透き通るような世界観に混じる逸般不純物! ネイビーアーカイブ 私のミスですか?   作:ゴジマツリ=ユーリエフ

45 / 129
44.閑話 俺にラザニアを食わしてもらいたいんですが、かまいませんね!

 

前回色々書いたけど、自分は基本周年か限定か「うおぉぉー!エッロッ!」ってなるキャラしか引かないので万全です。

 

今回も余裕で天井叩きました。残された石は一天井半………リオかアスナの片方を諦めなければならないかもしれない。

 

 

ん?無料分を待て?股間の導きは今引けと言っていたんです。それ以外に理由が必要ですか?

 

マジな話をすると俺は今すぐにでもアスナの犬になりたい!

 

──────────────────────────

 

フウカさんの中身が何故だかツンデレキャラになってしまいました。

 

そしてブライ君はいつも以上に奇行だらけでした。

 

──────────────────────────

 

 

 

私の先生に対する印象は良いものでは無かった。

先生だというのに同年代な上に魔術師と聞いて何の冗談?なんて考えていた時もあったけど、生徒を救出する為にカイザーに襲撃をかけた映像を見た際は少し格好良いとは思っていた…………しかし、それからというもの、良い噂も悪い噂のどちらも絶えなかった。又聞きの話を信じるのはあまり良くない………そう思ってはいたけど、悪い噂に関してはちょっと風紀委員会に聞けば恐ろしい程簡単に裏が取れた。

 

やれ人の言葉が通じないだの、やれ風紀委員会を1人で壊滅させただの、やれ風紀委員の1人を妹認定しストーキングしてるだの、やれ妹認定した子の足やお尻を舐めようしただの、行政官を飼犬にしただの…………美食研究会に攫われた私を毎度の如く助けてくれる風紀委員会に対してもこの仕打ち。迷惑な事この上ない。……………そう思っていた。

 

出会いはいつも通り…………悲しい事にいつも通り、美食研究会に攫われた時の事だった。

 

 

 

 

 

 

 

「"おいゴラァ!免許持ってんのかコラ!おん?おん?おん?お〜ん?"」

 

 

縛られた私の傍に唐突に現れたと思えば、美食研究会に対して何故か免許の提示を要求していた。本当に意味が分からなかった。

 

「アカリ!何かヤバそうな人が───」

 

 

「"ヤバいのはお前等だろうがッ!"」

 

 

ガンッ!

 

先生は瞬時にジュンコとイズミの頭を掴み勢い良く額同士をぶつけた。ヤバいのはお互い様!そう言いたくもあったが、かまされた猿轡と恐怖症によりそれは不可能だった。

 

「"ラザニア…ラザニアァ………俺が今度食べに行こうとした店を爆発しやがってぇ!"」

 

「そ、それはあの店の食に対する礼儀が───」

 

 

「"うるせぇ!食材をただの燃えカスにしやがった奴が食の礼儀なんぞ語ってんじゃねぇ!さっさと免許出せって言ってだろうがぁ!"」

 

 

ジュンコにアイアンクローをかけたまま荷台に立ち、再度、免許の提示を要求する。前半部分には同意するけど、この免許に対する拘りは何なのだろうか。

 

「ア、アカリ、カバンを探らせて頂きますわよ。」

 

「"敵の前でカバンなんぞ漁ってんじゃねぇぇぇぇ!"」

 

ガンッ!

 

免許を探すハルナの頭を目掛けてジュンコの頭を振り下ろした。あまりに支離滅裂な行動に私は混乱する。

 

「"今日の俺は紳士的だ、運がよかったな。"」

 

紳士……的??どうやらキヴォトスの内と外では紳士的の意味が変わってくるらしい。

様々なところで不良狩りを行っているという噂があるが、これでは狩られる不良の方に同情してしまう。

 

「…………これは……ダメそうですね☆」

 

作戦が失敗する……そう判断したアカリは車の速度を緩めそのまま運転席から飛び降りて離脱してしまった。仲間を見捨てての逃走、これは美食研究会では割と見慣れた光景………などとそんな事を呑気に考えている場合では無い。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「"あ、ちょ、ちょ、ちょ、ちょ待て待て、ブレーキ、ブレーキどっち?ねぇ、おい!おーい!"」

 

 

 

「んー!ん、ん〜!!」

 

あろう事か、先生は車の操作方法を一切知らずに焦っていた。焦っているのは私も同じだ。速度はかなり緩まったとはいえ給食部の大事な備品。どうにか事故だけは避けたい。

 

 

「"くお〜!!ぶつかる〜!!ここでアクセル全開、インド人を左に!"」

 

「んんー!!!!」

 

 

…………幸い先生はアクセルペダルを踏むことなく、ノロノロとした速度で左折には成功した。

 

「"人質の人!ブレーキって右のやつそれとも左の「ん!ん!んん!」

 

後ろなんて見る余裕はない………とは分かってはいたけど、私は左と問われた瞬間、全力で縦に首を振った。振らずにはいられなかった。

 

「"左、左か!成程………あっ、確かに!weeのマ◯オカートでも1で減速してたな!"」

 

何を言っているのかは分からないけど、どうにか事故は避けられた。

 

「"いやー、こりゃマイルドスピードinキヴォトスで主演つとめられる気がする!見たことねぇけど…………うわぁっ!ぶねぇー!何?車ってブレーキだけじゃ止まらねぇの?"」

 

前言撤回。ブレーキの位置を分からない人が停車等出来る筈が無かった。どうにか伝えなければ。

 

「"人質の人、拘束を解くからちょっと手伝ってくれ。"」

 

「ん………………ん!?」

 

手伝いたいのは山々、しかし胴体を縛られている為立ち上がる事すら難しい。知恵を絞りどうにかしようと思ったその時、妙に視点が高くなった。

どうやら魔法により作られた石に身体を持ち上げられていたようだ。

魔法……魔法…………こう、身体を浮かせるとかもう少しそれっぽいのは…………

 

「"お体に触りますよ。"」

 

そう言って先生は私の脇の下に手を入れて私を持ち上げた。助手席のハルナの上に積み重なっているジュンコの上にでも移動させるつもりだろうか……………いや、先生の膝の上だった。

 

何と言うか気恥ずかしい。ちょっと近いというのもあるけど…………重いとか思われてないといいな………。いや、これはそういうあれじゃない、別に女の子なら誰でも気にするようなことであって、断じて一目惚れだとか吊り橋効果とかでは断じてない。

確かに先生は整った顔をしているけど、さっきの光景を思い返せばあり得ない、絶対にそんな事はあり得ない。

 

「………あ、ありがとうございます……それでどうして膝の上に……?」

 

自由になった口で前を向いたまま、お礼と疑問を告げる。

 

「"どいたま………その赤い奴の頭に角生えてるだろ?だから刺さったりしたらら痛いかなーって。"」

 

そういう気遣いはできるらしい………いや、それでも初対面の女性を膝の上に乗せるのはどうかと思う。

 

「"……取り敢えず停車するの手伝ってくれない?"」

 

今は何も考えず車を止めよう。

 

「はい、ブレーキは踏んだままにしておいて下さいね。」

 

私がレバーを操作していたところを物珍しそうに先生は眺めていた。

 

「"へぇーすげーな。"」

 

「キヴォトスではそんなに珍しい事じゃありませんよ。」

 

私を称賛しながら先生はノールックかつ片手でジュンコとハルナを荷台に投げ飛ばしていた。席を空けてくれたのは有り難いけどもう少し丁寧に扱って欲しい、そう思いながら助手席に移動した。

 

いや、何も考えずに移動したけど、この人運転出来ないんだった!!

 

「"分かってても慣れねぇなぁ…………あ、そうだ!ちょっと操作方法教えてくれよ!"」

 

「いや、絶対無免許ですよね!?」

 

良い笑顔でなんて馬鹿な事を言っているんだこの人は。

 

「"もち、無免許!でもまあ、基本的な操作方法分からねぇとさぁ、また助ける時に困るじゃん?"」

 

「…………仕方ないですね、ちょっとだけですよ。」

 

「"マジで?ありがとう!"」

 

別に先生の顔に似合わない無邪気な笑顔に負けた訳では無い。また先生に助けてもらう為、そう言い聞かせ、助手席に座ったまま、私は先生に操作方法を教えた。

 

 

「"成程……こんだけ分かれば十分だな!ありがとう……えっと……"」

 

そういえば、私が一方的に知っているだけで、お互いに自己紹介をしていなかった。

 

「愛清フウカです。」

 

「"フウカか……おけ、ありがとうフウカ、俺はシャーレの担当顧問のブライだ。"」

 

「お礼を言うのは私の方です…………そういえば……先生はラザニアがお好きなんですか?」

 

興味本位、世間話の一環だ。

 

「"さっきのあれか………う~ん……まあ、好きだな、でも冷凍のやつしか食った事なかったから店のやつも食べてみたいなーとか思ってたんだよ…………。"」

 

よほど楽しみにしていたのだろう。先程までとは打って変わって、爆発された店の事を思い出ししょげていた。

 

「………じ、じゃあ今度私がシャーレに作りに行っても良いですか…………?」

 

別に他意は無い、純粋に今回のお礼がしたいだけであって全くそういう意図は無い。そもそも冷凍食品などと言う不健康な食べ物を口にしている事が給食部の部長として見過ごせないだけ。

 

「"えっ!?嘘!マジで!?おいおいおいマジかよ?もう幾つ寝るとラザニアなんだぁ!?こうしちゃ居られねぇさっさと帰って……………ってやべぇ!1人逃がした事連絡しないとアコにどやされる!"」

 

 

ラザニア一つでこの反応………こんな「様子のおかしい人」にそんな感情なんて湧くなんてことは絶対にありえない。

 

 

──────────────────────────

 

ここからクソ長オマケ

 

 

フウカの乗っている車から離れアコと連絡を取る。少々気が立ってはいたが加減はした、赤いのと白いの2人は暫く寝る事になるだろうが多分大丈夫。問題は黄色いのだ。車の運転のせいで逃げた方角の確認などする余裕は無かった。まあ、間違いなくどやされるが今度ラザニアが食えるらしいし何の問題もないね♂

 

 

「美食研究会はどうなりました?独断専行をしたブライ先生?」

 

第一声からこれですよ。どういう教育受けてんの?

 

「"おいおい、ずいぶんトゲがあるじゃねぇか。それにお前に独断専行を咎める資格は無いと思うが?"」

 

アビドスの一件を簡単に忘れてやるつもりはない。

 

先生の意見はどうでもいいんです!!で、美食研究会はどうなったんですか!?」

 

自分の事を棚に上げて早速ヒスってんよこの人。

 

「"お前等がトロトロしてる間に3人捕まえました〜。"」

 

 

「3人!?1人足りないじゃないですか!?何やってるんですか!?」

 

 

「"はぁ!?運転手が運転中に逃げるとか普通に無理ゲーだろ!?てかわざわざお前等の仕事手伝ってやってんのに何?文句あんの?"」

 

 

理不尽極まりねぇぞこの女。

 

 

「元々は先生が

「カイザーの襲撃を手伝ってくれたお礼だ。」なんて言ったのが悪いんじゃないですか!?」

 

 

「"うるせぇ!そんなん初回限定に決まってんだろ!?何回目のお手伝いだよ、おい!こっちは完全に善意でやってやってんだよゴラァ!"」

 

 

「はぁ!善意!?善意ですか!?まさか先生にそんな物がなんて知りませんでした!そんな事言って本当はイオリの足を舐める為だけに協力してるんじゃないですか!?正体見たりって感じですね!?」

 

 

「"……………アホかお前?妹に会いたいのは否定しないが、舐める為って何だ?普通に今は頼まれてないんだし、やらないが?"」

 

 

「普通頼まれてもやりませんが?ハッ!先生はやっぱり、頼まれたら誰の物でも舐めるレベルのド変態でしたか!」

 

 

普通に黒服のやつとか死んでもごめんなんだが…………。まあ、キヴォトスの生徒のやつなら誰でも割とイケるかもだけど。

男でギリギリ舐めれるのは柴大将くらいだ。

 

 

「"誰の物でも舐める訳ねぇだろ!てか、常日頃から横乳日光浴やってるハイレベルな痴女に変態なんて言われる筋合いないんだけど!?"」

 

 

「ハイレベルな痴女!?この私が?じゃあいいですよ、どっちが真の変態か賭けましょうか!まさか、逃げるなんて言いませよね!?」

 

 

「"またかよ………内容と罰はそっちで決めてくれ……。"」

 

 

「内容は勿論コイントス、罰はお散歩です!」

 

 

「"学習しねぇなぁ………。はいはい、犬小屋にぶち込まれる楽しみにしておいて下さい、いいですね?"」

 

何で変態度合いを競うのにコイントスなんよ……てか毎回コイントスやってるしこいつ………

 

 

「もう勝った気ですか!?今夜こそは先生を完膚無きまで叩き潰して吠え面かかせてやりますよ!」

 

 

コイントスで完膚無きまで叩き潰すって何だよ。………アレ?勝った方が真の変態って事にならないこれ?クソッ!これじゃ勝っても負けても変態になる………頭使って来やがったなあいつ。

 

「あっ、い、いえ委員長、今のは違うんです………いえ、そんな事は無くて…あっ、ああぁ」

 

賭けの条件を決めた時点で吠え面かくとはたまげたなぁ……。

 

「………先生、アコとは何があったの?」

 

「"美食研究会の奴等を捕まえたんだけど、1人取り逃がしてしまってな、それでどやされてただけだ…………とりま現在地を教えるから回収に来てくれると助かる。"」

 

「分かったわ。」

 

 

この後、風紀委員が美食研究会を回収しに来た。そして、攫われにも関わらず仕事に戻るという強メンタルのフウカとは連絡先を交換し、今後都合の付く日連絡してもらえる事になった。

 

取り敢えずラザニアの為にアコの今日のお散歩コースを考えながら逃げた金髪をしばきに行こう。

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

今日は金曜日、フウカがラザニアを作ってくれると約束してくれた日だ。フウカ様を迎える準備は既にバンタンだ。

確実に約束の時刻に間に合わせる為に今日の当番はユウカを指名した。正直賭けだった……しかし、ユウカは快く引き受けてくれた。何らなら上機嫌だった。頼れるお姉さんを気取りたいお年頃なのだろう。

そこまでは良かったのだが、今朝この部屋に入室した瞬間、少し綺麗な部屋とキッチンを掃除していた俺見て、何故か不気味な何かでも見たような顔をしやがった。普段掃除しろだの何だの言っている人間の対応とは思えない。

………まあ、今はユウカよりラザニアだ。

 

コンコンコンッ

 

「先生、私です、愛清フウカです。」

 

待ち人来たり!待ってたぜぇ!この瞬間をよぉ!

 

「"………ハァ……ハァ…入って下さーい。"」

 

「先生?」

 

ガチャッ

 

 

「せ、先生!?何やってるんですか!?」

 

 

何を言われてもそりゃ見ての通りのナニだ。

 

「"……み、見ての通り…超走ってる……"」

 

 

「見れば分かりますよ!そんなこと!」

 

 

フウカが来たのだ、俺もうは走る必要は無い。一度も休憩を挟まず走りきったので、俺は心の中でメロスにマウントを取りながらランニングマシンのスイッチに手を伸ばした。………超水飲みたい……。

 

 

 

 

「"ラザニア…ラザニアを早く作ってぇ………"」

 

ランニングをする。

   ↓

体はラザニアを求める。

   ↓

フ■ムが新作を作る

 

 

「分かりましたから、水でも飲んでお風呂に入って下さい!その間に作っておきますから!」

 

「"はい………。"」

 

 

フウカの言葉に従い、水を飲んで風呂に入る事にした。約5時間振りの水はとても美味しかった。

 

 

──────────────────────────

 

 

 

気分爽快っ!そして脱衣所まで漂ってくる美味そうな匂い!もう我慢できねぇぜ!

 

 

バンッ!

 

 

「"ラッザーニア!フェスティバァァァル!!!"」

 

「うわっ!」ビクッ!

 

「"すまん、驚かせたな。"」

 

いかんいかん、空腹のせいで少しテンションがおかしくなっていた。

 

「ちょ、ちょっと、先生、服を着て下さい!」

 

「"ズボンもシャツも着ているが?"」

 

上も下もきっちりと隠している。何が不服と言うのかね?

 

「インナーシャツじゃないですか!?」

 

「"別に良「ダメです!」

 

「"ダメですか……。"」

「ダメです。」

 

フウカの言葉に従い、謎空間から上着を取り出し着用し、席についた。

 

「"食べて良いですか?ダメですか?良いですか?良いですよね!?良いんですね!!"」

 

「その前に聞きたい事があります。」

 

手を合わせフウカに感謝を告げようとした瞬間フウカにそれを遮られる。なんと殺生な。……………だが俺はアコとは違って「待て」ができる偉い子なのだ。これくらい耐えてみせよう。

 

「"はい!食べて良いですか?"」

 

「ダメです……はぁ……さっきは何であんなになるまでに走っていたんですか?」

 

「"そりゃ、空腹は最高のスパイスという言葉があるだろ?だから俺は朝も昼も食事を抜いて、仕事が終わってからは空腹のさらに向こう側へPlus Ultraする為ずっと走ってたんだ……で、食べて良い?"」

 

持久力も身について飯も美味くなる……一石二鳥だ。仕事が終わって、ユウカに昼食代を握らせして帰らせようとした時に無茶苦茶不機嫌になられたけど、それも今ではかすり傷のようなものだ。

……いや…ノアの復讐帳の記載が増えるのはよろしくないかもしれない。

 

「そんな、さも当然みたいな感じに言わないで下さいよ………ラザニアを楽しみにしていてくれた事は嬉しいですけど、それで倒れたら元も子もないじゃないですか。」

 

「"ハハハ!大丈夫大丈夫!経験上、3日までは飯を抜いて行動しても死にはしないから。……それで、もう食べて良い?"」

 

「笑い事じゃないですよ……もう…………食べて良いですけど、これからきちんと3食食べて下さいね。」

 

1人暮らしの息子の食生活を心配する母親かな?それはそうとフウカ様から許可は得たぞ!!

 

「"はい!これからは出来るだけ気を付けますいただきます!"」

 

  (눈_눈)

「それ絶対守らないやつじゃないですか……。」

 

不服そうなフウカをスルーしラザニアを一口………。

 

「"…………おいおい、まさか…このミートソースまで自作なのか?"」

 

「……そうですけど……お口に合いませんでした?」

 

「"だよな!やっぱ市販のやつとは全然違う訳だ!心配しなくても美味い、超美味い!語彙力無くて申し訳ない!でもマジで美味いよこれ!"」

 

食レポが某バックスラッシュさんの如く残念なせいで具体的に褒められないのが本当に申し訳ない。でも、手が止まりませんわ、パクパクですわ!毎晩これですわ!ラザニアですわ!勝ちですわ!

 

グスッ………いえ、その言葉だけで十分です。」

 

素直な感想を告げたにも関わらず何故かフウカの頬には涙が伝いそうになっていた。具体的には20%くらい出そう…………何故?流石に手が止まりましたわ……。

…こんな時、どんな対応をすればいいか分らないの……助けてシンジ君!

 

「"何故泣きそうなんだい?フウカのラザニアは美味しいよ。素直に喜ぶか、豚の様に貪る俺を笑えばいいじゃないか?"」

 

「………………」

 

う~ん……キヴォトスに普通の子が少な過ぎてどう接するべきかマジでわからない。

 

「"……どしたん話聞こか?"」

 

男は黙って女のサンドバッグになれば良いと何処かの誰かが言っていた……結局これで良いんじゃないか?

 

「実は………」

 

ラザニアを食いながらフウカの話を聞いた。

簡単に言うと人に美味いと言われる機会が少なかった事が20%の体液の原因のようだ。

フウカは部活動としてゲヘナで給食を作っているのだが、人手も時間も材料も足りずに苦しんでいる。その結果、多種多様の幅広いクレームだけには留まらず、万魔殿からは部費の削減を言い渡されたそうだ。

そんな状況で美味いと言ってくれるのが美食研究会………しかし、それは拉致されて無理矢理作らされた料理に限る。可哀想な事この上ない。多分これはサンドバッグになって正解のやつだ。

ここまでの話を聞く限りではゲヘナにはフウカをぞんざいに扱う者が多いようだが、こういうのは居なくなって始め有難みが分かるというものだ。生きている内に親には「今日も飯が美味いぜ!」と伝えておくべきだと俺思う。まあ、死んだのは俺の方なんだけどなw………。

 

「"………お前の苦労はしかと理解したぞ、本当に良く頑張ったな………!!!"」

 

「!!」

 

「"これは俺が解決せねばなるまい……。"」

 

「え?」

 

今の俺はいつになくやる気に満ちている。そう、某ゴールデンなタイガーのように!理由は簡単、フウカが話している途中にラザニアを食い終え、空になった皿を悲しそうに見つめている俺を見兼ねて、フウカが自分の分のラザニアを半分も分けてくれたからだ。こんな良い子にこの仕打ち…………救わずにいられようか。

 

俺は口元をティッシュで拭いた後、椅子を引き立ち上がって拳を握る。

 

「"人がよぉ!"」

 

「おお」

 

「"折角作った飯によお!!"」

 

「おお!」

 

「"難癖をつけるまくるなんてよオ!!"」

 

「おお!」

 

「"んな事ぁ許せねぇよなあ!?"」

 

「おお!!」

 

「"人として許せねえ!!"」

 

「おお!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

「"つーことで、ちょっとゲヘナ滅ぼして来る。"」

 

「どうしてそうなるんですか!?」

 

やはりこいつはツッコミタイプか。

 

「"フウカが丹精込めて作った飯に難癖をつける奴、ぶつかりおじさん、電車でドア横キープする奴、横に広がってノロノロ歩く馬鹿共、人の唐揚げに善意でレモンをかけるサイコ野郎、チョコミントの良さが分からない救えぬ者達、フェミニストを自称するミサンドリスト、百合に挟まるクソ男、この世には無くなった方が幸せになれるものが沢山あります。"」

 

勿論嘘だ。フェミニストを自称するミサンドリストは見ていて愉快なので残しておいて欲しい。だがそれ以外は消えて欲しい。ついでにゲマトリアも消えて欲しい。

 

「敵多くないですか!?後半良く分からないし!もっと穏便に行けません!?」

 

「"ちょっとは元気出た来たんじゃないか?"」

 

「あっ……………。」

 

悩みを吐き出せて、存分にツッコんで多少スッキリ……これデカイケツ。………とは行かない………悩みの根本的な所はどうにも出来そうにない。

 

「"となると………う〜ん……………やっぱゲヘナ滅ぼさねぇとな。"」

 

土筆を手に取りゆっくりと出口に向かいながら呟く。土筆……土筆は全てを解決する!

 

「何でそうなるんですか!?何で土筆なんですか!?」

 

「"食を嘲笑う者は食に泣けば良い。………故に土筆でゲヘナ生徒を絶滅させる。"」

 

ごめん、ヒナ……!人は争う事をやめられない!進化論なんて何のあてにもならねぇんだ!

 

「もう、ゲヘナを滅ぼすことから離れて下さい!」

 

「"………そんなッ!……俺はこれからどうすれば良いんだッ!どうやって恩を返せば良いんだよッ!"」

 

ゲヘナでの知り合いは基本的に風紀委員会に所属している。そして俺は料理が得意な訳では無い。マジで恩の返し方がわからねぇぞ?教えてくれオルガ、オルガ・イツカ…俺は次にどうすればいいんだ……。

 

「…………じゃあ、今度買い出しに付き合って下さい。」

 

収納魔法の使い所さん!?……いや、流石に謙虚過ぎる………こんなの死にかけの俺に飯を与えてくれた恩に釣り合わない。

 

「"え?ちょっと簡単過ぎない?それだけで良いのか?"」

 

「はい、買わなきゃいけない食材がすごく、すご〜く多いので。」

 

フウカ様の寛大な御心遣いに思わず跪く。

 

「"Yes, Your Majesty…………あっ、後ごちそうさま、滅茶苦茶美味しかった。"」

 

「何回言うんですか。」

 

「"どうだろ?食べ終わった今でも後数十回くらいは余裕で言えるぞ。"」

 

 

 

「ふふっ……やっぱり様子のおかしい人ですね。」

 

 

 

この日以降、フウカの買い出しに付き合っては飯を作ってもらい、買い出しに付き合っては飯を作ってもらう恩返しの無限ループが始まった。

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

吊ゥり橋エフェクトオォォォォ!!!

 

 

久しぶりにAC6をやったので、無理矢理にでもフウカに「様子のおかしい人」(変な人)って言わせたくなりました。チェンソーマンのやつも似たような理由です。

 

途中に挟まれたアコとの罵倒合戦が必要かと問われれば絶対に必要ありますん。ありません。

 

ラザニアを選んだ理由は書いてる時に何となく自分が食べたかっただけなので深い理由はありません。

そのせいでフウカがワインを使うのは二重の意味でダメじゃねってのをガチの終盤(ブライ君がゲヘナを滅ぼす決意をした辺り)に思い出して後悔することになりましたが、書き直すのが面倒なので何か代用品を使ったという事にしといて下さい。

 

アンケート機能のお試しです。皆様はブルアカの最高レアリティの出る封筒は何封筒と言っていますか?

  • 紫封筒
  • 虹封筒
  • ピンク封筒
  • 百鬼夜行のピンク髪メカクレモブを実装しろ
  • ベアトリーチェはよく見ればシコリティ高い
  • いいからお前は全国のタカハシさんに謝れ!
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。