もしもオーバーロードの現地人として強制的に転生したら?《更新停止》 作:アクドニアデフジム
第12話
さて、しばらく手を広げてグルグルと回り踊って高笑いをしていたジルクニフだが、我に返って生暖かい笑みを浮かべて見ている俺の存在に気が付き、あまりの羞恥心に、ジルクニフは思わず床に転がって悶絶し始めるが、俺は無視して話の続きをしてくれと、無情な言葉を言い放つ。
「あぁ恥ずクソ、えーあぁそうだな話の続きをしよう。まず、カーリアに与えた筆頭についてだが、まあ簡単に言うなら帝国騎士団の将軍達と同程度の指揮権を持った直属の騎士達のまとめ役だ、それ故に他の直属の騎士に対する命令権などもある訳なんだが、それで他に質問などはあるか?」
とジルクニフは皇帝直属の直属の騎士と筆頭が有する権力などを詳しく説明し、他に質問があるかと問いてくる。
要するに普段は皇帝の手足として活動し、有事の際は現場指揮も有する、言わゆる特務士官のような立場だと言うことだろうか、あと気になることは。
「なるほど、どう言う立場の役職なのかは理解したけど、一つだけ気になることがあるんだけど、私と他の直属の騎士達の役職名とかは決めてあるのかい?、もしかして前に言っていた四騎士と命名するのかい」
と俺は筆頭がどういう立場の役職なのかは理解したが、役職としての名前は決まっているのかと問う。
何せこれから帝国騎士団でも最強格が複数人勤めることになる役職だ、それは新たな象徴と畏怖の代名詞ともなりえるであろう立場であり、だからこそどんな役職名が付くのかと気になったのである。
「あぁそうだな、役職としての名は四騎士と決めているが、それとは別に各直属の騎士達の個性を表す二つ名を与えたいと考えている」
とジルクニフは新たに創設される直属の騎士達のことを四騎士と命名するが、それとは別に個人向けの二つ名を与えることを考えていると答えてくれる。
「へぇその四騎士に全員に二つ名をかい?、それはどんな二つ名を命名するのか気になるところだけど、それってつまり四騎士の筆頭になる私にも二つ名が用意されるってことかい?」
と俺はそれを聞いて、もしかして四騎士筆頭となる自身にも二つ名が用意されているのかと言う疑問をなげ掛けるとジルクニフは当たり前だろうがと言った表情を浮かべ始める。
「もちろん考えてあるとも、お前に与える二つ名は『霊廟』だ、四騎士筆頭・霊廟のカーリア、よく似合う名前だろう」
とジルクニフは自身満々な笑みを浮かべながら、俺に与えられる二つ名を答え、そして改めて役職と二つ名を合わせた名前を呼んで来る。
なるほどねぇ、世間では俺のことを霊園の美女なんて言われてたし、それに準じた二つ名を与えるってことにしたわけか、まぁ確かに少し前まで数々のアンデッドを地に帰していた訳だし。
「へぇ『霊廟』かぁ良いね、世間で霊園と言われている私合う二つ名だね、何せちょっと前まで数々のアンデッドを屍に戻して挙げていたわけだし」
と俺は『霊廟』と言うジルクニフから与えられた二つ名に対して、墓に関する名で呼ばれている自身合う二つ名だと笑みを浮かべながら答える。
「ところで、私が四騎士筆頭ってことは陛下的には私は頂点として、他に四騎士として最強格の騎士を四人選ぶ訳だけど、もう候補とかは選んでいるわけかい?」
と俺は自身が筆頭として通常の四騎士に選ばれる騎士達の候補はもう選んでいるのかとどうかを聞いてみると、ジルクニフはものすごく苦虫をかじった表情を浮かべ始める。あぁどうやらあまりよろしくないらしい。
「帝国騎士団に所属する騎士だけでなく、宮廷にいる皇帝直下の白銀近衛に所属する騎士まで探ってみたんだが、強い奴は数名いたぞ、それもオリハルコン級と同程度の強さ奴で、つまりお前が魔法も使わずに武技と身体能力でボコれる程度奴しか居なかった」
とジルクニフは不貞腐れる子供のようにほっぺ膨らませながら、帝国騎士団でも強い奴はいたようだが、それでも実力がオリハルコン級ぐらいでしかなく、俺と組ませて戦わせるには正直言って実力不足としか言えない騎士しか居ないことと告げてくれる。
「うーんそれは由々しき事態だね、最強格の四騎士の実力がオリハルコン級じゃぁ、ちょっと強さの象徴としては今一つだね、私ぐらい強い騎士は居なかったのかい?」
「お前と同等の実力者がそうぽんぽん居たら苦労するかよ!、つうかお前が入隊して初めての大規模訓練で、お前の相手を務めた近衛兵達を、たった一人で全滅判定に追い込んで勝利した時は、思わず悪夢でも見ているのかと現実逃避したほどだったんだぞ!」
と俺は帝国騎士団内でも最強格の騎士数名の実力がオリハルコン級冒険者と同程度しかないと聞き、強さの象徴としては今一つで、他に自身と同程度の騎士は居なかったのかと告げると、ジルクニフは声を荒々しく叫ぶようにお前と同等の実力者が騎士団に居たら苦労はしていないというド正論を言われて思わず苦笑いを浮かべてジルクニフから目を逸らす。
まぁ確かに俺がこの国に転生して16歳になるが、今まで出会った人たちの中で、俺よりも強いだろう奴は師匠であるフールーダ・パラダイン以外に存在しなかったので、まぁジルクニフが切れるのも納得の言葉だったのだろう。
「あははは・・・いやぁそれを言われたら言い返せる言葉がないけど、つまり今後四騎士筆頭としての仕事があっても、基本的に一人で対処するしかないと言う訳かい、うーんところでフールーダ師匠は手伝ってくれたりとかわぁ?」
「嫌じゃ、せっかく儂が対処しなくてはいけない案件が減るのじゃぞ、その空いた時間で魔法の探究に勤しむのに忙しい、まぁ研究対象になりそうな相手であった場合は、手伝っても良いのじゃが、基本引きこもっておきたい」
と俺は四騎士筆頭としての仕事があったとして、自身の強さについていける存在が居ない為、基本的に一人で対処しなければならないのだと気づき、現状有一共闘することが出来る実力者であろうフールーダに、手伝いとかしてくれたりしないだろうかと聞くが、すぐに真顔で研究になりそうなこと以外は手伝わないときっぱり断られてしまう。
「あーこれは四騎士筆頭なったら可愛い弟に会いに行く機会が減るなぁ、あぁそういえば以前フールーダ師匠に、私の弟に魔法の才があること告げましたけど、何か進展ありました?」
と俺は今後来るであろう四騎士筆頭しての仕事の数々を想像し、苦笑いを浮かべながら、そういえば以前弟の魔法教育の件をフールーダに頼んでいたことを思い出し、ついでだとばかりに何か進展はあったのかと聞いてみる。
「そうじゃのお主の弟であるルドウイークじゃが、ジルの教育などもしているからあまり通えてはおらぬが、なかかなりの素質を持っておるぞ、まだ9歳だと言うのに既に第二位階魔法の習得までしておるし、じゃがどうにも姉弟揃って魔法に対する姿勢が戦闘手段としか認識しておらぬし、しかも弓を扱う才に優れているせいなのか、将来は弓の達人になるとか言いよって全く」
とフールーダは俺の弟には優れた魔法の才があるようだが、俺に似て魔法の探究などに興味がなく、フールーダ本人に将来は得意な弓を主軸にして鍛える旨を告げているようだ。まぁ弟がそう言いつつ魔法を学んでいる目的は【フライ】の取得だろう、以前上空から弓を射つ戦法の優位性など語った覚えがあるし。
「はぁ?ちょっと待て爺よ、耳を疑う情報があったんだが、えぇ何お前の弟は9歳で第二位階魔法を習得しているのか!?」
とジルクニフは話を聞いていたのか、俺の弟が9歳で第二位階魔法を習得できていることに驚きを隠せないようである。
「そりゃぁ私の弟だよ、当時の私とは違って魔法の勉学に不自由しない環境なのだから、第二位階魔法ぐらい習得出来て当然じゃないか」
「えーいブラコン黙ってろ!、あぁつまりお前とその弟は、姉弟揃って英雄級以上の才覚を保持するのか、はぁー何か聖王国のあの女に仕えている姉妹と同じ様で嫌だな」
と俺は自慢げに俺の弟なのだから出来て当然ではないかと告げると、ジルクニフは声を荒あげてブラコンは黙ってろと怒り、まるで自身が嫌いな女と同じ立場になった様な気がして不機嫌になる。
ジルクニフが言っている嫌いな女とは恐らく一年前にローブル聖王国の新たな国王として君臨したカルカ・ベサーレス聖王女のことだろう、彼女政策は理想主義的な全弱者救済と言った感じで、政敵や兄弟達を粛清していったジルクニフとは正反対の政策をする、弱腰な王であり、本人は優秀なのに王としては無能にとしか言いようがない存在であり、こいつが王から追い落とされないのは、英雄の領域に到達していると噂されるカストディオ姉妹のおかげだと言えるだろう、そんな天才に支えられる君主と言う立場が似ているのではと気づいてしまったようだ。
「うーまぁ確かに状況が似ているかもね、私の弟が次期当主だけど、拍付け目的で今後騎士なったとしたら、まず間違いなく余裕で四騎士に着ける実力者にはなれるだろうし」
と俺は嫌いな女と同じような状況になることが確定したかもしれないジルクニフを見て、同情の笑みを浮かべるしかなかったのであった。
と言ったところです。
今回は主に四騎士制定に関する話し合いでしたが、まぁオリ主と比べると格落ち感しか感じないので、ジルクニフは帝国の人材不足に苦労しますね。
ちなみに原作で四騎士になっている四名のLvはお主的にはせいぜい高くて26Lv程度だと認識しています、アダマンタイト級の冒険者と比べると弱いと言うのが四騎士の基準だったので、四騎士筆頭になったカーリアと比べてしまうと実力差がありすぎて、連携とか足手纏いでしかないですし、今後のジルクニフの脳内ではカーリアの戦闘についていける騎士の育成が課題だと認識してます。
そしてフールーダの手伝い拒否、原作だと自分以外対処できない案件などは渋々受けよっていましたが、この世界ではカーリアの存在によってフールーダが魔法研究に集中できる時間がかなり増えているので、研究になること以外は手伝わないと、きっぱり断りました。
あと以前からオリ主には弟がいることを告げていましたが、今回で初めて名前を明かしました。ちなみに現時点で9歳になる弟のルドウイークの実力が魔力系の第二位階魔法が使えて、弓の才能に優れているのか、かなりの腕前を有しています。今の時点でLvが17くらいあります。
何かアインズ様が知ったら誰かと重ねそうですね。