クソ雑魚マキマさんの日常(本編完結)   作:訥々

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クァンシさん

アイデア募集 受付終了!

ご協力いただき有難うございました!

 

◆◆

 

◯本編では語られないと思われる裏事情

レゼちゃんが公安に加入するまでの間に、支配ちゃんはマキマちゃんの原作知識を共有された。

異なる世界線で自らが行った所業*1を見せられた支配ちゃんは曇った。

それに引きずられてマキマさんも曇った。

こいつら何やってんだ。

 

◯あらすじ

クァンシ襲来!

 

────────────────────────

 

『敵か味方か、恐怖デンノコ悪魔!』

 

とあるニュース番組で、デンジくんの戦いが放映された。···うん。()()()()()

デンパワコンビ*2とアキくん*3を私の執務室へ呼び出し、この録画を見せる。

 

「おおー、電車でデンジが戦っておる!」

「テレビに映るってのはいい気分ですねえ!」

 

対サムライソードの時の映像···ではないね。

ヤクザとゾンビは私が処理したし。

じゃあ原作には出てこなかった悪魔か。

···テレビに映るデンジくん(チェンソー様)もカッコいいな。

 

「ね、カッコいい···けど、これはマズいことになったね。この報道のせいで、デンジくんの──“チェンソー”の存在が世界中に知られてしまった」

 

レゼちゃんは情報を流す暇は無かったはず。

アメリカか中国あたりのスパイが犯人かな。

 

「でも、これはチャンスだ」

「チャンス···?」

「そう。これはチャンスなんだよ、アキくん。“ネズミ”が唯一支配出来なかった刺客──クァンシを捕らえられる千載一遇の好機だ

 

 

◆◆

 

 

3人に報道を見せる少し前。

私は岸辺隊長に作戦を説明した。

一応は極秘なので、防音のしっかりした会議室をお借りした。

 

「クァンシを捕まえる?」

「はい。デンジくんの側に少数精鋭を置いて、襲いかかって来たところを迎撃します」

「知っているだろうが、アイツは近接格闘では世界最強だ。俺は近づきたくない」

「私もインファイトで遅れをとるつもりはありませんが···取り巻きの魔人に介入されると厄介です。ですので、岸辺隊長には魔人の捕縛をお願いしたいのですが···」

「それで?お前はクァンシを殺すのか」

「先ほども申し上げましたが、目標はあくまでも“捕縛”です。殺害ではありません。···さすがに師匠の元バディを殺す気にはなれませんよ」

「殺さずに捕まえる、そんな芸当ができる相手か?お前の“支配”が及ばなかったということは、相手はお前よりも格上。少なくとも()()()そう思ってるんだろ?」

「4課の武器人間を全員投入すれば、勝機はあるかと」

 

クァンシさんの戦いぶりは原作でも知っているし、ネズミの視界を借りて覗き見もした。

私の全力を自然体で発揮しているような感じだろうか。ひたすらに強い。

まあ闇の悪魔と戦うよりかはマシだし、頑張ろう。

 

 

◆◆

 

 

《Sideクァンシ》

 

···少し妙だ。

このデパートにいる“チェンソー”とマキマを目視するまで、公安も、人間も一切いなかった。

ということは最大戦力での迎撃か。安直だな。

 

マキマが吹き抜けから上層階を見上げている。

おそらくこちらの存在は認知されている。

『攻めてこい』と誘っているな。

ならばお望み通り、一瞬でカタをつける。

 

バン

 

飛び出す直前、マキマがこちらへ指を向けた。

そのことに気づいた頃には既に、()()が私の髪を掠め取っていた。

 

「銃···!?マキマは支配の悪魔のハズなのに!?」

 

ピンツイが驚愕しながらも、“レンズ”でマキマの正体を探る。アイツが銃の悪魔でないならば···。

 

「···クァンシ様···あ、()()()はダメです···攻撃してはいけない···!魂が、2つあります···!

「なッ···!?」

 

“支配”ほどの高位の悪魔が“二重魂”を持っていたか!

見誤った。···ということは、先ほどの銃撃は銃の悪魔の能力ではなく、極めて高位な──準超越者クラス以上が保有するという“ヤツ”か!

 

「今すぐ逃げましょう、クァンシ様···!次こそは殺されちゃいますよ!!」

「······手後れだろ。私はもう敵対行為をとってしまった。お嬢様達だけでも逃げなさい」

「嫌です!死ぬなら貴方と共に──」

「──大丈夫だ。私は何とかする。だから行きなさい」

「ッ···死なないで下さいよ!!」

 

 

 

···行ってくれたか。

もし外に公安が待ち伏せていたとしても、四人を倒せる戦力などそうはいまい。

問題は······マキマだ。

 

吹き抜けの柵を越えて飛び降り、一階に着地。

マキマたちと向かい合う。

相手の人数はチェンソーとマキマの2人だけ。

他にも人外が複数控えているようだが、この2人に比べれば低級の戦力だ。

 

「“チェンソー”の心臓はもらうよ」

「そう言われて“はい”と答えるとでも?」

「だろうね···」

 

今の私の目的は、十分に時間を稼ぐことだ。

“チェンソー”の心臓は何かと便利だろうが、そんなモノを欲していられる場合ではない。

 

防御にすぐ移行できる様に構え──一瞬で距離を詰めて一閃。首を狙った一撃は、しかし避けられた。

これでいい。私の勝利条件は女達を逃がすこと。

殺意を載せた超速の攻撃を隠れ蓑にして、時間を1秒でも多く稼ぐ。

接近戦を強いることで、マキマをここに留める。

弓矢の悪魔になるのは逃げる時だ。

 

私の渾身の剣戟は、全て避けられ──あるいは腕に纏った鎖でいなされる。私を攻撃しようとしないのが不気味だが、私にとってはプラスだ。

女達の逃走に必要な時間は稼げただろう。

あと数回攻撃したら、私も逃げて女達と合流しよう。

 

 

◆◆

 

 

《Sideピンツイ》

 

デパートを出て暫くした所に、小さい女と変なマスク(ペストマスク)を付けたヤツ、そして金髪のおっさんの3人が待ち受けていた。

“レンズ”から得た情報によると、小さい女はただの人間、マスクは暴力の魔人。

そしておっさんは爪・ナイフ・針の悪魔と契約しているが、コイツの体に契約の代償として支払いできるものは殆ど無い。

つまり目下優先すべきは、暴力の魔人だろう···と見当を付けた。

 

 

 

 

 

今にして思えば、ごく少数精鋭で迎撃してきたということは───掃討部隊にも強力な戦力が配備されていて然るべきだったんだ。

 

それに気づいても後の祭り。

私たちは捕らえられ、クァンシ様の元へ引き戻されていく。

···もう、私たちが逃げ切れるという甘い考えは捨てるべきだろう。

仲間たちに視線をやると、既に皆も覚悟を決めているようだった。

 

私たちが死んでも、クァンシ様だけは生かさなければならない。

あの(悪魔)は怖くて、強いけど···優しい人だから。

 

 

────────────────────────

 

◯討ち漏らし掃討部隊メンバー

暴力の魔人(荒井ヒロカズ)

岸辺隊長(すごくつよい)

東山コベニ(テンションMAX)

 

 

◯独自設定

・同じ肉体に同居する複数の魂を、“多重魂(たじゅうこん)”と呼ぶ。

・一般に“多重魂”を持つ悪魔は非常に戦闘力や再生力が高く、複数の特殊能力(異能)を持つとされるが、個体数が極めて少ないため、認知度はデビルハンターの間でも低い。

・人も悪魔も共通して、同じ肉体に存在できる魂の最大個数は3つである。

・元ネタはイエス=キリストの“三位一体説”。呪◯廻戦のツギハギは無関係である。

 

 

◯独自解釈

・高位の悪魔は銃の悪魔によく似た能力を持つ。

※原作でマキマさんを新幹線で襲撃して、返り討ちにあったヤクザの死体が、穴だらけになっている。

原作の闇の悪魔も、同じく暴力くんを穴だらけにして殺害している。

 

 

◯タイトル詐欺

“クソ雑魚”要素が少なすぎる件。

助けてチェンソーマン。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

【2024/10/18 1:35 加筆】

 

《Sideマキマ》

 

クァンシさんとの戦闘を始めて十数秒。

私はもう既にビビり散らかしていた。

 

うぎゃあああああ!!!

速い速い速い速い速い!!

急所ばっかり狙ってくるじゃん、あっやばいよさっきの掠った!

ダメだ避けられない!

うおお鎖巻いた腕でなんとか···!攻撃重っ!!

こちらが攻撃する隙も無い!

早く来てくれ岸辺隊長ぉ!!もう限界だよ!

馬鹿だった!『私が得意な接近戦ならワンチャンあんじゃね?w』とか言ってた過去の私をぶん殴りたい!

嫌だぁあああ!シニタクナーイ!シニタクナーイ!!

 

ちなみに、表情の制御は支配ちゃんに任せている。

今の心情が表情にも表れて、それで舐められたら“死”だからね。いやガチで。

 

「クァンシ。···久しぶりだな」

「······」

 

声の方向をちらりと見ると、掃討部隊の3人がクァンシさんの魔人4人を拘束していた。

やったー!!!

これで他の人外職員をクァンシさん一人に回せる!

うううぅぅ···怖かったよぅ。

 

「コベニ、暴力。コイツらが暴れたら殺せ」

「降参する」

 

岸辺隊長の脅迫を見たクァンシさんが、ようやっと降参の意を示してくれた。

クァンシさんの刀が落ちる音が、フロアに響く。

心情的には、むしろこちらが降参したかったくらいなんだけどね!!

 

「(──主人格。“異能”を使ってクァンシの首をちょっぴり切ってください)」

「(えー、なんで?)」

「(──こちらはホントに死ぬ思いをしたので、ちょっとした意趣返しですよ。それに、まだクァンシには反撃する余力が有り余っているので、それを封じ込める狙いもあります)」

「(何がしたいのか分かんないけど······まあやってみるよ)」

 

「私が逃げると思うなら、四肢を切ってもいい。だから私の女達は殺すな」

 

当然、私にはクァンシさんの四肢を切り落とすつもりも、魔人たちを殺すつもりもない。

だけど怖いから無力化はしたい。

支配ちゃんはどうやってこれを両立するんだろうか?

 

「助かるなら───」

 

疑問に思いながらも、クァンシさんの言葉を遮って“異能”を発動した。

クァンシさんの首に浅く小さな傷が刻まれる。

 

 

 

 

 

──死体が喋っている

 

 

 

時が止まった気がした。

 

 

 

······そっかー。

『お前なんかいつでも殺せるぞ』的な意味合いでこのフレーズを使ったんだね。

うん。アホか???

 

 

 

「(支配ちゃん!!何やってんの!?)」

「(──反抗の意思を削ぐためにやってみました。なかなか上手くいったのでは?)」

「(上手くないよ!クァンシさんの戦意を削げても、今度は岸辺隊長がブチ切れるでしょうが!!)」

「(──あっ。)」

「(クァンシさんは殺さないって約束したでしょ!)」

「(──あっ。)」

 

岸辺隊長の殺意が跳ね上がっていることに、支配ちゃんもようやく気づいたみたい。遅いよぉ!

 

 

◆◆

 

 

《Side岸辺》

 

“支配”の人格が発現してから、マキマの戦闘力が加速度的に上昇している。

本人には自覚が無さそうなのが、余計にたちが悪い。

仮に俺と今のマキマがマジバトルをしたとして、どうあっても勝てる気がしない。

一切の隙を見出せない。

脳内シミュレートの結果が、全て俺の死ぬ未来で閉じてしまっている。

 

今のマキマは、絶対に戦ってはいけない──根源的恐怖の存在に近しい。

 

それでも、だ。

 

「人間様の味方であるということは、人間様と約束したなら必ずその約束を守るということでもある。それを(たが)えたな?

「っきょっ」

「嘘つき」

 

 

 

 

────────────────────────

 

岸辺「嘘つき」

マキマの内心「(ヒェアアアアアアアアアアアアアアア怖いいいいいいいいいいいいいいいいデンジくんアキくんパワーちゃん助けてええええええええええ)」

※この後めちゃくちゃ謝った。

 

 

マキマさん(支配の悪魔)戦力評価

今のところは、岸辺隊長とクァンシが共闘すればギリ勝てなくもない。

 

 

*1
※魂が異なるため、よく似た他人がした事であるとも言える。

*2
※“デンジとパワーの仲良しコンビ”の略称。

*3
※保護者。

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