「贋作なんかじゃないよ。正真証明の魔剣さ。その出来は上級鍛冶師の作品をも凌ぐって言われてる。それこそクロッゾ魔剣と呼ばれるに相応しいほどにね」
知らなかった……。でも魔剣は鍛冶のアビリティを発現させきゃ作れない筈。ヴェルフさんはクロッゾの家系だからかな?鍛冶アビリティなしで魔剣が打てる……。………スキル? 何か特別なスキルによって魔剣が制作可能……?
「ただ彼が魔剣を打つのはロキ・ファミリアだけなんだ」
「そうなんですか!?」
「リリも知らなかったです!」
ヴェルフさんはロキ・ファミリアには魔剣作るんだ。じゃあ他の人達は打っていないのかな?気になることが多いな……。明日はダンジョンお休みだし、ヴェルフさんに聞いてみよかな?リリは装備とアイテムを買うため、別行動になってるし。
次の日になり、偶然リューさんと出会った。ランクアップのことを知っていたようで、おめでとうございますと言われた。
「これからどうするのですか?」
「もちろん中層を目指します。新しい仲間も来てくれたんです」
「新しい仲間ですか……。」
「ヴェルフ・クロッゾさんといって…」
リューはヴェルフのことを話したら、クロッゾは一部のエルフ達が無視できない名前と言うのだった。どういうことだろう?と思っているアイズ。リューの話では魔剣鍛冶師であるクロッゾはラキア王国に仕えていた。ラキア自体は一柱の神が君臨している国家系のファミリア。
ヴェルフさんの一族は地位を得るためにラキアという王権神授の国へ大量の魔剣を提供していた。戦の神を名乗る主神の神意もあってラキアは非常に好戦的な国であり、何度も繰り返されてきた過去の戦争の中でクロッゾの魔剣はその威力を遺憾なく発揮していた。
ラキアは魔剣を駆使しすさまじい火力を誇っていた。魔剣の乱発により戦場はことごとく地形が変わり果て草の根一本も残らない焦土と化した。
「そしてその戦火はエルフが住んでいた森にも及んだ…」
「………追い出されたんですかエルフ達が?」
「焼き払われました、里が森そのものが―――」
私はゾッとした。リューさんはその後話しをしてくれた。里を失ったエルフはとある神から恩恵を授かり、ファミリアに所属し、ラキアを攻め入った。その時には既に魔剣を失っていたラキアは大損害を被り、エルフ達の報復はひとまず鳴りをひそめた。
「振るわれる立場にあった魔剣。ひいてはクロッゾの一族を恨むのはお門違いなのでしょうが………。やはり割り切れない者達は多くいるようです。つまりそういう意味です。エルフにとってクロッゾが無視できない名というのは…」
「リューさんも……ですか?」
「いえ、私はそこまで」
あれっ!?リューさんもクロッゾのことを嫌ってるのかと思ってた。
「これはあくまで過去のことですし、それに私の里が直接焼き払われたわけではありませんから」
そういうものですか?リューさんそう言って、豊穣の女主人に戻った。過去にそんな戦いがあったんだ。でもどうして、ロキ・ファミリアに魔剣を作ってるのかな?考えているとヴェルフさんと誰かが話しているのを見掛ける。
その人は何処かに行き、ヴェルフさんは私の姿を見て、挨拶をした。私も挨拶し、先の人は誰なのかを聞いていみた。
「さっきのやつはロキ・ファミリアの団員でな。遠征になった時、魔剣を作ってほしいと頼まれたんだ」
「そうですか…」
「……なぁ、アイズ。俺の工房に来ないか?」
「え?」
ヴェルフさんにそう言われ、私はお誘いにのった。ヴェルフさんの工房に到着すると、とても広い場所だった。どうして私をここに連れてきたのかな?
「アイズ作ってほしい武器あるか?」
「作ってほしい武器ですか…」
そう言われても、すると近くに大きな剣があった。私はヴェルフさんに聞く。この大きな剣を使っていいか。
「駄目ってことはないが……。それ店から返品された売れ残りだぞ」
「でも私…これを使ってみたいです」
自分でも分からない。この剣を見た瞬間使いたいという感情が大きい。するとヴェルフさんは『魔剣は欲しがらないんだな』と言うのだ。
「俺のこと聞いたんだろう?お前んとこの主神……ヘスティア様に」
「ご ごめんなさいっ!悪気があったわけじゃなくてっ!」
私はヴェルフさんに謝る。すると別に構わないと言うのだった。こちらも試すような真似して悪かったなとヴェルフさんは言うのだった。ヴェルフさんは大剣以外にも欲しいものあるか言われた。
私は黒いインファントドラゴンから回収した。一部の黒い甲羅をヴェルフさんに渡し、作業に取り掛かる。初めて見る鍛冶師が武器や防具を作るところに。
「何か聞きたそうなだな」
「え!?」
「何でも聞いていいぞ。」
「あのヘスティア様から聞いたのですが、どうして他の人に魔剣を作らないのですか?」
ヴェルフは自分の作品を欲しがらず、魔剣だけ作れと何度も客に言われてきた。実はクロッゾの一族で作れるのはヴェルフだけなのだ。そのせいで他の奴らには魔剣を作らないと決めたのだ。ロキ・ファミリア達に作るのはあるきっかけなのだ。
それは2年前、ヴェルフはいつも通り武器を作っていた。まぁ、冒険者達は魔剣を作れ言われたが、それを拒否した。クロッゾの魔剣がほしいと分かっているからだ。そんなある日、ヴェルフのもとに、ある少年とエルフの女性が来たのだ。それが当時14歳だった頃のベル・クラネルとリヴェリアだった。
「……なんだ、あんたは?」
「実は武器を作ってほしいんだ」
『こいつも魔剣がほしいのか……』
ヴェルフはいつも通り断ろうとしたが、ベルは持っていた鞄から黒い欠片をヴェルフに渡した。この素材で武器を作ってほしいと。ヴェルフは戸惑い、ベルは頼みましたよと言い、その場で待っている。ヴェルフはベルが持ってきた黒い欠片を使って武器を作った。
時間は掛かったが、黒い剣を完成させた。ベルはその剣を持ち、剣を振った。
「ありがとう、この剣いけるよ」
「よかったなベル」
「なぁ、あんたら本当に武器を作ってほしかっただけなのか?」
「なんだ?魔剣を作ってほしいと言われたかったのかヴェルフ・クロッゾ」
そうかこの女性はエルフ。気づいてて当然か。もしかしてこのエルフも俺のことを言うのかと思った。だが、違うことを言うのだった。
「凄いなこの剣。刃も鋭いな。これなら次の遠征は楽に倒せるぞ」
「そうだね。ありがとうヴェルフさん」
「……聞いてもいいか?どうしてこの剣を作ってほしいって頼んだ?」
「僕は仲間や皆を守りたい。そして三大クエストをクリアしたいんだ」
俺はそれを聞いて、魔剣を作った。俺もどうしてこの話を聞いて魔剣を作り始めたのか。分からない、でもこいつなら魔剣を大事に扱ってくれるかもしれないと思い、ロキ・ファミリアに魔剣を作ることを決めた。
「それがロキ・ファミリアに作ろと思った理由ですか…」
「あぁ、たまに魔剣を作ってほしいと頼まれることがあるからな。魔剣や他の武器も作るんだ」
「あのヴェルフさん、さっき言っていた三大クエストって一体……」
私は聞こうとしたが、ヴェルフさんは私の武器を完成させた。私は新しい剣を持ち、振った。とても動きやすかった。私はヴェルフさんにお礼を言った。
「おう、また頼んでくれよ!」
「はい!」
「そうだ!名前を付けないとな、じゃあドラゴンスレイヤーどうだ!」
「とてもいい名前です!」
「そうだろう!ベルが作った黒い剣。前はピョン吉ソードって付けよとしたが、九魔姫に却下されたんだよ
「そうなんですか(私はいい名前だな思ったのに)」
オマケ
「あの話は変わりますけどヴェルフさんの一族って、どうして魔剣を作れるようになったんですか?」
「そうだな。そのことも話すか」
それは大昔、クロッゾという男は怪物(モンスター)に襲われている種族を体を張って助け出した。それは神の分身とも言われる存在……精霊。精霊は瀕死の重傷を負った初代を何とか生かそうと自分の血を初代に分け与えた。
「じゃあ、クロッゾには……?」
「ああ、精霊の血が流れている」
ヴェルフさんも精霊の血が流れているんだ…………。もしかして魔剣が打ってるようになったのはスキルのおかげ?魔剣を作成するためだけの……。
「それからリリスケが言っていた通りだ。クロッゾは魔剣をラキアに売り込み地位を得た」
だが、里を焼かれたエルフ達の怒は予先は王国に。居場所を追われたの精霊達の怒りは魔剣とクロッゾに向けられた。とある戦争の際、戦場に出ていた全ての魔剣が前触れなく破砕した。魔剣に頼っていた王国軍は連戦連敗。
「その時から何故か魔剣を一切造れなくなったクロッゾは地位を剥奪され、家は完全に廃れ切った。一族は精霊に呪われたんだ」
私は疑問を抱く。それが本当ならヴェルフさんも魔剣作れないのでは?ヴェルフさんもどうして魔剣が打てるのかは分からないようだ。どうしてだろう………
今回いかがでした、ベルが使っている剣がピョン吉ソードになる予定だったとは。感想と評価お願いします、次回もお楽しみに
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