仮面ライダートラッシュ   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。今更だけどこの戦いは仮面ライダートラッシュの「第一部」最終決戦みたいな内容となっております。つまりこの戦いが終われば一区切りですね。まだまだ書きたいことがたくさんあるので期待していただければ。

今回はVSダークトラッシュ。楽しんでいただけたら幸いです。


第三十三の清掃:ダークトラッシュの大掃除

「……これは想定外だ」

 

 

 六道捨我は、モニター越しに復活を果たした自分の会社の名前に冠する王の姿を見て、顎に手をやっていた。彼は、画面の端で変身が解除され、倒れ伏している仮面ライダークロウリー/星霜菅良の様な狂信者ではない。では何故、その復活を求めていたのか。それは、利益になるからだ。ゴミをゴミリオンという“兵器”として、再利用できる力を有した自然災害【塵塚怪王】。その力を己が物にして制御できれば、莫大な利益となる。そうなれば、チリヅカ・コーポレーションは日本だけでなく世界まで完全に支配できる。どれだけ消費しても再利用できる、最強の軍事国家が生まれるのだ。

 

 しかし、これはいただけない。前回(・・)もそうだった。本来自我を持たないはずの“塵塚怪王”という現象に起きたイレギュラー。本来はただ人の世を終わらせる「リセットボタン」だったはずのそれに、人間への憎悪というトリガーが生まれてしまった。その結果起きたのが、廃棄物症候群(トラッシュシンドローム)である。結果的にチリヅカ・コーポレーションが覇権を握ったものの、それは想定外によるものだ。六道が開発した仮面ライダーデリートがいなければ世界は確実に終わっていたと断言できる。星霜綺羅羅を生贄として再誕した塵塚怪王は「掃除する」と宣言した。前回と違って意思疎通はできるものの、説得は無理だろう。これでは五年前の焼き直し(リバイバル)である。それだけは、止めなければならない。

 

 

「……仕方がない。――――幹部全員に通達。えー、星霜菅良は意識を失ったため命令権を失った、これより私が命令を下そう。諸君、最悪の事態だ。塵塚怪王が人類への憎悪を抱いたまま復活した。故に、足止めはもういい。旧東京都に集結し、これを打破せよ」

 

 

 通達を終えて一息ついた六道捨我は、モニター越しに映るトラッシュを見て、笑う。

 

 

「八多喜怜二。お前はまた、私に奇跡を見せてくれるのか?」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「私はヒカリじゃない……仮面ライダーダークトラッシュ。……掃除の時間ですわ」

 

『ダストリガー!リサイクレーン!』

 

 

 そう告げたダークトラッシュが一瞬だけ目隠しする様にダストドライバーの「眼」に右手をかざすと、左手にガシャガシャと音を立てて瓦礫が巨大なクレーンの様な腕を組み立てていき、できあがったのは巨大なクレーンアーム。

 

 

「まずはその見苦しい粗大ゴミの塊から処理してあげますわ…!」

 

「ヒカリ……ッ」

 

『来るぞ相棒!』

 

 

 トラの警告に、両腕を交差して身構えるトラッシュ。しかしダークトラッシュが左腕のクレーンアームを軽く振るっただけで大地が裂け、凄まじい衝撃波が襲い掛かり、咄嗟にエアーファンを起動して空に逃れるも余波で天に打ち上げられる。見れば、一度きりなのかクレーンアームが崩れていくのが見えた。

 

 

「私の知らないトラッシュ……面倒ですわね」

 

『ダストリガー!テンペスットボトル!』

 

「なにっ!?」

 

 

 すると再び一瞬「眼」を隠してゴミを組み立てて形成されたのは、ダークトラッシュの横に浮かぶ巨大なペットボトル型のミサイル六つ。あまりに見覚えのありすぎるそれは一斉に射出され、空中を高速で逃げるトラッシュを追尾し全弾炸裂。大爆発で地上まで吹き飛ばされるトラッシュは、レンジブラスターで落ちる先の地面の水分を蒸発させて柔らかくなったそこに着地して難を逃れるも、その瞬間には目の前にダークトラッシュが迫っていて。

 

 

『ダストリガー!エキゾチックレイ!』

 

「ゴミはゴミらしく、埋め立てられてなさい」

 

「ぐああああっ!?」

 

 

 そのまま巨大化した右拳に押しつぶされ、地面に埋められるトラッシュ。さらにブロック型の脚が振り上げられ、何度も何度も踏みつけられて胴体から火花が散る。

 

 

「なんで、俺達の力……っ」

 

「誰が一番近くで見てきたと思っていますの。貴方の力は知り尽くしていますわ。そして今の私は造物の化身、塵塚怪王と一心同体。ジャンクキューブなど使わずとも…!」

 

『ダストリガー!リボルバイク!』

 

「ぐううっ!?」

 

 

 さらにダークトラッシュは右手にタイヤシールドを組み立て、弾丸の嵐を至近距離から容赦なく叩き込む。しかも弾丸まで無尽蔵らしく、何時まで経っても勢いが止まない。それは復活し、乱入してきたベノムに蹴り飛ばされて、ダークトラッシュがスカイツリー内に吹き飛ばされるまで続いた。

 

 

「助かったよ、サラ……」

 

「ごめんなさい怜二さん、間に合いませんでした……」

 

『俺にはわかるぜ、奴はもう慧月ヒカリじゃねえ!俺達とも違う、バケモノだ!』

 

「バケモノとは失礼しますわね……()の出涸らしでしかないゴミの分際で」

 

『なんだとお!行くぞ相棒!』

 

 

 何事もなかったかのように出てくるダークトラッシュが、右手を振るう。それだけで周囲の瓦礫が浮かび上がり、ベノムの拳を弾き飛ばした。

 

 

「なっ…!?」

 

「あまねく造物すべて、私の手足ですわ」

 

 

 そして、ダークトラッシュの右手の動きに合わせてクレーンアームの幻影が現れると瓦礫を鷲掴み。ギュッと圧縮されて人型を形作り、スパイダーゴミリオン、バットゴミリオン、ケルベロスゴミリオン、リザードゴミリオン、コブラゴミリオン、マンドリルゴミリオン、ゼブラゴミリオン、オウムゴミリオン、クレインゴミリオン、エレファントゴミリオン、ホースゴミリオン、ローカストゴミリオンが形成され、トラッシュとベノムを取り囲む。

 

 

「嘘だろ…!?」

 

『今まで倒してきたゴミリオンだ!』

 

「リサイクル…?」

 

『関係ねえ!全部餌にしてやる!』

 

「……変身」

 

『ジャンクラッシュ・デリート……!』

 

 

 そこにデリートが乱入。マンドリルゴミリオンを一撃で粉砕するも、エレファントゴミリオンの巨体に蹴り飛ばされる。まだクロウリーにやられたダメージが残っているのだ。追撃をベノムが受け止め、トラッシュがドライヤガンとジャーランチャーでエレファントゴミリオンを撃破した。

 

 

「掃除屋…!」

 

「無茶です!」

 

「無茶でもやらないと……日本が今度こそ滅ぶわよ……!」

 

「ベノムの相手だけをさせるつもりでしたが……ちょうどいいですわね」

 

 

 そう言ってベノムとデリートに再生ゴミリオンを嗾けるダークトラッシュは、応戦しようとしていたトラッシュの目の前に一瞬で移動すると、そのブラウン管テレビ型の顔面を四角い指で鷲掴みにして跳躍、自分がさっきまで生贄としていたスカイツリーの上に着地すると、投げ捨てた。

 

 

「ぐあっ!?」

 

「さっきは無粋な邪魔をされましたので……続きと行きますわよ!」

 

『ダストリガー!ホーキージャベリン!』

 

「目を覚ましてくれ、ヒカリ!」

 

 

 瓦礫が組み立てられて形成したホーキージャベリンを片手で握り、振り回すダークトラッシュ。遠心力を乗せた一撃で吹き飛ばされ、全身の装甲が砕けて素体に戻ってしまうトラッシュ。ジャンクキューブ「家電」は負荷に耐え切れず、爆散した。

 

 

『ジャストラッシュ!あっと驚く!アトミックブロック!』

 

「ようやく知っている姿になりましたわね…!」

 

 

 砕け散ったホーキージャベリンを投げ捨てたダークトラッシュのストンプキックが胴体に炸裂、蹴り飛ばされバウンドするトラッシュ。そこにダークトラッシュは殴り掛かり、両手を交互に叩きつけていく。その暴れっぷりは野性の獣の様で。防御に秀でているアトミックブロックの装甲がすぐに罅が入り始める。

 

 

『相棒!このままじゃじり貧だ!』

 

「やめてくれ、ヒカリ!」

 

 

 咄嗟に放った蹴りがダークトラッシュを蹴り飛ばし、距離を取る両者。ダークトラッシュは「眼」を隠すように手をかざした。先ほどまでの「ダストリガー」が一瞬だけだったのに対し、こちらは五秒間たっぷりと、まさしく“閉ざし”ていた。

 

 

「私の目の前から消えて失くなりなさいな!!」

 

『ダストザス!!フューリーサクリファイス!!』

 

『相棒、必殺技だ!最大出力の五回押し込め!それしかねえ!』

 

「くそっ……うおおおおおっ!」

 

『トラッシュ!!!!! アトミックレンジング!!』

 

 

 ダークトラッシュが踏み込んでどす黒いゴミルギーを集束させた右拳を振りかぶり、自棄だと言わんばかりに五回押し込んで同じく膨大なゴミルギーを纏って繰り出したトラッシュの拳が交差し、大爆発と共にスカイツリーだった建物は完全に崩壊した。




大暴れダークトラッシュ。地味に明かされた六道の野望。再生ゴミリオンと要素盛沢山。感想で期待されてたエコちゃん様の動向は次回にて。順序がね……。

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