白兎は狩人の誓いを   作:自堕落無力

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九十六話

 

 【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】と【ヘスティア・ファミリア】による連合派閥は【ロキ・ファミリア】が目標としていた階層である59階層を目指して遠征を行った。

 

 59階層の到達自体は見事、達成して遠征も成功という結果を勝ち取ったのだがしかし、ダンジョンはいつでも『異常事態』という『未知』をもって牙を剥く。

 

 オラリオへの帰還をしていた連合派閥だが、下層域にて『ポイズン・ウェルミス』の継続的な増殖によって、形成された大規模な群れに襲撃された。

 

 ベルも含めて59階層まで向かった精鋭たちが奮闘して、圧し留めたがポイズン・ウェルミスの毒を完全には抑えきれずに【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】の下部団員が餌食となってしまった。

 

 被害としては総団員の二分の一にも及び、急遽、中層域の安全階層である18階層で言野営をしながら、負傷者の療養をする事になった。

 

 ベートにオラリオへと先に帰還させ、ポイズン・ウェルミスの毒の特効薬を調達させて持ってこさせるのである。

 

 そうして、ベートに【ロキ・ファミリア】の本拠で留守を務めている団員達が来るのを待つのだ。

 

 ベルは積極的に負傷者の看病に世話を務めたり、動ける団員達と19階層からの層域、『大樹の迷宮』へと向かって食べられる木の実や茸などを採りに行き、そのついでに魔石にドロップアイテムを獲得して運んだりもした。

 

 

「ベル様、お疲れ様です」

 

「つくづく、ベルは良い子だな」

 

「うん、文句なしに良い子」

 

「でも、ベルもちゃんと休まないと駄目だよ」

 

「まあ、むしろ私達が休ませるけどね」

 

「ほら、私達に身を委ねてください」

 

「ふふふ、ベル坊は可愛がれば可愛がるほどますます可愛がりたくなるなぁ」

 

『ベルは本当に可愛いね』

 

「うひゅ、んくぅ、ひゃ、ああ……」

 

 休憩中及び、就寝する時にはリリルカにリヴェリア、アイズとティオナにティオネ、レフィーヤに椿、アナキティにアリシアなど女性陣がベルを抱き締め、褒め言葉をかけたり、あるいは口づけしたり、擽ったり、撫で摩ったり、甘噛みしたりするなどしてベルを可愛がり、甘やかしては愛する事で蕩かせていった。

 

 そんな中……。

 

『オオオオッ!!』

 

 18階層にまで響く振動とモンスターの咆哮、その規模から【ロキ・ファミリア】は17階層にて産出される『迷宮の孤王』、『階層主』の一種である巨人のモンスターであるゴライアスだと断定した。

 

「僕が行ってきます」

 

 ベルは『ゴライアス』の討伐を申し出……。

 

「ふっ!!」

 

『――』

 

 ベルは遠距離より、月の視界を得る魔法を使いながら複数の【スキル】を重ね合わせながら長弓を構え、番えた矢に体力と精神力の大半をつぎ込んで弦を引き絞り、そうして矢を放つ。

 

 すると見事にゴライアスの頭部が穿たれると共にはじけ飛び、ゴライアスの死体は倒れる。

 

 そうしてベルについてきた団員達と作業して、ゴライアスの魔石を獲得しつつ、ドロップアイテムも獲得し、18階層に戻ったのであった……。

 

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