地獄先生と陰陽師少女   作:花札

149 / 174
強い心

《大蛇誕生まで、後に十分……大蛇誕生まで、後に十分》

 

 

「ひ、広……皆」

 

「何だ、あの武器は?」

 

「超古代文明が残した、お守り。

 

彼等の強い感情に反応して、ああいう武器を作り出したんだ」

 

「強い感情……」

 

「立野は勇気……稲葉は友情……栗田は優しさ……細川は虚栄心……そして木村は責任感」

 

 

久作はもとの状態に戻り、広達の姿を見て目を疑っていた。

 

 

(あれは私が発明した古代兵器……超古代の戦士はこの鎧を着て、あの武器を持って戦ったのだ。

 

あのガキ共、一体どこであれを?)

 

 

「誰なのだ?あの怪人……ひょっとして」

 

「妖怪博士だ……超古代の鎧で、武装しているのさ」

 

「陽神君!!」

 

 

ボロボロになったぬ~べ~(明)を、郷子は駆け寄り支えた。

 

 

「酷い怪我……こんなになるまで戦うなんて」

 

「平気さ……

 

君達こそ、よくあの妖怪館で無事だったな。神原、お前も良く頑張ったよ」

 

「……フン、様ぁねぇな!もう戦わなくていいぜ。あとは俺達に任せろ」

 

「フッ……何言ってるんだ。君等を戦わせるわけにはいかない。

 

助けて貰ったのは、有り難いが……これ以上は危険だ。隠れてろ。

 

 

奴は……俺達が倒す」

 

「てめ……まだ、俺達の力を信じられねぇのかよ!!」

 

「当たり前だ!!引っ込んでろ!!」

 

 

「いい加減にしてよ!!陽神君!!」

「いい加減にしろ!!陽神!!」

 

 

広とぬ~べ~(明)が喧嘩しかけた時、郷子と麗華(司)が間に入った。

 

 

「郷子……司ちゃん」

 

「陽神君……いつも私達を守ろうとしてくれてるのは分かるけど……

 

あなた、間違ってるわよ!!」

 

「麗華さんが封印した大蛇が造られたら、私達の大切な人がたくさん死ぬんですよ!!」

 

「そうよ!!お父さん、お母さん、先生、学校の皆……

 

私達、自分の力でそれを止めたいの!!」

 

「私達、そんなに弱くないよ!!」

 

「そうよそうよ!」

 

「そうだ!俺達だって、命をかけてでも守りたいんだ!!」

 

「……」

 

 

何も言い返せないぬ~べ~(明)……そんな彼に、麗華(司)は口を開き言った。

 

 

「教師が生徒を守るのは当然……

 

けど、守られっぱなしじゃいつまで経っても成長しませんよ」

 

「……」

 

「陽神君、一か八か……

 

あの子達に賭けてみませんか?もしかしたら、あの子達が……」

 

「南雲の意見に、賛成です」

 

 

数分後……

 

 

「待たせたな」

 

「フフン……何だ?今度はお前等が相手か?

 

馬鹿め……超古代兵器は、精神力の強さで操る武器……子供に扱えるものではない。私には勝てんぞ」

 

「フッ…そうかな」

 

 

そう言いながら、広は懐から書斎で見つけた『妻と私のラブラブ日記』という本を取り出し、久作に見せた。彼は顔を真っ赤にして恥ずかしがり、広はそんなのをお構いなしに内容を読み始めた。久作は辞めさせようと追い駆けるが、恥かしさのあまり足がヨロヨロ動いていた。

 

 

「虚栄の雷!!」

 

 

その隙を狙い、美樹は彼に攻撃した。

 

 

「や、やった……」

 

「く、クソ……迂闊」

「空中に、飛び上がんない方が良いぜ!

 

責任バルカン!!」

 

「ぐわあああ!!」

 

「う、上手いぞ克也!」

 

「妖怪お友達攻撃!」

 

 

久作はまことの命で動いている妖怪達に襲われ倒れてしまった。その時、肩に着けていた妖怪が口を開き攻撃の仕掛けをした。

 

 

「ま、まずいまこと!

 

撃って来るぞ!」

 

 

ぬ~べ~(明)の言う通り、妖怪は口から人魂を出しまこと目掛けて攻撃した。その瞬間、まことの傍へ郷子が駆け寄り彼を持ち上げた。

 

 

「友情バリア!!」

 

「凄いぞ!郷子のはバリアか!」

 

「くらえぇ!勇気斬!!」

 

 

広の剣で久作の肩についていた妖怪を叩き斬った。

 

 

「さてと、私も少し本気を出しますか。

 

焔!」

 

 

焔は地面へ足を着いた。麗華(司)は懐から札を取り霊気を送った。それを見た焔は、口から火の粉を出し札に着けた。火の点いた札を薙刀の柄の部分へ着けた。薙刀は火に包まれ、麗華(司)は柄を握り飛び上がり、久作目掛けて薙刀を振り下ろした。

 

 

「ギャァアアア!!」

 

「例え、式神がいなくとも……私は普通に闘える」

 

「や、やった!」

 

「何と、彼等の武器は強力なんだ!」

 

「いや……武器の力……それだけじゃない」

 

「己己ぇ!!こ、こんなガキ共!!」

 

「アイツ等……抜群のチームワークじゃないか……

 

そして何より、自分達の大切なものを、命をかけてでも守ろうとする強い覇気が、一人一人の体から、ビンビン感じられる。

 

(アイツ等……俺が知らない間に、こんなに強い子供達になっていたなんて……)」

 

「少しは、生徒を頼りな。陽神」

 

「お前に言われたくはない!」




「くそぉ!!己、己、己ぇ!!」


体を光らせ、久作の姿は忽ち変わっていき、先程ぬ~べ~(明)達と戦った姿へとなった


「まずい!!また、狂戦士(バーサーカー)状態になるぞ!!」

「頑張れ!あと少しだ!」

「抑えつけろ!!」

「ち、畜生……これじゃ、動きが取れないぜ!!」

「は、速く誰か止めを!凄いパワーが動き出す」


《大蛇誕生まで、あと十分》


「!!?」


《大蛇誕生まで、あと十分》
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。