白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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八十話

 

 ダンジョンの遠征をしている【ロキ・ファミリア】と【ヘファイストス・ファミリア】に【ヘスティア・ファミリア】はダンジョンの魔窟が故の脅威に本領を発揮する『深層域』に到達した。

 

 そして現在は49階層へと足を踏み入れている。この次の階層はモンスターが産出されない深層域における第二の『安全階層』である50階層だ。

 

 だからこそか49階層は過酷な階層となっている。

 

 まず階層内は超特大の広間のみで構成されており、此処は一本の草木も無い荒れ果てた大地であり、岩や砂、全てが赤茶色に染まった茫漠たる大空間である『大荒野(モイトラ)』だ。

 

 

 

 そしてこの階層には階層主である『バロール』が産出されるが、そうでなくとも山羊のようにねじれ曲がった二本の大角、筋骨隆々な肉体を有するモンスターである『フォモール』が広間を埋め尽くすように産出され、襲い掛かってくるのだ。

 

 今回、『バロール』は産出されなかった。とはいえ超大軍の『フォモール』を相手にするのは変わらない。

 

 そして、この階層に来ると【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】に【ヘスティア・ファミリア】による連合派閥の総指揮官は密集体型を組ませつつ、一つ特殊な指揮をした。

 

 中央に地面の砂を入れた袋を積み上げた台の上にベルを登らせた。そして、ベルは長弓を持ち、背中に矢の束を積んだ矢筒があるがリリルカも含めて、複数の矢筒を持った者達が控えている。

 

 

 

「【ムーン・サイト】!!」

 

 ベルは月の視界を手に入れる事で周囲を見渡しつつ……。

 

「ふっ!!」

 

 そうして、ベルは複数の矢を掴むと一度に矢を番える事で弦を引き絞り、そうして矢を雨の如く放つ。

 

 

 

「次だっ!!」

 

 次から次へとベルはフォモールの動きを見ながら弓の方向を変えながら、致命的な部位と致命的な瞬間を見抜きつつ、フォモールを穿っていく。

 

 ベルのこの的確な射撃は十分に連合派閥の前衛や中衛の助けになり、そして後衛においては魔法を放つ助けにもなった。

 

 

 

「次、お願いします」

 

「は、はい」

 

 傍に備えているリリルカや他の者達から矢の束が入れられている矢筒を受け取って、矢の雨を降らせる事でフォモールの群れを射抜いていく。

 

「【レア・ラーヴァテイン】!!」

 

 最後にはリヴェリアによる魔法によって、フォモールの群れを全滅させる事でフォモールとの死闘を制覇したのであった。

 

 

 

「っうう、手が痺れた」

 

「お疲れ様です、ベル様」

 

『お疲れー』

 

 矢を放ち続けた負荷でベルは手が痺れていた。リリルカは駆け寄り、手のマッサージを始め、他の者達もベルに水を持ってきたりなどするのであった……。

 

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