夏海 現(なつみ うつつ)の横向き日記 作:endoendo
ミネラルウォーターを買いました。
自販機で100円ぐらいで買えるペットボトルのアレです。
最近はどうにも水でさえ値上がりしてるように思えて憂鬱な気持ちになりますが、それでも安いのはありがたいです。どこぞの麦茶は下手なミネラルウォーターより安かったりして最早怖いレベルですが……。
それはともかく、水は生きるために欠かせないものです。ですが、別にペットボトルのそれである必要はありません。極論、毎日水道水を水筒に入れて持ち歩く方がよほど安上がりでしょう。しかし、それでもペットボトルの水を買いたくなる時があるのです。そして、それはコーラやオレンジジュースではダメなのです。ペットボトルのミネラルウォーターが望ましいのです。
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実のところ、何か飲みたいというだけなら私はジュースを買うタイプです。味のしないものは別に嫌いではないですが、特に好みでもないのです。
では、なぜ買うのか。
それは、「美しさ」があるからです。
ミネラルウォーターを買った時、私はまずパッケージを引っ剥がします。そして、裏側に手とかペンとか……その他その時思いついたものをかざして遊んでいます。
すると何が起きるのかというと、光の屈折でかざしたものがいつもの姿とはまるで異なる姿となって見えるのです。その不可思議かつ無秩序なようでありながら、実のところある種の秩序に従ったその姿が、私にはどうにも美しく思えて仕方がありません。
人に話せばくだらないと笑われそうな趣味ですが、それでも私はこの美しさを愛しています。というより、私はこのような「くだらないかもしれないけれど、美しいもの」が大好物なんです。
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実のところ、「美しさ」とはかなり主観的な概念です。見るものの感情がそれを決定づけるものであり、それは必ずしも世間の評価と一致するとは限りません。
世界的な名画であっても子どもの落書きのようにしか感じられない人だっているでしょうし、そんな人が一方で「この先500m先にクリニック」みたいな何の変哲もない看板に美しさを見出すこともあるでしょう。そして、それはその人がそう感じた以上は他の誰が何を言おうと「美しいもの」なのです。
そう考えると世界は「美しいもの」に満ちているという言葉は、人々の感性の多様性を示しているのかもしれませんね。
そして、私はそんな多様性にひと役買うためにも……いや、そんなことは関係なく自分にとっての「美しさ」を得るためにもミネラルウォーターを買うのです。