うん、ピナさんやっぱ殴らせろ
「さてト、ピーちゃんイジリはこれくらいにしておこうカ。リッちゃん、ピーちゃんはリッちゃんのこともう嫌がったりしてないから大丈夫だヨ。拒絶してるような動きハ、待ってくれっていうジェスチャーだかラ」
「ほ、本当に?避けられてるわけじゃない?」
「本当だヨ。ほら、ピーちゃんから直接言ってあげなヨ。そのほうが間違いないからサ」
「きゅ、きゅる?(お、おう?)」
え、あれ?今までの全部冗談だったのか?姉さん、マジな方のイイ笑顔してましたよね?
さっきの演技だったの?いやいやそんな馬鹿な…。
ま、まぁ助かったみたいだし姉さんに合わせておこう。
「きゅるるきゅるくきゅるきゅるきゅるる!
(姉さんが言った通りリズのこと避けたりとかしてないから大丈夫だよ!)」
「えっと…慰められてる、んだよね?」
「いやピーちゃん…、メッセージ使わないとリッちゃんにはわからないでしょうガ」
だって姉さんが「言ってあげなヨ」って言うから。
…俺のミスか、そうですか。
『ねえさんのいうとおりさけてないよ』
「本当に本当なのね?はぁ~よかったぁ」
「言ったとおりだっただロ?リッちゃんの心配もなくなったところでそろそろ本題に入ろうカ。オイラもピーちゃんをイジリに来たわけじゃないからネ。なんか無駄に時間かかっちゃったシ、手早く終わらせよウ」
あ、姉さんが来たのって俺の様子を見に来たとかじゃなかったんだね。
てか時間がかかったのって姉さんのせいでしょ?
そう言うならさっきのやらないでほしかったなぁ、めちゃくちゃ怖いから…
「ピーちゃん、何か言いたいことでもあるのかナ?」
「きゅっ、くきゅるきゅる!(いえっ、何もありません!)」
「ピナ!?ね、ねぇアルゴ、どうかしたの?ピナが敬礼してるんだけど…」
「何でもないヨ。ね、ピーちゃん?」
全力で首を縦に振る俺。
もうあれだ、声出したら殺られる。声出さなくても殺られそうだし…
もう金輪際姉さんのへ文句は考えないようにしよう。うん、それがいい。
言葉にする?いや絶対無理。え、何?俺に死ねと?
「そうなの…?えっと、そ、それで本題って?ピナのこと?」
「そうだヨ。リッちゃんにしばらくピーちゃんを預かってもらえないか相談しに来たんダ」
「それは別にいいけど、何かあったの?」
「うん、ちょっとネ。急ぎで調べないといけない仕事が入ったかラ、ピーちゃんの面倒を見れそうにないんダ」
「そういうことなら任せなさい!っていうかこのままずっとあたしが預かってもいいけど?」
「いや、そこまでは大丈夫だヨ。この仕事が緊急なだけデ、ピーちゃんの面倒見れないほどの依頼なんてそんなにないはずだからネ」
「それでも絶対にないわけじゃないんでしょ?その度に預けられるっていうのもピナも嬉しくはないだろうし、それならあたしが預かっておいたほうがいいと思うんだけど」
「心配無用だヨ。近いうちに街中でもピーちゃんが普通に行動できるようにしてみせるかラ、預けることになるのは多くてもあと3回くらいだしネ」
「それでもあと3回はあるかもしれないんでしょ?それなら………」
えーっと、本人の意思が全く反映されてないんですけど、そのへんはどうなるのでしょうか?
とか思ってはいても、話に入れねぇ…。なんでこの2人こんなに白熱しちゃってるんですかね?
ってか俺の扱い、完全にペットじゃねぇかよ!
いやまぁ実際そんなだけども!それでもほら、中身は俺でシステム上でもプレイヤーだからね?テイムモンスターですらないからね?
できればそういう話は俺のいないところでしてほしかった…
なんかもう、申し訳ないだとか扱いがひどいだとかね、いろいろと考えてしまうわけですよ。
これは本当に、できる限り早く自由行動ができるようにならないと泣くかもしれない。
見た目って大事なんだな。人間の姿をしてないだけで扱いがこんなになるんだから…
なーんて、文句言える立場じゃないんだけどさ。それは自分でもよくわかってるつもりだよ。
ってことで、この話し合いが終わるまでのんびりしてましょうかね。
俺の処遇は一体どうなることやら。
――― ――― ――― ――― ―――
「はぁ、ふぅ…、じゃあそういうことでいいネ、リッちゃん?」
「はぁ、はぁぁぁ…、しょうがないわね、勝負の結果だもの、もう何も言わないわよ」
やーっと終わったか…
この2人、あれから1時間近く話し合いしてたんだぜ?
しかもそれでも決まらなかったらしくて、最後にはじゃんけんしてたし。
だったらもう最初からじゃんけんで決めろや!
どこが「手早く終わらせよう」なんだよ姉さん…、1時間もかかってるぞ…?
ちなみにわかっているとは思うが、この間、俺は一言も言葉を発してない。
あれは、無理だって…。察してくれ…。
「きゅぅ、きゅるくきゅるきゅるきゅる?(あのぉ、結局俺はどうなるんでしょう?)」
「あ、ごめんピーちゃん。そういえばいたんだよネ、完全に忘れてたヨ」
「あはは、あたしも忘れてた…。ピナごめん」
「きゅるきゅるるるくきゅるるる!?
(俺の話してたのに本人を忘れるってどういうこと!?)」
嘘、だろ…?え、今まで俺の処遇の話をしてたんですよね、お2人さんは。
それなのに俺忘れられてたの!?
もしかしなくても忘れられてたからあんなに時間がかかったのか!そりゃないぜ…。
「きゅぅ…きゅる?きゅるきゅるる?(はぁ…それで?結局どうなったの?)」
「えっとネ、基本的にはオイラがピーちゃんについて、今回みたいにどうしても急ぎの仕事のときにはリッちゃんのところに行ってもらうことになったヨ。つまりは今回の形と同じだネ」
「話の最中にごめん。アルゴ、ピナの言葉通訳しながらしゃべってくれる?あたしも関係者なんだし話に参加したいから」
「ああ、そうだネ。了解だヨ。今のは話し合いの結果がどうなったのか聞かれてたんダ」
「それは大丈夫よ。あんたの返し聞いててわかったから。次からよろしく」
つまり、特に俺が考えなきゃいけないことはない、と。
あるとしたら、リズのモフリ攻撃とかの対処をどうするか、かな?
うん、まぁどうでもいいな。なんとでもなるだろ。
「きゅるる。くきゅるきゅるる?(わかったよ。今回はどのくらい?)」
「今回は3日かかるかどうかだと思うヨ。調べること自体はそんなに難しそうじゃないからネ。リッちゃん、ピーちゃんに今回の期間のこと聞かれたけド、それで大丈夫かナ?」
「あたしはいつまでだって大丈夫よ。むしろできる限り長くしてくれたほうが嬉しいくらいね」
「できる限り早く終わらせてくるから安心してくれていいヨ」
「いやいや、無理しなくていいわよ?」
「無理なんかしてないヨ。急ぎの仕事なだけだからね」
…ねぇ、なんでこの2人、事あるごとにバトってんの?
これは止めるべきなの?放置するべきなの?もうわけがわからないよ…
とにかくこれ以上一緒にすると面倒だってのはわかったし、さっさと姉さんに仕事しに行ってもらいますか。急ぎの仕事らしいし、話し込んでても終わらないからな。
「きゅるきゅるきゅるる!きゅるる、きゅるきゅるるるきゅるくきゅるるる?
(はい2人ともそこまで!姉さん、早く終わらせるなら早く行ったほうがいいんじゃない?)」
「それもそうだネ。じゃあリッちゃん何日かよろしくネ」
「よろしくされたわ。あんたも早く終わらせたいからって無茶だけはしないようにね」
「そんなことしないヨ。《鼠》の名は伊達じゃないからね、そんなことしなくても完璧にやり遂げてみせるサ」
「そう、ならあたしも鍛冶屋としてがんばるわ。ピナの武器、絶対作って見せるから」
「期待してるネ。それじゃ行くヨ。ピーちゃん、リッちゃんまたネ!」
「いってらっしゃい!」
やべぇ、なんか今度はかっこいいんだけど!?
さっきまでの不毛な争いしてた2人は何処へ…?
これが本当の親友という関係なのか、それとも商売してる者同士だから戦友の方が合ってるか?
なんかいいなぁ。目の前でこう言うの見せられると、俺にもそういう相手が欲しいって本気で思うわ。
人間になれるアイテムとかスキルってこの世界にあったりしないかな?
そうすれば他のプレイヤーともそういう関係になれるかもしれない。
ないよなぁそんなの。この世界に魔法存在しないし。
となるとこのままで探すことになるわけだよな。
ドラゴンの戦友…、タイガーとか?
ドラゴン&タイガー
ひっくり返したらすごくどっかで聞いたことあるような気がするな。
そういえばキリトに頼まなかったのはなんでだろう?
まぁ向こうは向こうで攻略組なんだし、ある意味姉さんより忙しいだろうから、俺に構っていられないのかもしれないけどな。
意外と姉さんの仕事相手ってキリトだったりして。主人公なだけあっていろんな事件に巻き込まれそうだしな、キリトって。
まぁそのへんは全部終わったら姉さんに聞いてみればいいか。
「さてと、それじゃピナ、今日はもうお風呂入って寝よっか。さっき今日の分の仕事は全部終わらせたしね」
『そうだねあしたもたいへんだろうし』
『おさきにどうぞ』
「何言ってんの、一緒に入るわよ。あんた1人じゃ翼とか背中とか洗えないでしょ?あたしが洗ってあげるからってこらピナ!逃げるな!!」
「きゅるるきゅるぅ(逃げるわボケェ!)
なんで最後の最後にこうなるんだよおおぉぉぉ!!?
姉さん今すぐ戻ってきて!これは俺ひとりじゃどうにもならんわ!
いやあああぁぁぁぁ!誰か助けてえええぇぇぇ!!
遅くなって申し訳ないです
あのあといろいろと問題が発覚してどうしようか悩んでとりあえず保留に落ち着くまでに結構時間かかっちゃいました
あともう一つ
2層長くね!?もう15話分くらい2層にいるぜ!?
…ここでいきなり話がぶっ飛んだら怒ります?
例えば次話が黒猫団の話だったりとか
いやまぁ流石にやらないですけどね
ではでは