透き通るような世界観に混じる逸般不純物! ネイビーアーカイブ 私のミスですか?   作:ゴジマツリ=ユーリエフ

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115.平和的解決

 

 

 

オラトリオ3章のちょっとした感想です。ネタバレNGな方は適当に飛ばしてくんなまし。

 

 

 

 

 

分かっていたがあの方は化け物であった。

 

オラトリオ3章読んでて一番驚いたのがナギちゃんへの謝罪ですね。

ナギサの立場で振り返る機会もあって、ミカに関しては「和解したいと思ってる優しい子なんです!明確な証拠は提示できないけど信じたいんです!」とかその他ストーリーでも理想主義で八方美人なハゲお前のくせにまだナギちゃんに謝ってなかったんかい!という驚きと同時にその割りに好感度高くない?と思いましたね。

 

後アズサはスクワッドと会話をしろ!

 

 

…………そしてカタコンベの変化する通路の設定は何処へ行った???

 

 

 

 

 

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体は癒えても心は癒えず。撃たれ斬られ抉られ挿されetc………憔悴したベアトリーチェは自分を回収しに来た首無しの男(デカルコマニー)の肩を借り、空飛ぶ苦悩の無しを連れて不機嫌そうにアリウス自治区の廃墟が立ち並ぶ道を歩く。

 

「あの男……たかだか儀式を中止だけで良い気になって!」

 

ブライと対面しなかった事に安堵しながらも諦めの悪い同僚にゴルコンダは内心呆れる。

 

「あなたは負けたのです。あなたは彼の敵足り得なかった、今は撤退を─────」

 

デカルコマニーの右手に抱えられたゴルコンダは諦めの悪い同僚に事実を諭し現在の最優先事項を伝えようとした瞬間、それは音も無く飛んできた。

 

「─────ッ!」

 

デカルコマニーには首が無い。そんな奴が肩を貸した状態で背後からの衝撃を受けるとどうなるかは明白。

紫色の光の矢の様な物がベアトリーチェの肩に衝突し支えの無いベアトリーチェの体を前へと押しやって消滅する。

 

「"出血すらしないか………やっぱ恐怖の方はまだ残ってんのかねぇ?それとも素?苦手だけど本物の弓を射れば分かるか?"」

 

声の主が誰なのかは考えるまでもなく…………戦闘能力を持たない3人の背は凍りつく。

 

「"ま、いいや的は他にもある。対照実験と行こう。"」

 

こんな所に居る異形なんて十中八九ゲマトリア関係だし。

 

推定恐怖を有する異形と異形の耐久差について。

殺意は感じない。好奇心溢れる物騒な物言いにうつ伏せだったベアトリーチェは憔悴など忘れた様に体を起こして走り出す。

どう考えても次の標的はデカルコマニー。だがその一発で済むはずはない。ならばデカルコマニーに向かうこの一発こそがチャンス────

 

一方ゴルコンダはデカルコマニーを振り向かせ対話を試みる

 

「お待ち下さい先────」

 

が、無意味。ゴルコンダが目にしたのは空に浮かぶ星達の様な夥しい数の紫色の光。

 

 

 

 

 

 

 

 

「"本気狩る(マジカル)☆アロー!本気狩る(マジカル)☆アロー!本気狩る(マジカル)☆アロー!本気狩る(マジカル)☆アロー!本気狩る(マジカル)☆アロー!本気狩る(マジカル)☆アロー!"」

*1

 

掛け声に特に意味はない。

 

地面から約2ミリ浮いたホバー移動。それぞれの指と指の隙間に弓柄を挟む四弓流。悍ましくも滑稽、男の悪意は群れを成し2人の通る道を満たす。*2

ゴルコンダ&デカルコマニーは右、ベアトリーチェは左へそれぞれ最短の脇道へ身を投げる。

 

現時は非情である。対話を望み振り向く無駄なその動作を挟んだ故にデカルコマニーは倒れ込む最中に右膝に矢を受けることとなった。

血は出ない。それでも確実に何かを削られたデカルコマニーは左手に力を込め痛む体を起こし地面に左膝をつこうとした時、それを邪魔するかの様な激しい追い風がデカルコマニーの背を押す。

 

「"世にも珍しい軽装のデュラハンか、オマケに首が無いのは初めてだ。"」

 

泣きっ面にbee!風が吹けば桶屋が儲かると言う様に、その風は死を運んで来た。

 

「"じゃ。"」

 

デカルコマニーのみぞおちにブライの足底が沈む。

またしても風。多分、風。追い付いた運動エネルギーはデカルコマニーの体を約4メートルほど引き摺り、壁に激突し停止する。

 

「"ババアのとこ行こうか。"」

 

ブライは踏んだり蹴られたりなデカルコマニーの襟首を掴み自身が馬になり市中を引き廻す。

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

 

付かず離れずの距離、ブライはデカルコマニーを引き摺りベアトリーチェが曲がるであろう左右の道を岩壁で隔てながら追いかける。

 

「"ベアちゃ〜ん?ダイエットかい?それ以上ガリガリになってどうすんのよ?それとさ…お仲間を置いてくのはちょ〜っと酷くない?"」

 

返事はない。返って来るのは聞こえて来るのは荒い息遣いと地面を蹴る音のみ。ブライの市中引き廻しにより、もはやスラックスとしての体裁を保つことがないほど破けた状態で尚も引き摺られ続けるデカルコマニーを気に留める余裕のないベアトリーチェはただ一心不乱に逃げ続ける。

 

「"おいおい無視か?せっかく連れて来てやったのに礼の一つも無しですか?運ぶ方の身になれよ。"」

 

恐怖を煽る為ベアトリーチェにギリギリ当たらない様に氷柱共を飛ばす。

 

「"目には目を非礼には非礼が返ってくるのが世の常だぜ?"」

 

「か、彼女の非礼であれば私が──」

 

ブライはゴルコンダの言葉を遮りデカルコマニーを民家の割れた窓枠付近の壁に叩き付ける。

そして隙かさずデカルコマニーの胸ぐらを掴み鋭利な破片の残る窓枠に背面を押し付け勢い良くスライドさせる。鋸に削がれる木材の様にデカルコマニーの背をガラス片が裂きえぐり込む。

 

「"お前は次だ。"」

 

オマケとして首無しデュラハンの股間を蹴り上げ何方かのお宅へin

 

あまりギスギスパーティを持たせる訳にはいかないし、鬼ごっこはそろそろ終わらせよう。

 

ホバー移動を止めホントニホントウを左手に自らの足でベアトリーチェに迫る。

 

「"今の内息吸っとけ。"」

 

左手のホントニホントウを振り、ベアトリーチェ右脚の中央で一瞬起動する。

 

「───────!」

 

ドレスごと焼き溶ける穴が空く右脚。

叫び声をあげるさせる暇もバランスを崩させる隙もなく、ブライはホントニホントウをしまい身体能力を引き上げベアトリーチェの背中をヤクザキックで蹴飛ばしベアトリーチェの呼吸器をバグらせる。

 

「"お前の悲鳴は聞き飽きた。"」

 

脇腹を蹴り仰向けにした後、ベアトリーチェに馬乗りになり顔面にスライムの死骸を押し付ける。口元を凍らせても良いが今は話せる状態でなければ意味がない。

当然スライムを持った手を掴まれたり足をバタつかせたりと抵抗される訳で…………手首を踏みつけ間接を伸ばし直径4cm長さ60cmの鉄針で手の甲を貫く。

それを2度行う。

 

「"随分と忙しない足だ、本格的♂ダイエットのお手伝い(両足の切断)が必要か?"」

 

酸素すらも足りない脳でも理解出来たらしく徐々に荒ぶる足は落ち着きを取り戻す。多分気絶ではない……多分。

 

横向くんだよ90度

ババアがお話しが出来るまでの暇な時間、左手でスライムを押し付けながらババアの血まみれの下の穴を観察する。

空飛ぶラ・フランスの性能テストだ。

 

………大体5秒間隔、5秒間隔に傷が癒えるようで右脚の穴が少しずつ塞がっていく………あの時と同じ様に異物があると塞がらないらしい。

 

死してなおババアの唾液にまみれるスライムが不憫でならないしそろそろ良いだろう。

 

「"中々面白いね、これ。割と半信半疑だったが、ただ浮いてる様にしか見えないのにマジに傷が治る。一体どういう仕組みなんだ?"」

 

数十秒振りの呼吸を数度繰り返したババアが一言。

 

「話しが違います!」

 

「"何が?"」

 

「儀式を中止すれば半殺しで許すと言ったではありませんか!」

 

はい、再放送です。

 

「"お前もそれかよ………許したのは今日一件だけで他はそんなつもり無いんだけど………お前がミサイルぶっ放したりティーパーティー壊滅を目論んだせいで滅茶苦茶大変だったんですけど?はぁ………そんでアリウス自治区なんて見つけちまったし明日からも面倒臭いのは確定だ。"」

 

「あなたは私を誤解しています。私の目的はただ一つ………儀式を通じ高位の存在となりキヴォトスを救う………それこそが大人の目指すべき境地!この一連の騒動もその為に必要な小さいな犠牲に過ぎない!」

 

「"正気かお前?"」

 

どんな言い訳が出るかと思えばこれだ。俺に知能を合わせたと言って世界征服を提案したにも関わらず次は世界救済!

演技力以外がちゃんちゃら丘ピーポー

 

「確かに私はアリウスの者達を扇動しました。それでもアリウスがこうして貧しい暮らしを強いられているのは、かつてトリニティによる迫害にあったからに他なりません。

私は私の目的を果たすべく、さして興味のない彼女等の復讐に力添えをしたのみ。それに私が内戦を終結させなければこの地に幾つの死体が転がっていた事でしょうか?

そもそもの話、今現在アリウスそのものが存在しなかった事さえありえたでしょう。」

 

私は悪くない で伝わります。

 

「"う〜ん、ま、俺もスクワッドには色々言ったけど、実際自分等を忘れてのうのうと生きるトリニティを恨むのも無理はないし、内戦止めなきゃ多分サオリ達アリウス生はそれなりに死んでただろうね……………で、このドローンは?"」

 

「…………はい?」

 

言いたいのはこっちだ。

 

「"ん?話聞いてた?俺は「お前のやらかしのせいで大変だった」と言ったんだ、それで疑問は解消されたってのに、いきなり犯行理由を話して何になる?

お前はヒ■ユキか?それともTwitterでフェミニストとか名乗ってらっしゃるミサンドリストさん?それに、どう取り繕おうが過程は滅茶苦茶気に入らんとしか言わんぞ。"」

 

過程はともかく手段そのものについては俺が言えた事では無いんですけどね!

 

「"ま、いいや、お前如き雑魚でも救える世界なぞ俺でも余裕だ。マトモに話すつもりがないなら俺の精神衛生上よろしくないし、その必要な犠牲として死んでくれ。"」

 

ベアトリーチェの顔面にブライの右の拳が振り下ろされる。

 

「"どうしようか……人待たせてるしサクッと殺るのが一番なのは分かってるんだけどね〜………あ〜、でもあの毒がなんだったのか知りたいし試さないとなぁ。"」

 

始末の方法に悩むブライは木魚を叩く僧侶に様に一定間隔でベアトリーチェの顔に拳を落す。

 

「製作者ではないので仕組みは分かりませんが、そのドローンは自身と周囲の味方に尋常ならざる治癒効果を齎します。」

 

ブライの手がベアトリーチェの体液に塗れる頃、左手のみで這いずるデカルコマニーの後ろ手にされた右手で持たれている額縁、ゴルコンダが語る。

 

「"へ〜、"周囲"の範囲も味方の識別方法もその条件も気になる……少なくともあの場をフ■ムの■■よろしく毒沼にしない辺り毒は対象外か…………それはそうとモノクロ写真がお前の頭だったのか。"」

 

てっきり首無しデュラハンかと

 

「私はゴルコンダ、そしてこちらがデカルコマニーです。」

 

確かにデュラハン的にはどちらも本体ではあるんだが…………ゴルコンダとやらは自分のチ●コに名前をつけるタイプらしい。

 

「質問には私がお答えします。ですのでその手を止めては頂けませんか?」

 

「"しゃあないなぁ………いいよ、お前はマトモに話しが出来そうだし。"」

 

ベアトリーチェの口元を凍結させ、大して重くない腰を上げたまたま見つけた共喰い中のネズミの方へ向かう。

 

「分かって頂けましたか……。」

 

「"さっき丁度良い方法も思いついたし、殴るのはやめだ。"」

 

「!?」

 

箸を生成しネズミを掴みベアトリーチェの腹の上へ。

両端に鎖の伸びる底無しの鳥籠でネズミを閉じ込めペグを生成し鳥籠を地面に固定する。

 

「"コイツは俺を喰うと言った、だから取り敢えずネズミに食わせてみようと思う。コイツは今もまだ恐怖を宿しているはずだ、それをネズミに食わせたい。

同物同治、蠱毒のハイブリッド的なモンだ、霊喰いを繰り返し力を得た俺的には良い感じになりそうだと思うんだけど………お前達ゲマトリアも興味あるんじゃないか?"」

 

GOKからDXイフリー刀影打ちを取り出し、その刀身は炎を纏う。

 

「ヘイローを破壊する爆弾は私が作製し彼女に譲渡したものです。」

 

唐突な自分語りによる会話のドッジボール。

 

「"そう、それで?"」

 

這いずるゴルコンダを余所にイフリー刀で鳥籠の頂点を焙る。

 

「一つ、交渉を。」

 

スラックスのケツ側が7割ほど削れていている不審者が良く分からない事を言っている。裸エプロンの亜種か?

 

「"クソ迷惑なモン作っておいてどの面下げて言ってんだよ。"」

 

「だからこそ言えるのです。」

 

ハイハイが下手くそなゴルコンダは唐突に地面に膝をつきゆっくりと立ち上がる。どうやら周囲への回復効果というのは本当にあるのかもしれない。

 

「そういうこった!」

 

「"そっちも喋んのかよ!え、怖。"」

 

写真の方ではなく首から漏れる声に思わずツッコむ。どういうこった?

 

「ええ、デカルコマニーは私の体を代行して頂いていますが喋る事自体は可能です。」

 

「"そうか、てっきりお前はチン●に名前をつけるタイプだと思ってた。……………で、お前は俺に何を望み何を差し出す?ドローンはすぐに回収する。窮鼠は猫以外にも色々噛むぞ、ババアの命が欲しいなら早めに多めに差し出せ。"」

 

DXイフリー刀影打ちの炎の熱が鳥籠全体に伝いネズミとベアトリーチェが藻掻きだす。

それを見たブライは宣言通りドローンを回収した。

 

Rat torture……中世ヨーロッパでの拷問の一つ。手順はブライの行った通り。後は熱から逃れようとするネズミが腹を食い破るを待つのみ。

 

「率直に申し上げますと、先生が真に望む物を"確実に"作る事はお約束出来かねます。」

 

「"だろうな、ヘイロー破壊爆弾を見れば分かる。出来ると断言していれば迷わず殺していた。"」

 

ブライは肯定的な反応を見せつつも空いた手で右大腿にナイフを投げ付け突き刺す。

 

「……………。」

 

「"お前がやってんのは交渉である前に命乞いだからな。正しい返答ではあるが、欲しい答えではなかったからね仕方ないね♂"」

 

つまりはどう回答してもベアトリーチェの大腿は犠牲になり、最悪の場合は死ぬ…………理不尽!……理不尽ですが、それが命乞いというものなので。

 

「"はい続き。"」

 

「………望む物は作れなくとも必要な物ならば用意出来ます。」

 

「"言ってみろ。"」

 

「アリウス自治区を秘匿された地たらしめる変化するカタコンベ、それを踏破するための特別な道具です。」

 

「"不良品ばかりのお前の作った物を信用しろと?"」

 

ゴルコンダが作製したというヘイローを破壊する爆弾。ロストテクノロジーを使用したマスクで身を守ったアツコ、聖女バルバラと若干例外じみた相手とはいえヘイローを破壊出来なかったのは事実である。

 

「それに関しては心配に及びません、私がここに来られたのもその道具があったからですので。」

 

そういいながらゴルコンダは前ポケからコンパスを取り出す。ケツ側に入れてたらもっと悲惨な事になっていただろう。

 

「"はぁ……お前頭使えよな……お前等の言葉に一切の信用はない。アリウス生の様に通路を教えられた可能性だってあるだろうし、なんならお前がヘイロー破壊爆弾を作った本人である証明にはならない。

忘れたか?これはお前等の俺に対する命乞いだ。ふざけるようであれば俺はお前等の足元を焼き溶かして地面の一部にしてやっても良いんだぞ。"」

 

信用できない人物目線の信用のない道具の実績。もはやふざけているとしか思えない状況にブライはDXイフリー刀影打ちをデカルコマニーに抱えられたゴルコンダに向ける。

 

が、それまで。例外じみたソレであろうとも完璧とは言い難いがそれに近しい効果そのものあった。故にブライの真に欲する物、自身の死の可能性を持つ者である……かもしれないゴルコンダをブライは殺す事は出来ない。黒服はそれを知っていたためベアトリーチェの回収にゴルコンダ&デカルコマニーを遣わした。

 

「それもそうですね。ではマダムの持つアリウスの秘匿そのものに対する情報はどうでしょうか?彼女も初めてからアリウスに君臨していた訳ではありません。

彼女が何故あのカタコンベを抜けられたのか、何故生徒達に正しい通路を伝える事が出来たのか……それを知る事が出来ればこの自治区内にアリウスの生徒達を取り残す様な事は避けられるでしょう。」

 

なるほど……流石人喰い反社共だ………やはり俺の目的は分かっていたらしい。

 

「"随分と賭けに出たな、もしこのババアが知らないor嘘を吐けば即刻コイツはブチ殺すってのは分かってんだろうな?"」

 

「ええ、存じております。」

 

ブライはベアトリーチェの腹を食うネズミを生成した木製の箸で掴みあげ、ベアトリーチェに問いかける。

 

「"話しは聞いていたな、アリウス自治区の秘匿の仕組みについてを話す気はあるか?無ければ殺す、嘘であれば少なくともお前等2人をいつでも殺しに行ける様な条件を組み込んで殺す。"」

 

躊躇いなく全力で頷く。

 

「"オッケー、じゃあネズミと鳥籠は消してやる。"」

 

言葉通り鳥籠を消し、箸で掴んだネズミをそのまま全力投球して消し去る。俺優しい。

 

「…………氷の方は……」

 

「"マトモな内容話せない口とか腐り落ちても問題ないだろ、それに俺はまだ最低限度のモノしか得られてねぇ、お前は何を差し出すんだ。"」

 

「ふむ………では先生、今回の一件の迷惑料として幾らかお包みしたいと考えたいるのですが如何でしょうか?」

 

「"そうだなぁ、この服ももう使えなくなったしそれも良いかもなぁ…………そんで、|具体的にお幾ら程頂けるんでしょうかね《お前はババアの口と自分に幾らの価値をつけるんだ》?"」

 

10桁の電卓を手渡すとゴルコンダとデカルコマニーの間に会話はなく迷いなく打ち込み始める。文字通り体を代行しているという感じだ。

 

そして返って来たのは何ともマジェスティックな金額だった………だが結論を急ぐな、こうも簡単に提示出来るという事は「それぐらいなら余裕」という事だろう。

 

「"5倍だ、5倍払うならさっきのドローンを使って手の穴やナイフの傷も治してやろう。"」

 

ブライが咄嗟に思い付いたというだけで5倍である理由は特にない。

 

「かしこまりました。そう言って頂けると私としても都合が良いので本当に助かります。本当に………」

 

「"お前何かキモいな。"」

 

 

 

 

 

 

この後、めちゃくちゃ契った。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「"さあ行きますよ!ゴルコンダさん、デカルコマニーさん、ベアトリーチェさん!"」

 

「そういうこったぁ!」

 

 

 

 

 

 

そしてベアトリーチェの知るアリウス自治区を秘匿し続けた仕組みを聞き、なんやかんや(破壊 損壊)でアリウスの秘匿は破られ迷宮はただの通路となった。

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

「ただいま戻りました。マダムは外傷こそありませんがネズミからの感染症や先生の用いたナイフからの破傷風などが予想されますので取り敢えずお部屋に。」

 

「誰一人欠けることなく生還されたようでなによりです。」

 

運良く生き残りはしたがマエストロを情けも容赦も躊躇も無く殴り壊し焼却しようとしたブライ、それに敗北したベアトリーチェの回収。アビドスでのリベンジを果した黒服は満足気にそう言う。

 

 

 

今回の一件を振り返る。

ブライがベアトリーチェを追った真の目的は迷宮の法則や仕組みについて聞きそれを確かめた後にベアトリーチェを殺害する事にある。

それを実行しようとした時に既にベアトリーチェの隣にいたのがゴルコンダ&デカルコマニー、ブライにとっては名も知らぬ新たなゲマトリア。ブライは本人の意思とセイアとの契約によりゲマトリアを無力化をしなければならない。

そして自分の真なる死を求めるブライにとっては「ヘイローを破壊する爆弾」を製作した者以外は殺害という手段で無力化しても良い相手であった。

 

故にベアトリーチェの隣にいたのが黒服やミメシスの能力が割れているマエストロであれば訪れるのは死。だから黒服はブライと面識の無い2人を派遣し、ブライは初遭遇のゴルコンダ&デカルコマニーは能力が割れていないがためにボコして目の届く範囲へ置いておく必要があった。

ブライが無闇に殺せない相手であったからこそベアトリーチェを生かす為の契約を持ちかける事に成功した。尚、肝心の秘匿技能への理解度への有無は黒服の完全運任せ。

 

 

「実際に彼と会ってどう感じましたか?」

 

「批評は後に致しましょう。こちらが今回ベアトリーチェと私達が彼と結ぶ事になった契約です。」

 

「ほお…………アリウス自治区からの撤退と接近禁止、その他自治区での侵略行為の禁止、カタコンベの秘匿に関する情報の開示…………ここまでは予想通りですね………………ん?」

 

したり顔で勝利の証を読み進める黒服だったが予期せぬマジェスティックナンバーの登場にその目を止める。

 

「私がベアトリーチェを回収するにあたって必要な支出は"全額"黒服が支払うとの契約を結びましたので、そちらの金額は全額あなたに請求します。」

 

悲しいかな、黒服は勝者にはなれなかった。

 

「クックック…………………マジですか?」

 

「口調が崩れていますよ。勿論受け渡しのスランピア広場には私が向かいますので、そこはご安心ください。」

 

「…………………。」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

過程を除き結果だけ見ればタイトルに偽り無しだべ。

 

取り引きの段階だったのでベアトリーチェの身体は一度自由にしましたが、ゴルコンダの回答によってはドローン範囲外でデカルコマニーの下半身を地面に埋めた後、ベアトリーチェ死を懇願するまで拷問を繰り返し秘匿の解き方を聞き出すつもりでした。

やはりお金の力は偉大ですね。

 

これもうどっちが悪役か分かんねぇな………どっちも悪役だったわ……ま、セイアちゃんとのお約束的にもゲマトリアはサーチ&デストロイするのが一番手っ取り早いから已む無し。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

もうね、公式が不思議のダンジョンシステムなカタコンベの設定をなかった事にしてるんだからこれはもう仕方ない、仕方ないんです。

ベアトリーチェも両手の穴も治ったし、口も凍傷からの壊死コースにならずに済んだし良いとしましょう。

え?後日のゲマゲマ会議?そんなん知らん。

犠牲になった黒服のお財布もどうせカンペキ〜♪な資産運用でどうにかなるし平気平気(適当)

 

ゴルコンダ&デカルコマニーは…………うん、ごめん。

股間蹴りはまだしも生かさなきゃ不味い相手に窓枠サーフィンは普通しないと書いてて思いました。

でも黒服登場チャートなら間違いなく交渉の余地無くゲマトリア2人減っちゃうから仕方ない。

ベアトリーチェや陳宮の言う必要な犠牲というものだ。

 

 

 

*1
本気狩る(マジカル)☆アロー………閑話初出の物なのにガッツリ本編に出しちゃいました。すまんな。色々問題はありますが、引分け〜離れまでのフリで紫色の光の矢が飛ぶ道具とだけ分かれば今はヨシッ!

*2
書いてて思い浮かんだのはマシンガンゴローしてくるライネル

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