仮面ライダートラッシュ   作:放仮ごdz

5 / 73
どうも、放仮ごです。二日連続投稿となります。前回と直接繋がっている話なので早めに書きたかった。

今回はタイトル通り、トラッシュ新フォーム登場。楽しんでいただけたら幸いです。


第五の清掃:トラッシュVSデリート!

『相棒!こんなところ見られたら犯人だと勘違いされてしまうぜ!』

 

「ああ、そうだな相棒…ヒカリ、行こう」

 

「ええ……気分のいいものじゃありませんわね」

 

 

 ヒカリの無事に安堵し、へたり込んでいた怜二達。なんとか立ち上がった怜二がヒカリの手を引いて血に汚れた路地裏から出ようとした時だった。特徴的なバイクが路地裏の先で停まる。それに乗っていたのは、怜二たちが見覚えのあるスーツの麗人だった。ヘルメットを外してバイクから降りてサングラスをつけた彼女は顔を向け、デリートナックラーをバイクのアタッシュケースから取り出しながら問いかけた。

 

 

「怪物同士が戦っている、と通報を受けてきてみればこれはどういうことかしら」

 

「掃除屋……いやこれは、怪物が人を喰い殺していて、それで仮面ライダーが来て助けてくれて」

 

「……悪いけど、そんな嘘は通じないわ。その傍らに浮かんでいるのは何かしら?」

 

『やべっ』

 

 

 そう言ってデリートナックラーで指した先に浮かんだままだったトラッシュドライバーが怜二の背中に隠れる。トラッシュドライバーはチリヅカ・コーポレーションのものだと知っている怜二は戦慄する。

 

 

「フリーの清掃員、だったかしら。貴方がトラッシュだったのね。貴方が盗み出したであろうそれはただの人間には使えない代物よ。……人の姿をしたゴミリオンだと言われた方がしっくりくるわ」

 

「は、はあっ!?」

 

『相棒!』

 

 

 告げるなり掃除屋はデリートナックラーで驚いている怜二に殴りかかり、寸前でトラッシュドライバーが合間に入って防御。ガキンッと弾かれたまま怜二の腰に装着し、怜二と掃除屋はほぼ同時にそれぞれのジャンクキューブを手に取って装填、変身動作を行う。

 

 

『行くぜ相棒!トラッシュドライバー!』

 

『ジャンクキューブ……セット……』

 

 

 散らばった無数のジャンクパーツと展開されたエネルギーのブロックがぶつかり合い、それぞれの主の方に弾かれ待機すると同時、ハンドルとデリートナックラーを押し込む両者。

 

 

『ジャンクキューブ!プレス!』

「変身!」

 

 

『メキメキ……!バキン……!』

「変身」

 

 

 そして怜二にブロックのエネルギーが被さり、掃除屋にジャンクパーツが集束。それぞれ変身を遂げた。

 

 

『あっと驚く!アトミックブロック!』

「俺達はゴミリオンじゃない……仮面ライダー、トラッシュだ!」

 

 

『ジャンクラッシュ・デリート……!』

「証拠がないわ。仮面ライダーデリート。掃除(しごと)・開始」

 

 

 名乗りと共にブロック型のグローブとデリートナックラーが突き出され激突、火花を散らして双方弾かれる。しかしデリートは圧し潰すと言わんばかりの右拳の連打を叩き込み、デリートナックラーで打ちのめされるトラッシュは防御に切り替えてブロック型のグローブで防いでいく。

 

 

「速い…!」

 

「堅いわね……」

 

 

 するとデリートはマントをバサっとはためかせ、左腰のホルダーから電池で作り出したDジャンクキューブ「雷」を取り出すとデリートナックラーに装填し、勢いよく手で叩き潰した。

 

 

「堅いけど、これなら関係ないわ」

 

『ジャンクラッシュ・ヘブン……!』

 

 

 キューブ毎に、様々なエネルギーなどを纏ったデリートナックラーで殴り抜く必殺技であるそれは電撃を纏い、咄嗟に両腕を組んで防御したトラッシュに炸裂。高圧電流が流れてバチンっという音と共にブロックの装甲がはじけ飛び、灰色の素体を晒しながらゴロゴロと路地裏を、ヒカリの横を転がっていくトラッシュ。デリートがそのあとを容赦なく追いかける。

 

 

「怜二!」

 

「ヒカリ、こっちに来てくれ!相棒、これを吸いこめ!」

 

『おうよ相棒!ジャンクキューブ!プレス!』

 

 

 ヒカリにこちらに来るよう呼びかけ、道端に転がっていたペットボトルを握ってトラッシュドライバーに吸い込ませて、生成されたジャンクキューブ「プラスチック」を確認するなり、ハンドルを押し込むトラッシュ。

 

 

『ライトラッシュ!(てん)へすっ飛ぶ!テンペスットボトル!』

 

「むっ」

 

 

 すると上空に、蓋を下に向けたペットボトルの幻影が四つ出現。デリートに向けて突撃し、デリートがデリートナックラーで殴って弾くと、そのまま急降下して器用にヒカリを避けながらトラッシュに重なり、装甲として形成されテンペスットボトルに変身。

 

 

「飛ぶぞ!」

 

「なん、で、すわぁあああああああ!?」

 

 

 トラッシュはヒカリを横抱きで抱えると背中のペットボトル型バックパックから空気を噴出して上昇、その場を離脱した。

 

 

「……掃除はまだ終わってないわ」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「とりあえず、ここに……」

 

 

 そうしてトラッシュが飛んできたのは、トラッシュドライバーやヒカリと出会ったゴミ捨て場となっている公園。掃除された一角に着地し、何とか一息つく。ヒカリは降ろされるなり、トラッシュのボディをポコポコ殴る。プラスチック製の装甲がべこべこと鳴った。

 

 

「いきなり飛ぶんじゃありませんの!死ぬかと思いましたわ!?」

 

「ごめん……殺されると思って」

 

「……いえ、こちらこそ守ってもらったのにごめんなさいですわ。…なにをしているんですの?」

 

「アイツをなんとかするには今の手持ちじゃ足りないんだ。とにかく掃除して、ジャンクキューブを集める」

 

 

 言いながら、ゴミをトラッシュドライバーで次々と吸収させていくトラッシュにヒカリは首を傾げ、トラッシュは鬼気迫る声で応える。殺されかけて焦燥しているらしい。と、そこにエンジンの音が轟く。咄嗟に腰に戻したトラッシュドライバーのハンドルをガコンガコンガコンと三回押し込んでジャンクキューブを圧縮、ひび割れて放出されたそのエネルギーが両脇に集束して六つのエネルギーでできたペットボトルを顕現させるトラッシュ。同時にゴミ山を乗り越えて、愛車であるバイク、デリートチェイサーに乗ったデリートが現れる。

 

 

「ゴミは一片たりとも逃がさないわ」

 

「こいつでも喰らえ!」

 

『トラッシュ!テンペスットバース!』

 

 

 トラッシュが振り上げた両手を一気に振り下ろすと、ババババババン!と勢いよく射出されていくエネルギーペットボトル。しかしデリートチェイサーから跳躍したデリートは自らを追いかけてくるエネルギーペットボトルを見やると、バックルに納めたデリートナックラーを操作してDジャンクキューブを粉砕した。

 

 

「無駄よ」

 

『ジャンクラッシュ・ヘル……!』

 

 

 そのまま急降下するデリートは、両手に粉砕されたDジャンクキューブに内包された全エネルギーを集めて、次々とパンチでエネルギーペットボトルを殴り飛ばし、空中で大爆発。爆発を背負ってマントをはためかせながら、勢いよく着地するデリート。

 

 

「なら、こいつだ…!」

 

『ジャンクキューブ!プレス!』

 

 

 そう言ってトラッシュが掲げたのは、生ごみを固めたジャンクキューブ「ウェイスト」。トラッシュドライバーに装填し、ハンドルを押し込んだ。空中に人型のドロドロしたエネルギーが出現し、トラッシュに覆いかぶさった。

 

 

「うわああああああっ!」

 

『オートラッシュ!息の根ストップ!ウィキッドゾンビー!』

 

 

 そうしてトラッシュが姿を変えたのは、これまでにない異形の姿。まるで肋骨の様なアーマーが胴体に出現し、それと両腕を覆い隠す様に緑色のドロドロした形状の装甲に包まれ、顔はドロドロしたアーマーで右目が潰れて左目だけ開けている様な形状のものに。生ごみを素体にした形態、ウィキッドゾンビである。

 

 

「くる、しい……」

 

『やっぱり無茶だぜ相棒!生ごみは生きていたゴミだ!怨念やらが詰まってるそれを制御するなんて……!』

 

「ヒカリだけでも守るんだ……!」

 

「ゴミらしくなったわね。掃除するのみ……」

 

 

 見た目通り息が詰まっているのか苦し気なトラッシュに、容赦なくデリートナックラーで殴りつけるデリート。しかし、ドロドロとした部分に炸裂したその拳はトラッシュを貫通して背後まで突き抜けてしまい、トラッシュの手に腕を掴まれ拘束される。

 

 

「うおおおおあああっ!」

 

「くっ……なんてパワー…!?」

 

 

 そのまま振り回され、次々とゴミ山に叩きつけられるデリート。そのまま解放されて投げ飛ばされ、地面を転がっていき、それをゴリラのように拳を地面に叩きつけ跳躍して追いかけるトラッシュ。デリートは咄嗟にマントを取り外して投げつけ、トラッシュの顔面を塞ぐとデリートナックラーにホルダーから取り外したDジャンクキューブ「氷」を装填、拳で破壊する。

 

 

『ジャンクラッシュ・ヘブン……!』

 

「貴方の様な凶悪なゴミリオン、ここで掃除させてもらうわ…!」

 

『トラッシュ!ウィキッドロップ!』

 

「うおおおおおおああああああ!」

 

 

 ドロドロとした装甲が流動し、掲げた右腕が巨大なドロドロの塊に膨れ上がらせるトラッシュはそれを振り下ろすのに対し、デリートはデリートナックラーに包まれた冷気を正拳突きで発射。振り下ろした体勢のままトラッシュは凍り付いてしまった。

 

 

「掃除は終わりよ」

 

「待って!」

 

 

 動けないトラッシュをそのまま殴り砕こうと歩み寄るデリートの前に、両手を広げて立ちふさがるヒカリ。デリートは首をかしげた。

 

 

「何のつもりかしら?それは……」

 

「ここにいるのは、私の恩人で友人ですわ!これ以上、酷い目に遭わせないでくださいまし!」

 

「……人間のために戦うゴミリオンがいるわけないわね」

 

 

 ヒカリの様子を見て納得すると、デリートバックルのボタンを押してDジャンクキューブを排出・消滅させ、デリートナックラーを空振りで押し込み、変身を解除した掃除屋は踵を返し、バイクに戻る。

 

 

「いいわ、私の見当違いだったから見逃してあげる。でも、素人がゴミリオンと戦っていたら何時か死ぬわよ。それは肝に銘じておきなさい」

 

 

 そう言ってデリートチェイサーに乗って去っていく掃除屋を見送り、同時に氷が砕け散って変身が解除され気絶した怜二を抱えきれず、ヒカリは倒れ込む。

 

 

「全く……世話が焼けるナイト様ですわね」

 

 

 その顔は、命にかけて自分を守ろうとしてくれた青年に対してなのか、少し嬉しそうだった。




ウィキッドゾンビ。オートラッシュ(嘔吐)とか ひどく悪い、不道徳な、いたずら好きな を意味するウィキッドとか、とにかく不穏な言葉が並んでる形態。別に暴走形態とかではないです。アトミックブロックが防御、テンペスットボトルがスピードに長けているのなら、これはごり押しするパワーに長けてる形態となります。

フォームチェンジこそしないけど、Dジャンクキューブによる属性を用いた戦い方をするデリート。前に使ったジャンクラッシュ・ヘブンは「鉄」属性の一撃でした。

お気に召していただけたら感想ならびに評価、お気に入りしてくれると嬉しいです。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。