堕ちた00   作:くろゆみ

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かつての仲間の思いと共に

 ミレニアム近郊廃工場にて

 

 キィ...と音を立てて扉が開く。

 

「おや、来ましたか美甘ネル。」

 

「ああ、とりあえず先生とトキを開放してはくれないか?」

 

「良いでしょう。それでは...。」

 

 二人を縛っていた縄が解かれ解放される。先生の頭に銃口が突き付けられたままではあるが。

 

「てめえ、どういうつもりだ?」

 

「いや、私は貴女に用があるので大人しくこちらまで来ていただけたら今度こそお二人を開放いたしますとも。」

 

 その言葉を聞き、ネルは素直に男のもとへと歩いていった。

 

「ダメですネル先輩!そいつは先輩を殺そうとしているんです!」

 

 トキがそう悲痛な声で叫ぶが、彼女は止まろうとしなかった。

 

「大丈夫だ、あたしは何とかなる。それともあたしのことが信じられねえか?」

 

「っ、それは...。」

 

「まあいい、ほら来たぞ。約束通り放してもらおうか。」

 

「ええ、それでは...。行け!お前らこいつを殺せ!」

 

 そう言うが否や、どこに隠れていたのか多数のオートマタやロボットが入って来てネルに攻撃を仕掛けてきた。

 

「そんなことだろうと思ったよ。とりあえず、先生とトキは逃げてくれ、外にトキの仲間を待機させてるからな。」

 

 襲いかかってきた敵を体術を使いいなしながら、ネルはそう言った。

 

 "でも、ネル一人残して逃げるわけには...。"

 

「あたしは良いから、早く行ってくれ。こいつらはあたしが目的みたいだからな、あたしがケリをつけねえといけねえんだ。」

 

 "~、わかった。でも絶対に帰ってくるんだよ。"

 

「任せろ、先生。あんたのおかげでようやく進めそうなんだ。こんなところで倒れるつもりはねえよ。」

 

 その言葉を聞き届け、先生とトキは廃工場から脱出した。

 

「ん?お前の顔になんか見覚えがあると思ったら、あの時のクソ野郎じゃねえか。いい機会でお前たち全員真正面から潰してやるよ。」

 

「ミレニアムの元最強の力を舐めるなよ?」

 

 ──────────────

 

 ネルのその宣言を皮ぎりに、今まで防戦一方であったネルが途端に自ら攻撃を始めた。多方面から複数の攻撃が彼女に向かって放たれるが、屋内という環境、そして小柄な体躯に優れた運動能力で縦横無尽に動き回り、攻撃の大半は無意味と化していた。

 

「いくぜ、まずはアスナの分だな。」

 

 その言葉のあと、ネルの動きが変化する。先程までの荒々しい動きと対照的に、フェイントなどが多く用いられ、次の動きを予測させないトリッキーな立ち回りとなっていた。

 

「クソっ!何だこいつ本当に同じ人間か?何でここまで戦い方が変わるんだ、グアッ!」

 

 その動きはまるで戦場の中で踊っているようにも見えた。そのまま順調に敵を各個撃破していたが、だんだんと癖が読まれ始めてきた。

 

「へへっ、次はここを狙えば...。」

 

「おっとそんな隙をさらしていいのか?カリンだったら一発アウトだぜ?」

 

 遠くで悠長に構えていたスナイパーに敵の間を縫い、一発の銃弾が当たる。彼女はかつてのように感情のまま暴れるのではなく、常に狙撃手のごとき冷静な思考を持っていた。

 

「それでも、一気に大勢で突っ込めばあいつも無理だろ!」

 

 ここまでの動きを見て焦ったのか、彼女を囲むようにして一斉に男たちは突撃する。

 

「おいおい、そんなに固まってるなら一気に"掃除"させてもらうぜ?」

 

 次の瞬間、いつ取り出したのかは分からないが、男たちの中心で爆弾が爆発した。その爆発で一気に数十人が戦闘不能となった。

 

「まだまだいくぜ。あたしは負けねえよ!」

 

 

 

 私は目の前の出来事が現実であると認めたくなかった。かつて、彼女を取り逃がしたときは彼女の仲間を倒すために戦力を削られたからだと思っていた。だからこそ、今回は万全を期して実力がある精鋭を集めて、不意打ちまで行ったのだ。

 それでも、今目の前では私が雇った兵がどんどん倒れていく。切り札であり当てるだけで勝てる"ヘイローを破壊する爆弾"も警戒されかすりもしない。

 

 そして、最後の一人が倒れた。

 

「フゥ。さて、お前で最後だ。何か言いたいことはあるか。」

 

「ま、待て!取引をしよう、そうだもう二度とお前を襲わない。そして、金も毎月大量に払う!だからここは見逃してほしい!」

 

「ハァ、こんな小物だとは思わなかった。こんな奴にあたしの仲間は...。まあ、ここで裏切るような奴を信用できると思うか?わかったら大人しく捕まっとけ。」

 

 本当は今すぐ、こいつを殺したいぐらいには殺意が煮えたぎっていた。でも、それはあいつらも望んでいないだろうし、きっと先生も止めるはずだ。それにここで一線を超えてしまったらもう二度と戻れなくなってしまう、そんな気がしたからこいつを殺すのは止めた。

 

 とりあえず、先生に連絡するか。

 

「先生、こっちは全部終わった。だからヴァルキューレを呼んでくれないか?」

 

『"わかった。でも、ネルは無事なんだよね?"』

 

「ああ、あたしは大丈夫だ。安心してくれ。」

 

『"それなら良かった。でも、後でお説教だからね。"』

 

「うっ、わかった。じゃあまた後でな。」

 

 

 その後はヴァルキューレに主犯のクソ野郎とその他の奴を引き渡して事件は終わった。

 

 

そしてその数日後、あたしはシャーレに呼び出された。





戦闘シーン書くのムズカシイ...。

セリフに誰が喋っているかって付けたほうがいいですか?

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