが多いのだ。

 

 ダンジョンで遠征中の派閥連合はそんな『深層域』において最初に到達する事になる39階層で『安全階層』の『迷宮の灰橋(アンダーブリッジ)』で野営を行っていた。

 

「ひゃふ、んく、あふ、うう……」

 

「ベル様、相変わらず可愛いです」

 

 天幕の中で眠りについているベルをリリルカが微笑みながら、頭を撫でていく。

 

「今日も頑張ってもらわねばならないからな、今のうちにたっぷり甘やかしてやろう。私達もベルのおかげでよく眠れているからな」

 

「うん、ベルのおかげで気持ち良く起きれてる。それにベルの弓は頼りになるし……よろしくね」

 

「えへへ、頼りにさせてもらうからねベル。うん、本当可愛い」

 

「相変わらず、反則だわ」

 

「ですね……」

 

「ふふふ、これほどダンジョンに連れていきたい者もいないな」

 

『うんうん』

 

 リリルカに続いてリヴェリアにアイズ、ティオナにティオネとレフィーヤと椿がそれぞれ眠っているベルの頭を撫で回し、頬を摘まんで弄り、首元を撫で摩り、擽ったりなどして愛でていく。

 

 更には後退するなどしてアナキティにアリシア、エルフィにラクタにリーネ達、【ロキ・ファミリア】の女性陣が眠っているベルを愛でては可愛がっていく。

 

 

 

「ふ……んん……お、おはようございます」

 

『おはよう』

 

 そうして女性陣から愛でられ、可愛がられる事で心地良さそうな反応や表情をしながらベルは起床し、皆へと挨拶をすると微笑みながら、挨拶をした。

 

 ベルは『深層域』の『安全階層』である39階層で起床すると身支度を整え、用意された朝食を食べようとする。

 

「はい、ベル様」

 

「ふむ、私からもやろう」

 

「ベル、どうぞ」

 

「私もあげるよ」

 

「どうぞ」

 

「いっぱい食べたほうが力が出ますからね」

 

「手前もやるぞ」

 

「ありがとうございます」

 

 

 それぞれリリルカにリヴェリアとアイズ、ティオナにティオネとレフィーヤ、椿たち、女性陣から一つずつ、料理を口元へと差し出され、ベルはそれを食べていく。

 

 飼い兎に食べさせをしているような風景に女性陣はやはり癒される。そうして、ベルの愛嬌と癒しは女性陣に対しての英気回復に士気向上に繋がった。

 

「では出発!!」

 

『はいっ!!』

 

 こうして、フィンの号令により皆は『深層域』の探索を再開するのであった……。

 

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