ダンジョンが魔窟として真の脅威を発揮する事になる層域こそ『深層域』である。
しかし、そんな産出されるモンスターの種類が多様化し、強さや厄介さもけた外れになっていき、数自体も大規模になってモンスターとの戦闘がひたすらに過酷になっていく『深層域』であってもモンスターが産出されない『安全階層』は存在する。
一つ目が39階層の『迷宮の灰橋』だ。
そして二つ目が超特大の広間で構成された『大荒野』にてフォモールの大群を相手にする事になるし、更に階層主のバロールとも対決するときさえあるからこそ、それを乗り越えたご褒美の如く、『安全階層』になっている50階層だ。
派閥連合は現在、そこまで到達している。
「それじゃあ、此処まで無事に来れた事を祝して乾杯」
『乾杯!!』
野営地の準備を完了すると派閥連合は食事に移る事とし、キャンプの中心で大きな輪を作る。そうしてごちそうとして
そうして総指揮官であるフィンの声に応じて皆が食事を始める。
「うん、凄く美味しい」
ベルはごちそうの味に満足しながら笑みを浮かべた。
『美味しいね』
ベルの可愛らしい様子に女性陣は癒しを受けながら、ベルの言葉に同意する。
そして食事が終わりに近づくと……。
「それじゃあ、最後の打ち合わせを始めよう」
フィンがそう話した事で皆が身構える。
「事前に伝えてある通り、51階層からは選抜したパーティで
51階層からはサポーターと言えども最低限の能力を持った者でないと探索は不可能な程に過酷である。それに大部隊での侵攻はそれだけ指揮の手間や時間が増える事になってしまう。
到達階層を増やすうえでそれは問題になるのでパーティーの身軽さを重視するべく少数精鋭での侵攻が好まれるのである。
「パーティーには僕、リヴェリア、ガレスにベート、アイズにティオネにティオナ……」
そうしてフィンは当たり前だが【ロキ・ファミリア】の第一級冒険者である首脳陣と幹部を選んでいく。
「(やっぱり、フィンさん達は凄いな)」
どうせ自分はキャンプの防衛都として残されるのだと思っていたベルだが……。
「弓手としてベルも同行してもらうよ」
「えっ!?」
フィンがベルに声をかけた事でベルは凄く驚愕していた。この遠征は【ロキ・ファミリア】のためのものであり、だからこそ自分が未到達階層を探索する際のパーティーに選ばれるとはまったく思っていなかったのだ。
「おい、この兎。あんだけ役に立っておいて、全く自分が選ばれると思って無かったようだぞ」
ベートは凄く驚愕しているベルに軽く呆れながら、ツッコんだのであった……。