クソ雑魚マキマさんの日常(本編完結)   作:訥々

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ムネダ

◯あらすじ

衣食住の充実だけでなく、ツラの良い女も近くにいるという百点の生活を手に入れたデンジ。

しかし自分の周りには、“復讐”や“守護”といったご立派な“夢”を持つ者ばかり。

自分にはもう夢はないのか?

そう自問自答し、彼が辿り着いた答えは───。

 

────────────────────────

 

「胸だ!!」

「胸ェ!?」

 

“デンジくんには、パワーちゃんとバディを組んでもらうことになった。”的なことを説明しようとしたらコレである。

ああ、そういや原作でもあったな。

原作のマキマさんは純粋無垢(?)だから「ムネダ?」といって首をかしげてたけど、私は意味分かっちゃうんだよなあ···。

頼んでくれれば、私は·········。

 

「おい、話聞けバカ!······マキマさんも···」

「ごめんアキくんっ!話続けるね」

「はなし···?」

 

「こほんっ。······えー、デンジくんには今日からバディを組んでもらう」

「バディ?」

「うん。公安では、小規模任務とかパトロールは安全の為に、二人一組で行動することになるんだ。······あ、ちょうど来たみたいだね。······気をつけてね。彼女は魔人だから」

 

バンッ!と勢いよく執務室の扉を開けて入ってきたのは、魔人のパワーちゃん。

可愛いけど、虚言癖がある困ったちゃんだ。

 

「おうおう、ひれ伏せ人間!わしの名はパワー!!バディとやらはウヌか!?」

「パワー!?名前パワー!?つーか魔人なの!?魔人がデビルハンターなんてやってもいいのか!?」

 

一瞬呆けたあと、鋭いツッコミを入れるデンジくん。

しかし彼女の巨乳(偽)を見た後は「まあいいか!よろしくなあ!」と態度を一変させた。

くっ、なんか悔しい。

私のは偽物じゃないもん!天然物だもん!!

※関係ないが、この時のアキくんの目は死んでいた。

 

「人間に有益な魔人や悪魔は、生かされて公安に利用されるんだ。ちなみに、私は支配の悪魔だよ

「悪魔が契約無しに人間の味方になるのは、かなり珍しい···というか前代未聞だけどな。“暴力”の悪魔とかも人間に対して協力的だ。意味分かんねえけど」

 

私の解説をアキくんが補足してくれた。

···私は総理大臣と“殺人かそれに準ずる大罪を犯し、かつ情状酌量の余地が無い囚人を残機として扱う”契約を結んでるんだけど、ソレはなるべく秘密だ。

残機が原作よりずっと少ないから、対策されたら簡単に死ねるもん。

え?日本を人質にする?なにそれ怖あ···。

 

「マキマさんって悪魔だったんですか!?」

「うん。公安の人たちはみんな知ってるよ。···話したいことは話せたし、それじゃあ早速、2人にはパトロールをお願いします!」

「うっす!」

 

 

 

◆◆

 

 

 

《Sideデンジ》

 

マキマさんに命じられてパトロールに行ったはいいものの、パワーが“民間”の獲物を横取りしちまった。

······困り顔のマキマさんもイイなァ。

 

「民間が手を付けた悪魔を、私達公安が手を出すのは業務妨害。普通だったら逮捕されちゃうんだ。パワーちゃんはもうちょっと考えて行動してね。デンジくんは······パワーちゃんの制御は大変だろうけど、頑張ってほしいな」

「う、うっす!」

「ふん!コイツの言うことなど聞いてたまるかァ」

 

小声で言ってんの聞こえてるぞ。

 

「パワーちゃんって魔人になる前は『血の悪魔』だったから、血を使った戦いが得意なんだけど、すぐ興奮しちゃうのは良くないね」

 

 

 

“躾”が足りなかったかな?

「ヒッ 待て、待つんじゃマキマ!次はちゃんとやる!ちゃんと大人しくするから!ゴーヤはもうやめるんじゃァ!!」

「ああ···!?ゴーヤ···!?」

 

「パワーちゃん。私はね、2人の活躍が見たいんだ。私だって()()()()()はしたくないんだよ?」

 

そう言うと、マキマさんが懐からゴーヤを取り出した。それを見たパワーは、なぜかビビっている。

普段からゴーヤを持ち歩いてるのか?

 

「ねえ、私に活躍を見せられる?」

「みせ、みせっ見せるっ!」

「よしよし、よくできました」

 

マキマさんがパワーを優しく撫でる。

しかし、パワーの怯えようといったら異常だ。

ガタガタ震えてるし、顔も真っ青だ。

······いや、こっちを見られても困る。

助けを俺に求めんじゃねえ!

俺だってなんか怖えんだよ!

 

「それじゃあ私はこれで。またねデンジくん!」

「あっはい」

 

 

 

 

 

いろいろ、思うところはあったけど。

最後に出た言葉は───

 

「───支配の悪魔怖え·········」

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

パワーに対しては容赦ない雑魚マキマさんであった。

 

 

 

《この後の展開①》

マキマさんは自他ともに認める“クソ雑魚(?)”なので、原作ブレイクを避けてこれからの展開を把握したいと考えている。

コウモリの悪魔並びにヒルの悪魔との戦いは、小動物を支配し視界を“借りる”ことで見守っていた。

ヤバくなったら駆けつけられる距離にはいたし、原作通りにいけば問題ないと知っていた。

それはそれとして不安だったけど。

 

「うおおお頑張れデンジくん!」

「ぎゃぁぁぁぁああ握り潰されっ!?」

「うおおチェンソーマン!うっわ痛そうううう」

「ぁ゙ぁ゙ぁ゙お腹に穴が!!」

「うおお狐ナイスゥ!アキくんナイスゥ!」

 

↑原作ラスボスの姿か?これが······。

 

 

 

《この後の展開②》

原作通り、パワーが早川家に加入。

デンジに3揉みさせる。

揉まれたパワーは結構“いい感じ”だったようだが、揉んだデンジは期待外れ。

追い求めていた“夢”の正体に落胆した。

 

────────────────────────

 

 

 

私とデンジくんは、コウモリの悪魔とヒルの悪魔討伐に関する書類を片付けていた。

 

「これが建設物損壊の始末書で···これが、悪魔の死体利用の確認。ここにサインしてね。あと···これは国土交通省からだね。これは、こことここにハンコ」

「·········」

 

ポン、とハンコを押すデンジくんには、なぜか元気がなく口も半開きだ。

この様子だと······多分()()かな。

 

「デンジくん、何か悩みでもあるの···?」

「俺ぁ···俺は、ずっと追いかけてたモンをやっと掴んだんです。でもいざ掴んでみるとそんなモンは···俺が思ってたより大したことなくて···」

 

ハンコを押しながら語るデンジくんの顔と声から、深い悲しみと失望の念を感じた。

······本当に胸の話だよね?

 

「もしかしたら···これから俺が、また何か違うモンを追いかけて、掴んだ時もッ、追いかけてた頃のほうが幸せだったんじゃねえのかって······そんなの···糞じゃあないですか···」

「···デンジくんは何の話をしているの?」

「初めて胸を揉んだら、大した事なかったって話です······」

 

良かった、胸の話だった。

本当にシリアスな話だったらどうしようかと思ったよ。······しかしチャンスだ。

デンジくんを、ここで仕留める···!

 

「デンジくん!」

「···何スか」

 

 

「わ、私の胸だったらどうかな!?」

 

 

ガワは超美人なんだ、揺らぐだろう!

という見立てを基に行った捨て身の特攻。

しかし、デンジくんの返答は───

 

 

「───え?」

 

 

·········。

 

 

···············。

 

 

·····················。

 

 

 

 

 

─────外した─────

 

 

 

 

 

◆◆

 

 

 

 

 

《Sideデンジ》

 

「えっ?」

 

マキマさんの胸?揉めるのか···本当に?

突然すぎて何も返事できないでいると、マキマさんが何を勘違いしたのか「嫌···?いきなり過ぎたかな···でも放っておくワケには···ブツブツ」とか言っている。

 

「や、嬉しいっす!きっと、なんつーか···すげー“良い”と思います!」

「······ホント?」

「マジっす!」

「···じゃあ···デンジくんなら、いいよ」

 

そう言って、マキマさんが上体を軽く反らした。

顔を真っ赤にして、目線は俺からずらしている。

 

「ごめん、デンジくん。···()()()3回だけにしてほしい。こんなこと初めてだから、ドキドキしすぎて···ぅぅ···」

「······分かりました。じゃあ······」

 

震える手で、マキマさんの胸にそっと触れる。

大きさは違うけど、掴んだ感触はパワーの時とあまり変わらない。

だけど、パワーの時よりもずっと···───

 

 

 

「······んっ────ふ、ぅん···」

 

「んっぁっ············」

 

 

 

「······ありがとうございました」

「はー、はぁー···じゃ、じゃあ私はこれで!」

 

 

 

“終わった”後、マキマさんは息を荒くして、逃げ出すように部屋から出ていった。

······マキマさんの胸······服越しだったけど、なんか温かったな。

 

今回もたった3揉みだったけど、今度こそ、本当に夢が叶った気がした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

────────────────────────

 

自分より慌てている人(マキマ)を見て、逆に冷静になったデンジくん。静かに幸せを噛み締めた。

 

 

マキマ「銃の悪魔について説明するの忘れてた!!」

※羞恥(と未知の感覚による動揺)のあまり、すぐに逃げ出した雑魚マキマさん。痛恨のミス。

銃の悪魔については後日説明した。

 

 

原作をもう一度読み返しているのですが、マキマさんがひたすらに残虐でビビってます。

涼しい顔してやってる事がえげつない。

これを“クソ雑魚”にしろとか、それなんて無理ゲー?

 

 

 

 

 

 

 

【2024/10/18加筆】

 

《原作をなぞろうとしたマキマさん》

 

「もしかしたら···これから俺が、また何か違うモンを追いかけて、掴んだ時もッ、追いかけてた頃のほうが幸せだったんじゃねえのかって······そんなの···糞じゃあないですか···」

「···デンジくんは何の話をしているの?」

「初めて胸を揉んだら、大した事なかったって話です······」

 

 

「···指を噛まれたことはある?」

「え?」

「い、いくよ···あーーー!···やっぱ無理ぃ!」

「え??」

「あの、あれだよ!噛む力で私を覚えてって言いたかったの!···それじゃあ、もう一回···!」

「そんなことしなくても、俺一生マキマさんのこと忘れませんよ」

「エッ!?そお?えへへ······じゃなくてえ!!嬉しいけども!!これはぁ、そのぅ···やらなくちゃいけないことなんだよ!だからもう一回、仕切り直して···!」

 

 

「わわわわらし()()ひはら()わはし()らって分かるくらいに······ぷはっ!!ごめんやっぱり無理ぃ!!デンジくん何度もごめんね!私の唾が指にべっちょり付いちゃって···本当にごめんよぉ!うぅぅ〜···」

「(······俺はどうすればいいんだ)」

 

 

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