仮面ライダートラッシュ   作:放仮ごdz

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どうも、放仮ごです。そろそろ味方も強くしていきたい。といいながら新勢力登場な今回。

ベノム大暴走。楽しんでいただけたら幸いです。


第四十の清掃:暴走ベノム、外からの刺客

 あのあと、ミラース含めたダストルーパー部隊は全員撤退し、俺達も帰路についた。その数時間後だった。北海道の代表「雪鬼組」が公式に声明を発表した。【新東京都への食糧の供給を断つ】あの男、氷室が言ってた言葉そのままだ。これにより、新東京都は変わらず供給されている四国や九州から高価で取引して食料を得なければならない状況に陥り、かつてない食糧難に陥っていた。

 

 

「……中央区の奴らは金があるからいいが、それ以外の人間に渡る食料も高価になって手に入れにくくなってる……チリヅカは自分たちが原因だとは言わずになんとかするとは言ってはいるが……」

 

『まあ無理だろうな。あの大々的な宣伝からのこれだ』

 

「こっちに構っている暇もないのかチリヅカの襲撃がないのは嬉しいですわね」

 

『ゴミリオンは相変らず出るけどね。やっぱりあの子の怨念は消えてないのか……』

 

 

 そう言って、怜二とトラ、ヒカリとエコちゃん様が視線を向けた先には、ゴミリオンからちぎった腕を持って腹部のドッくんに咀嚼させているサラがいた。

 

 

「よく噛んで食べてね?お腹空いてるとはいえ、私のお腹が壊れちゃうから……」

 

『はぐ、はぐ、美味い』

 

「……なんというか、サラも順応したよな」

 

「そうですわね……わたくしの暴走が役に立ったのならいいのですが」

 

「私自身の悪意ってのはまだ納得はいってないんですけど、なんか可愛くなって……」

 

「「わかる」」

 

 

 サラの言葉に、机の上に置いてある相棒たちを見て頷く怜二とヒカリ。話題は、氷室についてに変わっていく。

 

 

「…俺、神奈川へ行った時みたいに北海道へ行って直談判しに行こうと思うんだ。このままじゃ新東京都は終わりだ」

 

「一人じゃ危険ですわ!せめてソリッドアライブを使えるように私も…!」

 

「いや、それはだめだ。俺がいない間、誰が新東京都を守るんだ。追い詰められたチリヅカは頼りにならない。そして、サラを1人で残すのも不安だ。暴走しないという確証がない」

 

「それは……そうですが。でも、一人で行かせるのは反対ですわ!それならみんなで…」

 

「いや、二人以上で行くのは燃料や食料が持たない。多くて二人だ。だから、俺とトラで……」

 

「燃料ならホーキージャベリンには必要ありませんわ!」

 

『一応あれゴミルギー消費してるから燃料がないわけじゃないよ』

 

「あの……私たちの意見は無視ですか?確かに暴走しないっていう確信はないですけどぉ……」

 

 

 玲二とヒカリの喧嘩に、何も言えないのでぼやくしかないヒカリ。すると満足げに舌なめずりしたドッくんが口を開いた。

 

 

『俺は、塵塚怪王の血に落とされて死に瀕した相棒の憎悪から生まれたんだ。悪意だけじゃない、不安感みたいなマイナスな感情が集まって俺ができているんだぜ』

 

『俺やエコちゃん様とその相棒みたいな関係じゃなく、二重人格みたいなもんってことか?』

 

『ああ。もう一人の相棒、って言っても差し支えないぜ。……どうした相棒?そんな湿気た面して』

 

 

 ドッくんの独白に、暗い顔をするサラ。みんなが綺麗な世界で笑って暮らせることを願う善人には、耐え切れない話だった。

 

 

「そうです、私が、私の悪意が、人々を殺したのは変わらない……いくら怜二さんとヒカリさんが受け入れてくれても、私は……」

 

「いや、アレは事故だ……なあ、そうだろうドッくん!?」

 

『初めて変身した時の話か?アレは(サラ)の意思でやったことだ。悪意だけじゃない、肉体を再構築したことによる消費した体力を取り戻すためにも、食事は必要だった』

 

 

 顔を覆って嘆くサラを慰めようとするが、人の心を持たないドッくんがばっさり切り捨てる。あれは、あの殺戮は、確かにサラ自身から無辜の人々に向けられた悪意だったのだと。

 

 

「ウウッ……私、は、ワタシハ……ああ、あああああアアアアア!?」

 

『うお、なんだあ!?』

 

「サラ!?」

 

『まずいよヒカリ!』

 

「止めるのですわ!」

 

 

 髪の色が毒々しい紫色に染まって怪しく眼を輝かせ、外に出ようとするサラを止めようとする怜二とヒカリ。しかし人ならざる剛力で弾き飛ばされ、サラは掌から生み出したジャンクキューブ「毒」をドッくん……サラと意識が混在しているのか喋らなくなったベノムドライバーに装填しながら外に出る。

 

 

『ジャンクキューブ……ジューシー……!マゼマゼ……!ベノミックス…!』

 

「ああ、アの時のこトを思い出シたら、オ腹空いタ……ヒヒヒッ、アハハハハハッ……変ッ身」

 

『スベテノミコム!ベ―ノーム―!』

 

 

 お腹を擦って狂気的な笑みを浮かべたその姿がどろりと溶けて、異形の姿を形作って跳躍するベノムに、怜二とヒカリは相棒たちを腰に取り付けながら外に飛び出し、駆け出す。

 

 

『トラッシュドライバー!…ジャンクキューブ!プレス!』

 

『エコードライバー!ジャンクキューブ・ウォッシュ……』

 

 

「「変身!」ですわ!」

 

 

『ジャストラッシュ!あっと驚く!アトミックブロック!』

 

『エコードレス、響け……エコー……エコー……エコー……エコー……!

 

 

 そしてトラッシュはマシントラッシュトライカーに、エコーはホーキージャベリンに乗ってベノムを追いかけるのだった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 そして、その様子を上空のヘリから見張っていた者たちがいた。濃い青色の防寒型軍服に身を包む銀髪碧眼の女性と、白地に水色のラインが引かれた全身を覆う特殊スーツを着用した、いかにもな軍人たちであった。しかも、明らかに日本人ではなかった。

 

 

「発見……アレよ」

 

「あれがそうなのね、エリィ?」

 

「準備、作戦……」

 

「「「「「はっ!」」」」」

 

 

 一番傍に控えているスーツの上から唯一青いマフラーを付けた青髪ポニーテールで金眼の隊員からエリィと呼ばれたリーダー格の女性が狙撃ライフル風コンパウンドボウ型の装備を両手で構えて命令を告げると、ヘリはベノムを追って旋回した。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「止まれ!止まってくれ、サラ!くそっ、このままじゃあの時の二の舞だ!」

 

「人間じゃない身体のせいか普段から多大なカロリーを消費するサラに、空腹は耐えられないことに気付くべきでしたわ!」

 

『ギャハハハアハハハハハハハハッ!餌ッ!餌ッ!餌ァアッ!』

 

 

 自動車をひっくりかえし、街路樹を薙ぎ払い、道路を突き進むベノムを追いかける怜二とヒカリ。どうにかして止めなければ、とエコーはホーキージャベリンを加速して勢いよく飛び降りて、ベノムの凸凹している大きな背中にしがみついた。

 

 

「こんのおおお……正気に戻りなさいな!」

 

『邪魔、だあ!』

 

 

 浄化の泡を掌から出してベノムを浄化しようとするエコーだったが、その大きな長い腕でエコ―の首根っこを引っ掴み、眼前まで持ってきたベノムはエコーを放り投げ、落ちてきたところにラリアット。

 

 

「が、あっ…!?」

 

 

 咄嗟に泡で全身を覆って衝撃を和らげるも、耐え切れずに吹き飛ぶエコー。それを受け止めるはテンペスットボトルに変身したトラッシュ。空気砲を撃ってベノムを牽制しながら、とあるジャンクキューブをエコーに手渡した。

 

 

「二人がかりで浄化するぞ、ヒカリ!」

 

『オートラッシュ!息の根ストップ!ウィキッドゾンビー!……クレンジング!!……光溢れる!ソリッドアライブ!』『ジョーカスプレイザー!』

 

「それしかないですわね…!」

 

『フキフーキー!その仮初(かりそめ)の命を放棄せよ、ホーキージャベリン』

 

 

 ソリッドアライブに変身し、ジョーカスプレイザーを構えて連射しながらベノムに突撃するトラッシュ。ホーキージャベリンを召喚し、くるくる回しながらそれに続くエコー。ベノムはそれを視界に入れると拳を振るい、トラッシュのジョーカスプレイザーを握った右手とぶつけ、相殺した。

 

 

「ぐうっ……まだまだあ!」

 

 

 指の骨が粉砕骨折するほどの衝撃だったが、ソリッドアライブの能力で即再生して、右拳を叩きつけるたびにジョーカスプレイザーの拡散する浄化の泡を叩き込むトラッシュ。そんなトラッシュをアームハンマーで地面に叩きつけ、踏み潰すベノムの頭上にエコーが舞い上がり、バットの様に握ってフルスイングしたホーキージャベリンが頭部に炸裂、大きく揺らがせトラッシュを開放。すかさずトラッシュが右ストレートを叩き込み、零距離で拡散する浄化の泡をベノムドライバーに叩き込んだ。

 

 

『ぐうううっ!腹が減ったんだあああ!!』

 

「なら!」

 

「痛いけど我慢しなさい!」

 

 

 それでも暴れるベノムに、二人が必殺技の構えをとった、その時だった。

 

 

「っ!危ない、ヒカリ!」

 

『スプレディーゴー!スローリー!』

 

 

 それに気づき、咄嗟に大きな泡型に広げた弾丸でエコーと自身を守る様に防御。しかしベノムはもろに受けて体が凍り付き、防ぎ切ったものの凍り付いた泡が落下してパリィン!と砕け散る。突如襲ってきたそれは、凍てつく弾丸だった。

 

 

「誰だ…!」

 

 

 いつの間にか音もなく上空に待機していたヘリに向けてジョーカスプレイザーを向けるトラッシュ。すると、垂れ下がってきたローブを掴んで4人の人間が降り立った。特殊部隊のような格好をしたそれは、先ほど見張っていた連中で。そのうち3人は手にした水色のマシンガン型の「コールドガン」の銃身下部分に、取り出したジャンクキューブを装填。

 

 

 

『『『ジャンクキューブ…!』』』

 

「……つい最近似た様なのを見たな」

 

「…日本人じゃありませんわね。アメリカ、イギリス、いやロシア…?」

 

「残念、旧ソ連」

 

「「「変身!」」」

 

 

 そして警戒するトラッシュとエコーに銃口を向けて引き金を引くと、発射された氷塊がトラッシュとエコーに当たる、と見せかけて旋回して飛び回り、隊員達の身体を撃ち抜くと、そのまま氷塊が砕け散って白い装甲に変化、装着されていき変身が完了する。

 

 

『『『凍る・COOL・コール!コールドルーパー!』』』

 

 

 隊員たちが変身したのは、白一色に水色の複眼をした、サイバーチックな忍者めいた姿のシンプルな同じ姿の仮面ライダー。一人だけ変身前から巻いていた青いマフラーを付けているが、ダストルーパーと同じ量産型だとわかる。仮面ライダー、コールドルーパー。

 

 

「依頼主、命令……お前達、捕縛」

 

『ジャンクキューブ…!』

 

 

 そして、リーダー格の女も、狙撃ライフル風コンパウンドボウ型の「サブゼロドライバー」を構えると、ジャンクキューブをバレルの中心部に装填すると、キューブを基点に氷の弦と矢が、弓部分と銃口に形成されると、それを空に掲げた。

 

 

 

「変身」

 

『寒い!サブ過ぎ!絶対ゼロ度!サブ・ゼーロォ!!』

 

 

 そして引き金を引くと無数の氷の矢が降り注ぎ、それはリーダー格の女に降り注ぐ直前で触れた箇所からしみこむ様に蒼銀色のスーツと軽装甲、濃紺色のフード付きマント、氷の結晶を模した青色の複眼が付いた仮面を形成、変身完了した。その仮面ライダー、サブゼロはサブゼロドライバーを構え、五人のコールドルーパーが並び立つ。

 

 

「任務……開始」

 

「こっちだ!」

 

 

 咄嗟にエコーの手を掴んで建物の陰に逃れるトラッシュをよそに。その場に残ったベノムに容赦ない弾幕が叩き込まれたのだった。

 

 

 その正体はチリヅカと契約した旧ソ連の生き残りで構成された特殊部隊「ホーロドニー・スメルチ」。チリヅカの清掃員などという木っ端とはわけが違う、世界の精鋭が牙を剥いた。




ベノムという仮面ライダーが制御できると思ったら、そんなことないんだなあ!空腹なだけで暴れ出す厄介な存在です。ぷっちんキレるだけで災厄になる。

そして参戦、旧ソ連の特殊部隊「ホーロドニー・スメルチ」のサブゼロとコールドルーパー。なんで某国じゃないかといううと、さすがにデリケートなので……。グレイスを参考にネリーが開発した量産型ライダーとその司令塔に当たる仮面ライダーです。

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