魔眼で壊れ行く学園生活。   作:デカ女推奨委員会

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本編開始。

若干特殊性癖含むので注意。


01.死の気配。

 

 とまぁ、昨日まではこんな感じに学校でバカやってたんだけどさ。今日はいつもと三馬鹿の様子が違っていた。中でも特に兵藤のやつが。なんか知らないめっちゃ()()()()娘連れてるんだけど。

 

 キレそうなんだが。

 

「一誠くん誰よその女ァ!!僕とは遊びだったのねェ!!?(裏声)」

「おいバカやめろ卯月!?夕麻ちゃん違うからね!?こいつ俺の友達で、卯月遊太郎って男だから!!元カノとかじゃないからね断じて!!」

「ふふっ……一誠くん、面白い友達がいるんだね。」

 

 昼ドラ領域展開を行いつつも、僕は嘘泣きのフリして両手で顔というか目を覆う。流石に非モテから付き合ったばかりの彼女寝取ったらマジに殺されかねないからな。

 

 何しろ僕の持つ「魅了の魔眼(アプロビュート)」は発動条件がガバガバなんだ。それこそ「かわいいな」とか「エロいな」とかちょっとでも好意を向ければ発動する。それこそさっき「かわいい」って思った時点で発動しなかったのが奇跡レベルなんだよ。

 

 だから僕は兵藤と夕麻ちゃんだったか。の方から目を逸らし、松田と元浜の方に視線を向ける。そうすりゃ二人は兵藤の非モテ脱退に立ち尽くして撃沈してた。

 

「クソッ……兵藤……お前まで俺たちを裏切るのか………!?」

「お前だけは、そこの淫乱カスうさぎと違うと思ってたのに………」

「誰だどさくさに紛れて僕に喧嘩売ったヤツ。」

 

 けど分かるぞ?まさかあのエロ猿おっぱい星人に春が来ようとは。まあこいつら顔はフツメン以上はあるし、エロ願望剥き出しじゃなければいいやつではあるからね。特にあいつはおっぱい大好きがそういうの全部台無しにしてただけで。

 

 それでも他校の女子に告白されたとは。どこで知り合ったのか知らんがめちゃ許せんよなあ???逆レを毎日経験してる僕すら、女の子とデートとかした事ないのに。何故ならそういうの全部すっ飛ばして襲われるから。僕、恋愛経験そのものはゼロなんだよ。普通の恋愛もしてみてえわ。

 

 そういう意味では僕も松田と元浜の同類ではあるし、兵藤に先越されたのは腹立つワケなんだけど。それ言ったら絶対ダブルラリアット飛んでくるんだよな。夕麻ちゃんの目の前だから兵藤も言わないけど「お前に僻まれる筋合いなくね?」って目で訴えられてる。

 

「じゃあ、俺これからデートだから。あばよっ。」

「許せねえ……!!俺、許せねえよ………!!」

「どいつもこいつも「有罪」だ………ッ!!俺とお前で、何が違う………ッ!!」

「普通の彼女とか僕も出来たことねえんだぞー!!散滅しろ────ぐっふぅ!!?」

 

 そして去り際に勝ち誇られた結果、僕はうっかり野次で口を滑らせた。ノータイムで飛んできた松田と元浜のダブルラリアットで地面に沈んだ。なんか兵藤への憎しみも乗ってた気がする。くっそいてえんだが。カンカンカンカン!!って決着のゴングが聞こえる。

 

 けどそうして兵藤が悠々と去って行く時、僕は見逃さなかった。兵藤の手を繋ぐ夕麻ちゃんとやらが、確かに僕の方に一瞬視線を向けていた。

 

 それも普段女の子に向けられる焼き焦がすような熱視線でなく、それと真逆の────言うなれば凍てつく視線。殺意の籠った視線だ。

 

 横で元浜が「美人局であれーッ!!!」とか最低なことを叫んでるが、マジであの女ヤバい女なんじゃないか?なんて気付く頃には、既に兵藤の姿は無かった。

 

 そのせいでこの後、僕は心残りこそあれど夕方まで残ったバカ二人とAV鑑賞会に興じた。野郎同士の傷の舐め合いってこの世で一番虚しい行事だけど、何故か僕はここに兵藤が居ない事にめちゃくちゃ不安を覚えた。

 

 

 

────結果として言えば、それは正しかった。

 

 

 

「あらこんばんは。やっと出てきてくれたのね。」

「げ。」

「あんだけ私に♡‬飛ばしておいて「げ。」は無いでしょう。」

 

 希少な休日をAV鑑賞でぶっ潰したその帰り道。しばらく歩いたところで、僕の前に天野夕麻が姿を現した。

 

………のだが。その背中には何故か、黒い鳥の羽に覆われた一対の翼が生えている。衣服もザ・清楚って格好から下着同然のエナメル質のボンテージに変わってるし。猫かぶるのをやめたせいか、その目付きは鋭く昼に見た娘と同一人物には見えない。おまけに身体付きが()()()

 

 十中八九、こちらの方が本性なんだろうけどさ。それでも凍てつく視線の意味を示すように、夕麻は光の槍を握り締めるものだから。僕は小声で呟いてしまった。

 

「………堕天使か。」

「あら、よく知ってるのね。子宮イラつかせるのが上手なオスガキとばかり思ってたのに。」

「かわいかろ。」

 

 両手でダブルピースして虚勢を張るも、タチの悪い美人局以上のナニカはかつかつとヒールを鳴らし近付いてくる。それに対して僕は、足が竦んで動くことが出来ない。

 

 当然だ。女の子に性欲は何度も向けられたことあるけど、殺意なんて向けられるのは初めてだ。ていうか今までよく逆に刺されなかったよな。我ながら後ろから刺されても文句言えない生き方してたと思うのに。

 

 けど僕だってこの魔眼以外は普通の人間と変わらないから?死ぬのは怖いし、殺されるのは普通に嫌だ。だから僕は冷たい笑みを浮かべて近寄る夕麻に、どうにか平常心を保って尋ねた。

 

「ねね、夕麻とやら。君と一緒に居た僕の友達はどうした?あいつとデートしてたろうに、夜の相手はしてやんないわけ?」

「一誠くんならもう殺したわ。……去勢張っちゃって。顔だけじゃなくて性根も可愛いのね。まるで小動物みたい。」

「シャーーーッ!!!」

 

 両手を広げて威嚇してみるけど夕麻の足は止まらない。むしろそうこうしているうちに、僕の目の前まで来てしまった。こうして目の前に来ると、ほんとにエロい身体と格好してんな。なんだその痴女ファッションは。見せつけてんのか?

 

 ていうか今から僕、この女に殺されるんだよな。散々女の子を振り回した僕が、女の手で死ぬのは何とも因果を感じるものだけど。それでもどうせ死ぬなら、何してもいいよな。

 

 

 そう吹っ切れた僕は、倒れかかるようにして夕麻の方へと身を投げ出した。

 

「………………………えっ。」

「むぎゅ。」

 

 

………そうすれば、僕の顔はちょうどエナメル質の布に覆われた夕麻のデカい双丘へと押し付けられた。さらにそのまま丸出しの夕麻のお腹に腕を回し、ぎゅ〜〜〜って抱きつく。あー柔らか。女の子にこうやって甘えんの、ほんと好き。

 

 でも僕がそうやって、今から自分を殺そうというヤバ女に甘えてた最中である。夕麻は槍を持たない左手を僕の頭の上に置くと、困惑気味に尋ねてきた。

 

 

「………………ねぇ、(ユウ)くん?」

「なに!!!殺すならはよ殺せえ!!!」

「………なんで、そんなかわいいことしてるの……??」

 

 ヤケクソ気味に夕麻に抱きつく力を強めた、その時である。

 

 ふと夕麻が、右手に握った光の槍を消し去る。そして僕の太ももを両手で掴むと、ぐいっと持ち上げてきた。

 

 

 ………………………ん???

 

 

「そんなかわいい事しなくても……エッチなことして欲しいなら、そう言えばいいのに。」

「………………ん???」

「ん?じゃないでしょ遊くん。これから殺されようって時にこんな風に私を誘惑して……なにボーッとしてるのよ。ほら、口開きなさい。口開いてベロ出して。」

 

 夕麻に命じられるまま、僕は口を開いて舌を伸ばす。でもそうすれば夕麻は、強引に僕の唇を奪って舌を絡めてきた。僕の腰を抱っこしたまま、無理やり喉の奥に舌を捩じ込んで口の中を吸ってきた。

 

 乱暴で息が苦しくなるほどのそれに、思わず僕の夕麻の身体に抱きつく腕の力が強まる。喉の奥まで念入りにじゅぷじゅぷされて……これ、本気でエッチする時のキスだ。

 

 でも、なんで?

 

「ん"………っ、………………ッ!?………………???」

「………オスガキのくせにキスが上手なのね。それに私に抱きついて好き好き甘えて……どれだけ子宮イラつかせれば気が済むのよこいつ………!!!」

「ちょ、あの……夕麻ちゃん………??」

 

 僕に視線を重ねる夕麻の目が、興奮状態の悪化を思い知らせるように血走る。それに呼吸も荒くなって……なんか、凄い威圧感が膨らみ始める。

 

………これ、まさかだけどさ。

 

「はー……♡♡はー………♡♡遊くん……決めたわ………!!」

「なにを。」

「遊くんはね……イキ死ぬまで搾り殺してあげる……!!どうせ殺すなら、殺し方なんて関係ないもの………!!ん"ふゔぅ………ッ!!!」

 

 やっぱり。こいつ、堕天使なのに魅了の魔眼モロに効いてるわ。現に今も興奮しすぎて、身体に血管浮くくらい力が強くなってるもの。

 

 しかもボンテージに締め付けられた身体は徐々に大きくなって、目に見えて性格も狂暴化し始めてる。体温も高くなって身体がじっとりし始めて、誘惑するみたいにメスの匂いがめっちゃ強くなってる。

 

「ふー……ふゔゔゔゔぅっ………♡♡遊くん……♡♡♡犯す……!!絶対ブチ犯す………!!!オスガキ犯して理解(わか)らせる………!!!」

「そんな煽ってないのに。身体でっか……」

 

 これは僕の魅了の魔眼が効いて、その上で欲求不満を抱えた娘の症状だ。魅了が入った状態で下手に焦らすと、こうやって怒って暴走しちゃうんだよ。

 

 なんでも興奮し過ぎて「僕のことブチ犯したい」って身体が本気になっちゃうみたいでね。こうなると身体は服破くくらい大きくなるし、力もすごい強くなるしで……危ないから普段はこうならないよう、僕も気を付けてるんだけどさ。

 

 それにしてもまさか……この魅了の魔眼、人間以外にも効くとは。夕麻が堕天使の中ではザコ過ぎるのか、僕の魔眼の力が強すぎるのか、或いはその両方か。まだ本番もしてないのに暴走状態になるなんて。

 

 

 おかげでさっきまでとは別の意味で危険な状況だが、これならまだ僕にも打開の兆しが見える。そう確信を得た僕は、既に僕の顔を上回るくらいデカくなりつつある夕麻の乳に顔を押し付けた。めっちゃ柔らかいしフェロモン凄いことになってる。身体もたぶん二メートル超えるくらいにデカくなってるし……理性残ってんのかな。

 

「ねね、夕麻?僕の言葉分かる?」

「………レイナーレ………………………!!!」

「ん?なに?」

「私の本当の名前……!!名前で呼んで……はー………♡♡はー………♡♡♡」

 

 呼びかければ、蒸発しかけている理性で夕麻────否、レイナーレは胸に顔を埋める僕を見下ろした。まだギリギリ言葉は通じるらしいが、それも時間の問題だろう。

 

 だから僕は自分のお腹を頑強に発達したレイナーレのお腹に擦り付けると、ちょっと態とらしいけどこう誘惑した。

 

「レイナーレ……僕、人来ないとこ行きたいんだけど。」

「〜〜〜〜〜〜〜〜〜ッ!??本気……!?助けとか、来なくなるのに………ッ♡♡♡」

「レイナーレも僕レ●プするの、誰かに邪魔されたくないでしょ。こんな身体デカくして………興奮しすぎ。」

 

 脇腹をスリスリと撫でて、さらに興奮状態を意図的に悪化させる。ここまで念入りに魅了しておけば、僕を襲ってる最中に正気に返る事はまず無いだろう。それこそ疲れ果てて意識を失うまでは、僕を犯すことをやめられない。

 

 つまり僕の土俵に引きずり込んだ。これで僕はレイナーレが力尽きるまで食い散らかされるが、その後レイナーレが倒れたら逃げられる。

 

………………まぁ。それは僕がこいつに食い殺されなきゃって前提がつくんだけどね。

 

「遊くん……いいんだね……!?死ぬまで本気でブチ犯すから………!!!遊くんが、こんな興奮させたんだからなあ………!!!ぐお"お"おぉ………ッ♡♡♡」

「おー。やってみろー。」

「絶ッッッ対搾り殺す……!!冥土の土産に赤ちゃん作るから………!!こんなに私の子宮イラつかせたの、あの世で後悔させてやる………!!!」

 

 まるで体格差を思い知らせるように、レイナーレが抱きかかえた僕に身体を押し付けて吠える。本気で僕のこと腹上死させようと怒り狂う身体に、流石の僕も性欲より身の危険を覚える。ここまで来るとマジで搾り殺されそうなんだわ。

 

 けど僕は、今までこうやって身も心も強姦魔のそれと化した女の子に食い尽くされてなお生き残ってきた男。そこらの並の男とはチ●コの大きさも強度も耐久力も別次元なんだよ。言うなればチ●コマスターってやつだ。そう簡単に殺せると思うなよ。

 

 

 

 ………そう息巻いていた僕が、堕天使の圧倒的な体力とフィジカルにわからされるのはものの数分後の事である。死にはしなかったものの、マジで殺されるかと思った。





魅了の魔眼(アプロビュート)

見つめて好意を向けた相手を強姦魔に変える神器。この神器で性欲を煽られた人間は異常な性欲の肥大化により狂暴化し、興奮状態の悪化に伴って怪力化、身体の急激な発達なども引き起こす。普通に危険。これらの症状は魅了の魔力が抜ければ元に戻るが、それには膨れ上がった性欲を吐き切るしか無い。

総じて所有者の命を危険に晒すだけのカスみたいな神器。間違いなく神器の中では外れ枠。人外にも効く点だけが唯一の評価点。
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