クソ雑魚マキマさんの日常(本編完結)   作:訥々

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有り得た未来① 原罪

⚠シリアス注意⚠

この超最高な二次創作が元ネタです。

 

 

 

───これは、『完璧なハッピーエンド』に辿り着けなかった“彼女”の話。

 

 

──────────────────────

 

 

「デンジよぉ、俺ぁテメエに感謝してたんだぜ。···でも俺ぁ犬は臭くて嫌ぇだ」

 

僕の契約相手はそうのたまい、隠れさせていた部下がデビルハンター(デンジ)雑魚悪魔(ポチタ)に背後から剣を突き立てた。

 

「俺達ヤクザもよぉ、もっと強くなって稼ぎてえからよぉ。テメエみてえに悪魔と契約するコトにしたんだ」

 

僕はゾンビの悪魔だ。僕の力を得るということは、ゾンビになることと同義。

そうとも知らず、この愚かな人間たちは僕と契約し、奴隷となった。

“赤髪のデビルハンター”によって全滅したゾンビ軍団も、この阿呆たちのお陰で再編できた。

弱っちいデビルハンターなんか、今更生かそうが殺そうが大差無いけど···デビルハンターは嫌いだから、殺すことに決めた。

 

僕の号令の下、ゾンビ軍団が剣を手に走り出す。

デビルハンターは血を吐きながら逃げるけど、すぐに滅多刺しにされた。

その後は適当にぶつ切りにして、ゴミ箱に放り込んでおいた。

 

 

 

だから···コイツが生きている筈は無いんだ。

バラバラにしても生きている生物なんか、知らない。コイツは普通じゃなかった。

 

デビルハンターが胸のロープを引っ張った瞬間、ゾンビ軍団が一斉に飛び掛かる。

如何にコイツが“普通”じゃないとは言え、喰い殺されてしまえば再生のしようもないだろう。

 

だけど死ななかった!

頭や両腕がチェンソーになった姿で、僕に真っ直ぐ向かってくる!

ゾンビもすぐにぶった斬られて、足止めにもならない。ゾンビを踏み台にして跳躍し、そのまま宙に浮いていた僕を両断した。

 

僕の血が、臓物が溢れる。

痛い。痛い。痛い。

前に味わったのよりもずっと辛い、灼けるような痛みの中で、せっかく手に入れた軍団がズタズタにされていくのが見える。

まだ死にたくない。

僕を痛めつけた“あの女”をぐちゃぐちゃにして殺す前に死にたくない。

 

 

 

どれだけの時間が経っただろうか。

半端に旺盛な僕の生命力も尽きかけ、鈍った聴覚でシャッターが上げられる音を聞き、殆ど不能になった視覚で朝の光を見た。

その時、きっと気のせいだろうけど、“あの女”が見えた気がした。

 

 

◆◆

 

 

いつか見た、あの少年。

私を抱きしめてくれたチェンソーの悪魔──ずいぶんと可愛らしい姿になっていたけど──と一緒に悪魔を倒していた。

命乞いをする悪魔を逃がしたあの少年のように、悪魔にも慈悲を与えてみたくなった。

 

何のために?

今にして思えば、全部自分のためだった。

 

私が支配の悪魔だとは、公安の仲間にさえ伝えていない。悪魔である私が受け入れられるとは思えなかったから。

いつか、ありのままの自分を受け入れて欲しい。

そんな下らない願望のツケを、この男の子に支払わせてしまった。

 

再びゾンビの悪魔討伐を命じられた時から、嫌な予感はしていた。

私の勘はよく当たる。

血まみれでゾンビの死骸の上に立つ彼を見た瞬間、その予感は現実になった。

 

「だ···抱かせて······」

 

満身創痍で倒れそうになる彼を抱きとめたけれど、彼の顔は見れなかった。

······『抱かせて』という言葉の意味は、深く考えないように努めた。

 

 

 

 

 

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◯マキマ(原作知識無し)(not転生者)

・自らが逃がしたゾンビの悪魔があの子供(デンジ)を襲っていたことを悟り、悪魔の悍ましさに気づいてしまった。悪魔である自分自身すらも嫌悪の対象となる。

 

※当初はラスボスマキマさんを書く予定でしたが、このマキマさんとデンジが敵対する未来が見えなくて···。別ルートを進みます。

 

 

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