もしもオーバーロードの現地人として強制的に転生したら?《更新停止》 作:アクドニアデフジム
第5話
人類圏において東に位置するバハルス帝国は、常に野蛮な亜人種や凶悪な魔獣などの存在に対して、常に警戒心を抱いていた。
その為初代皇帝から受け継いで来た歴代皇帝達は、国家盤石の理念のもとに、逸脱者フールーダ・パラダインの協力のもとに、凡そ190年近くも続く国家事業として魔法技術の発展及び開発に力を入れて来た、魔法関係の研究や開発などを行う『帝国魔法省』に、才能ある者に魔法教育を行う『帝国魔法学院』など成立させ、帝都アーウィンタールは大いに発展して行き、帝都内には先進的な歩道と道路が整備され、道沿いには魔法の光で辺りを照らす街灯が設置され、『中央市場』には驚くほど品揃えが良く、その為人々の活気に満ち溢れ、『北市場』にはマジックアイテムなどを取り扱う露店商達が活気良く商売を行い、そして小切手のような役割を持つ《金券板》を発行する国家経営の『帝国銀行』など、まさしくここは偉大なる帝国の中心地である。
さて、俺は父親と共に上風月1日の皇城で行われるジルクニフ・ルーン・ファーロード・エル=ニクスの誕生日を祝う社交の場に出席する為に、我が家から行きだけで二日ほどはかかる帝都の高級住宅街にある別荘に着いたのだが、目的の社交の場が始まるのは1週間以上後のことであり、帝都に連れて来た父親は、もう先に来ていた爵位が上の貴族たちへの挨拶周りに出ている為、今別荘にいるのは俺とお世話係の使用人だけであり、仕方なく別荘にある自身の無意味に時間を過ごしているのだが。
「はぁーひまだー、ひますぎるよー、家から持ってきた課題は全部終わっちゃったし、暇だから何か有用そうな魔法でも習得しようかと思って、指南書を読んでみたけど、思ったより簡単に必要な第一位階魔法なんかは覚えちゃったしさぁ、全然時間が潰せない」
と俺は別荘の一人部屋にあるベットの上でゴロゴロと転がりながら、無意味な暇つぶしをしていた。何せ我が家から持ってきた書物や本は全て読み切ってしまい、仕方ないから暇つぶしに『権力闘争と国内情勢』についての記録本を書き込んでいたら、ものの数日で書ききってしまい、仕方なく紙を作成して、もしあったら手に入れたいマジックアイテムなどを書いたりして時間を潰すが、それでもまだまだ退屈な時間は長く、もう別荘に閉じこもっているのも嫌になっていた。
「やばい精神が幼児化してたわ、あーでも暇なんだよな、社交場が始まるのは、皇太子の誕生日である上風月1日だから、まだまだ一週間以上先だし、はぁ〜ながいよなぁ」
と俺はそう呟きながらベットで寝転がりつつ、こんな刺激も楽しみもない暇な生活が、一週間以上は続いて行くという現実に対して、ひしひしと憂鬱な気分がじわじわと湧いて来る。
はぁ〜本当に暇なんだよな、せめて第一位階魔法より高度な魔法が書かれた指南書とかあれば、それを読み解いたりして時間を潰せるのだが。そういえば帝都にはマジックアイテムや魔法書を扱う市場があるって父親が話していたな。
「ふーん魔法書がある市場かぁ・・・もうお忍びで行こうかしら、だって別荘に居る使用人達は、用事でもない限り部屋には入ってこないし、こっそり部屋の窓から抜け出しても、案外バレないんじゃないか?」
と俺はこっそり別荘から抜け出しても、使用人達にバレないのではないかと、何となく考えが浮かんで来る。どのみちこのまま大人しく別荘に居ても、暇すぎて憂鬱な気分が悪化するだけだろうし、これはバレて怒られたとしてもお忍びで、何か買い物とか出来れば、この憂鬱な気分を払拭するのにいい刺激になるかもしれない、幸いにも私物として『運動用の服』を持ってきているので、それに着替えれば、ちょっと若い従者が、休暇で買い物しているだろうと思われるはずだ、ついでに別荘に飾ってあった剣を装備しておけば、よりそれっぽいはずだ、そうと決まれば早速ドレスを脱いで着替えよう。
と暇すぎて思考が鈍くなっているせいなのか、自身が10歳の子供であることと、若い幼女が外を一人でうろついていることがどれだけ目立つのかについて気が付かないまま、着ていたドレスを脱ぎ捨ててから『運動用の服』へと着替え始めるのだった。
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帝都に住む人々が行きかう中央市場に、妙に身なりが整った子供が一人歩いていた。その子供は灰色のクロークマントを羽織り、白いブラウスと黒いズボンを着ており、腰辺りには護身用だろうか、鞘にお染まった直剣をぶら下げており、そして足元を見ると使い込んだ革製のブーツを履いており、そして容姿を確認してみると蒼い髪色をした短髪に、鋭く尖った目つきをしており、その瞳はどこまでも暗く涼んでいるが、口元は聡明な令嬢のように微笑んでおり、その整った顔たちからは、将来物静かな霊園に佇む美女へと成長するだろうことが容易に予想できるだろう。だが、いくら人通りが多く騎士の巡回などがあるとは言え、子供が一人で歩いていては危険ではないかと、帝都の巡回をしていた見習い騎士はそう思いながら見つめる。
「あの先輩、あれどう思いますか、なんか身なりの整った子供が一人市場でうろつくなんて、人攫いに襲われませんか?」
と見習いの騎士は蒼髪の幼女の方を見ながらそう言って、補導しに行った方が良いのだろうかと先輩騎士に判断を伺うと、先輩騎士は蒼髪の幼女が向かっている方角を確認してから。
「うん?、あーあれは問題ないだろう、あの蒼髪の幼女が向かっているのは恐らく北市場だ、あそこに行く奴は基本的にマジックアイテムと魔法書目当てのの冒険者とワーカー、或いは学院の関係者だろうさ。それに一見か弱い子供に見えてもな、俺らよりも遥かに強い可能性だってあるかも知れねぇぞ、何せ腰に剣を引っ提げているんだ、少なくとも剣の腕には自信がある奴なんだろうから、あれは無視でいいんだよ」
先輩騎士は長年の巡回で培った観察眼と経験測で、蒼髪の幼女が何かしらの心得がある者だろうと確信し、わざわざ補導しに行く必要などは無いだろうと瞬時に判断を下す。
「えぇそういうものなんですか?、ですが帝都の治安を維持する身としては、やはり幼い子供が一人で出歩いているのは危険です、やはり補導もしくは注意促した方が良いのではないでしょうか?」
「あーあーお前は本当に頭が固いんだよ、いいか俺達の仕事は帝都に蔓延る犯罪者を捕らえることと、何か事件が起きても迅速に対応できるよう巡回しておくことが仕事なんだ、独意で人様に迷惑をかけることは仕事じゃねぇ、そこんとこをよーく頭に叩き込んどけ、そもそも補導も夜中にうろうろしている奴にすることで、いちいち昼間の明るい時間帯で、率先してやることじゃねんだよ、ほらぁさっさと巡回に戻るぞ!」
だが見習い騎士は先輩騎士の判断に対して不満を抱き、幼い子供を一人に出歩いているなど危険ではないかと訴えるが、先輩騎士は怒鳴り声で帝国騎士の仕事が何であるかを教え、自身の独善で人様に迷惑をかけることは仕事ではないと強く注意しながら、見習い騎士を無理やり引き連れて、帝都の巡回ルートへと戻る。
「それにしてもあの蒼髪の幼女、服装からしてどっかの貴族の娘か?剣を腰にぶらさげていることから、剣の心得はありそうだし、将来は帝国騎士団にでも参加するのかね。まぁ俺には関係ないが」
と先輩騎士は自身の予想を呟きながら、乳臭い見習い騎士を連れて、今日も帝都の治安を守る巡回へと戻って行くのであった。
といったところでここまです。帝都アーウィンタールを簡単に紹介しつつ、別荘で暇そうにしているオリ主の場面から始まりましたが、どうですかね、人間ってやることなく暇だと色々と思考力が落ちるらしいので、それを考慮しつつどう行動するのかを考えながら書きました。次回辺りで魔法の教科書でも買わせますね。
そんでお忍びで北市場に向かう場面を見た一般帝国騎士の視点です。そろそろオリ主の容姿とか入れたかったので生やしたのですが、大丈夫ですかね?。
あとついでに帝国騎士の仕事対応なんかも何となくイメージで表現したけど、矛盾はしていないはず、ちゃんと原作でも巡回している帝国騎士が出てるし。
ちなみにこの帝国騎士たちのLvだけは考えていて内容は以下の通りです。
見習い騎士:ナイトとガーディアンのクラスを持った5Lvの人間:アイアン級の実力。
先輩騎士:ナイトとレンジャーのクラスを持った9Lvの人間:シルバー級の実力。
【挿絵表示】
あと大人に成長したオリ主の姿を描いてみました。下手な絵ですが脳内で思い描く姿になっているはず。