透き通るような世界観に混じる逸般不純物! ネイビーアーカイブ 私のミスですか?   作:ゴジマツリ=ユーリエフ

38 / 129
37.絶対裏切りヌルヌル

 

公式のミカの3Dモデルがクッッッッソ可愛いかったので初投稿です。

 

聖園は火力が高い代わりにHPと回避率が高いです。

何であの人はバッジまで付けれるんすかね?その上に滅茶苦茶可愛いとか最強か?

 

Q.聖園ミカ 逆に貴様は

 何を持ちえないのだ!!

 

A.安定した精神とまともな倫理観

 

──────────────────────────

 

 

 

ごめん、試験監督はできません。

今、シンガポールにいます。このキヴォトスを南北に縦断する地下鉄を私は作っています。

……本当は、やるべきだと思うけれど、でも今はもう少しだけ、知らないふりをします。

私の作るこの地下鉄も、きっといつか誰かの青春を乗せるから。

 

V.S.模擬試験が終わったら教卓の上に集めてから、自習でもしてろ。

 

 

 

何でシンガポールでキヴォトスの地下鉄を作れんだよ…まあ、書き直すの面倒だし書き置きはこれでOK

 

本当に面倒なのはこれからだ。

 

 

 

──────────────────────────

3日目 合宿所・プール

 

 

 

 

俺が奉鎮している内に誰かが水を入れたのだろう。空になっていたプールは水で満たされていた。

 

「あはっ、ここに水が入っているのなんて久し振りに見たなぁー、もしかしてこれから泳ぐの?皆でプールパーティーとか?」

 

俺を呼び出したセイントガーデンさんは水の入ったプールを見て大はしゃぎだ。状況くらい考えて欲しいものだ。

 

「"合宿が終わればハナコ辺りが勝手にやるだろ。………で、要件は何だ磯野?野球のお誘いか?"」

 

「磯野だけならニアミスで済んだよ?何?野球って?わざとだよね?それに野球に誘うのは中島君の方だよね?」

 

お嬢様も意外とそういうのは見るらしい。ぶっちゃけ俺は笑・の方が好きだ。………最後に見たのいつだっけな?

 

「"ごめんごめん、似たような名前の女が多いからさ、苗字ならイケるかなって思ったけど無理だったわwごめん、リカ。"」

 

「へぇー、良く分かったよ、先生はどうしようもなく女にだらしないんだね☆」

 

そんな下半身に脳味噌入ってそうな奴なら、とっくに俺は既にD帝を卒業している筈だ。

 

「"失礼だな、友愛だよ。"」

 

「ならばこちらは一般論だよ、男女の友情は成立しないってそれ一番言われてるからね?」

 

お嬢様もそういうの見るのか?

 

「"まあ、アイスブレイクはこれくらいでいいだろ。"」

 

「え!待って、今のがアイスブレイクのつもりだったの!?空気ヒエッヒエだよ!?」

 

本当に、状況くらい考えて欲しいものだ。

 

「"ああ、今の俺とお前(ティーパーティー)が話し合うならその方が適切だとは思わないか?"」

 

「あはっ……そこまで警戒されちゃうのは心外だなー、私こう見えても繊細で、傷つきやすいんだよ?」

 

俺とミカが会うのは2回目だ、しょげた顔を見せたがそれは本心からくる物なのか判断はつかない。

 

「"そりゃ、悪かった、ナギサには合宿とか全員合格とか3回ルールとかクソみたいなルール隠されてたからな。どうしてもね?"」

 

ナギサと同じティーパーティーの人間だ。何処まで連携を取ってるかは知らんけど、警戒するなという方が無理に決まっている。

 

「そうだよね……あっ、因みに私がここに居る事について、ナギちゃんは知らないから、見ての通り、付き添いもなしの単独行動!」

 

わざわざ単身&極秘アピールするって、これ絶対にめんどくさい話だよな?

 

「それで、改めて本題に入るけど……先生、ナギちゃんから取引とか提案されなかった?」

 

「"トリニティの裏切り者を探せ……わざわざ聞かなくてもどうせ知ってたんだろ?"」

 

内容を知っていようが知らなかろうがどうでも良い。ワンチャンナギサとバチってくれりゃ何か変わるかもしれんし………まあ、厄介者扱いする奴の為にわざわざそこまでせんか。

 

「……ふぅ、やっぱり、もうナギちゃんったら、予想通りなんだから……それで、何か詳しい情報とかは?そういうのは何もなしで、ただ探してって言われた感じ?理由とか目的は?どうして補習授業部がこういうメンバーで構成されているかとか、ナギちゃんは教えてくれなかった?」

 

如何にも自分とナギサは繋がっていないと言った感じの話し方だ。どうでも良いけど。

 

「"詳しくは知らねぇな………まあ、断ったし今更聞けねぇと思うけど。"」

 

無実を証明するには必要になり得る情報だとは思うが仕方ない。

 

「えっ、そうなの?どうして?自分達の生徒を疑いたくないから?それとも――」

 

「"それはトリニティのトップがやるべきことであって、俺のやるべき事じゃないからだ。"」

 

「そっか、そっかぁ……まぁ確かに先生はシャーレの所属だもんね、トリニティとは本来無関係な第三者、私達にとってはずっとトリニティそのものが世界の中心みたいな感じだからアレだけれど………面白い答えだね、成程、新鮮かも、先生の答えは、それはそれで正しいよね。」

 

納得した素振りをして何度も頷くミカ。結局こいつは何をしに着たんだ?目的が見えない。

 

「"ああ、正しさなんて立場によりけりだ、トリニティ全体やナギサから見れば俺は悪だろうけど、そんな事はどーでもいいね。"」

 

そんなものアコにでも食わせておけ。

 

「……それじゃあ、先生は誰の味方?もしトリニティの味方じゃないんだとしたら、ゲヘナの味方?連邦生徒会の味方?それとも、誰の味方でもない……とか?」

 

確かに俺がトリニティよりもゲヘナの方と仲が良いのは誰がどう見ても明白だ。しかし、こいつは何か勘違いしている、シャーレについて記述されたウィ◯ペディアでも読んだ方が良いんじゃないか?

 

「"普通にキヴォトスに存在する全生徒の味方だけど?"」

 

「……あぁー……そっかあぁ、生徒達の味方、かぁ……それは予想外だったなー……。」

 

何を呆けた顔をしているんだ。シャーレは中立的組織だ、しかと覚えとけ。

 

「あ、あのさ……っていうことは、その……。先生は一応、私の味方でもある……って考えて良いのかな?私も一応この立場とはいえ、生徒に変わりないんだけど……。」

 

「"何当たり前の事言ってんの?"」

 

毎日でも食べたいということは毎日でも食べているというわけではないないんだぞ?全員の味方という事はそういう事になるだろう。

 

「…わーお、さらっと凄い事を言ってのけるね、先生……。」

 

顔を赤らめるセイントガーデンさん、この人に今まで味方してくれる人はいなかったんだろうか?可哀想に。

 

「……ちょっと純粋に嬉しいけど…でも、それを額面通りに受け取るのはちょーっと難しいなぁ……だってそれは同時に誰の味方でも無いって解釈もできるよね?」

 

急にケリィみたいな事言い始めた。否定できる要素は一片たりともないけど。

 

「"別にどう解釈されても良いよ、どうあってもやる事は変わらんだろうし。"」

 

「……だからそのまま受け取るんじゃなくて、私から先生に、取引を提案させてもらおうかな?」

 

まさかのガン無視である。

 

「"話聞いてた?"」

 

「…先生、補習授業部の中にいる裏切り者が誰なのか教えてあげる。」

 

重々しい口調から告げられるミカの言葉に嘘は感じられず、唖然として言葉が出ない。

 

「ナギちゃんの言うトリニティの裏切り者、……今必死に探して退学にさせようとしているその相手、実際のところ、もう少し複雑で大きい問題もあるんだけど……、今このまま、二人がナギちゃんに振り回される姿をただただ見てる……なんていうのは、ちょっと申し訳ないなって……そもそも、先生の事を補習授業部の担任として招待したのは私だから、この事は知っていた?」

 

「"……いや。"」

 

「そう?ナギちゃんにはずっと反対されていたんだ、せっかくの借りをこんな風に使うのはどうこだのこうだの、って……先生とナギちゃんの間に、色々あったみたいだね?まぁ、私の方も色々あって、トリニティでもゲヘナでも無い第三の立場が欲しかったの……あぁ、ごめん、それより裏切り者のお話だったね。」

 

「"…そんな奴………本当にいるのか?"」

 

「うん、補習授業部にいる裏切り者はね……白洲アズサだよ。」

 

「"………アズサが?"」

 

確かに怪しさしか無いけど、アレに裏切りや諜報活動とか無理だろ?

 

「うん、知ってるかもしれないけどあの子、実はトリニティに最初からいたわけじゃないんだ……あの子は随分前にトリニティから分かれた、いわゆる分派……アリウス分校出身の生徒なの。」

 

聞いた事が無い学校だ……だが、そんな事はどうでもいい。

 

「"全部聞かせてくれ、裏切り者について、ナギサではなく俺に伝えて理由も、アズサの目的も、お前の目的も、知ってる事全てを。"」

 

「良い眼だね、本当に、期待しちゃうな…あれこれ誤魔化しても仕方ないし、端的に言うね?……あの子を守ってほしいの。」

 

まだ、アズサが裏切り者である事を信じた訳では無い。仮にアズサが裏切り者であったとしても条約を脅かす裏切り者を守れ……なんて事を俺に頼む意味が分からない。

 

「"裏切りの内容次第だ……少なくとも命を取ったり取らせたりは絶対にしたりさせない事は約束する。"」

 

「あー、そっか、ごめんね、ちょっと単刀直入過ぎたかな? ナギちゃんの悪い癖が移っちゃったのかも、戸惑ってる先生の為にも最初から説明してみようか?私はナギちゃんみたいに頭が良くないから、上手く説明出来るか分からないけれど……ちゃんと伝わる様に頑張ってみるね!」

 

真面目な話をしているというのに……殴りたいこの笑顔。

 

「"よろしく頼む。"」

 

「まずは、このトリニティ総合学園の特徴について、ナギちゃんも言って通り──」

 

「"パテル、フィリウス、サンクトゥスの3派閥が集まった学校。"」

 

「正確に言えばそれだけじゃなくて、大小様々な派閥が幾つもあるの、その派閥達が元々は敵対関係にあって、毎日毎日紛争を繰り返してた時代があったんだって。」

 

トリニティが見下してるゲヘナよりやべぇ事やってんじゃん……。

 

「そこで、いい加減争い合うのはやめようって、協定が結ばれる事になったの……、戦いを止め、一つの学園になる、そんな話をしたのがいわゆる、第一回公会議。」

 

「"で、ハブられたのが、アズサが通ってたアリウス分校……そういう話か?"」

 

「ハブった訳じゃなくて、アリウスは最後までその協定に反対してたの。」

 

「"成程な。"」

 

「アリウスも元々は私達と変わらない一つの分派だったんだ、経典に関するちょっとした解釈の違いがあったくらいで、結構色んな所が似ていたんだって…ちゃんとチャペルの授業もあったし、見た目も殆ど一緒で……それでいて、ゲヘナの事を心底嫌っていた。」

 

これだから宗教は嫌いなんだ。自分達に都合の良い神を創り上げ解釈違いで色んな奴を巻き込む……腐女子のカップリング戦争か!

 

「……それでもアリウスの人達は、連合を作る事に反対して……最終的には、争いに繋がっちゃったの。」

 

「"この規模の学校だ、結果は聞かなくても分かる、大敗した後どうなったんだ?"」

 

ミカ曰く、アズサはアリウス出身、完全に消滅してはいない筈だ。

 

「その後、アリウスはトリニティ自治区から追放されて、今は……詳細は分からないけど何処かに隠れているみたい、相当激しい戦いだったんだろうね……その後全然見つからない様な場所に隠れたみたいで、多分、連邦生徒会ですらアリウス自治区がどこにあるのか分かっていないと思う。」

 

「"そうか。"」

 

「こんな大きな事だったけれどさ、今在学している大半の生徒達にとっては、そんな学園あったんだ、って位の出来事なんだよ、彼女達はきっと、そんな争いがあった事すら知らない、そうやって今となっては影すらなく、皆に忘れられた存在……それがアリウス分校だよ。」

 

アズサが普通を知らない理由に合点が行く。やった側が忘れようとも、やられた側は忘れない。昔の話であれど、アズサは現に被害を被っていた立場の者だ。裏切る理由も資格もある。内容だって多分そんな優しいものじゃない筈だ。そのアズサを守れという意味が分からない。

 

混乱する俺を待たずミカは話を続ける。

 

「ナギちゃんが推進しているエデン条約、あれはさっき話していた第一回公会議の再現なの、流石に同じ学園になる……っていうのは無理だけれど、大きな二つの学園が、和平を結ぶ条約……そう聞くと何だか、良いお話に聞こえるよね、先生?」

 

「"無駄にドンパチしなくて良いならそれで良いじゃねぇか。"」

 

「でもさ、和平って言ってるけど、その核心はゲヘナとトリニティの武力を統合させたエデン条約機構、ETOって呼ばれる全く新しい武力集団を作る事にあるんだから、ある種、武力同盟とも言えるよね。」

 

「"……"」

 

言いたい事は何となく分かっている…ETOの主権を握る事ができればゲヘナとトリニティの武力組織を悪用できる。それに気づいた両校のトップが主権争いに躍起になるのは火を見るより明らか。……ヒナの話を聞く限り、万悪殿ならやりかねん。

 

「そんな大きな力を連邦生徒会長が不在のこんな時期に作って、ナギちゃんは一体何をしようとしているのかな?もしかしたら、もしかしたらだけどさ?……会長が不在の連邦生徒会を襲撃して、自身が連邦生徒会長になろうとしているかもしれないよ? 或いは今、成長著しいミレニアムを襲撃するとか…本当の所は分からない……でも、これだけはハッキリ云えるよ。」

 

いつになく真剣な目で俺を見る。

 

「そんな大きな力を手に入れたら、きっと自分が気に入らない物を排除する。………昔、トリニティがアリウスにしたみたいにね………あるいはもしかしたら、セイアちゃんみたいに……。」

 

「"何故もう一人の生徒会長が今出て来る?なんか関係あるのか?"」

 

今回の一件、入院によりナギサにホストの権利を譲渡して関わりはない……よな?

 

「……先生はさ……真実を知りたい?」

 

「"……ここまで来たらな。"」

 

正直重めな内容ばかりでもうウンザリだ。でもここまで来たらそうも言ってられない。

 

「この話をしたら、私はもう戻れなくない、もしこの先の真実を知った先生が、私の事を裏切ったら……私はきっと、もう終わり……それでも、聞きたい?」

 

「"………それはどういう──"」

 

「ううん、でも大丈夫だね、だってさっき、先生は私の味方って言ってくれたもん、もしこれで裏切られたって、何て言うかな……うん、それはそれで悪くないかも、えへへっ。」

 

勝手に納得してあまつさえ騙されても良いと言い出した……本当にこいつの事が分からない。

 

「……セイアちゃんはね、入院中なんかじゃない、ヘイローをね、壊されたの。」

 

ヘイローは意識の消失と共に一時的に消失する。……それの破壊…つまりは死だ。

 

「"受動態…ってことは、他殺で間違いないんだな?"」

 

「犯人はまだ分かって無いの、去年、何者かの手によって唐突に襲撃されたの、対外的には入院中って事になっているけれど、そっちの方が真実……私達ティーパーティーを除けば、この事はまだトリニティの誰も知らないと思う。でもシスターフッドとかには知られているかも、あそこの情報網は半端じゃないから……でも普通じゃ知り得ない事、それくらいの秘匿事項なの。」

 

今の話の流れではナギサが犯人だと疑っている様にしか聞こえない……まあ、色々と思う所はある。だが、判断するにはまだ早い。

 

「"…分かった、話を戻してくれ。"」

 

「……そうだね…話を戻すね……白洲アズサを転校させたのは、私なの。」

 

「"ん?"」

 

「ナギちゃんには内緒でね。生徒名簿とかそういう書類を全部捏造して、あの子を入学させた。」

 

「"そんなリスクを背負ってお前は何がしたかったんだ?"」

 

「アリウス分校は今もまだ、私達の事を憎んでいると思うんだ、私達はこうして豊かな環境を謳歌しているのに、彼女達は劣悪な環境の中で、学ぶ事すら許されず、それが何かも分からないままでいる……私達から差し伸べた手も、連邦生徒会からの助けも拒絶し続けているの、過去の、憎しみのせいで………私は、アリウスと和解がしたかった……でも、彼女達の抱く憎しみは簡単に拭えない程大きくて、これまでに積み上がった疑念と猜疑は高くて、重い……私ひとりの手では、負えない位に。」

 

「"わざわざ偽造したって事はナギサやセイアから賛同はされなかったのか。"」

 

「うん、ナギちゃんもセイアちゃんも反対だった…政治的な理由でね、勿論、それも分からない訳じゃない、私達はティーパーティーだから。」

 

「"そりゃあ、ご尤もだ。"」

 

ミカは全の為に個を切り捨てる、それを理解した上で個も助けるという考えを捨てきれない馬鹿のようだ。

 

「私はさ、不器用だし、頭も良くないから……そういう政治とかはちょっと得意じゃないんだけど、でも、でもさ、また、今からでも手を取り合って仲良くするのって、そんなに難しい事なのかな?前みたいにお茶でもしながら、お互いの誤解を解くことは出来ないのかな?」

 

「"御伽噺みてぇだな……でも、難しいだろうが無理では無いと思う、現にアズサは補習授業部の馬鹿達と馬鹿やってるよ、不可能なんて事はない、俺は応援する。"」

 

結局は平和が一番、長く険しい道になるかもしれないが、是非ともミカには頑張って欲しい。

他者の考えを完璧に理解する事等は出来ないが少なくともアズサからはトリニティへの怨嗟は感じ取れない。そんな感じで意外と和解はすんなり行くかもしれない……というのはやはり楽観的だな。

 

 

アズサの近況を聞いたミカは安堵の表情を浮かべる。

 

「…良かったぁ……私はあの子……白洲アズサという存在に、和平の象徴になって欲しかったの、啀み合ってた仲のトリニティとアリウスでも仲良く過ごせるって……ナギちゃんを説得してちゃんと正式に進めるって手段もあったかもしれないけど……そこについては疑っちゃったっていうか…そういうの聞いてくれないだろうなぁ…って思って。」

 

「"確かに、それは"純粋な"トリニティ総合学園である今の内にやら無いと難しくなるな。"」

 

出来る事なら和解の方も手伝いたいが……二兎を追う者は一兎をも得ずという。今俺が優先すべきは補習授業部だ。和解はその後でも良い。

 

「そうなの、でもそんな中でナギちゃんがトリニティに裏切り者がいるって言い始めて……何でそんな事を考え始めたのは分からない、私がそうやって動いている時に、何かやらかしちゃったのかもしれないし……それで結局、ナギちゃんは条約の邪魔をさせまいとして、補習授業部を作ったの。」

 

「"そういう経緯かぁ。"」

 

取り敢えず今後の方針は決まって、ナギサはスルー、ETOの主権を握って悪用しようともインディグって潰す。そもそもの話、頭が回る上に、ゲヘナで平穏を求めているようなヒナが悪用されている事に気が付かないとは思えないし敵に回る事は考えにくい。

 

正義実現委員会に関しての実力は未知数だが……取り敢えず潰す為の算段をこれがおわったら考えよう。……最悪アビドスやC&C、便利屋辺りにでも泣き付いて一時的にシャーレに加入して貰おう。戦闘行為が無条件で許されるシャーレパワー万歳。……まあ、トリニティからの印象は最悪になるかもしれんけど。

 

結局はアレだ。補習授業部を全員合格させれば良いだけだ。

 

「あぁ、そういえば先生、何であの子達が集められたのかって理由は聞いた事ある?」

 

「"自分なりに考えた事はあったが、ナギサからは聞いた事ないな。"」

 

コハルだけは聞かずとも分かる。

 

「ハナコちゃんは凄く変わったところがあるけれど、本当に、本当に優秀な生徒、勿論成績って意味でも、何なら生徒会長、つまりティーパーティーの候補として挙がっていた事もあったくらいなの、シスターフッドも、あの子を引き入れようと頑張っていたって聞いたなぁ……上手くはいかなかったみたいだけど。」

 

「"マジかぁ……。"」

 

アレがトップとか変な校則作りかねんぞマジで。

 

「礼拝堂での授業で、一人だけ水着を着て現れた時なんて凄かったね、たまたま私もそこにいたんだけど、みんなの表情も凄いことになっててさ、あはっ」

 

容易に想像できまくる。

 

「でも、あんなに優秀で将来性のあるあの子は何で急に変わったのかな?……そうなる前はトリニティの上層部とか色々な所との交流があって色々な秘密を知っちゃたからね、探りを入れたかったんだろうね。」

 

「"ドロドロしてんなぁ……"」

 

話を聞く限り、アニメや漫画で良くあるタイプの他者の期待に答えたり、しがらみから逃げたくなったやつだろう。入りたくも無い色々な派閥に勧誘され、色々とマズい事を知って、その挙句に退学の危機だ。同情せざるを得ない。

 

「コハルちゃんは……あの子はどろどろした政治とか、そんな事とは何の関係もない、純粋で良い子なんだけど、あの子の場合はハスミちゃん達だね。」

 

「"そうなのか?"」

 

NTR物を読む時点で純粋かどうかは判断しかねる。

 

「巨大な武力を持った存在、それも特にハスミちゃんみたいなゲヘナに対して強い憎悪を持っている存在が自分の統制下にない不安感……何かが起こるのではないかという疑念、ナギちゃんはそこに対して、何らかの備えが欲しかったんだと思う。」

 

「"補習授業を受けるにたる馬鹿だから人質としては丁度良かったと……成程な。"」

 

「……言い方は悪いけど…そうだね……後、ヒフミちゃんは…。」

 

怪しい動きに心当たりがあり過ぎる!!

 

「ヒフミちゃん、優しくて、可愛くて、良い子だよね、ナギちゃんもすっごく気に入ってる、それでもナギちゃんの疑いの目が向いちゃったの、どうやらこっそり学園の外に出て、怪しい所に行っていたみたい、トリニティの生徒は出入り禁止になっているブラックマーケットとか、あちこちにね……」

 

「"そりゃあちょっとねぇ、ナギサはゆるしてくれぁせんよ"」

 

「それに、どこかの犯罪集団と関りがあるって情報も流れて来た、あんな善良そうで、純粋な子に見えるのに………」

 

節穴め!

 

「"いやー、何か脅されてたんじゃない?あのヒフミさんだぜ?"」

 

「そうかもしれない……ナギちゃんだってヒフミちゃんの事は大好きなのに、それでも疑いの目は向けられた……まぁそれも、ナギちゃんらしいと言えばらしいんだけれど。」

 

ヒフミと俺の過失割合は8:2辺りでよろしいか?

 

「それで結局、ナギちゃんの中にあったトリニティに裏切者がいるかもしれないという疑いは、色々と情報が集められていく内で、裏切り者は誰なのかって疑念に変わったんじゃない?もういるかなんて関係なくて、ナギちゃんにとっては確定路線の現実問題になってる。」

 

「"みたいだな。"」

 

「この中でナギちゃんの言う裏切り者に該当するのは、白洲アズサ……本当は敵対しているアリウスの生徒な訳だからね、でも、あの子は何も知らないまま、私のせいで複雑な政治的な争いの渦中に立つ事になっちゃって……でも、こんな形で、退学なんてさせちゃいけない、だから先生に守ってほしいの。」

 

「"言われなくともそのつもりだ。"」

 

「それから、ある意味では……ナギちゃんにとっての裏切り者は、私でもある、私はエデン条約に賛成の立場じゃないから、ホストじゃない私には権力もない以上、邪魔も出来ないんだけど。」

 

ナギサはミカも補習授業部に入れるべきだったな。

 

「……それと、別の視点からは同時に、こうも言えるよね?トリニティの裏切り者…それはナギちゃんだって言う事も出来る、そう思わない?」

 

「"確かに条約反対派のゲヘナ絶対殺すウーマン的には間違いなくそうなるだろうな。"」

 

「まあ、これは私の一方的な話でしかないからね、最終的には先生が決めてよ。」

 

そうは言われものの一つの疑問が残る。この話をしてこいつは無事でいられるのだろうか。

 

「"それで…お前は大丈夫なのか?これから色々さ…。"」

 

「……ん?あれ?もしかして私の事心配してくれてる?あはっ、優しいね、先生は、うーん…何だか勘違いしちゃいそう。」

 

「"そんな驚く事か?"」

 

条約絡みかは分からないが殺人まで起きている。普通心配くらいはするだろう。少なくとも驚かれたり、笑われたりする事では無いと思うが……。

 

「心配してくれてありがとう、こう見えて私、結構強いんだから♪」

 

割と危うい立ち位置にいるにも関わらずセイントガーデンさんは気丈に振る舞う。

 

「"それは何となく分かってる。"」

 

「……今のはちょっと傷ついちゃった……。」

 

「"えぇ……(困惑)"」

 

自分で言った癖に……面倒臭ぇ

 

「……今日はこんな所かな、あんまり2人でいると変な噂が立っちゃいそうだし、まあ、私はそれで構わないんだけど……先生とお話し出来て楽しかったよ、じゃ、またね、先生。」

 

軽く手を振り、帰って行くミカを見送った後、小さな声で呟いた。

 

「"情報量多くて俺は楽しくなかったです……。"」

 

だがまあ、やる事は決まった……いや、寧ろシンプルになった。

 

その後、鉄道作りの設定を活かす為にヘルメットを被って教室に戻った。

 

 

──────────────────────────

 

ジャンジャジャ~〜ン!!今明かされる衝撃の真実ゥ!

 

アズサの翼の飾りはミカとの友情の証らしい(適当)

 

 

アンケート機能のお試しです。皆様はブルアカの最高レアリティの出る封筒は何封筒と言っていますか?

  • 紫封筒
  • 虹封筒
  • ピンク封筒
  • 百鬼夜行のピンク髪メカクレモブを実装しろ
  • ベアトリーチェはよく見ればシコリティ高い
  • いいからお前は全国のタカハシさんに謝れ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。