フォルダを整理していたら昔作ろうとして挫折したブロリーMADのプロットが出てきたためそれを小説に起こしてみました。
気が向いたときに更新するような作品なので、作者が投稿している作品の中では短めなものとなります。
また、パラガスのセリフの「腐☆腐」は仕様ですのでご容赦ください。
新惑星ベジータに宮殿を建てることなく地球へ移住したブロリーとパラガスの親子。
彼らは同じサイヤ人のよしみでベジータに紹介してもらった西の都のマンションで自由気ままな生活を送っていた。パラガスによる復讐? そのようなものがあろうはずがございません。
そんなある日、暇を持て余したブロリーはいつものように父親であるパラガスの部屋を訪れようとしていた。
「親父ぃ。暇だからなんか面白いゲームかなんか貸して――――って、へあっ!?」
部屋に入るなり目に飛び込んできたのは顔に透明なゴーグルとマスクを装着しビニール手袋とエアブラシを装備した親父ぃことパラガスだった。
さらに部屋からは喚起が不十分なのかシンナーの臭いが残っており、人体にとっても非常によろしくない空間となっていた。
「うん? ブロリー、一体どうしたというのだ?」
「親父ぃ。部屋臭いけどなにやってるんですかぁ?」
「腐☆腐。ガンプラで御座います」
「ガンプラってなんだぁ?」
「ゑっ!? ガンプラを知らないというのか?」
「はい」
無邪気なその一言がパラガスに言いようのない衝撃を与える。
地球に移住するなり一緒にファーストガンダムから最新のビルドファイターズ、果てにはSDガンダムまで共に観賞したというのにガンプラの存在を彼は知らなかったのだ。
しかもパラガスが一度買い物に出ればかなりの確率でガンプラを調達しているにもかかわらず、ブロリー自身はそれにまったく気付いていなかったのだ。逆に食料を調達してきたときは一瞬にして気付くのだが。
「ガンプラというのはだな、お前も観賞したガンダムたちを題材にしたプラモデルを指すのだ」
「何ぃ!? ということは俺のお気に入リーのジ・Oやメッサーラも……!?」
「その通りで御座います。そして――」
パラガスは身に着けていたマスクやゴーグルを外し、ガンプラが陳列されている棚から一つを取り出す。
「これこそ、私のお気に入りのオリジナルガンプラ。その名も……伝説の超ゴッドパラダムというわけだぁ!」
取り出されたのは1/100スケールマスターグレードゴッドガンダムハイパーモード(金メッキ処理済み)。しかしその顔は紛れもなくパラガスだった。
「キメェ! けど親父すごいです」
ビジュアル的には確かに気持ち悪かったが、無駄に精巧に作られたその顔は(技術的にみれば)賞賛に値するものであった。
「ブロリーもガンプラ作りたいです。親父ぃ、何処で買えますか?」
「腐☆腐。その気になったようだな。いいぞぉ! 私についてきなさい」
そうして連れてこられたのは西の都でも有数の大きさを誇る家電量販店――『Saiyashin』だ。
「親父ぃ……。ここ電気屋ですよ」
「心配することはない。最近の家電量販店ではガンプラを定価の30%引きで取り扱っているところが多いのだからな。さっ、模型コーナーはこっちだ」
パラガスに連れてこられたのは『子供王国』と銘が打たれたおもちゃやゲームを扱うエリアだ。その中でも奥のほうに向かえば、ブロリーにも見知ったシルエットが見え始めた」
「よくみろ、西の都でもこんなにガンプラが揃ってる店は見られんぞ」
「な、なんて量だ……! 多すぎて迷いそうです」
「ブロリー。そういう時は自分の一番お気に入りの機体を探すのだ。お前はジ・Oやメッサーラが好きなんだろ? ならばそれを組めいいだけなのだからな」
「さすが親父です! じゃ、早速」
そういって目的のガンプラを捜し求めガンプラコーナーを駆け巡るブロリー。するとひときわ大きな箱に黄色い機体があることに気付いた。
「フフフッ! 親父ぃ、見つけました!」
「ああ、そうか……って、ゑゑゑ!? マスターグレードだと!? やめろブロリー! お前のパワー(技術)ではそれはまだ早すぎる!」
「やってみなくちゃわからないですよ」
「……では、中身をよく見ろ」
店員に頼んで箱の中身を確認させてもらうようお願いするパラガス。
そして開けられた箱の中身はブロリーの想像を絶するものであった。
「へあっ!? なんだこのパーツの量は!?」
「これでわかったか。ハイグレードも組んだことのないお前がマスターグレードに挑むなどと、SEEDでいうならサイがキラに挑むようなものだということだ」
「そうですか……。ジ・Oが欲しかったですが、がっかリーです」
心底残念そうにするブロリーだが、パラガスはお決まりのように「腐☆腐」と声を上げる。
「心配することはない。ハイグレードにもジ・Oはあるのだからなぁ」
「マジですか!?」
「ハイグレードのZガンダムコーナーをよくみろ」
ハイグレードが陳列されているコーナーに案内されてみれば、確かにハイグレードにしては大きな箱のジ・Oが鎮座していた。
「イェイ! さっさと会計を済ませて作ロットォォォ!!」
「待てブロリー! いい機会だから他のガンプラを見ていくのだ。眺めるだけでも楽しいぞ」
「そうですか? 親父が言うなら見てみよっと」
ジ・Oを掲げてテンションが上がりまくったブロリーだが、パラガスの言葉を聞き一緒になって眺めることに。
「親父ぃ。さっきから気になってるんですがハイグレードやマスターグレードってなんですかぁ?」
「ガンプラの目安のようなものだ。作りやすさを重視したハイグレード(HG)、ギミックを追求したマスターグレード(MG)。究極のガンプラを目指したパーフェクトグレード(PG)。そしてハイグレードと同じ大きさでありながらクオリティを追求したリアルグレード(RG)などがあるのだ」
コーナーに移るたびに説明するパラガス。そのひとつひとつを聞きながら箱を眺めているブロリーは目を輝かせていた。
「うん? パラガス、ブロリー。来てたのか」
名前を呼ばれて振り返ってみれば、大量のガンプラをカートに突っ込んだベジータがいた。
「よ、ベジータもガンプラですか?」
「貴様も作るみたいだな。 ふむ、ハイグレードのジ・Oか。悪くはないチョイスだが、俺のGP01の敵じゃあない」
「聞き捨てならねえな、ベジータ。俺のνガンダムの方が上に決まってるぜ」
現れたのはマスターグレードνガンダム(Ver.Ka)を手にしたヤムチャだった。
「ふざけるな。俺たちのゼロが上に決まってる」
さらに現れたのはパーフェクトグレードのウイングガンダムゼロカスタムを担いだ人造人間16号とあの世からHGACのウイングガンダムゼロを買いに来たパイクーハンだ。
「おいおい、俺のヘビーアームズをのけ者にするとは許しがたいな」
今度はマスターグレードのガンダムヘビーアームズ(EW版)をもった人造人間17号が……。
「かつてVSシリーズにも参戦したガンキャノンを忘れるとは許し難いな」
続けてハイグレードとマスターグレードのガンキャノンを携えたピッコロが………。
「戦艦の魅力がわからないのか? だとすれば気功砲を撃たざるを得ない」
さらに1/1700スケールのホワイトベースを持った天津飯が…………。
「……ブロリー、帰るぞ」
「……はい」
カオスとなってきた店内から目を背けるように、ブロリーとパラガスはさっさと会計を済ませて店を後にするのだった。
ベジータが買おうとしていたのはHG、MG、RGのゼフィランサスとフルバーニアンを1個ずつとPGフルバーニアンです。
続きは気が向いたときに書くと思いますのでご容赦ください。
それでは、また。