【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】と【ヘスティア・ファミリア】による連合派閥は【ロキ・ファミリア】が目標としていた階層である59階層を目指して遠征を行った。
59階層の到達自体は見事、達成して遠征も成功という結果を勝ち取ったのだがしかし、ダンジョンはいつでも『異常事態』という『未知』をもって牙を剥く。
オラリオへの帰還をしていた連合派閥だが、下層域にて『ポイズン・ウェルミス』の継続的な増殖によって、形成された大規模な群れに襲撃された。
ベルも含めて59階層まで向かった精鋭たちが奮闘して、圧し留めたがポイズン・ウェルミスの毒を完全には抑えきれずに【ロキ・ファミリア】に【ヘファイストス・ファミリア】の下部団員が餌食となってしまった。
被害としては総団員の二分の一にも及び、急遽、中層域の安全階層である18階層で言野営をしながら、負傷者の療養をする事になった。
ベートにオラリオへと先に帰還させ、ポイズン・ウェルミスの毒の特効薬を調達させて持ってこさせるのである。
そうして、ベートに【ロキ・ファミリア】の本拠で留守を務めている団員達が来るのを待つのだ。
ベルは積極的に負傷者の看病に世話を務めたり、動ける団員達と19階層からの層域、『大樹の迷宮』へと向かって食べられる木の実や茸などを採りに行き、そのついでに魔石にドロップアイテムを獲得して運んだりもした。
「ベル様、お疲れ様です」
「つくづく、ベルは良い子だな」
「うん、文句なしに良い子」
「でも、ベルもちゃんと休まないと駄目だよ」
「まあ、むしろ私達が休ませるけどね」
「ほら、私達に身を委ねてください」
「ふふふ、ベル坊は可愛がれば可愛がるほどますます可愛がりたくなるなぁ」
『ベルは本当に可愛いね』
「うひゅ、んくぅ、ひゃ、ああ……」
休憩中及び、就寝する時にはリリルカにリヴェリア、アイズとティオナにティオネ、レフィーヤに椿、アナキティにアリシアなど女性陣がベルを抱き締め、褒め言葉をかけたり、あるいは口づけしたり、擽ったり、撫で摩ったり、甘噛みしたりするなどしてベルを可愛がり、甘やかしては愛する事で蕩かせていった。
そんな中……。
『オオオオッ!!』
18階層にまで響く振動とモンスターの咆哮、その規模から【ロキ・ファミリア】は17階層にて産出される『迷宮の孤王』、『階層主』の一種である巨人のモンスターであるゴライアスだと断定した。
「僕が行ってきます」
ベルは『ゴライアス』の討伐を申し出……。
「ふっ!!」
『――』
ベルは遠距離より、月の視界を得る魔法を使いながら複数の【スキル】を重ね合わせながら長弓を構え、番えた矢に体力と精神力の大半をつぎ込んで弦を引き絞り、そうして矢を放つ。
すると見事にゴライアスの頭部が穿たれると共にはじけ飛び、ゴライアスの死体は倒れる。
そうしてベルについてきた団員達と作業して、ゴライアスの魔石を獲得しつつ、ドロップアイテムも獲得し、18階層に戻ったのであった……。