透き通るような世界観に混じる逸般不純物! ネイビーアーカイブ 私のミスですか?   作:ゴジマツリ=ユーリエフ

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✝過ぎし日々は遥かなる闇へと消え失せない✝
74.ストーカー被害者の会


 

 

チョコミントに自由を!

 

そして章のタイトルは「過去は消えない」のノムリッシュ語訳です。困った時はノムリッシュ語訳を使えばどうにかなる!!

 

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あぁ……なんと素敵な日々だろう……

隙あらば小言を言うユウカはミレニアムに引き取らた。

仕事さえ終われば長時間ゲームが出来て、好きな時に好きな物を好きなだけ食えるスーパー自堕落ライフが戻って来た…………当番の生徒も送ったし、少し休憩した後に今日も適当に治安維持活動をして、その後に────

 

 

プルプルプルプルプル

 

 

 

知らない番号だ、独立記念日(Independence Day)を祝して業務用チョコミントアイスを買って食そうと思っていたというのに、何とも空気の読めない奴だ。

………が、しかし、一応就業時間内だ……ムカつくが出ない訳にはいかない。

 

 

 

 

 

 

 

ガチャ

 

 

「"ウイイイイイイイイイイイイ↑ッス!どうも、シャーレで〜…………"」

 

ツー ツー ツー

 

どうやらイタズラ電話だったようだ、どこまでも人を苛つかせる奴だ。

 

「"アロナさんや、イタ電した輩の逆探知は出来ましたかな?"」

 

『いえ、流石に短すぎてちょっと………という今回は先生に問題があると思います。』

 

AIの反乱か………シンギュラリティも近いな。

 

「"まあ、いいや………だがもし次に同じ番号から掛かって来たらそん時はよろしくな、個人的に"お話"をしないといけないかもだからな。"」

 

『ほどほどにお願いします。』

 

苦笑気味ではあるが、はっきりと否定しない辺り正義は我に有りとみた。@gr◯k君も事情を話せば味方になってくれることだろう。

 

 

 

 

 

プルプルプルプルプル

 

 

俺の正義が証明された所でタイミング良く電話が掛かってきた。どうやら先程の番号のようだ。

 

「"アロちゃん。"」

 

『はい。』

 

アロナが呼びかけに応答し、頷いた事を確認していクソデカシッテムに耳を当て電話に出た。

 

「"はいはいどうも、シャーレのブライさんですよ〜。"」

 

「……………これ、本当に合ってるのかな。

 

イタズラ電話の主はなんとも自信なさげな女であった。

 

公式サイトの番号をタップすれば自動で発信一歩手前の画面まで行くというのに、何故この女は自信無さげなんだろう。

 

「"シャーレに依頼ってんなら合ってるぞ………あっ、食品配達とかパシリ系を依頼すんなら夜道には気を付けた方が良いぞ。"」

 

突然背後から散弾銃の如く石が飛んで来たりするらしいからなぁ……。

 

「すみません、間違い電話でした。」

 

電話の主は明らかに関わってはいけない人物に電話を掛けてしまった事を確信し、番号を間違えた体で、謝罪の後に通話終了ボタンに手を伸ばそうとした………が、ブライはそんな事を許してくれる様な相手では無いのだ。

 

「"因みにイタズラ電話も夜道には気を付けた方が良いぞ。"」

 

一歩先の地面が凍ってたりするらしいからなぁ……。

 

「分かった!ちゃんと話すから!」

 

「"じゃあまず、年齢を教え───まずは在学校と学年と所属する部活を教えてくれ。"」

 

「………トリニティ総合学園1年、放課後スイーツ部の杏山カズサです。」

 

とても不機嫌そうだ……人に物を頼む態度か……これが?

 

それはさておきと、俺はシッテムから耳を離して画面に映るアロナを見つめる。

こちらに気付いたアロナは無言で頷いた。どうやら話した内容に嘘は無いらしい。逆探知&端末照合を終えたアロナ先輩の言う事だ、間違いは無いだろう。

 

「"おけおけ、確認取れたわ!んじゃ、ご要件をどうぞ?"」

 

「……え~と…その……はぁ……これどう言えば良いんだろう?」

 

おん…………またあのパターンか?

 

「"何?どこどこにブライを呼び出してくれたらお金あげちゃう!的な事をパテル派の奴にでも言われたのか?"」

 

「……パテル派?……いや違うけど……何で?」

 

「"違うなら良い……それに俺が相談をするターンじゃねぇ。で、だ……あまり難しく考えるな、取り敢えず今は経緯とかはどうでも良いから「◯◯について頼めませんか?」とか「最近◯◯に困ってます。」とか簡潔で良い。"」

 

簡潔に述べよ!!

 

「ありがとう先生…………それじゃあ、簡潔に…………」

 

悪い噂7割、良い噂3割のもはや悪名が有名に勝りまくった男だが、先程のやべぇ対応から打って変わり、マトモに話を聞く気になったブライに対し、「噂よりも良い人なのでは?……少なくとも流れてくる噂よりだいぶマシの人では?」とDV被害者の様な事を考え始めた杏山カズサであったのだが………悲しいかな、悪い噂の半分くらいは事実である。

 

「"おう。"」

 

 

意を決したのか、電話の向こうからは深呼吸と小声で「ヨシッ!」という声が聞こえて来た。

 

 

 

 

 

「私、最近、ストーカーされてるみたい。」

 

「"俺も!!"」

 

同士じゃないか!

 

「俺も!?」

 

「"うん俺も!いやぁ、マジやべぇよな彼奴等!今だって2キロぐらい先のビルの屋上から何か不自然に光が反射してるし、アレ多分ノドカだわ!"」

 

そして悲しいかな…………この男のマトモな感性とやらは疾うの昔にお亡くなりになっているのである。

 

「えっ!?ちょ、え!?大丈夫なのそれ!?」

 

「"大丈夫大丈夫、飯や贈り物に盗聴器仕掛ける奴に比べりゃまだまだ可愛いもんよ、この前そいつが当番に来た時なんか盗聴器を仕掛けた筆記用具をベッドの下に転がしてやがったからなw"」

 

幸い夜の自分磨きの際には声が出ないタイプの人間で助かった。

 

※ベッドの軋む音などはバッチリ録音されてます。

 

「全然笑い事じゃないから!ていうか、何でそんな人に当番頼んでんの!?しかも平然と2人いるし!」

 

「"いや〜コタマは仕事が早いし、対策もあるし良いかなって。"」

 

やはり同じ様な境遇の奴とは話が弾むなぁ。

 

「何処が!?」

 

(待って!この人私より大変な事になってない!?本人も噂以上におかしいし!!絶対相談する相手間違えた!)

 

「"だってこいつらストーカー四天の王下位の雑魚だし、もっとやべぇのは手口すら分からんからな。"」

 

「何なのストーカー四天の王って!!」

 

「"ストーカー四天の王はストーカー四天の王だよ?普通に四人のストーカーがいるだけだ……それよりさ、お前のストーカーはどんなタイプ?"」

 

まあ、ゲマトリアのメンバー数によってはストーカー五英傑とかストーカー六大師とかになる可能性はありけりだが。

 

「性格診断みたいなノリで聞くことじゃないでしょ!?」

 

「"え?でも普通に気になるんですけど?"」

 

「そうだろうけどさ………先生……私のストーカーって言うのは今先生が言ってた感じの人じゃないよ……もっとソフトな感じのストーカーだから。」

 

「"ソフトなストーカーって何だよ?"」

 

「何でそこはマトモなの………。」

 

その言葉は裏を返せば「今までのお前は何ひとつマトモじゃなかったぜ!」という意味では?シンプルイズ失礼では?

 

「"まあ、何でも良い!このストーカーのプロである俺に、そのソフトなストーカーとやらについて教えたまえよ。"」

 

(どう考えてもされる方のプロなんだけど……大丈夫かな?)

 

「………えっと……ちょっと長くなりそうなんだけど……」

 

「"んじゃ、その辺にカフェとか無い?トリニティに居るんなら10分ぐらいでつくと思うから。"」

 

「それじゃ、近くの店の写真を送るね。……あっ、それと私、黒いパーカー着てるから。」

 

「"おけおけ、一応分かりやすい様に近くの電柱付近にでも立っておいてくれ。"」

 

「はい。」

 

まあ、アロナさんの逆探知のお陰で場所は既に分かってるんたけどな、ぐへへ………

 

 

一応、名簿も見ておくか………。

 

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

現在、待ち合わせのカフェ付近の上空。

 

あの後、名簿を確認したところ、木吉カズヤを連想させる様な名前の杏山カズサはピンクのインナーカラーが特徴的な黒髪と同じくピンクの瞳が特徴的な生徒であった………そして何より!猫耳が生えていた!!

 

 

んで、内心テンションブチ上がりな俺は遂にカフェ付近の電柱に猫耳型の膨らみがある黒パーカーを発見した為、付近に着地する事にした。

 

何やらスマホを弄っておられる。まあ、何は無くとも隙あらばスマホを弄るのは女子高生の生態みたいなもんだし、これと言って言う事は無い………が、残念な事に猫尻尾は生えて無いらしく、あるのは無礼なケツのみ………そろそろ人に生えたリアル猫尻尾がみたい………。

 

「"ドーモ。キヨシ=サン。"」

 

声を掛けてたというのに、我が同士はこちらを数秒チラ見した後にスマホに視線を戻しやがった。しかし、ブライさんは挫けない!

 

「"あの〜、俺なんですけど?ブライさんなんですけど?カズサさ〜ん?"」

 

めげずに声を掛け続けた成果があったようで、カズサは二度見した後にスマホから目を離し、大層驚いたようで、目ん玉ガン開きの状態でこちらを見つめながら口を開いた。

 

「………え!?…………えっと……………その……先生……ですか?」

 

「"そういう君は杏山カズサ。"」

 

質問には質問で返す、これが俺のスタイル。

 

「……………先生さ………なんか写真と違わない?」

 

「"マチアプで人ならざるものが来た時の反応止めてくれない?"」

 

見た目は人間だと思うんですけど?

 

「ごめん………なんて言うか……想像より3・40cmくらい小さいかったからつい…………。」

 

「"後2.3時間後に呼び出してくれてたら3・40cm大きかったかもしれんな。"」

 

30cm盛れるシークレットシューズって存在するんだろうか?

 

「意味が分からないんだけど。」

 

言葉の通りカズサは困惑している。マジな話、正直に話したところで困惑する一方だろう。

 

「"諸々の事情で小さくなったから、取り敢えずは腹一杯チョコミントを食うという細やかな夢を叶えた後に戻のサイズに戻ろうかな〜と思ってた時に丁度カズサから電話が掛かってきたもんでな。"」

 

だからこのくらい適当で良い。

 

そして服は流石に買った。黒い短パンに半袖の白いシャツ……これに麦わら帽子でもあれば田舎のクソガキスタイルだ。

 

「やっぱり何を言ってるのか分からないけど、何か邪魔しちゃったってこと?」

 

「"いつでも食えるチョコミントと取り返しの付かないかも知れないストーカー被害なら、天秤に掛けるまでもない、あまり気にするな。"」

 

そういえばだが、サヤの実験の結果、例の薬に催淫効果的な物はないらしく、薬をブスリ♂され著しく弱体化したチューリングラブ君は同性の鼠達からかなりイジメられたそうだ。

つまり、キヴォトスには病的なショタコンが多いという事になる。取り敢えずカズサがショタコンでは無さそうで一安心だ。

 

「………ありがとう。」

 

気にするなといっとろうに……。

 

「"マジで気にする必要はないぞ、寧ろトリニティでの仕事ならこっちの姿の方が都合が良いまである。"」

 

「都合が良い?」

 

またしても「何言ってんだこいつ」という顔だ。

 

「"トリニティの政治とか興味あったりする?"」

 

「ううん、特に興味はないかな?………もしかして、さっき言ってたパテル派がどうとかってやつ?」

 

「"察しが良いな、まあ、ちょっとしたゴタゴタに巻き込まれた結果、ちょっとパテル派の奴等に目の敵にされててね、この前も、依頼で呼び出されたと思ったら「騙して悪いが、仕事なんでね」って感じに良く分からん奴等に待ち伏せされる様な事があってな。"」

 

何処のどんな奴等の中にも、陰謀論大好きアルミホイラーさんはいるようで、ミカのクーデターの一件以降、「今回の騒動はシャーレの先生の仕組んだ事なんじゃね?」という話が一部のパテル派の奴等の中で囁かれるようになった。

で、事実はどうであれ、そっちの方が自分達に良いと思ったパテル派の中の過激派連中も同調し始めた事により「騙して悪いが」系の依頼がちょいちょい増えている。

 

カイザーよろしく下請けの下請けにやらせているようで、電話の着信履歴やら、防犯カメラやら、口座の金の動きやらをヴェリタスの連中に調べてもらって発覚した。

 

疑われた原因については、クーデターの際に逃げ遅れた一部のアリウスの生の処遇をトリニティでは無く、D.Uの矯正局…つまりは俺や連邦生徒会が手出し出来るところに置いてくれ、とナギサとサクラコ様に頼み込んで許可を得る事ができてしまったからだ。

 

 

つまりは

 

条約反対のミカはアリウスでセイアは再起不能した。

ミカはナギサも再起不能して権力を独占しようとする。

しかし、スーパーシゴデキデータキャラなブライさんにより、クーデターは阻止され、ナギサの命は守られる。

トリニティと自分の命を守ってくれたスーパーシゴデキデータキャラなブライさんに返しきれない程の恩が出来るナギサ。

慈悲深きスーパーシゴデキデータキャラなブライさんはアリウスの生徒達の処遇をこちらに任せて欲しいと所望する。

それが通る。

 

 

………あれ?コイツだけ得しすぎじゃね?コイツ、アリウスの復権を出汁にアリウスと手を組んでトリニティ乗っ取ろうとしてるんじゃね?

 

と、思い始める奴と、その方が都合の良い奴等がニチャニチャ出来るきっかけを作ってしまったわけだ。

 

アリウス復権しか考えてねぇよバ〜カ!と言いたいところだが、それを言えば新たな燃料になる………しかも、そういう側溝のドロでも燃料にしかねない相手だからこそ、騙して悪いが依頼を出した本人であってもブチのめす事が出来なかったりする。

 

だがまあ、そのお陰でミカへのヘイトが若干ズレたので悪い事ばかりでは無い。

 

因みに、ハナコから聞いた話だが、今回の一件でアズサの身柄を保証した事と、ティーパーティーの権威が削がれたタイミングで政治への関与を決めたサクラコにも「このタイミングで政治への関与の宣言とブライへの協力を始めたのは怪し過ぎる!絶対にブライから「トリニティの半分をお前にやろう……。」みたいな事を言われたに決まってる!」とか、頭アリスな噂を流す奴がいたり、

 

「実はサクラコ様は既にブライとズブズブを超えてヌプヌプな関係にあるに違いない!悪魔め!」とか、頭コハルなやべぇ噂を流す奴がいたそうだが、サクラコ様直々にお伺いを立てた結果、サクラコの噂は聞かなくなったそうだ。

 

 

「それヤバいじゃん!」

 

「"……ん?いや、別に?面倒なら全力で逃げれば良いし、ムカついてたらぶん殴れば良い。"」

 

1人捕まえて盾にするとドン引きするが、前進を始めると寄せ集め故に仲間意識が無いせいか、ドン引きしながらもヤケになって全力で盾に向かって発砲する光景が意外と面白かったりする。

自分の為に撃った時点でお前も俺と同罪だ。

 

「"んな事より、ストーカーの件、長くなるんだろ?お茶でも飲んで話でもしようや。"」

 

「そうだね、さっきから色々あったせいですっかり忘れて───」

 

本題を思い出したカズサがカフェの方へ足を向けようとした瞬間、何処からか、トリニティの雰囲気に似合わぬクソデカい声が響いた。

 

 

 

 

 

「遂に見つけた!!もう逃がしませんよ、杏山カズサ!!!」

 

どうやらカズサに用がある人物らしい。

 

「"友達か?"」

 

「ううん、私のストーカー。」

 

普通なら恐怖し俺に縋り付く様な状況であるはずなのだが、この期に及んでカズサは冷静……というより、かなり呆れた様子だ。

 

そんなカズサの見ている方向に目をやれば、ユウカより若干小さいだけのはずだが、幼さ全開の少女が「挑戦状」と書かれた薄汚れた紙を天に掲げながらこちらへ全力疾走して来ている。

薄っい紫とピンクの入り混じった髪の所々に星形の髪飾りが付いているせいで、そういうアイスにしかみえない。

 

「"俺のストーカーもあんだけ分かりやすかったらなぁ………。"」

 

取り敢えず、壁を出す準備しとくか………

 

 

 

 

 

 

 

「大人しく挑戦状を受けなさい! この私、『宇沢レイサ』との───けぅべっ!

 

 

 

 

 

すまんな宇沢レイサとかいう人

 

「こういうの本当に出るんだ………。」

 

「"平然と若返ってんのに今更だろ………ここはもうダメそうだし、取り敢えず場所を変えようぜ。"」

 

「そうだね…………先生のお陰で今回は楽に逃げられそう。」

 

 

彼等はもう戻れない、この欲望にまみれた街の中を駆け抜けていくのだ、破滅するその時まで…………

 

 

 

 

──────────────────────────

 

 

 

 

重力操作の反動の代償を踏み倒す為に自分の胃を物理的に破壊したり、ミカとの戦闘で手足や脊髄、内臓がぶっ潰れたりと、文字通りお腹を痛めて産んだ結果なのですが、

結果的にナギサに恩を売れたり、アズサの在籍を認めてもらったり、しれっとアリウスの捕虜を掠め取ってたりと、傍から聞くと本当に得しまくってるので、今回に関してはトリカスさん達みたいなのが現れても仕方ないと思いやす。

 

因みに今のところは、どうにかヘイトを逸らしたいパテル派の過激派からしか攻撃を受けていないだけで、噂話に関しては3大派閥の間ではそれなりに流行ってたりします。

 

全ては日頃の行いですね!

 

 

それはそうと、ブルアカユーザーで杏山カズサの事を木吉カズヤって呼んでたのは俺だけだと思います。

 

そんな呼び方を始めて3ヶ月くらい続けたせいか、未だにどっちのカズサも出て来てくれません。

 

 

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