魔眼で壊れ行く学園生活。 作:デカ女推奨委員会
翌朝……って言うよりもう昼だけど。どうにか暴走するレイナーレを鎮めた後に、僕は礼拝堂にぶっ倒れて休んでいた。
幸いレイナーレの身体は元の大きさに戻ったし、頭の上の異形の光輪も八枚に増えた翼も元の枚数に戻った。人間だとこういう暴走を引き起こした結果、脳がダメになって元に戻れなくなる娘も多いから心配したが……流石は人外ってところか。反動は残っているものの、目を覚ましたら割とピンピンしてた。
────ただ………
「レイナーレ様、本当に昨日のこと覚えてないんすか!?」
「ええ……ごめんなさいねミッテルト。きっと皆には迷惑かけたわよね………??」
「本ッッッ当ですよ全く。教会は滅茶苦茶にするわ、礼拝堂でおっぱじめるわ、挙句にそれを俺様達に見せつけるわで……見てくださいよこの猛獣っぷり。これじゃあのビッチとどっちがオスか分からねえって。ブフッ……!!」
「「おいこらフリード!!!」」
当然っちゃ当然だが、理性がトんでたせいでレイナーレは昨晩の記憶を失っていた。これはバイサーの時もそうだったが、別の生き物に変質するほどの暴走時────僕が末期症状と呼ぶそれを引き起こしてる際は、その記憶が残らない。
だからフリードがちゃっかり録ってやがったハメ撮りAVを見て、レイナーレは自分の姿に愕然としていた。というか、自分の過剰なまでに増強した力に驚愕していた。
そして僕の方を振り向いたが、魅了の魔眼の軍事転用とか考えんなよ。お前ら暴走すると敵も味方も消し飛ぶんだからな。
………いや。あの女の場合はもっとろくでもないこと考えてそうだな。なんかこっち来たし。なんだお前。
「ねえ遊くん……もっかい、もっかいシたい♡♡♡」
「絶対一回じゃ終わらねえからやだ!!!」
「だって遊くんとシたの覚えてないの……ね?疲れて元気ないなら、身体ぎゅーって押し付けて甘えて?おっぱいに顔押付けて好き好きしてくれたらそれでいいから♡♡♡」
僕の拒否もまるで受け付けず、レイナーレが僕を抱っこしてデカパイを顔に押し付けてくる。何なら押し付けてる傍からデカ乳は膨らみ始めてるし、身体は再び大きくなって本気モードになりかけてる。今は魅了の魔眼も発動してないのに。遂に自前で暴走するようになったか。もうおしめえだよこの堕天使。
んで
「………………………っ。」
両手で顔を覆ってはいたものの、時折指の間を開いてこっちをチラチラ見てた。ほら興味持っちゃったじゃん!!!何ならフリードの撮った無修正AV鑑賞会と今の僕とレイナーレのどっち見るか迷ってるし!!!おいこらフリード!!!
「うわ遊太郎エッロ……犯されてるのにめっちゃ甘えて鳴いてる……今日学校で犯そ……」
「本当にけしからんな……
「レイナーレ様!!私は、私は何も見てませんぞ!!」
「めちゃくちゃ大好評で草。これPo●nhub流したらめちゃ再生数行くんじゃ────ア"(遺言)」
やはりこのこの世の終わりみたいな場所から早くアーシアを解放しなくては。フリードとこのカスの携帯を粉砕しながら、僕は内心改めそう決意した。
治安崩壊させたの僕とはいえ地獄絵図すぎる。
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………そんな塩梅に、昨日の夜から引き続いて朝も災難な目に遭った訳だけど。その日は学校ついてからも災難が続くと、僕はそう確信していた。
そしてその予想は、僕が昼休み頃に登校すると同時に現実になった。
「やあみんな。おは────」
「ハイ確保!!確保オォォ!!!」
「おのれなにをするか。」
何しろ教室に入るなり、いつもの三馬鹿が一斉に僕に襲いかかってきたのだ。普段なら何なく捌ける連撃も、今日ばかりは疲労困憊で僕も為す術が無かった。
そのせいで瞬く間に僕は簀巻きにされると、さらに両目をアイマスクによって塞がれる。おかげで視覚情報は完全に遮断されるが、何故かブチ切れ血管ビッキビキにしてる三馬鹿の姿が脳裏に浮かぶようだ。なんでだろうね。僕またなんかやっちゃいました?
「────で、兵藤。本当か?このカスが廃墟で裸のお姉さんに犯されていたというのは。ノコノコ死にに来たが。」
「もしそれが本当なら、こいつは学園外の女性とも寝てることになる。この学園のみに飽き足らず、世界中の女性を独占しかねないという事だ。生かしておく訳にもいくまい。」
「まあ犯されてたかは分からねえけどよ。裸同士で抱き合ってるのはちゃあんと確認したぜ。なあ卯月くぅん???」
いいだろそのお姉さん下半身キメラみてえなもんなんだから。いや一誠の場合キレてるのは、僕が致したせいでオカ研の面々が皆殺しにされかけた事だろうが。
それに加えて僕がシてる現場を見たからか。いつにも増してめちゃくちゃ殺意が高い気がする。んで校外でも普通に食われまくってると露呈したせいで、松田と元浜もこんなヤリ●ン粛清モードになってると。
参ったよな。てっきり僕はグレモリーに呼び出されて〆られると思ってたのに。その前にこっちで殺されそうだ。現に誰がやってるのか知らないけど、簀巻きにされた僕の身体が誰かに持ち上げられる。
やめろ一体何をするつもりだ!!僕の身体の自由を奪い人目の付かない場所に連れて行くことで一体何をするつもりだ!!!
「加えてお前に恨みあるのは俺達だけじゃねえからな?俺達の恨みを晴らすのはその後だぜ卯月。」
「うーちゃんちょっと何言ってるのか分からない。」
「んじゃ分かりやすく言ってやるぜ。部長がお呼びじゃゴルァ!!!行くぞォ!!!」
そんな怒声と共に僕の身体が乱暴に引きずられ始める。その後ろから「俺達が殺すんだから死なすなよ!!」って松田と元浜の声が聞こえるが、多分その前にキッチリ殺されるぞ。んで仮に生き残っても、教室帰ったらどの道死と。なんだ今日は厄日か?
現にオカ研の部室に辿り着けば、視界を塞がれてるのに到着が分かった。何故かって?部屋ん中が殺気に満ち溢れてるんだよ。ブチギレた悪魔の巣窟に生身とかマジで生きた心地がしねえ。
んで僕を床に乱雑に投げ捨てると同時。一誠が声を張って報告した。
「部長!!ご命令通り連れてきました!!!」
「ありがとうイッセー。随分いい姿ね遊太郎???」
「ひーん………」
こんな簀巻きの目隠しで放り出されてるのに、そこに吐かれる声が冷たすぎて泣いちゃった。もう声色で分かるものガチギレじゃん。なんか足音がこっち近付いてくるけど。ここ最近で一番の命の危機なんじゃねえか?これに比べりゃレイナーレやバイサーの逆レなんて可愛いものだわ。
けどそうやって僕が怯えていると、グレモリーとは別の声が僕に語り掛けてきた。
「そんなに怯えなくても大丈夫ですわ遊太郎くん。部長はあなたにお話を聞きたいだけですから。」
「んじゃこの拘束解いてくれね?目はそのままでいいから。」
「駄目よ。その格好のまま、自分の仕出かしたことを噛み締めなさい。」
いい警官悪い警官作戦のつもりなんだろうが、優しく語り掛ける朱乃の声も優しすぎて怖かった。女の子にこんな強く当たられるの珍しいからほんと怖い。マジで今すぐ学校内に潜んでるカラワーナとミッテルトに助けを求めたい。
が、その願いは届くわけなく。僕の目の前に屈んだのであろうグレモリーが、続けて氷みたいな声で僕に尋問を始めた。
「さて遊太郎?………先ずは、昨日あの場所に居た
「悪魔祓いの仕事で出向いていたら女型で、魅了の魔眼が暴発しました。事故だよ事故。」
「悪魔祓い?……私、常々言っているわよね?貴方は悪魔や堕天使と言った人外に
「ぶ………部長?」
なんか一誠が怯えるくらいグレモリーがヤバいキレ方してるらしい。声色で大体想像つくけども。今も僕の頭に誰かの掌が置かれたけど、多分グレモリーのだろう。マジでこのままだと冗談抜きに殺されかねない。そういう凄みが今のこの女にはある。
だから僕は、火に油を注ぐ覚悟で素直にこう白状した。正直一誠がいる場ではあまり言いたくなかったんだけど。このままだと怒り狂ったこの女に消し飛ばされそうだから。
「しかしねえグレモリー。僕は今堕天使達に捕まっていて、奴らに逆らえない身なのだから………」
「よく喋るわね!!!」
「部長!?」
そうすればその効果は逆効果。グレモリーは僕の胸ぐらを掴むと、その場に持ち上げて本気で殺しにかかる構えに入った。ダメか?今の言い訳ダメか!?本気ではぐれ悪魔の一件は不可抗力なんだが!??何なら先に僕らがいたところに、後からグレモリー共が来たんだが!??
「ならなんで、堕天使に捕まって直ぐに私のところに助けを求めに来ないのよ!!どうせ貴方を捕らえた堕天使共と仲良くなって色々してるんでしょう!??」
「……その件はノーコメントで(図星)」
「そしてその挙句、私の可愛い眷属達を危険に晒して……イッセーが居なかったら、私達みんな死んでたのよ!?分かっているの!??」
「それはマジでごめんなさい。」
悪魔特有の馬鹿力で胸ぐらを掴んだままガクガクと揺らし、リアスが怒りのままに吠える。そのキレ散らかしっぷりには一誠や朱乃が大人しくなるほどだが、良かったな一誠。お前のおかげだってよ。怖いのにバイサーの気を逸らして隙作ったもんな。本当によく頑張ったな。
けど僕は依然命の危機に変わりはなく。怒り狂うリアスは僕を簀巻きのまま無理やり椅子に座らせると、続けざまに僕に怒声を叩き付けてくる。
「しかも昨日の夜のあの教会……貴方、堕天使に何したの!?あんなこの町を滅ぼして余りある化け物に変えて……この駒王町を地図から消すつもり!??」
「げっ。気付いてやがったのか。あれに関しちゃ何もしなかったからああなったと言いますか………」
「貴方はどれだけ私の頭痛の種を増やせば気が済むのよ!!いっつもいっつも……!!そもそもあんな教会、貴方なら余裕で逃げれるでしょう!??それなのに居座ってラブラブして、あんな化け物になるくらい好き好きして……うぅ………」
おっと何を想像したんだ?語気が急に弱くなってきたぞ。発育は暴力的なくせして、ピュアって言うか初々しいのは相変わらずか。エロバカ一誠を取り入れて、少しはそういうものに耐性でも出来たのかと思っていたが。
でも段々と燃料切れの火種のように、グレモリーの勢いが衰えてきたからか。荒い呼吸を吐くグレモリーの横で、一誠がおずおずと声を上げた。
「………………あの、部長?」
「はぁ……はぁ……ごめんなさい、イッセー。取り乱したとこ見せたわね。」
「いやそれはいいんですけど!!その……卯月とは、どう言った関係で???」
………………………………。
………………………………………………。
………………まあそりゃ気になるわな?こんだけ感情剥き出しにしてキレ散らかすグレモリーなんざ、多分一誠は見たことないものな?
とはいえ一誠が思っているような関係では無い、と言うのは確かだ。むしろ真逆と思ってくれてもいい。
そう僕が補足しようと口を開きかけたのだが。それよりも前にグレモリーが口を開き、凄い分かりやすく言語化してくれた。
「別に。……ただ強いて言うなら、私が一番嫌いな男が遊太郎なの。私は彼が世界で一番嫌いなの。」
「!?!??!?!??」
「悪いグレモリー。そこまで直球に言われると僕も泣くぞ?女の子にキツく当たられるの慣れてないんだから。」
何一つ間違っちゃいないんだけどさ。そこまで直球に嫌われると流石の僕も悲しいというか……いや、むしろ全然いいんだけどね?僕もうっかりこの女を魅了すると危ない身だし。けど美人に面と向かって「嫌い」って言われるのは……なんて言うかその、キくよなあって………
珍しく僕が傷ついてげんなりとしていたその時である。今度は椅子に腰掛ける僕に対し、一誠が掴みかかってきた。なんだ今のグレモリーの答えが不満か。お前から恋敵が消し飛んだようなものだろうがよ。
「卯月お前!?お前、部長に何した!?いやナニした!??答えによっちゃマジで殺す!!!」
「中学の時に部長、遊太郎くんに酷いフられ方をしてますの。イッセーくんが想像してるような事は部長は何もされてませんわ。他の女の子にはあれだけ好き勝手してますのにね。」
「あの朱乃?」
その話を蒸し返すと目に見えてグレモリーが機嫌悪くなるんですが。こっちはこっちで僕のこと嫌い過ぎだろ。純粋に一誠の誤解を解いてくれたと思いたいが、このドSに限っては間違いなく悪意あると思うぞ。こいつが一番悪魔みてえな女だからな。
しかも一誠は一誠で誤解は解いたはずなのに、何故か僕にかける圧力が強くなってるんだけど。何が気に食わないんですか。なんか感触的に赤龍帝の籠手出してやがるな???落ち着けや。
「落ち着いてられるかてんめえ!!フったって事は、中学ん時に部長に告られてんじゃねえか!!!それをお前、お前は……何が不満だ!?部長の何が不満なんだ!??」
「イ、イッセー!?それは────」
「こんな美人で!!スタイル抜群で!!おっぱいデカくて!!厳しいところもあるけど優しくて面倒見のいい部長の何が気に食わねえんだお前は!!言ってみろォ!!!」
血涙流してんだろうなって確信するレベルで詰問する一誠だけど、悪い一誠。これ多分グレモリーにもめちゃくちゃ被弾してるぞ?主にいい意味で。中々どうして女
とはいえこれはグレモリーの怒りを鎮めるいいチャンスだ。そう判断した僕は、何やら静かになってるグレモリーに向けて呼びかけることにした。
「良かったなグレモリー。めちゃくちゃ好かれてるじゃねえか。思った以上に熱々なんだなお前ら。」
「………………ハッ!?違うんです部長!!いや違わないけどごめんなさい!??このカスうさぎにハメられたんです!!!」
「………ううん。いいのよイッセー。その、寧ろありがとうって言うか………………」
ほおら僕の判断は正しかった。明らかにグレモリーが照れてるって言うか、声色が柔らかくなってるもの。あいつこういう忠犬みたいな男好きそうだもんな。放っといたらそのうちくっ付くだろ。
でもまだ気恥ずかしさが勝るのか。僕の目論見とは異なり、咳払い一つで平静を取り戻すとグレモリーは再び尋問に戻ってきた。もうちょいイチャイチャしとけよ。
「………コホン。とにかく遊太郎。私が今日貴方をここに呼び出したのは、あの後あのはぐれ悪魔をどうしたか聞きたいからよ。それだけ聞いたら今日のところは帰してあげるわ。」
「バイサーのことか?懐いたから連れ帰ったぞ。」
「へえ???」
で、帰してくれるって言うから正直に答えたんだけどさ。またなんか空気がダメそうになったぞ?嘘つきめ。まあ元々この件を怒られる覚悟だったからいいんですけど。一応補足というか命乞いはしておこうか。
「ただあれだ。僕にゾッコンで無害化したから、お前が手を煩わせる案件では無いだろ。もう僕の方に任せな。」
「あのねえ……そもそも彼女は、私が大公からの討伐依頼を受けた相手だったの!!それが一方的に撃退されて、私がどれだけ恥をかいたか────」
「「聞いてた強さとちげえぞヴォケ」ってその大公とやらに文句言っとけ。或いは僕がやらかしたって。」
そうすりゃ無能認定されて扱いが悪くなることも無いだろうと。僕は再び頭に血が上りかけてるグレモリーを宥め、簀巻きのまま椅子の背もたれに寄りかかる。……寧ろそんな面子の話だけで済んでいるのは、どうにか眷属共々無事に逃げ帰れたからだろう。僕もあれは肝を冷やしたからな。
でも僕が提案した対処のいずれかは既に行ったのだろう。グレモリーは再び咳払いを挟んで気を鎮めると、淡々と僕にとんでもない報告を返した。
「……とにかく貴方のおかげでバイサーはSSランクのはぐれ悪魔に認定。私達への討伐依頼は取り下げられたわ。そのうちきっとお兄様が直々に対処に来るはずよ。」
「………………げっ。魔王様直々かよ。」
「言っておくけど隠そうなんて考えないことね。私はともかく、お兄様は卯月家の者とは盟友で居たいでしょうから。
どこか余裕を持った声色でグレモリーが圧をかけやがる。まああんな上級悪魔とその眷属を一方的に蹂躙する怪物、そりゃ魔王様の対処案件だろうが。にしても参ったな……無害化してもはぐれ悪魔ははぐれ悪魔。変わらず討伐対象って訳か。
………本当に参ったな。バイサーへの愛着とか抜きにして、脅威度的な意味で。今あの女とレイナーレを殺すのはだいぶ不味いって言うか……それこそ魅了の魔眼で化け物作る以上の危機なんだが。
でもこれ言ったらまたグレモリーのやつ怒るよなーって。僕はこの案件を明かすかどうか迷った訳だけども。
「………どうしたの遊太郎。」
「なにが。」
「まだ私に何か隠してるわよね。他にもまだなにかあるの?怒らないから正直に言いなさい。」
どうにも僕は嘘や隠し事が下手くそなようで、リアスは一目で言い淀む僕の心中を見通してきた。顔に出てるんだろうな。今は目隠しまでしてるってのに。
とはいえだいぶ怒られ慣れて、僕も怖いものが無くなってきた状態だから。ガン詰めされて尋問される前に、僕は素直に吐くことにした。
「じゃあ正直に言うがよグレモリー。……そのバイサーなんだが。」
「言っとくけど「好きになったから殺さないで」は無しよ?あの悪魔は野放しにするだけ有害なんだから────」
「そうじゃなくてよ。
………多分あいつ、妊娠しやがったぞ。」
素直に吐いたところ、場の空気が凍り付いた。
子持ちショタとかいう業の煮凝り。