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デンレゼに秘められた無下限の可能性···
その片鱗を垣間見た気分だぜ···。
誰か書いてくれ(切実)
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《Sideレゼ》
穏やかな昼下がり。
ここはモーニングは人気だし、夜になればちょっとしたバーみたいにもなる。
だけどこの時間帯は誰も客は来ない。一人を除いて。
ちりんちりん、とドアベルが鳴り、今日もターゲットの来店を報せてくれる。
「あ、お客様だ!」
「昼食いに来た」
「1週間も続けて来るほど美味しくないでしょココ」
「ウマいよ?」
「おいしいよ···」
「バカ舌」
カウンターから口出ししてきた店長に向かって、べえっ、と舌を出す。
それからターゲットが「カレーとバニラアイス、あとチャーハン」という腕白な注文を終えたところで、「こっちの机で食べない?」と誘ってみた。
「いーよ···勉強中だろ?店員のクセによ」
「キミは学校行って無いだろ〜?16歳のクセによ」
義務教育を受けずにデビルハンターをしている。
とても民主国家の住人とは思えない。
私の境遇と重なって、その事前情報を読んだ時は嫌な思いをした。
「じゃあ私がそっちの机にいこ〜っと。そっちつめて」
「おう。···学校なあ、マキマさんも準備はしてくれてるらしいぜ?」
「でも上の人の説得に手間取ってるんでしょ?だからさ、ホントに学校に行く前に、私と少し勉強してみようよ」
「···漢字は読めるようになりてえかな」
「漢字読めないの?じゃ教えてあげる!」
リュックサックから何も書いてないノートとシャーペンを取り出し、1ページ目に金玉と書いた。
「問題、ジャジャン!これはなんと読むでしょう?」
「キンタマだろエロ女!」
自分でもこのチョイスはどうかと思うけどさ。
エロ女···エロ女かあ。
確かに“そういう”知識も一通りはあるし、間違いではないかも。でも訴訟。
「なんだ分かってるじゃん!」
「唯一キンタマだけは読めるんだよ!」
「アハハハハハ!なんじゃそりゃ!」
あー、こういうバカ話って凄く楽しいんだ。
知らなかったな。面白くって涙が出ちゃった。
「どうせならレゼと学校行ってみてえな。なんか楽しそうだし」
「···ふ〜ん?」
···ほんの少し気恥ずかしいが、悪い気はしない。
ウブだね。私も人のことは言えないけど。
「じゃあ行っちゃいますか?夜の学校」
「夜の学校?」
「うん。一緒に探検しよ?」
「します······」
「あはは、なんで敬語〜?」
◆◆
ゲームセンターなんかで適当に時間を潰したあと、満を持して私たちは夜の学校にやって来た。民家や月の光があるとは言え、誰もいなくなった学校は暗い。
「デンジくん怖くないの?」
「あ〜、怖いっつーか···変な感じっつーか」
「なんじゃそりゃ。···私は少し怖いから、手繋いでていい?」
「···おう」
手を繋ぎながら、月明かりの差す廊下を歩く。
これは演技だ。「怖い」と言ったのも、恥ずかしがっているふうに見せたのも嘘。
独特の雰囲気だとは思うけど、別に怖くはない。
あと照れくさいとか、そんなこともない。
···これは全部、“チェンソー”の心臓を奪うための演技でしかないんだ。
空いている教室へ適当に入り、授業の真似事をする。
チョークを持ち、黒板に「1+1=」と丁寧な字を書く。
「この問題解ける人!」
「はいはい!2!」
「正解!天才!」
今度は、「Big ass」と書いてみた。
「この英語はなんと読むでしょう!」
「はい!知らねえ!」
この熟語は超デカい、バカでかい、とてつもない、といった意味の俗語だけど、直訳すると···
「正解は、デカケツです!」
「エロ女!!」
「あははははは!!」
「はあ〜···授業ってこんな感じかァ。レゼが通ってる高校も似たようなのか?」
「···そうだね」
少し返事に困ってしまった。
多少の知識は仕入れているから、話に適当に合わせることは不可能じゃない。
だけど
もう下手な誤魔化しは効かないだろう。
「ねえ。今度のお祭り、一緒に行かない?」
私にはもう時間がない。
嘘が露見する前に、ケリをつかないと。
だからせめて最後に···なんて、ね。
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※キモい刺客と台風の悪魔は、マキマさんが討伐済み。プールの水も予め抜いてある。
※そして会話の盗聴どころか、一部始終はマキマにリアルタイムで見られている。
マキマ「デンレゼを邪魔すんならァ!死ねェ!···あ、プールで全裸はえっちすぎるのでナシで」