透き通るような世界観に混じる逸般不純物! ネイビーアーカイブ 私のミスですか?   作:ゴジマツリ=ユーリエフ

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元アリウススクワッドの錠前サオリだ、よろしく頼む。
117.シャーレ配属初日の元アリウススクワッドだ よろしく頼む。


 

 

 

Twitterでとあるブルアカ関係のY●uTubeチャンネルがブルアカのイメダウの宝庫という理由で荒れてて、ユウカを重度のロリ&ショタコン、隠れサドノノミ、キノカスなヒフミ、純愛過激派ハナコ、偶にノムリッシュする淫夢厨アリス、ジ●リ好きなツルギとかいう訳の分からない要素を付け足してる自分も他人事じゃねぇなと思った誤字祭りユーリエフだ。

 

知らないからちょっと詳しく見て見ると公式生放送を荒しているレベルと聞いてそんな影響力ねぇし、見ようとしないと見れないハーメルンは関係ないなと思った誤字祭りユーリエフだ。

 

だが、貼り付けられた映像のコメント内容を確認してみて真っ先に思いついたのがニコニコにアップされてるtntn亭イズナで困惑した誤字祭りユーリエフだ。

 

 

そんな燻る火種に火を付けたTwitter民は公式生放送以外の意見が偏向気味であったと認めていたが、それでも火種君によって私の好きなキャラが肉道具とかいう不愉快極まりない不名誉な称号を付けられ周知されているという事実には腸が煮え返っていた誤字祭りユーリエフだ。

 

その怒りを傾●遊庵さんの[魔女裁判]という薄い本で鎮めた誤字祭りユーリエフだ、介錯を頼む。

 

 

 

 

 

 

 

 

アンケ作った後に調べて分かったんですけど、本編時系列的にはパヴァーヌ2章前にデカマ…………デカグラマトンの13話まで進むんすね。

 

あっ、章を完成させてから投稿するのは原作にあるやつだけなんでこれはノーカンです。自分にノルマ的な物も課さず本編の一章を書き終わるまでダラダラとやります。

 

 

 

そして全然関係ないんですが、正月アカリと水着イズミと体操服ハルナとか言う激叡智なメモロビが固まってる美食研究会って凄くないですか?

 

まあ、叡智じゃないメモロビの方が少なくないかと言われればその通りなんですがね。

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

 

アリウス分校の滅亡から2週間。普段の業務、アリウス自治区に残っているかもしれない生徒&訓練で使われてた拷問器具など被害者でもあるという証拠の捜索、事情聴取や関係各所への謝罪や嘆願書や抗議文の催促や脅しやアレコレやの激動の日々を終え。 

なんやかんやでスクワッドと災厄の狐こと狐坂ワカモがシャーレの保護観察下に置かれることとなった初日。 

 

 

 

 

「"はぁ……すまんすまん、今話し終わった……。"」

 

まだまだやるべき事があるというのに結局補習授業部の話を受けてしまった………

 

 

悲しいかな、休息なんて物はほとんどなかった。

 

 

元休憩室な執務室兼リビングに戻るとサオリは何時ぞやの土下座の如く地に伏していた。

原因は言うまでもないなく傍らに座るアツコだろう………なんて酷い事を………

 

「"知ってるかアツコ?ニシローランドゴリラってのは奇妙な事に全員B型らしい、他にもそういう生き物がいたら面白くないか?"」

 

「全てのエビがAB型なら面白いと思う。」

 

「ひ、ひめ………私も何か………!」 

 

「"そうか…サオリもそう思うか。"」

 

互に笑顔でサムズアップ。アツコとは結構気が合いそうだ。

 

被害を受けたトリニティにスクワッドを連れて赴く事が出来るはずもなく……

観察保護を行うと決まって早々にやる様な事ではないが、受けてしまったものは仕方がない。

 

何はなくとも取り敢えず伝えるべきはワカモ、滅茶苦茶注意しておくべきもワカモだ。

 

 

 

 

 

ワカモが料理をしてるであろうキッチンの方へ目を向ける。 

 

 

 

「えへへ…………焼けたお肉とお野菜……これだけでも美味しそうなのに、これからもっと美味しくなるなんて………」

 

木ベラを持つだけ持って、期待の眼差しでただ鍋をの内を覗き込むヒヨリ。

 

「ヒヨリさん、あまり手を止めていると食材が焦げてしまいますよ。」

 

それを優しく諭すワカモ。

 

「は、はい!」

 

ブライはその微笑ましい光景から目を離せずにいた。

 

そして足もまた意思とは関係なくキッチンへと動きだす。 

 

「ミサキさん、食材を切る時はネコの手です。」

 

「ネコの手?」

 

「こうやって手を丸めて………」

 

「……………。」

 

「そうです。そうすれば指を切る事はほとんどありません。」

 

「そうなんだ………。」

 

 

 

そのとき既に、ブライの脳内に想起されていた

 

在りし日の記憶。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「卵かして。」

 

「おっ、割ってくれるのか?じゃあ俺は水筒入れてこよ。」

 

台所に届かない弟は茶碗と卵を手にテーブルへ。

 

「出来た!」

 

「おお、ありがとう■■、助かった。」

 

卵白でベチャベチャになったテーブルの角も殻の混じった茶碗もお構い無しに誇らしげな顔をする弟が彼は堪らなく愛おしいと感じていた。 

 

かつての彼の何でもない日の朝の一幕

 

 

 

 

 

 

「ただいま■■。おっ、お手伝いか、偉いな■■!」

 

「うん!」

 

「何〜にもしないあんたと□□と違って■■は手伝してくれるからね〜、本っ当偉い。」

 

「誰かを下げて人を褒めるのは良くないと思う。」

 

 

 

拙くも懸命なミサキとヒヨリに彼は過ぎ去りし日々の影を見た。 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そしてブライは─────── 

 

 

 

 

「ひゃう………………!」

 

 

気が付けばヒヨリの臀部に抱き着いていた。

 

「"あ、違っ!これは弟のあた─────"」

 

我に返ったブライはミサキとワカモが凝視する中、慌ててホールドした腕を解き立ち上がる。

 

「"いや、何でもない。"」

 

そして今を思い出す。 

 

「な、何でもない…………そ、そうですよね………私達は所詮、先生の欲望の捌け口になるために引き取られただけで、これも何でもない事なんですよね…………」 

 

うわああぁぁぁん!するまで2秒前、自分より先に涙で頬を濡らしていたブライに困惑しヒヨリの動きが止まる。

 

「…………きっと先程まで玉葱を切っていたせいでしょう……。」

 

今までに見た事もないほど悲しげな表情と涙にワカモは無理のあるフォローを入れる。 

 

「わ、私は自立稼働式先生専用タオル置き場って事ですか!?」

 

が、何でもネガティブに受け取るヒヨリであるため何か上手くいった。 

 

「"何だよ自立稼働式俺専用タオル置き場って!………やっぱあれか?普段料理しないから玉葱の耐性がついてねぇのか俺?"」

 

ブライもワカモが作ってくれた隙に乗じて涙を拭い笑って誤魔化す。

 

「私も料理なんて初めてするけど。」

 

「"玉葱の汁は耐性ある奴とない奴がいるだよ………ってかミサキが料理の手伝するとか超意外なんだけど、もしかして興味あった?"」

 

「ヒヨリが何かやらかさないか確認したかっただけ。」

 

「"そんで自分が失敗しそうになったと。"」

 

「別にやり方を教わっただけで失敗した訳じゃない。」

 

「まあまあ、あなた様、せっかく娘達が────」

 

「娘じゃない。」「"現実見ろ〜。"」

 

 

 

 

 

 

 

なんやかんやで出来上がった料理は人間強度とやらが下がりそうな味がした。

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

「"いやぁ久しぶりに食ったが美味かったなぁ〜。"」

 

流石ワカモと言ったところだ。俺ならチキンライスじゃなくてケチャップライスで済ませていたし、鶏肉を切るならばとデミグラスソースの予定を変更しエンジェル24でビーフシチューの元を買って野菜を追加して残りを夕飯分に回す名采配。

 

忙し過ぎたここ2週間、作り溜めのカレーしか摂取していない俺の体に染み渡ったぜ…………それはそうと、ビーフシチューがけチキンオムライスがありならば今度牛豚鶏全部入れカレーもやってみよう………素材をそれぞれループしていたくせに何故この様な単純で最高な思考にならなかったのか………これが分からない。

 

 ブライ式カレーの作り方

①具材を切る(面倒なので皮は絶対に剥かない。)

②具材を鍋に投入し水を入れて煮込む。

③良い感じになればルーを投入。

④完成

 

※彼は特別な訓練を受けています、ジャガイモの芽は必ず取り除きましょう。

 

 

 

「まあ!まあ!」

 

ワカモが一口食う度にふふっ……だの、あらあらまあまあ言わなければ尚更だ。

 

だが飯を食いながらピコるケモミミを見るという素晴らしい体験を久しぶりに出来たのでグリフィンドールに53点!

 

ワカモは食事開始からn度目のくねくねを始める。

両手を両頬に当てくねくねするその様はムンクの叫びの耳を塞ぐ男の様であった。

 

素直に全部言わなくて良かった。

 

「ああ、確かに美味かった…………だが………」

 

「"だが?"」

 

「食後の皿洗い………清潔な水を大量に使うのには少々抵抗があった……。」

 

調理は手伝えなかったから何か手伝わせてくれ……と手伝いを名乗り出て皿洗いをやったサオリとアツコだが……サオリは何か不満があったようで顔を顰めている。

 

因みにこの男は調理も皿洗いもやっていない。

 

「アリウスでは水は貴重だったからね。偶にあったシャワーの時間でどうやって水をもって帰るか……ってサオリは必死に考えてたよね。」

 

アツコは楽しい過去を懐かしむ様な顔で語る。

 

「………そんな事もあったな。」

 

「"お前等何話しても重い過去しか出て来ねぇじゃねぇかYO…………え待って、あの日に洗面器を作らせたのってまさか………"」

 

「ち、違うぞ!?」

 

「リーダーは少しでもお湯を無駄にしないようにって、洗面器にお湯を溜めて一回一回使ってただけ。」

 

「"それ絶対風邪引くやつだろ。"」

 

「………も、問題ない。アリウスでのシャワーは全て水により行われていたが風邪を引いた事は数える程しかない。」

 

言ったそばからこれですよ…………まあDXイフリー刀影打ちが手に入るまでは俺も同じ様な感じだったが……。

 

「"サオリン、垂れ流した水は浄水場って所で綺麗になって返って来るんだ、水を使って風邪を引く方が人に心配をかけるし、余っ程金がかかる。無駄に垂れ流せとは言わないが惜しまず使え。"」

 

どうせこっち側の負担はゼロだし。

 

「…………分かった。」

 

何故食後のちょっとした会話がちょっとお説教に発展するんだろうな?許せねぇなベアトリーチェ。

 

「"はい、この話し終わり!飯も終わったんだし取り敢えず次は部屋だ部屋。前にも言ったがこのシャーレにはマジあり得んほど部屋がある。一人一部屋選んで来い。"」

 

使われてない部屋の数は把握してないが、多床室にする前提であれば割とマジでアリウス全員保護出来そうなレベルだ………許さないぞ連邦生徒会!

 

「ど、どこでも良いんですか?」

 

ヒヨリは広ければ広いほど良いという考えで体育館とか選びそうな奴だ。

 

「"この部屋は執務室だからダメだ、後この部屋から繋がってる部屋は俺の部屋だからNO、他には射撃場やら武器庫やら体育館とか特定の目的で造られた部屋以外なら何処でも良い。家具や内装は後でどうにでもなる、今は広さやら使いたい施設へのアクセスとかで選んでくれ。"」

 

「みんな一緒の部屋はダメなの?」

 

「"お前等は取捨選択の逃亡生活を送る訳じゃねぇ、物は増える一方だ。取り敢えず一部屋選べ。夜は誰かの部屋に集まって寝る……とかは各自好きにしてくれ。"」

 

その返答に贄として生かされ多くの物を諦め、多くの物を失ったであろう少女は微笑む。

 

「そっか、じゃあ私は花壇の近くの部屋にしようかな。」

 

「"そうしろそうしろ。"」

 

「それと、今日はみんなで一緒に寝よう。」

 

(スクワッドの)皆で、ではない。その可愛らしい笑顔は「お前もだぞ」と言いたげにブライの方に向けられたまた言葉を放つ。

 

無論答えは既に決まっている。

 

 

「"アホか。"」「先生と一緒とか絶対無理。」

 

「"おいコラ反抗期!"」

 

「年下の癖にお父さん振らないでくれる?」

*1

 

「"はい残念!キヴォトスと俺が産まれた場所は暦が違うので年上または同い年の可能性がありま〜す!早計也早計也でちゅね〜。"」

 

生きただけの数字とかいう死ぬほど価値の無い事でマウントを取り合う俺達を見てアツコは小さな笑い声を漏らす。

最初から目的はこれだったらしい。

 

「"……冗談はほどほどに……今日はまだまだやる事がある。急げとは言わないがさっさと選んで来い。"」

 

それが命令ならと、若干の仕方ないな感を出すミサキと素直に了解するスクワッドは椅子を立ち執務室を出て自分の部屋を探し始める。

 

そう、スクワッドはだ………問題はワカモ。またしてもワカモである。

 

「"ワカモさん。ワカモさ〜ん。"」

 

キヴォトスのくねくねことワカモの肩を軽く叩く。

 

わカらナいホうガいイ……

 

「ハッ………!どうされましたか、あなた様?」

 

「"やっぱ聞いてねぇか………うん、じゃあもっかい説明する。"」

 

ブライはほとんど同じ説明を行った。

 

 

 

 

 

 

 

「では………少々恥ずかしいですが、あなた様と同じ部屋を♡」

 

ワカモは赤面し、またしても体を小さく捩らせる。

 

「"そうだな、人の話を聞けないのは恥ずかしい事だ。で、何処にする?"」

 

「………では隣の部屋を。」

 

「"そうか。一応中は見ておけよ。"」

 

隣はエンジェル24と………何かの部屋だっけ?

 

「はい。」

 

ワカモは言葉の通り隣の部屋を見るべく執務室を出る。

 

 

…………あっ、そういや隣は当番生徒用のロッカールームでは?今のシャーレは人数居るし、スクワッドがいる以上連邦生徒会も当番制度を廃止するだろうけど……

 

 

ワカモが執務室を出て間もなく、ブライは隣の部屋が物を全て退けても4畳ほどのスペースしかない内開きの激狭ロッカールームである事を思い出し、それを伝えるべく執務室を出る。

 

「"ワカモ、その部屋は激狭だから止めといた方が良いぞ。"」

 

ワカモは既に部屋のノブに手を掛けていた。てか、よく考えなくてもわざわざ伝えなくても良かった気がしなくもない。

 

「あら、そうでしたか、であれば─────」

 

その瞬間、激狭ロッカールームの扉が内側に開く。

 

「先生か、私はこの部屋にする事にした…………?ワカモもこの部屋が良かったのか?」

 

矯正局の独房よりも狭い部屋を選ぶサオリに僕は驚愕を禁じ得ない!

 

「"………サオリは狭い場所が好きなのか?"」

 

「場所の好み?特にないな。この部屋であれば先生に有事の事があればすぐに駆けつけられるからな。日光の下で寝る訓練もさせられたがやはり光は無い方が眠りやすい。隙間風も入る事はないこの部屋は私が寝るのに適している……と、考えている。」

 

部屋の前に立っていたワカモの様子を気にしながらも淡々とサオリは語る。

 

「"理由が消防士とか軍人の類!"」

 

実際元少年兵なんですけどね!

 

「…………サオリさん、それは先生の事を思っての選択ですか?」

 

茶化す様にツッコむブライと対照的にワカモは冷静に言葉を返す。

 

「ああ、私では力不足なのは分かっている。それでも皆や私を救ってくれた先生には少しでも報いたい。」

 

これには役不足警察もにっこりだ。

 

と、真剣に率直な意思を伝えるサオリにブライはよく分からない感想を抱くのであった。

 

「であれば、それは全くの見当違いというものです。」

 

「"ブライもそう思います。"」

 

「そう………なのか……。」

 

「先生はアリウスに"自由"を与えるため、あなた方をシャーレに招きアリウスの印象を和らげるようと考えているのです。その中には当然あなた方も含まれています………ここまで言えば分かりますか?」

 

霧切さん?

 

「私が先生に比重を置き過ぎている………ということか?」

 

恩義を感じてるのは分かっているが、正直部屋選びでこうなるのは予想外だった。

 

「ええ、その通りです。…………アツコさんは花、ヒヨリさんは食べ物と雑誌、ミサキさんは……隠していたようですが、あなたが造った木彫りの熊が………あの夜、あなたの好きな物ややりたい事だけが分かりませんでした。きっと昔の環境がそうさせたのでしょう。」

 

仲間と姫を救うためにマダムに尽したとブライに吐露したサオリには当然心当たりがある。

しかし素直に返す事ができなかった。言い当てられた驚きや、アズサの様に自分には無い"何か"を持つ仲間達への劣等感の様な物、仲間を救うという自分に唯一残された目標が成されようとし、自分が次に何を目指すべきかと言う焦燥感故にワカモの質問を肯定する2文字の言葉すらも紡げないでいた。

 

そんな様子を見たブライの脳内に「…だまっとる、っちゅう事は『YES』ちゅう事じゃな」という大ナワバリバトルの英雄のセリフが木霊する。

 

 

ワカモはサオリの内心を知ってか知らずか言葉を続ける。

 

「どの様な意図で付けられたのか定かではありませんが、一般的に紗織(サオリ)という名には絹の様に靭やかで繊細な感性と優しさを持ち、交差する糸の様に豊かな人間関係と人生を……という意味で名付けられます。」

 

えっ、めっちゃ良い意味じゃん……初めて知った………もしかしてワカモはトレバー・フィリップスの様にイカれてはいるが常識的な思考や知識を持ってたりするのか?

 

「私の名にはそんな意味があったのか…………。」

 

「一般的に、ですが……………サオリさん、あなたはこれから多く人と出会い、多くの事を学びます。あなたにあの女が近く付く事はもう無いのでしょう?ならばあなたはあの女の望む道具ではなく、その名にふさわしい人を目指せば良いではありませんか。」

 

え?ギルべルト少佐?サオリ・エヴァーガーデン?

 

言ってしまえば「これから頑張って良い人になれば良いんちゃう?」というシンプルな先延ばし。だが、そのシンプルさ故に考えどすぐに答えは出ず、なる様にしかならない事を複雑に考える今のサオリに刺さった。

 

「ありがとうワカモ…………お前のお陰で何か大事な事が分かった気がする。では、私は部屋を選び直して来る。」

 

「そうですか………それでは後ほど。」

 

「ああ。」

 

2人は互いに背を向けそれぞれの方向へ歩みを進める。

俺はタイヤでアスファルトを切る付けられる人種ではないが、アル社長の事務所で流れてそうな止めて引くやつが脳内再生される。

 

「"あっ、ワカモ、そっちはコンビニしかないぞ。"」

 

これはちょっと恥ずかしいやつだ。

 

「ええ、そちらの部屋は使えそうにありませんでしたし、反対側のコンビニを潰そうかと。」

 

「"ヴァイオレンス・エヴァーガーデン止めろおぉっ!"」

 

 

 

 

 

 

 

*2

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

ワカモの凶行未遂というなの平常運転から約3分。執務室の自分のオフィスチェアに座るブライは何もしたくねぇぞと言いたげに脱力し、今にもずり落ちるそうな状態にあったが、廊下から響く人の足音に気が付き、溜め息をついた後に座り直す。

 

背後には何やら分厚い紙の束達が。

 

 

 

「"ヨシッ、全員戻って来たな………良い所は見つかったか?"」

 

「うん。あの花壇は何処まで使って良いの?」

 

「"誰も何も育てないなら全部使って良いぞ………でもまあ、まずは種を買う所からだな。ま、それは今日やる事が済んだ後だな。"」

 

ブライの返答にどんな花達を植えようかと想像を膨らませるアツコは笑顔で頷く。

 

「えへへ…………私は雑誌以外にも本がたくさんある部屋の近くにしました……。」

 

ヒヨリもまた口元を緩ませご満悦であった。

 

「"あ〜、あの無人図書館か……あくまで一定期間借りるだけの施設だからな、借り方は後で教えよう…………。"」

 

 

 

"後で"といいからには前がある。 

 

 

「"さて皆様、私の後ろの紙束が見えますでしょうか。"」

 

声のトーンは平時と変わらない。しかし、ブライの目は死んでいた。 

 

「"俺は抗議したぞ。捌く書類が増える事を………だが返ってきたのは「人数増えるしエエやん」だ。"」

 

夜空に浮かぶ月の様な左目は何も映さない。 

 

「"俺は抗議したぞ。凶悪犯罪者にキヴォトスのあれこれや情報を握らせるのかと…………だが返ってきたのは「どうせお前の責任になるんやしエエやん」だ。"」

 

クソデカ溜め息をつく。 

 

「"こちらはお前等が今日から従事する仕事のマニュアルです。そう……今日から………辛いですねぇ……苦しいですねぇ………では、読め。長いし分厚いけど超読んで理解したまえ。"」

 

 

 

 

全力の脱力。首の座らぬ赤子の様にオフィスチェアの背もたれ上部に首を引っ掛け天を仰ぎ見る

 

「"そして始めるのだ、連邦生徒会(そっち)側で先に弾いとけって言いたくなるレベルのバカみてぇな内容の資金援助とかクソみたいな要望書の選定を"」

 

「"D.U内でやるクソみてぇな行事の是非や諸々を"」

 

「"てめぇらで勝手に考えろと言いたいその他学区でのイベントの相談を…………いや、これ系は全部俺がやらねぇといけないやつか……………"」

 

 

 

 

 

「"vanitas vanitatum, et omnia vanitas………………これが、何をするのも自由と言われた連邦捜査部シャーレの実態だ………"」

 

 

 

 

シャーレは変わった

増えた人員に応じて増える仕事と伸し掛かる責任、しかしてアリウスにその様な物に馴染みがあるはずはなく………これからしばらく地獄を見る事は確定的に明らかである。

 

それでも変わらない物が一つある。

 

 

 

 

 

 

それはブライの給料である。

 

 

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

 

若干綺麗なワカモ。これブライ君いる?

 

 

 

 

 

初期からキヴォトスが崩壊しないならアリウスのシャーレに引き入れる予定でした。

 

その時点では今回の様にワカモとスクワッドがオムライスを作るのではなく、冷蔵庫がガラガラで絶望するワカモに謝り「クーポンあるしピザパしようぜ!」となる予定でした。

 

そこでアリウスが半社会組織を抜けるという意味でも

 

「私、ナラの木の薪で焼いたアツアツのマルガリータが食べたいです!ポルチーニ茸を乗っけたやつを………!」

 

みたいな何処かで聞いた内容を厚かましくもヒヨリが騒ぐんです………が、当然デリバリーにそんな物は無いわけで、

 

「どうせ苦しむ為に生まれた人生だというのに、キノコを乗せることさえ許してくれないんですか?……すごく辛いです…」

 

と、うわああぁぁぁんするヒヨリに「もうサイドメニューでも何でも何でも頼めや」とブライ君が呆れて終了でした。

 

補習授業部なんてなかったんや。

 

 

 

実際はオラトリオ編読んで「ミカが頭良いなら奉仕活動として補習授業部の補助やらせよ!」と勢い任せにブチ込んだので、オラトリオ編来てなかったらマジで補習授業部再結成はなかったんや………。

 

あ、そういえば補習授業部の件伝え忘れてますね。

 

 

 

 

 

*1
個人的に普通の家庭で育ったミサキは父親の事を家の中だけ[パパ]と呼んでるタイプだと思ってます。気を抜いてる時にサオリ達の前で素の呼び方が出て赤面してくれ(願望)

*2
紗織は中国語版準拠です。後ヴァイオレンス・エヴァーガーデンをやりたかっただけで名前の下りをやりました。

時系列とか良く分かりませんが、もし続きを書くならば参考までに。

  • JKの使い魔になるとかそれ何てエ■ゲ?
  • 水着おじさんって誰に需要があんだよ!?
  • デカ●ラとか下ネタかよ。
  • 兎狩り
  • 魔王討伐
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