ホロスサントス事件簿   作:ほがみ(Hogami)⛩

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警察署にて…

 

「だから僕はやってないよ!」

 

取調室でかなたは対面にいるまつりに猛抗議していた

昨晩、運悪くコンビニ強盗後のコンビニに立ち寄ってしまったことから今の現状がある

お金が無いからコンビニ強盗でもしようかとは思っていたため、捕まるかもとは思っていたが…まさか冤罪をかけられるとは思ってもみなかった

 

「でも怪しいんだ。なんで夜中に1人でいたの?」

「それは―」

 

コンビニ強盗しようと思って―なんて口が裂けても言えない

言ったらそのままゴートュープリズンだ

でもいい考えが浮かばずに、口ごもってしまう。これではますます怪しいと思われてしまうだろう…

と会話を続けていると、副署長のぼたんが取調室に入ってきた

 

「まつり、交代」

「了解しました」

 

椅子から立ち上がりそのまま退出するまつり。と入れ替わるように椅子に座るぼたん

かなたは唾を飲み込んだ。なんだか偉そうな人が目の前に現れたためだ。なにか重大なことを言われるのではないかと胸が張り裂けそうに高鳴る

そんなかなたの心とは裏腹にぼたんはかなたに大して一言謝った

 

「まず最初に謝るよ。疑ってすまなかった」

「は、はぁ…」

「小麦やら砂糖やら入っていた君の持ち物を見る限り、犯行の可能性は低いと見た。防犯カメラの映像も君が犯行したという証拠にはならないものだったし。…まぁレプリカの銃に関しては目を瞑っておくけど」

 

そう言い、ぼたんは頭を再び下げる

これで容疑が晴れた。ホッとするかなたにぼたんは再び話しかける

 

「私たちは真犯人を探したいんだけど、なにか来る途中で不審なものとか見かけなかった?例えば妙に速い車とか」

 

かなたは記憶の限り思い出す

夜中のこと。特にかなたが思い当たる不審なものはなかったように思える

単なる夜中の道路だった

 

「なにも見ていないです」

「…そっか。ありがとう。これにて君の拘束を解くよ。申し訳なかった」

「いえいえ、警察さんもこれが仕事ですのでね!気にはしてますけど気にしません!」

 

かなたは預かられた荷物を返してもらい、そのまま警察署を後にした

残ったぼたんは、新犯人とかなたとの関係について考えていた

ーかなたが誰かを庇っている可能性。ITに優れた仲間がいて防犯カメラを偽装工作した可能性。有り得そうで有り得ない可能性すら全て考える

椅子に座りながらうーんと考えていると、後ろからラプラス警察官がやってきた

 

「お疲れ様です。ぼたん副署長」

「んー?ラプか。どした?」

「なにか悩んでそうでしたので…吾輩にできることなら手伝います」

「…ありがと。それじゃ――――」

 

ぼたんは胸元からメモ用紙とペンを取り出し、一通り事件の内容と容疑者かなたを詳しく書き記した

それをラプラスに見せてどう思うかを問う。ラプラスはこう見えてよくキレる。だから新しい視点からなにか得られるのではないかとぼたんは考えたのだ

ラプラスはうーんと唸り、容疑者は犯人じゃなさそうと結論づけた。なぜかとぼたんが聞くと、ラプラスは答えた

 

「所持品がレプリカの銃という時点で無い話です。それに犯行現場に吾輩行きましたけど、弾痕からして所持品の銃を魔改造したとしても、弾のサイズが違いすぎる」

「共謀の可能性は?」

「無きにしも非ず―でも多分ない話ですよ。パン屋の娘が強盗殺人するメリットがない。それに最近繁盛してるみたいですし」

 

ストレス発散でやるとたら頭がおかしい。とラプラスは語ったが、あの様子からして白で間違いないと

ぼたんはそうかと一言。そしてラプラスに聞こえないような声で呟いた

 

(やっと尻尾を掴んだと思ったんだけどな…枯尾花だったわけか)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「幽霊車?」

 

病院前ベンチにてポルカは院長フブキと会話していた

 

「えぇ。最近精神疾患気味の患者さんが多いんですが、皆さん口を揃えてそう言うんですよ。『夜中に半透明な車を見た』『運転中、当然目の前に現れて、ふとした瞬間に消えるんだ』って。本当にいるのならポルカさんにとって大物じゃないですか」

 

フブキのその声にポルカはまぁそうですけど…と口にする

だけどその記事が盛り上がるかと言われたら悩ましいところだ。噂になっているのは病院内。しかも精神疾患の方のみ

世間的に知られてる訳では無いから、作り話なんじゃないの?と疑われる可能性すらある

フブキはそんなポルカを見て、焦ったように言葉を口にした

 

「正体を明かして欲しい―という訳ではなくですね、ただの噂話・都市伝説を追う!みたいなネタ提供ですよ。あわよくば正体がわかって患者さん達が安心出来ればいいなと思ってはいますけど」

 

なんともまぁ人思いな院長様だこと

ポルカはたまにはそう言う記事も面白いか。とその記事を書くことに決め、情報収集を始めた

まずは病院内の患者から聞き込みを始め、街中を走り回る

その結果、いくつかのポイントがあることが判明した

―光が無い(少ない)場所。人気や車通りが無い場所。真夜中の運転中なとなど

 

 

 

 

その夜、ポルカは該当しそうな場所で待ち伏せをしてみた

全方位カメラを回しながらのんびり。

…だが一向に現れる気配は無い。車どころか星空すらキレイに見える光のない場所だったのに

都市伝説だったんだなと思いながらポルカはバイクに乗り、自宅へと帰ろうとバイクのエンジンをかけた

 

―ポルカは見落としていた。運転中にその幽霊車が現れることが多いということを

 

「ま、こういう記事もあっていいか。ただの蜃気楼でしたーってね」

 

そうつぶやくポルカだったが、運転しながらなにか違和感を感じる

妙に音が多い。ポルカのバイク以外にも近くを走ってる音がするのだ

だが周りには誰もいない。動物すらいないのだ

ポルカが気のせいだろうと流そうとしたその時、突如背後から霧から現れたかのように車が出現したのだった

 

「うそッ!噂は本当だったの?!」

 

その車はゆらゆらと蛇行運転を繰り返しながら走行し、ポルカの隣をすり抜けていく。だが、目撃例とは違い、半透明ではなかった

しかし驚いたのはその後だ

追い抜きした車がポルカの前に入ったその時、ひゅっとその車が消えてしまったのだ

何が起こったのか分からないポルカ。しかしよく見るとなんだかモヤがかかってみてるような…

 

それからというとも出たり消えたりを繰り返しながらその車はポルカの前を走り、いつの間にかどこかへ消えてしまっていた

ポルカは慌ててバイクを停め、カメラを確認する。確かに先程の様子が鮮明に写っている

作り物だと言われそうだか、とにかく面白い体験が出来た

そう思ったポルカはその映像データと共にwebの記事を書きあげたのだった

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