悪食お嬢様と変態メイドによる現代ダンジョン攻略記 作:リィン(界の軌跡割と面白いから買って♡)
向かった先は倒壊した実家から歩いて2分程のところにあった
「はぁ……」
「大丈夫ですか?」
「全然大丈夫じゃない、はぁ……お腹空いた」
蛙がいたのでキャッチして口に放り込む。
噛むと蛙が真っ二つに切断され新鮮な鉄の味が口中に広がった
鳥の肉みたいで美味しいわ。
口元を拭って血でベタベタの手でダンジョンとやらの入り口らしき赤銅色の扉に手をかける
「じゃあ説明を……」
「いらない、行けば分かるでしょ」
空腹がそろそろ限界を迎えそうだったので一も二も無く飛び込んだ
[C級ダンジョン【子鬼王の庭園】]
そう言う文字が私の脳裏に浮かんだかと思うと林へと投げ出されていた。
体制を立て直すと目の前にいたのは緑色の人間
そして緑色の身長は私より少し低いくらい。私が160弱だから130くらいかしら。そして顔はシワまみれで醜い。これが魔物?それとも人間?判定が難しいし緑色の人間だから緑人間とでも呼ぼうかしら。
「くそにんげん!ごぶのどれいにしてやる!」
そう言いながら私のもとに向かってくる緑人間を指差して使用人に聞いてみる。
「ねえ、これって人間?」
「人間ではないですね、ゴブリンと名づけられた低級の魔物です」
「へぇ」
まあ、人間だろうと人間で無かろうとやる事は一緒なんだけど。
緑人間が横薙ぎに振るった棍棒をバックステップで躱して金槌を振り上げる
「ウフ」
そして思い切り頭上へ振り下ろした
「ギイィィィヤヤアアアアアアア!」
倒れ込んだところを馬乗りになってゴンゴンと何度も金槌を振り下ろす。
5発程叩き込んだ辺りで緑人間は見事に瀕死状態になった。
「やだ……まだしにたくない……」
「残念ね」
ピクピクと痙攣するそれの胸ぐらを掴んで持ち上げる。
どれどれお味は……私は、大口を開けて頭から齧りついた。
くちゃくちゃぽきぽき、ゴリゴリゴキゴキグチャグチャグッチャブッチャ
骨ごと噛み砕いていただけているのはさっき犬を食べてからやたら歯が鋭くなっていたからかしら?それとも骨が脆いから?
骨のぽきぽきとした歯ごたえは結構好きだけれど肉は臭くて苦くて全然美味しくない。
それでも肉の一片すら残さずお腹にねじ込んでいく。
噛みついて飲み込んで、引き裂いて飲み込み、噛みちぎって飲み込む。
このくらいのサイズの餌なら丸々一匹食べても10分もかからない。
そして何故か緑人間を食べる所を使用人が涎を垂らして見ていた。
「意地汚いわね……あげないわよ、この緑人間は、私が仕留めた、私の獲物なんだから。もちろん私が全部食べるわ」
「いえいえ、お構いなく。」
ニタニタ笑いながら涎を垂らしているの本当不気味、不気味すぎて食欲が失せ……全く失せないわね
[ゴブリン完食!経験値30取得]
完食した直後にぐうぅぅぅとお腹が喚き立てる
空腹は相変わらず紛れない。
腹の足しになったかも怪しい。
こんなにもお腹が空いている可哀想な私にこんなしょぼい餌しかくれないだなんて神様も残酷ね。
「はぁ……牛の丸焼きとか降ってこないかしら……」
そう思うと飛び出してきたのは緑人間✕3
「ごぶたちがおそろしいか?こわいか?」
「ないぞうよこせくそばばあ!」
「そのどれいはごぶのもの!よこどりはばっするよ!」
こいつらって本当野蛮、善良で健全な一般人である私とは相容れない存在ね。
とりあえず金槌をぶん投げると真ん中の緑人間に直撃した。のでうずくまった所を最初に食べた緑人間の持ってた棍棒で叩き潰して殺す。そして次の緑人間に備えて金槌を拾い直すと、短剣で喉元を掻っ切られて死んでいる緑人間の死体、そして今まさに使用人に喉を掻っ切られている緑人間が見えた
「ふーんあなた戦えたの?」
「ここに来る前からダンジョンにはちょくちょく潜っていたんですよ。これでも結構探索者として名が通っているしそれなりに強いですよ。」
「へぇ」
どんなもんだろうと試しに使用人に金槌と隠し持っていたナイフを投げつけてみたけれどあっさりと回避された。
「あら、本当ね」
「そこで躊躇いなく凶器を投げつけてくるのがお嬢様がお嬢様たる由縁ですね」
褒められたのかしら。でも褒められても全然嬉しくないわね、だって言葉じゃお腹は膨れないし
やっぱり膨れるものが欲しいわね。
そう思って緑人間の死体に手をつける
うーん、やっぱり微妙
まあまあ美味しかったあの犬と違ってほんっと残念なお味だわ、まあ残さないけど
[ゴブリン完食!経験値19]
[ゴブリン完食!経験値14]
あれ?なんで二つしか無いの?三つあったはずなのに?
ふと目をやると隅っこで使用人がごちゃごちゃと何かしているのが目に入った。
は?何こいつ、私の食べ物盗んで食べてるの?……ああ、仕方ない、仕方ないわ。私の、大切な、貴重な、食べモノを盗んだんだからぶっ殺されても文句言えないわよ、ねぇ
後ろに回って一撃で頭を砕こうと棍棒を振り上げるが勘が良いのか使用人にはするりとかわされてしまった。
「あ、お嬢様。これ、食べます?」
こつらを振り向いた使用人に差し出されたのは鍋の中に入って煮込まれた緑人間の死体
「食べるわ」
煮込まれた目がぷかぷか浮いているのはとっても食欲をそそられ……もとい、グロテスクな光景である。
「いただき・ます……熱ッ」
いつも通り手づかみで食べようとしたらあまりの熱さに手を火傷してしまった。
「ああ、ちょっと待ってください」
そこら辺から60センチくらいの枝を2本持ってきて中指親指人差し指を器用に使って持った。
「箸?私箸使えないわよ」
「私が食べさせてあげますからお口をあーんとしてください、はい、あーん」
箸で差し出された腕の肉を一口で頬張りくっちゃくっちゃと噛みしめる。
あの不味かった肉が火を通して調味料で味付けしただけでこんなに美味しくなるだなんて本当不思議。
「しょっぱくて旨いわ」
「それは良かったです!はい、次のもどうぞ!」
「はいはい、いただきます」
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[ゴブリン完食!経験値18]
鍋をさらえて一息つくとどたどたと駆け寄る音が聞こえた。
「めしのにおいだごぶ!」
「くそばばあども!それはごぶのためのおにくだごぶ!どろぼうはくしざしのけいだごぶ!」
うじゃうじゃと湧いてきた緑人間達を目の前に私は舌舐めずりをした
■■■■
[ゴブリン完食! 経験値30]
[ゴブリン完食! 経験値30]
[ゴブリン完食! 経験値25]
[ゴブリンアーチャー完食!【弓習熟】 経験値69]
[ゴブリン完食! 経験値19]
[ゴブリンスカウト完食! 【斥候習熟】経験値71]
[ゴブリン完食! 経験値28]
[ゴブリン完食! 経験値34]
[ゴブリン完食! 経験値33]
「ごちそうさま」
そう言った後使用人が案の定いつもの妙な目で私をみているのに気がついた。
「何?」
「いえいえ相変わらず物凄い食欲だと思いまして」
「ええ、食べても食べても足りないの。」
そう言うと使用人が私に耳を貸すようにジェスチャーをする。
「ええとお嬢様、帰ったら何が食べたいですか?トンカツ、ラーメン?チャーハン?カツ丼?ビフテキ?餃子?焼肉?牛タン?」
耳に入ってきた料理の味を想像しただけで食欲と空腹が限界を迎えた
ぐうぅぅぅぐぅぐうぅぎゅるぐうぅ、と私のお腹が鳴った
その途端使用人がにっこりと例の笑みを浮かべた
「私大量に食べたキャラクターが食事直後にお腹鳴らすのその……大好きなんですよね。」
「うっわぁ……気持ち悪いわね……はぁ……なんでお父様もこんな気色の悪い女を使用人として雇っていたのかさっぱり分からないわ」
「使用人使用人って、一応法律上は私達姉妹なんですよ、もっと距離を詰めた呼び方をしてほしいですね。」
気味の悪い生態をしているこの妖怪と家族だとか虫唾が走るわ
「あっ見つけました。お嬢様、これがボス部屋です!」
【弓習熟】三年程度弓の訓練をしたのに匹敵する弓の技術を得る
【斥候習熟】斥候歴三年程度の斥候能力を得る