透き通るような世界観に混じる逸般不純物! ネイビーアーカイブ 私のミスですか?   作:ゴジマツリ=ユーリエフ

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53.ガバチャー走者 天雨アコによるヒナ委員長幽閉計画

 

 

マーガトロイドさん、誤字報告ありがとうございます。

53話を投稿する当日にギリギリ気が付きました。

 

見直してこの体たらく………本当に救いようがないぜ!!

 

因みにブライ君が銀行員をイジメているシーンの

「"立て。三分間舞ってやる!集金表を詰めろ"」

の「舞ってやる」の部分は一応意図的にやってたりします。

 

その証拠にブライ君はただ待つのでは無く、銀行に反省を促すダンスを舞い踊っております。

 

偶にこういう良く分からない言葉遊びが入りますが、どうか許しておくんなまし。

 

そこ以外は…………ナオキです。

 

完全に見落としまくってました。本当にありがとうございました。

 

 

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スリングショット水着のアコの実装はまだでしょうか?

 

本来は全裸待機がマナーですけど、そろそろ風邪ひきそうなので半裸待機に切り替えます。

 

 

ちな今回下ネタ注意であります!!まあ、今更ですが。

 

 

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ゲヘナ最強幽閉計画を遂行するために、俺達 横ニュー特戦隊は計画の最終段階………アコが立案した夏期訓練計画、基ヒナちゃん幽閉計画をヒナ本人に許可して頂かなければならない。

 

この戦いは熾烈を極める。

 

 

そう考えていたのだが……。

 

 

 

 

「うん、わかった。」

 

意外とあっさり行った。

 

「えっ!い、委員長、本当に大丈夫ですか!?行って下さるんですか!?」

 

変な所でバカみたいに驚くと普通に怪しまれるだろ……何やってんだこの行政官。

 

「大丈夫も何も、夏期の合宿訓練は恒例行事でしょう?何も断る理由は無い。」

 

「そっ、そうですね!そうでしたね……!」

 

アビドスで見せた営業スマイルは何処へ行った?完全に引きつっているぞ。

 

「そういえば、今年の下見はもう済んでる、ヒノム火山94-13地区の山荘……あそこなら万魔殿も文句は言わない筈。」

 

「またあの火山!?」

 

どうやらヒナは既に計画を立ててしまったらしい。俺に負けて以来完全にギャグ要員の行政官は先程から焦りっぱなしだ。

 

「"ウェミ行こうぜ!ウェミ!丁度アコも作せ……計画練ってたみたいだしさ!"」

 

「ウェミ?………というか、どうして先生がここに?………それとアコも密かに計画を練ってくれてたの?」

 

「は、はいっ!先生には事前にお伝えしておいたのですが!委員長は普段から多忙ですし、いつまでも全ての負担をかけっぱなしにする訳にはいけないと思いまして………委員長の負担を減らせればと思いまして………今回は私に計画を任せては頂けませんか?」

 

急に元気になったなこの人………イオリのような尻尾があれば今頃全力でブンブン振られていた事だろう。

 

「それは良いけど、今まで海で合宿なんて……。」

 

「せ、先生が海に詳しいとの事でして!きっと新しく効率的な訓練が出来る筈です!」

 

急に丸投げすんな、このアコ!!いや、アホ!

海………海か……

 

「"………ウェ、ウェミは良いぞ!……そう!砂浜は体幹を鍛えるのに最適だ!その〜…風紀委員会はグレネードのせいでボロボロになった足場で戦う事があるだろ?それにぃ……爆風に耐えるくらい強靭な体幹が必要だろ?そこで浜辺だ!おけ?そして、ウェミは不良とリア充の温床だ、問題が起きない訳がない………足場の悪い状態での実戦をすぐに行えるって訳だ!超合理的で素晴らしいだろ?"」

 

我ながらフワッフワである………風紀を守る為の訓練で風紀を乱す者を必用とする訓練など完全に矛盾しているではないか。

 

「"ま、まぁ……普段からお世話になってるしぃ、ちょっと前にも美食研の一件も問題にならないようにしてくれたしぃ………取り敢えず俺は少しでもヒナに恩を返そうと思いまして、アコからちょくちょく相談受けてました。"」

 

「………そう……少しだけ私怨が混じっていた気もするけど………わかった。」

 

そうか……良く考えたらキヴォトスでは合法的で物理的にリア充を爆発できるじゃん………。

 

「……っ!い、良いんですか?」

 

「うん、任せる、こういう時の為の行政官だし、アコが折角こう言ってくれたわけだし……さっき言われた通り全部私が抱えるのは効率的じゃないから、取り敢えず今回の夏期訓練はお願い。」

 

勝ったな…………ん?こいつら2人共3年生だよな?今回の夏期訓練?

 

「"まあいいや!これでチナツのアツアツリミット(メガネなしver)が遂に見れるわけかっ!!"」

 

「踊りませんよ。」

 

「"え!!?俺は裸眼で魅惑的なマーメイドのチナツが見れるって聞いたのに………じ、じゃあイオリが語尾にニャンを付けるって話は………?"」

 

「するわけないだろっ!」

 

「"媚び媚び妹はやってくれたのに?"」

 

「そ、それを言うな!────あっ、おい!待てッ!」

 

 

 

「……………アコ……計画の立案、しっかりよろしくね。」

 

 

こうしてゲヘナ風紀委員会の合宿先は海へ決まった。

 

 

 

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合宿当日

 

 

雲一つない快晴には当然の如く放射線を放つ忌々しい球体が浮かんでいた。流石に面倒くさがりな俺も生徒会支給の黒いジャケットは暑くて敵わんので適当な服を買った。動き難い上に光を吸収するし……やってられんですよマジで!

だから取り敢えず氷の柱を生成した。

 

「"涼しいかい?ばあちゃん……今日は最高気温更新らしいぜ。"」

 

どんな言葉よりも夏を感じる台詞を一人呟く。

今年は見れるだろうか?……的な事を考えながらピ◯ミンの様に荷物をせっせと運ぶ風紀委員会を眺める。

私は圧倒的指示待ち人間なのだ!許したまへ

 

 

 

………何かこちらに集まり始めている。涼みに来る過程で密集しまくってしまえば本末転倒では?

 

「おい!氷に集まるな!企画部と情報部はそこの機材をオペレーションルームの所に!テキパキ動け!もたもたしてると訓練が始まるぞ!」

 

 

「「「はいっ!!」」」

 

イオリの無駄にでかい声のお陰で風紀委員達は散っていく。ありがとうイオリ。それと左手の拡声器は絶対に必要ないと思う。

 

「兵站部はそちらの物資から優先的に、医療部は先に訓練用リストを整理して───ああ、それはすぐに使う物なのであちらへ。」

 

「「「承知っ!!」」」

 

その気迫があれば前線行けるのでは?

 

「"いやー、手慣れてますなぁ。"」

 

関わる機会は何度もあったが、基本的に俺は現場直行からのドーン!だからなぁ。

 

「そりゃあ勿論、これでも全員ゲヘナの風紀委員だからな、このくらい出来てもらわないと風紀なんて守れない。」

 

「"そ、そうかぁ………。"」

 

何かの冗談だろうか?それともこれがキヴォトススタンダードなのだろうか?風紀を語るイオリだが、たった今身につけているのは、マイクロビキニとまでは言わないが、それなりに面積がイカれている状態だ。

程よく割れた腹筋が、セクシー……エロい!!サングラスを事前に買っておいた過去の俺に拍手をしたい。

 

「毎月とは言いませんが、定期的に訓練は行ってますし……今回は特殊な形になりそうですが。」

 

チナツは相も変わらずメガネだし制服だ……どちらか一方だけでも変えて頂ければ……。

 

「皆さん、こちらにいらっしゃいましたか、オペレーションルームの設置が終わったそうなのでそちらへ移動しましょう。」

 

アコもいつも通りのアコだった。横乳だけ日に焼けてしまえば良い。

 

そんな事を考えながらアコの言葉に従い、アコを追いかけるイオリのケツをガン見しながら、オペレーションルームを目指した。

 

 

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オペレーションルーム

 

 

 

部屋の中央に長机の周りにある4つの椅子に各々腰掛ける。取り敢えず碇ゲ◯ドウのポーズでもとってそれっぽい雰囲気を出しておこう。

 

 

「準備の方は良いですか?」

 

「問題無い、準備が終わったところには、取り敢えず休憩の指示を出している。」

 

「医療部の運び込みも完了しています。」

 

何か知らんけどヨシッ!

 

「では大丈夫そうですね、良かったです、それでは始めるとしましょうか。」

 

「"ちょい待って、結局幽閉場所がわざわざウェミである必要はあったのか?俺がこの前言った通りリア充の巣窟だろ?昼間から絶対に人増えるだろ?"」

 

今更過ぎる疑問。そもそもの話、民度が運子なキヴォトスの中でも最底辺の治安を誇るゲヘナでバカンスなんて出来るのか?

 

「アラバ海岸は、ゲヘナの中でもかなり閑散な場所でして、この一年で発生した事故や事件の数も100件以下、最近起きた事と言っても、無銭飲食や爆音ライブ、無許可での建造物の建設……それくらいでしょうか。」

 

アコは淡々と良く分からない根拠を並び立てる。

 

「"今一度、閑散という言葉の意味を調べてみてくれ。"」

 

意味が違ってきている辺り、ナポレオンの辞書より不良品であることは間違いない。

 

「ゲヘナだったらそれくらい、子供の悪戯みたいなものだよ。」

 

ライブok………つまり……チナツにアツアツリミットを踊ってもらっても悪戯で済ませてもらえると……。

 

「まあ兎に角、表向きには夏季の合宿訓練ではありますが、真の目的を忘れてはいけません。」

 

「"ちゃんヒナすやすやタイム!!"」

 

「その通りです……体裁としての訓練も、何も起きなければ私達だけで十分ですし。」

 

何でキヴォトス人ってすぐにフラグ立てちゃうかなぁ?

 

「まあ………そうですね。」

 

「しょうがない、やるか。」

 

「「しょうがない」なんて言ってますが……イオリ?どうして既に水着何ですか?どういう事ですか?遊ぶ気満々なんですか?」

 

「え、いや……これは、その!」

 

それを 着替えさせるなんて とんでもない!

 

「"(常日頃からふざけた格好の)お前と違ってTPOを弁えてるんだよ、イオリは。"」

 

鏡を見たまえ、鏡を。

 

「そ、そうだ!これはあくまで、今回の訓練が浜辺だからってことで、それに合わせようとしただけ!夏の海に自然な格好じゃないと、問題児達に警戒されるっていうか……つまりはそういう事。」

 

その極端に布面積が少ない水着が自然??いや、まあここに来るまでイオリの臀部しかみてなかったからキヴォトス基準では普通なのかもしれない。………そうだとすればキヴォトスの海こそが楽園(エデン)と呼べるのではないだろうか?勝った!エデン条約編完!

 

「一理ありますが、これは体裁的には訓練です、水着に着替える必要はありません。」

 

うん、正論。

 

「"なんつーか、ドンマイ、イオリ!"」

 

「先生もそのサングラスを外して下さい、人相が悪いにも程があります。」

 

すげーな風紀委員会が風紀委員会っぽい事言ってる………横乳出しながら。

 

「"アコ、知ってるか?古のオタク曰く、メガネとはキャラクターの本体だそうだ。"」

 

そちらが本体ならばオマケの方を俺に下さいと常日頃から思っている。

 

「言っている意味が分かりませんし、メガネではなくサングラスです………それにどうせ目線がバレないのを良い事にイオリを視姦でもしてたんでしょう?」

 

「"ち、ちが、ちゃいますぅぅ!あんさん、何を根拠にそんな事言っとんの!?"」

 

「……先生、知っていますか?先生は興奮した時に左手の薬指がピクピク動く癖があります。」

 

「"!!"」

 

「そうなんですか?」

 

「勿論嘘です………ですが、マヌケは見つかったようですね。」

 

無意識的に首を少し左下に下げた俺に風紀委員会の視線が突き刺さる………何でこいつは賭事の時にこれが出来ないんだ。

 

「お、おま────」

 

コン コン コン

 

「失礼いたします、私、ホテルの支配人を務めている者です、今お時間よろしいでしょうか?」

 

来客!圧倒的来客ッ!現実は有情である!運はこのブライに味方してくれているッ!これも日頃の行いの賜物だ。

 

「"どうぞどうぞ!veryveryどうぞっ⇧!スゥ~パァーどうぞ!"」

 

(誤魔化しましたね。)

(誤魔化しましたね……)

(話が終わったら殴る!)

 

「失礼致します……おお、フロントで聞いた時は耳を疑いましたが…本当に来てくださったんですね、ゲヘナ風紀委員会の皆様、そしてシャーレの先生まで!これで向う所敵無しと言った所ですね!」

 

この口ぶりは絶対何か起きてるやつじゃん!フラグの回収が早すぎる!……それはそうと、この機を逃すな。

 

「は?どういう事だ?」

 

「何だか嫌な予感がしますね…………。」

 

誤魔化さずとも良い感じに流れてきてる。

 

「えっと……?皆様は私共の救援要請を聞いて、こちらに来て下さったんですよね?」

 

何か勘違いをしている支配人に今は全力で乗っておこう。

 

「"ああ、すまない……急いで来た故に内容を失念してしまった、改めて状況を説明してくれ。"」

 

右手を額に当て、「超絶急いでここまで来たから忘れたぜ」感を出しながら支配人に情報の開示を促した。

ちゃちゃっと倒して良い感じの所で逃亡しよう、そうしよう!

 

「今、この辺りは大変な状況にありまして、元々スラム街を占拠していたヘルメット団と、最近になって姿を現したスケバン達が抗争を始めまして………どちらの集団がこの地区を牛耳るのか、約4時間後に全面戦争を行い決着をつけると言っているんです!」

 

「"はぇ〜なるほどねぇ……。"」

 

4時間後……超奇跡的に都合良くヒナの待機時間が終わる時間だ。アコ的にNG……これは介入せざるを得ないだろう。

 

「それがネット上でも騒ぎになり、面白半分で見物客が来るだとか、どちらが勝つか賭けになってるだとか……それで逆に、噂を聞いた地域の方々はお店を閉めて逃げ出してしまったんです!」

 

「"そりゃ大変だ、ここもいずれ巻き込まれるかもしれんな。"」

 

「そうなんです!!」

 

「"これは風紀委員として見過ごす訳には行かないよなぁ?"」

 

全力で両者を煽る!これが有耶無耶にする時のマイスタイル!

 

「わ、分かってますよ!!何故今日に限って!」

 

安心と信頼の余裕の無いいつも通りアコさん。

 

「…………ネットで調べてみましたが、今のお話は事実のようです。」

 

「アコちゃんさっき、ゲヘナの中でも静かな場所って言ってなかった?」

 

「ゲヘナのSNSの話題になっています、「約4時間後、アラバ海岸で大規模な戦争が起きる」………と………これはかなり大規模になりそうですね。」

 

 

ピロロロッ!

 

「い、委員長!?」

 

「……もしもし、アコ?さっき聞きそびれたのだけど、良く考えなくても何もせずに4時間待機は長くない?何か間違ってる気がするから、今から私の部屋に来て。」

 

黙ってサボれば良いのに真面目か?超大真面目だよ!

 

「くっ、やはりダメでしたか……!」

 

「そりゃ、訓練に来て「4時間ホテルに待機です♪」って言われたら怪しむでしょ………。」

 

「"見ろ、465 アコの計画が頓挫していく……破綻した計画の妥当な末路だ…………。"」

 

「誰ですかそれ………。」

 

 

ピロロロッ!

 

「ああもうっ!誰ですかこんな時に!!……万魔殿!?」

 

あれぇ?俺が名前貸した意味は?

 

「え?今からですか!?…………はぁ。」

 

何があったのかは知らないが、この世の終わりのような顔をしておられる。

 

ドンッ!

 

そんな事もお構いなしに風紀委員の一人が慌ただしく扉を開け放つ。

 

「アコ行政官、御報告です!現在、浜辺にて正体不明のスケバン及びヘルメット団が、小規模な小競り合いを始めた様子です、至急ご対応を!」

 

「………くっ………!…すぅ、はぁ………。」

 

泣きっ面を踏んだり蹴ったりである。パニクりたい状況ではあるが、どうにかアコは深呼吸をし、息を整える。

 

「こうなったらもう、槍でも雨でもかかって来なさい!この私がヒナ委員長の為に、これくらいの試練を乗り越えられないとでも?冗談じゃない!委員長の平穏の為に、この程度茨の道……何度だって渡ってやりますよ!」

 

今までに無いくらいマジなアコを見た。

実その首に付けてる鐘とか手枷は力を封印する為のアイテムだったりしない?

 

とは思ったものの、アコは急いで帰り支度を行っている。悲しい事に生徒会のお呼び出しは拒否出来そうにないらしい。

 

「"まー小競り合いくらいなら、ささっと俺が潰してくるよ。"」

 

「バカ言ってんじゃないですよ!?私がゲヘナに戻らなければならなくなった今、訓練中となっている筈のイオリとチナツが委員長を4時間も引き止める事が出来るとお思いですか!?」

 

え、何?俺が4時間引き止めんの?

 

「小競り合いはイオリとチナツが風紀委員会を引き連れ対処します!先生はとにかく絶対に、ぜっっったいに!委員長を部屋の外に出さないで下さい!良いですね!?」

 

「"………………はい。"」

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

アコに言われるがままに4時間どう潰そうかと思いながら来てしまった訳だが…………

 

「あれ、先生、どうしたの?」

 

ノックに応じて開かれた扉………そこより僅か数秒後、俺の体温はグッと下がった気がした。エアコンを使用していた室内の冷気が廊下に漏れ出た…というのも理由の一つだ。

一番の理由は多分……

 

「"スク水………だと!?"」

 

どうしたの?はこっちの台詞だ!いや、ヒナは学生だしおかしくは無いんだけどさ!何ていうかその………室内であるにも関わらず、スク水姿のヒナが扉の前までお出迎えしてくれているこの状況は傍から見たらヤバない?

 

ていうか、でかでかと名前が書かれた水着って存在したんだなぁ……。

 

「そ、そんな大げさな……逆に私の方がびっくりした……その、訓練とはいえ、一応海に来た訳だし……着替えておこうかなって。」

 

「"な、なるほどぅ………。"」

 

アコが聞けばイオリへの発言なんぞ余裕で忘れてダブスタかます事だろう。

 

部屋の奥へと小さな歩幅で進むヒナについて行く。これで他者に見られる可能性が消えて一安心……。

 

「さっき着替え中に、何故かアコが「折角の海なので」って新しい水着をくれたから、そっちを着るって手もあったけど、結局突き返した。」

 

不審者ムーブ極まってんなぁ……サイズを把握している時点で大分キモいし、着替え中ってのもわざわざ狙ってそうだ。

 

「"あー、アコだし絶対に痴女しか着ないようなやつ平然と持って来たんだろ?"」

 

物への拘りが殆ど無いヒナでも流石にそれくらいはね………もしアコが持ってきた水着を着たヒナにお出迎えなんてされた日にはヴァルキューレのお世話になる事間違い無しだろう。

 

「別にそういう訳じゃなくて、まだ着られるのに、何もわざわざ新しい物を使う必要はない、持っている物を再活用した方が効率的。」

 

「"もしかして………それって小学生の頃のだったり?いや、流石に中──"」

 

「そうだけど、何か問題?別に、まだ着られるし……………何か、変?」

 

冗談を言って冗談が返ってきた………という雰囲気では無い……これマジ?俺も服の拘りは無い方だが流石に小学生の頃のやつは……流石に………

 

「"ヒナ───申し訳ない──ヒナの成長期──終わっちゃった。"」

 

来年には合法ロリとなるヒナちゃんに涙を禁じ得ない。

 

「泣くほどの事!?」

 

「"泣くほどの事だ!!ヒナはこれ以上成長しないかもしれないんだぞ!!"」

 

車の運転とかどうする?前見える?そのレベルだと絶対に苦労が多いぞ?

 

「……その………先生も大きい子の方が……いや、やっぱり何でない………。」

 

………?…………こいつは何を言っているんだ?

 

 

「"「大きい方が」では無い「大きい方も」だ!大中小全て等しく価値がある、そもそも小さい方が劣ると誰が決めた?そんなのは「貧乳」という言葉を考えた愚か者と無闇に原作より胸を盛るキャラの価値が分からない奴の妄言だ!まず「貧」という言葉を当てはめた事自体が悪い!悪いのは文字では無く貧という言葉のイメージそのものだ!障害者の害の字をわざわざ平仮名で書いて配慮してる感だしながら潜在的下に見てる奴とは訳が違う!視野が狭い奴をと言ってしまえばただの悪口だ!だが、そんな奴を「凄い集中力の持ち主」という様に言葉の言い換え次第でポジティブなイメージになる。貧乳にはそんな褒めるような言葉の言い換えが必要なんだ!というか存在そのものが尊い物に「貧しい」という意味を持つ文字を当てはめた奴の頭の悪さはちょっと絶望的過ぎるとは思わないか?尊き物に貧しいもクソも無いってんだ、って感じだよ!それになぁ、俺が知ってる国の古のギャルが言った「小さいものは、みなうつくし」という言葉は1000年以上たった今でも語り継がれている、それも教科書に載るほどだ!あっ、ここで言う「うつくし」は「可愛い」という意味になる、つまり俺が何が言いたいかと言えば……………"」

 

 

三分の一程話し終えた辺りでヒナの方に目をやれば、頬を少し紅潮させてはいるものの、人を殺せそうな程冷ややかな目でこちらを見ていた。外はあんなにも暑かったのに、室内は風邪を引きそうなくらいに冷え切っていた。

 

「"…………えーと………それで、ヒナは何してたん?"」

 

「……別に何も……スケジュール上「午後の歩行訓練まで待機」って言われたから、あと4時間弱もあるけど、取り敢えず体力を温存しておかなきゃいけないみたい。

ただ、流石に長すぎる気がして、さっきアコに連絡してみたのだけど、アコが間違ってないと言うなら別に構わない。」

 

「"部下のチャレンジを潰さない上司の鑑か?"」

 

「別に褒められるような事じゃない、アコに任せると言った以上は、何かよっぽどの事が無い限りは見守る……今までは結構その、私が一人で全部決めて来ちゃったから……。」

 

「"信頼………してるんだな。"」

 

「うん、普段から業務全般を管理してくれるんだから、大変だと思うのだけれど、そのアコがやると言ったんだから、任せたいと思ったの。」

 

「"……そっかぁ。"」

 

すみません、貴方の信頼出来る部下は真面目に訓練計画立ててないですし、絶賛呼び出され中です!

 

「ただ……ここ暫く忙しかった事もあって、急に待機って言われるとその…手持ち無沙汰というか……何だか落ち着かない……何もしないでじっとしているなんてこと、今まであんまり無かったし……今の時点で、このまま4時間もじっとしていられる気がしない。」

 

休み方を忘れるとか…………もう終わりだよ、この幼女。

 

 

 

 

「"しゃあねぇなぁ……ここはサボりのプロであるブライさんが一緒にサボってあげよう。"」

 

「それは誇るような事じゃないと思うのだけれど………お願い。」

 

 

「"じゃあ寝よう!"」(超食い気味)

 

 

目標も達成出来て、時間も潰せて一石二鳥だ。

 

 

「きゅ、急に何を言ってるの!?」

 

 

顔を赤らめ強い拒絶を示すヒナさん。仕事の休憩時間に寝る事を悪だと思ってるタイプの人間なのだろうか?

 

 

 

 

 

「"少し(ベッドに)身を委ねてもらえば4時間なんて一瞬だぜ?"」

 

 

「よ、4時間も!!」

 

 

「"4時間なんて短い方だぞ?最低でも6時間ないと俺は満足しない、欲を言えば毎日8時間は欲しいな。"」

 

4時間とか寝不足過ぎて頭痛が痛くなる。過酷な労働環境故かヒナはショートスリーパーにでもなってしまったのだろうか。

 

 

 

 

 

 

「ま、毎日8時間!?そ、そんなの私には無理!」

 

 

「"8時間は俺の願望だ、でもまあ、大体の奴は6時間くらいは欲しいんじゃないか?補習授業部との合宿中も基本的には6時間前後は確保したけど、それでも足りなさそうな奴は居たぞ?"」

 

まあ、アズサはトラップの設置やアリウスへの報告で寝られなかっただけなんだけど。

 

「"まあ、最後の方は全員ぶっ通しだったからなぁ……俺の方もキツかった……。"」

 

 

 

 

 

 

「全員!?ぶっ通し!?女の敵!!」

 

 

「"え!!何で!?"」

 

 

いや、良く考えたら基本的に敵対者は女だ……そもそもロボ住民に性別はあるのか?

 

「"……言われてみれば、確かに大抵の場合はそうだな、そういやロボ住民って性別あるの?偶に相手にするけど全く分からんのだが。"」

 

「ロボットまで………ちょっと近づかないで。」

 

その場が凍りつく………紅潮した頬も元通り、その目は乳語りをしていた時よりも殺気を放っている。ロボのジェンダー論はキヴォトスでは御法度だったらしい。

 

「"不快な思いをさせてしまったのなら、申し訳ない、ロボの性別の話がそこまで忌避される話題だとは知らなかった。"」

 

「そっちじゃないでしょ!?」

 

「"え?"」

 

「え?」

 

「"あー、眠たくないのに、しつこく勧め過ぎた方だったか………。"」

 

「え?」

 

「"え?"」

 

「………ぇ?」

 

チナツのタイツのように顔を真っ赤にしたヒナを見て今までの発言を思い返す…………そして大体の状況を察し笑いが込み上げて来る………このむっつり風紀委員長め。

 

「"………くっw……うっw……ま、まあ、人目があったら眠れないよなwwだ、大丈夫wすぐに部屋を出るからw4時間後にモーニングコールしてやるよw"」

 

俺は紳士なので茶化しはしない。それでもギリギリ人間である以上笑いはする。

 

「…………………」

 

恥ずかしさのあまり枯れた向日葵のように下を向くヒナ。

今にも湯気が出そうだ。少しだけ室内が暖まった気がする。

 

 

 

 

ピコンッ

 

[コタマ]

毎朝お願いします。

 

[コタマ]

そして次はベッドヤクザ系の作品はどうでしょうか?

 

[ブライ]

お前に言ってない。

 

[ブライ]

後作らない。てかキヴォトスでR18作品売ってどうする?こっちも商売でやっとんじゃい!

 

 

 

 

「"………ヒナ、取り敢えずこの部屋の盗聴器探そうか。"」

 

「え?」

 

 

この後、ヒナと盗聴器を探し、盗聴器の前で全力で叫んだ末に破壊した。

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

胸の尊さで作文が書けそうな変態教師、ブライ。ヒナさんは大きい子と言っただけで胸の話をしたとは限らないんだよなぁ。

 

 

害の字の下りで純粋だった小学生の頃の苦い思い出が若干蘇りました。

 

「障害者は「害」ではないんです、ですから「がい」と表記して下さいね。」

的な事を言う教師に対して

 

「わざわざ「がい」と表記する意味も分かりませんし、その理屈なら障害者の方は「障」であるという事になりませんか?」

的な純粋な質問を返したらクソ怒られました。

 

正確な口調は定かではありませんが、思い返せば教師逆ギレ確定演出過ぎて我ながらバカな質問でした。

まあ、ぶっちゃけわざわざ「がい」表記するのは普通に腫れ物扱いみたいな感じがして個人的には嫌いです。

 

 

 

それはそうと、変態教師が超絶早口で変態発言をした後にベッドに誘導したとはいえ、ヒナが急にコハルと化した事は反省しております。また同じような事が起きるでしょうが許して下さい。何でもしません。

 

 

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