堕ちた00   作:くろゆみ

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作者の初投稿作品です。
これからよろしくお願いいたします。


本編
ブラックマーケットのとある暗黙の了解


「お前は初めて見る顔だな、それじゃあここブラックマーケットで生きていくために絶対に守らないといけないことを一つ教えておいてやるよ。」

 

 

それは、とある一画には絶対に近づいていけないというものだ。そこに入ってしまったものは身体のいたるところに傷を付けられ恐怖に支配されるほどだという。そこに何があるかというのはわかっていない。何故なら入ったものはもれなく怯え口を噤んでいるからだ。わかっていることというのは、ヘイローを持った大人の女性がその場所の主であり彼女の機嫌を損なったものはロボットであれば最低でも四肢のいずれかが破壊され最悪の場合大破させられるということだ。

では人間はというとそれは見ている方が目を背けてしまうほど付けられた傷と服以外の何もかもを奪われ、恐怖のままに感情を失った廃人のような物にされてしまうと言われている。

ここまで話してきた惨状だが足を踏み入れるのが故意ではなく偶然その場所に入ってしまっただけの場合は即座に出ていき二度と来ないように告げられるらしい。だが、世の中には愚かな人間もいるもので彼女の戦闘能力を自らの利益にしようとする者、彼女に対して報復をしようとする者、と警告に従わず悪意を持ち入るものもいる。

その場合については言う必要も無いのだが、先程の通り彼らが入った一時間後には見るも無惨な状況がその一画へと続く道の前に展開されていることが多い。

もちろん彼らも無策で彼女に勝つことが出来ないというのはわかっていた。そのため、対策としてある者は便利屋を雇い彼女を殺害しようとした。ある者は元々敵対していた組織と手を組み彼女を排除しようとした。ある者はマーケットガードを買収し彼女に向かわせた。ある者は隠密に長けたものを雇い暗殺しようとした。この他にも幾多の手段を用いて様々な者が彼女に対して干渉を行った。

そしてその全てが失敗に終わり、いつしかそこには触れてはいけない、干渉してはいけないというのが暗黙の了解となっていた。彼女も干渉されなければ何も起こさなかったため、今となってはそこに近づくものは新参かよほどの命知らずのみとなっていた。

だが、たった一度だけ彼女が怒り狂いブラックマーケットの一部を焦土にしたことがある。

その日はいつものように命知らずが彼女の領地に入ったのだ。ただいつもと違うことが一つだけあった。それは侵入した者がメイド服を持ちさり逃げきってきたということだ。

最初は何の影響もないと考えられていたが、その次の瞬間に彼女が現れたのだ。その姿は怒りに支配され全てを破壊し尽くすまで止まらない災害かのようにも見えた。

その件はメイド服を奪った者が再起不能になりブラックマーケットの約三割が焦土となった時点で彼女は止まり、メイド服を奪い返し再び彼女の領地へと帰っていったということで終わった。

その後は彼女に対しては不干渉を貫くことがブラックマーケットで生きていくための必要なこととなり、新参や愚か者が干渉しようとした場合は協力して止めることになっていたのだ。

 

 

「まあ、これがこのブラックマーケットの暗黙のりょうかいってやつだ。これからこの場所で活動していくつもりならこのことは絶対に覚えておいておけよ」




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