もしエルサとアナに幼馴染で家族同然に育った専属執事の少年がいたら?
メインでやってるr18の短編の方に入れようかと思ったけど、書いてる段階でこれエロいらねぇやとなって単品として出す事にしました。メイン短編書きながら、不定期に更新していくつもりです。
一応今の所全8話ぐらいで書き終わるプロット。でも筆の乗りようによって増えたりします。
アレンデール王国の話をしよう。
北国に存在するその国は、近くに大きな山脈を有し、一年のほとんどを冷たい風と雪と共に過ごしている。
たがここに住まう人々はそんな寒さや自然の厳しさなどものともしないほどに逞しく、そして楽し気に過ごしている。
彼らは常に雪に囲まれているという生活を、この国でしか成り立たない伝統へとつなげたのだ。
それは氷の商売。凍った湖を削り、大自然によって作られた天然の氷結を国の誇りとして他国に提供した。
アレンデールの氷と言えば、それだけで酒やアイスクリームの味を数段引き上げると言われるほどに世界的に有名だ。
もちろん、この国を支えるのはそれだけではない。この国特有の衣類から、サウナと言った革新的な温室と挙げればきりがないが、なによりも大きいのはこの国が多くの国々の貿易中継地点であることだ。
この近辺の国々はどこの国と貿易するにしても、食糧や利便性の面で必ずこのアレンデールを経由するのだ。したがって、この国には様々な商人や外交官が訪れて金を落としていき、また同時に多種多様な外交品がこの国をさらに豊かにしてくれるのだ。
だがなによりもこの国の誇りと言えるのは、心優しく国民全てから愛された、素晴らしい国王と王妃の存在だ。
アグナル国王陛下とそのお妃様であられるイドゥナ王妃は、王族という身分であるにも関わらず、身分の隔てなく民と接してくれた。
そしてそんな二人の間に産まれた、新しくこの国の誇りとなるであろう二人の若き王女、エルサ姫とアナ姫。
幼いながらもすでにして両親譲りの整った容姿とその愛らしさで多くの城仕えたちを魅了している。きっと彼女たちも国王と王妃の後を継ぐに足る立派な人間に成長するだろう。
ああ、そして必要ないと思うが僕の話をしておくとしよう。
僕の名は、フロー。
アレンデール王国に生きる一人の国民であり、尊敬するアグナル国王とイドゥナ王妃に命を救われた、アレンデール王家の執事見習いだ。
「フロー、フーロー! パパたちが帰ってきたわよ!」
「アナ、城の中を無闇に走るとまたイドゥナ様に叱られるぞ!」
僕の名を呼び、両親の帰りに嬉しさを爆発させるように飛び跳ねて走り回る幼き第二王女の姿は、もはや見慣れたものだ。
アナ・アレンデール。秋の紅葉を思わせる明るい赤毛とそばかすが特徴的な少女であり、自分がお守りするべき大切な二人のうちの一人だ。
姉以上に奔放な性格に育った彼女は、王族の人間としてはいささか以上に落ち着きが欠けており今から少々将来が心配になってしまう。
今もこうして王女たち専属の執事として注意をするものの、幼い頃から一緒に育ったという経緯からか、アナは全く聞く気がない。
廊下に置かれたソファにジャンプして乗り移って移動している様は微笑ましいが、お付きとして怪我をしないか心配である。
国王陛下たちにアナの日頃の教育について何と言おうか頭を悩ませるが、そんな自分の隣にもう一人のお姫様がこちらを覗き込むように横から顔を出してくる。
「いいじゃない、フロー。一週間ぶりにパパとママが帰ってきたのよ。あなたも一緒に抱きしめに行きましょう!」
エルサ・アレンデール王女。この国を象徴する銀雪を思わせる白い肌とキラキラと輝く金色の髪を持つアナの姉であり第一王女、つまり次期女王になられるお方。
アナ王女と同じく、僕がお仕えして命に変えてもお守りすべき大切な人だ。
「ですからエルサ、僕はあなたの父君にに仕えている一介の執事で、敬愛する主君に抱きつくなど恐れ多いことは……」
「パパはそんな事気にしないわ!フローは私たちの家族みたいなものなんだから!さあアナに一人占めされないうちに!」
僕の執事としての心構えなど知らないとばかりに、エルサに無理やり手を引かれて廊下を走らされる。どうか教育係である執事長に見つからないようにと祈るが、この喧騒ではすぐに耳に届いてしまうだろう。
エルサもアナよりはしっかりした王族の娘らしい教養を持っているが、それでもこうして家族や仲の良い家臣たちの前ではこうした年相応の振る舞いを見せてくれる。その仲の良い家臣の枠に自分を入れてくれているのは非常に光栄で嬉しい気持ちと、仲が良すぎる故にこちらの忠告を聞いてくれないという悩みもある。
そしてエルサに連れられてたどり着いたお城の入り口では今まさに帰ってきた王様とお妃様に抱きつくアナの姿が見えた。
それを見てエルサも我慢できなくなったのだろう、僕を掴んでいた手を離して王妃様の懐へと走っていく。王妃様もそれを迎え入れるように両手を広げて、エルサを抱きしめた。
幸せそうな顔をして両親とハグをする姉妹の姿に、僕も顔が綻ぶのを感じる。
親と子の愛を僕は感じた事がない。寒い冬の夜に、湖で捨てられていた幼い僕を国王様が見つけてくれたことで僕は今ここにいる。父親の顔も母親の顔も僕は知らない。なぜ自分を捨てたのかも、僕は知らない。
ひとつだけ確かなのは、親とのルーツが僕にはないのだ。
でもそんな僕にも、今のあの幸福に包まれた四人の姿こそが親子の愛の形なのだと理解できる。そしてそれは僕にとっても、心を温かいもので満たしてくれる素敵な光景だ。
身寄りのない僕をこの城で働くことで住まわせてくれた偉大な王様とお妃様。本当の子供でもない僕を、エルサやアナと同じように大切にしてくれた二人に感謝の念は止まらない。この御恩は一生を持ってお返しすると誓っている。
そして突然城に迎えられた僕を笑顔で受け入れてくれたアナとエルサ。知らない子供が増えるなんて、普通嫌な顔をしそうなのに彼女たち姉妹は本当の家族のように僕と接してくれた。
そんな、僕にとって大切で感謝している人たちが笑い合っている。これ以上のものなど必要ないと心から思う。
「フロー!そんなとこで何してるの、フローも一緒にパパに抱きつこうよ!」
「そうよ、フロー。あなたも家族なんだから!」
だけど、幼いプリンセスの姉妹はそれ以上の幸せを僕にくれようとしている。二人は少し離れて佇んでいた僕を見て、花咲くような笑みでこちらを手招きする。
とても嬉しいお誘いだけど、執事という家来である僕が国王に抱きつくなど言語道断だ。僕は苦笑しながら、その誘いをやんわりと受け流そうと口を開ことしたが、それより先にその敬愛する国王自身が僕に向かって腕を広げたのだ。
「そうだぞ、フロー!お前のこともどうか抱きしめさせてくれ」
「い、いえ、俺は執事ですから……その……」
さすがにこの申し出には戸惑う。アナたちの言葉なら友人同士の冗談程度に聞き流せるが、敬愛する王様からの言葉では無碍に扱うことなんてできるわけがない。でもその申し出を受け入れるのはまずいと、なんとか言葉を濁そうとするのだが。
「構うことはない。君も我が国の民であり、私の大切な家族だ。それとも、もう私とハグをするのは嫌になってしまったかな?」
それは、卑怯だ。やはり王様は僕の気持ちなんて全部お見通しで、広い心の持ち主だ。
僕の足は、自然と前に向かっていて、腕は屈む王様の首元に抱きつくように広がっていく。そして僕の体は王様の両腕に抱き締めらた。暖かく、心までポカポカと気持ちの良い温もりに包まれる。
「ハハ、フローもまだ子供だからな!存分に私に甘えて良いんだぞ」
「ああ、フロー!目から水が出てる!ちょっとパパ!パパの毛皮がフローの目に入っちゃったのよ!」
「お母様もフローのこと抱きしめてあげてね。フローずっとお父様とお母様のこと心配してたの」
「あらそうなの。わかったわエルサ、ちゃんと褒めてあげないとね」
親と子の愛情を僕は感じたことがない。
でもそれ以上の愛を僕は毎日感じている。
アレンデール王国。ここが僕が生涯仕えるべき、僕の居場所。
太陽が沈んでからしばらく経ったほどの時間、僕は城の廊下を歩いている。それは何も眠れなかったからとか、仕事が夜遅くまでかかってしまったとかいう理由ではない。自慢ではないがここの城の人たちは皆優しく、時計の短針が10を回る頃には子供は寝る時間だと僕の仕事を肩代わりしてくれる。
それではなぜ僕がこうして起きているのかというと、自分の部屋の外から物音が響いたのを聞いたからだ。それだけなら見回りの兵士さんだと思っただろうが、幸いか不幸か、その物音の主たちはくすくすと忍び笑いをしていた。それもすごく聞き覚えのある。
とまあ、十中八九どこぞのお転婆姉妹が夜更けに抜け出して夜遊びをしているのだと確信した僕は彼女たちの執事として、そういう悪い遊びを注意しに行こうとしているわけだ。
そして足音が向かっていった先に進んでみると、きゃあきゃあと楽しそうな声が漏れている部屋へとたどり着いた。
そこはお城の広間の一つであり、何かのイベントの際にお客様がくつろぐためのスペースになるために存在している場だ。それこそ、子供二人が遊ぶにはもってこいの広さが用意されているだろう。
まったくあの二人は。
王様とお妃様の耳に入ったらどうなるかわかっているのやら。
呆れ混じりのため息を漏らしながら扉を開く。
「アナ、エルサ、こんな時間に何をブフゥ!?」
部屋の中の様子を見るよりも早く視界が真っ白に染まり、次いで冷たい何かが顔面に激突したのを感じた。
「フロー!?」
「あっ、おー、やっちゃった」
顔を覆う白くて冷たい、おそらく雪の向こうからエルサとアナの驚くような声が聞こえてくる。どうやら自分は彼女たちの雪合戦の流れ玉をくらったというところだろう。
「雪……ということはエルサ、魔法を使ってるんですか?」
魔法。それはお伽噺にか存在しないような空想上の存在。もし大人が僕の言った言葉を聞けば子供の可愛らしい例えだと思うだろう。
だがここアレンデールにおいては、正確に言えばエルサという少女にとって魔法は御伽の国の話ではないのだ。
「あはは、見つかっちゃったみたいね」
悪戯がバレた子供のように、実際そうなのだが、困ったような笑みを浮かべるエルサの手の上では現在進行形で雪玉が無から生み出されている。
エルサは魔法使いだ。それも生まれつきの。
僕がそれを知っているのは、ずいぶん前に家族だけの秘密だと彼女自身からその魔法を見せてもらったから。その時もこんな感じで広い部屋の中に忍び込んで雪遊びに興じていたから、きっと同じようなことをしていたのだろう。
「二人とも……」
「なんだフローも遊びたかったのね!やっぱり!私フローも誘った方がいいってエルサに言ってたのよ!」
顔から雪をはたき落としている僕の前で、アナがぴょんぴょんと飛び跳ねて何か勘違いしたようなことを言って喜んでいる。
どうやら彼女の中では僕は夜遊びに参加しにきたことになっているようだ。
こんなところでも姉妹で対照的な表情を浮かべるあたり実に面白いご主人たちだ。
「えっとね、フロー。お父様たちには内緒にしてて、すぐに部屋に戻るから」
「えー、何言ってるのエルサ!フローが来て三人になったからこれからが本番だよ!ねぇフロー、見て見て、彼オラフって言って私たちの新しいお友達だよ!」
そしてその後の対応も真逆だ。謝罪して事を丸く収めようとするエルサと、状況を理解していないのもあるだろうがこちらを懐柔して仲間にしてしまおうとするアナ。
さてどうしたものかと頭を抱える僕の前では、可愛らしい雪だるまが地面を滑ってこちらに近づいてきている。
「えーっと、こんにちはオラフ。悪いけど二人のお姫様はもう寝る時間だから連れて帰ってもいいかな?」
とりあえず膝を着いてそのオラフという名前の雪だるまに話しかけてみる。それにしても結構惹かれる造形をしていて、思わず抱きしめたくなる愛らしさだ。でも僕は執事だから耐えなくては。
『二人はまだ帰りたくないって。どうしても連れて帰りたいなら捕まえてみろって』
「雪だるまが喋った!? すごい、オラフは妖精だったのか」
ただの冗談で投げかけた言葉に返事が来て思わず目を見張ってしまう。普通ならありえないと思うが、これはエルサの魔法で作られた雪だるまだ、喋れても不思議ではない。
やばい、手のソワソワが止まらない。このままだと仕えるべき二人の前で雪だるまにみっともなく抱きついてしまいそうだ。
『僕に触りたいのかい?いいよ、フロー。だけど代わりにアナとエルサと一緒に遊ぶのが条件だよー』
う、なんて悪どい条件を。でもその小憎たらしさも可愛くてなおさら抱きしめたい。
だがそんな心の葛藤をする自分の耳にくすくすと笑い声が届いた。それはオラフの後ろから聞こえてきて、なんだか聞き覚えのある声で。ああつまりーーーー
「アナ、騙したな」
「ふふん、騙されるフローが悪いんだよ。さあオラフに抱きつきたいなら私たちと一緒に遊びましょう!」
なんて奴だ。僕がこういう可愛くてちょっとお伽噺に出てきそうなキャラクターが好きなことを知っていてこんな手を使ったんだな。
本来なら断固として連れて帰り、二人が寝付くまで部屋の前で見張りをしてやるところだ。
「まあ、今回はオラフに免じてもう少しだけ遊ぶのを許してあげます」
オラフに感謝しろ。
とりあえずもう我慢できないのでオラフの首元に手を回してぎゅーと抱きしめる。その冷たさと感触が想像以上に気持ちよくて思わず幸せに目を瞑ってしまう。
「ふふ、さすがアナね。これでフローも夜ふかし仲間よ」
「ねぇエルサ、大きな山作って!フローに私が空を飛んでるとこ見せたい!」
向こうでそんな話し声が聞こえたが、今だけはこのオラフとの夢見心地な世界を楽しみたい。でも本当に喋ったり動けるようにならないのだろうか。是非とも一緒に城の中を散歩したい。
「見て見てフロー!これからすごいところ見せるからね!」
そう考えていると、なぜか上の方からアナの楽しげな声が降ってきた。流石にそれには違和感を覚えて、僕はようやくオラフから離れて声の聞こえてきた上へと目をやる。
そこには広大なホールの天井近くまでありそうなほど大きな雪山の上に乗るアナの姿があった。
「なっ!?アナ、危ないですからすぐに降りてください!」
「大丈夫よ!これからもっとすごいから見てて!エルサ、いっくよー!」
「任せて!」
アナの呼びかけに下にいたエルサが自信一杯に返事した。直後、彼女の手から放たれた魔法が、アナの前方に別の雪山を作り出す。そしてそれにアナはまるでステップするように飛び乗り、そしてまた目前に現れる雪山へと飛び移る。
まるで地面に丸を描いてそれに沿って飛び跳ねていく遊びのようだが、それにしては高さと次の着地先が飛んでから作られるというのが危険すぎる。
慌ててアナが飛び跳ねる真下の方まで移動して、もしも転落した時に備える。だが、果たして子供である自分がもし彼女が落ちてきたとして受け止められるのか。
「どう、私うさぎさんみたい! ふぅー!! ほらほらフロー、私に追いつける!?」
「ちょ、ちょっと、アナ!スピード落としてーーーー!」
その不安は即座に現実となった。
興奮してどんどん着地してからジャンプするまでの間隔が短くなったアナに、足場を作るエルサが追いつけなくなってきたのだ。
エルサの慌てたような声も、先ほどまでの自分のように夢心地なアナには届かない。
そしてついに決定的な時が訪れる。
「きゃあ!!」
「「アナ!!」」
エルサの出す雪山とアナの着地点がズレた。
飛び乗るべき足場の存在しないアナの体はそのまま宙に投げ出され、バランスを崩して頭から地面へと落ちていく。
僕とエルサの行動はきっとほとんど同時だった。
アナを受け止めようと落下地点へと走る僕の前で、咄嗟になんらかの魔法を使ってアナを救おうとしたエルサの魔法が彼女の頭へと着弾した。
だが不幸中の幸いか、それによって僕の体がぎりぎりアナの体を空中でキャッチして、地面に残っていた雪をクッション代わりにすることができた。
「アナ!大丈夫か!?」
口調が乱れる。普段の執事としての自分を心掛けたものから、素の自分のものへと変わってしまう。それほどまでに突然の事態に、心が激しく動揺していた。
「そんな、どうしよう、フロー!アナが、アナが!」
「大丈夫、大丈夫です!アナ、起きろ!目を開けてくれ!!」
取り乱すエルサを宥めようと必死に大丈夫と繰り返す。でもそんな俺も自分でもわかるくらいに、目を瞑りピクリとも動かないアナの姿にエルサと同じくらい動揺していて。
「人、誰か大人を呼ばなくちゃ……誰か!誰かいませんか!?」
咄嗟に大声を出して人を呼ぼうとしたのは、混乱した頭で取った行動としては一番マシだった。
まだ執事見習いである自分は、所作や数学や歴史と言った勉強を学んでも、医学の知識は欠片もなかった。だから助けを求める以外にこの時出来る事はなかったはずで、でもそれが二人を最も身近で守る役目を託された者として、強い無力感を僕に植え付けた。
「エルサ! アナ!」
「フロー! どうした、何があった!?」
天の助けとはこのことか。僕の声が届いたのか、国王ご夫妻が駆けつけてきてくれた。
二人はアナを抱える僕とその側で涙を浮かべて立ち尽くすエルサを見て、即座に状況の不味さを悟ってくれたのだろう。僕の側に腰を下ろした陛下が深刻な目で気絶するアナを見やった。
「一体何があったんだフロー」
自分の娘が意識不明だと言うのに、努めて優しい声で自分に事情を聞いてくる陛下の言葉が、混乱する自分の心を平静に押し戻してくれた。
「アナが高いところから落ちてしまって。その際に、その……エルサの魔法が頭に当たってしまったんです」
「……! なんと……」
陛下の重苦しい声と、それを聞いたエルサの肩がびくりと震えてその目から流れる涙の量をより強くしたのが僕の目に映った。
「申し訳ありません、陛下! 全ては、僕の責任です! 二人の執事なのに、このような事態を犯してしまい……!」
「ち、違うの! フローは悪くない! 私が、私が夜遊びなんてしたのがいけないの!」
エルサが嗚咽混じりに僕を庇おうとしてくれる。混乱と動揺で一杯一杯のはずなのに、それでも他人を気遣おうとする彼女の優しさを尊く想い、だからこそそんな彼女にこのような悲しみを与えてしまった自分の不甲斐なさが許せなくなる。
「事情はわかった。だが今は誰が悪いかを決めている時間はない。早くアナを治療しなくては」
「は、はい……!」
だが僕の心内を察したかのように、陛下は優しく僕の頭を撫でてから顔を上げさせると、安心感さえ感じさせる強い瞳で語りかけて来る。その言葉に、僕は今の最重要事項がアナの身の安全であると再確認させられて、慌てて城に勤める専属医の方を呼ぼうと立ち上がった。
「いや、おそらくだがこの症状は王国中の医者を集めても治せはしないだろう。フロー、代わりに馬を回してくれ! アナを治療できる術を持つ方々に会いに行く!!」
それが誰で、陛下が敬称を付けて呼ぶような人がどんな存在なのか、その疑問を挟む余地は僕にはない。ただ走り出した体を即座に馬小屋へと向けた僕は、ただアナの無事だけを祈って部屋を飛び出した。
「魔法を全て消し去るのです。念のため、魔法についての記憶も」
真夜中のアレンデールを馬で駆け、森を走り抜けて辿り着いた先で、僕は目を疑うような光景を、いや……彼らを見た。
子供であるアナやエルサの背丈の半分もないような大きさ。まるで石のような肌と、苔で出来た服を着た一頭身の体。
それを、僕は人生で見た事がなかったが、伝承で存在自体は知っていた。
トロール。アレンデール王国の伝説や御伽話で語られる、リヴィング・ロックの谷に住む妖精。かつてアレンデールが建国される際に大きな助けとなり、その後も代々のアレンデール王たちを陰で見守っていると本で読んだ事があった。
どこの国にもある、よくあるファンタジーな存在と国の歴史を絡めた話だと、僕はこの時までは思っていた。
まさかそれが全て真実で、トロールたちはこうして今もリヴィング・ロックの谷で暮らしているなんて思いもしなかったのだ。
そしてそんな僕の前で、族長らしきトロールの方がアナの頭を触り、そして何らかの超常的な力によってエルサの魔法が当たった部位を治療してくれている。
空中に映し出された、アナの記憶。そこに映る魔法に関する記憶が、一つ、また一つと当たり触りのない記憶へと置換されていく。
そして「もう大丈夫」とトロール族の長が笑い、アナの顔から苦しげな感情が消えた事で、ようやく僕は安心して肩の荷を下ろす事が出来た。
「よかった、アナ! フロー、良かったよ!!」
「ああ、よかった……よかったです……!」
胸に飛び込んできたエルサを受け止める。アナが死んでしまうのではないかと、そうずっと心配していた心の糸線が緩んだからか、エルサはキツく僕の体を抱きしめて、でも嬉しいのは僕も一緒だから同じぐらい強く抱きしめ返す。
そんな僕たちの様子を、陛下とイドゥナ様が微笑ましげに見ていて、それに途中で気づいて慌ててエルサを離そうとするが、彼女は欠片も僕を離そうとしないどころか、僕の抵抗を不満に思ったのかより強く抱きしめて来た。
「子供たちが仲睦まじいのは素晴らしい。だがよく聞けエルサ」
そろそろエルサの腕で息が出来なくなりそうだった僕を救ったのは、トロールの長からのまるで警告を発するような重い言葉だった。
「魔法の力はどんどん大きくなる。恐れが、君の敵となるだろう」
その忠告と同じくして、空にあり得るかもしれないもしもの未来が描かれる。大人になったであろうエルサの影が、恐怖を形にしたような赤い霧に飲み込まれ、そして全てを凍らせてしまう未来。
「いや……!」
それを見たエルサが恐怖で僕の胸へと顔を押し付け、しかしすぐに何かに気づいたように顔を上げて不安気な目で僕の顔を見て、そして眠るアナへと向けられる。
その瞳に映る光景が、何となく僕にはわかってしまう。おそらく、想像してしまったのだろう。自分が、僕やアナを氷漬けにしてしまう未来を。
「大丈夫です、エルサ。僕が、あなたの側にいます。エルサを苛む恐怖から、僕が常に盾となって守ります。だから、安心してください」
だから僕は、彼女の専属執事としてその悍ましい未来に怯える心を守ろうと言葉を紡ぐ。共に育って来たからか、今まで一度としてして来なかった主人への従者の誓い。
「本当……? 本当に、大丈夫?」
「はい。僕はエルサとアナの執事ですよ? 永遠にあなたたちの側に仕えると決めています。エルサを怖がらせる者なんて、僕が全て倒してみせます」
それはまだ幼い子供だからこそ言えた誓いだったのかもしれない。でもこの時の僕は、生涯をエルサを支えるために捧げる気でいた。人生の全てを、この美しくも儚いアレンデールの次期女王のために使ってもいいと本気で思っていた。
そして僕の言葉に、エルサは瞳から恐怖の色を無くして、心底から安心したような笑みで僕の肩に頭を乗せてくれた。その頬が赤く染まっていた事を、夜の暗闇で僕は気づく事ができなかった。
「ありがとう、フロー。君をエルサとアナのお付きに任命した事はやはり正解だったと、強く思うよ」
「これからも、二人の事をお願いね」
「はい、陛下、イドゥナ様」
陛下たちが温かい笑みで僕とエルサを抱きしめてくれる。その姿を見たトロールの長がこれなら何も心配はいらないと、笑って馬に乗る僕たちを見送ってくれた。
その後、陛下によってエルサが魔法の制御が出来るまで城の扉は閉ざされる事が決まった。同時に、少しでも他人と関わる事で起きる魔法の暴走の危険を減らすために、昔からの忠臣を除いて多くの召使いに別の仕事先を与えてから暇を出した。
そして、エルサは陛下とイドゥナ様、そして僕以外の人間との接触を禁じられた。
アナからさえも――――
「フロー、全然力が収まらないの! ねぇ、どうすれば……どうすればいいの!?」
「落ち着いて、エルサ。ゆっくり、ゆっくり呼吸をして……大丈夫、僕がここにいるから」
それから僕の城での生活は、常にエルサの部屋にいる事が多くなった。その役目は、精神の早熟と共に活性化して行く魔法に怯えるエルサの精神安定。
今のように窓ガラスをただ触れただけで一面凍らせてしまった彼女の震える体を抱きしめて、何度も大丈夫と囁く。
真冬の外のような寒さとなった部屋に、ガチガチとエルサの歯の鳴る音が響く。それが寒さによるものではなく、どんどん人間にあるまじき存在へと変貌して行っている自分への恐怖からなのだとわかっているからこそ、僕は一際強く彼女を両手で抱きしめた。
だがその際も、エルサが手を自分に回して来ないのに気づいてしまう。それがなぜか、今も冷気を発する彼女の両手を見れば納得できてしまうのが歯痒くて悔しい。
「エルサ、陛下から手袋を貰ってきました。これがあれば…………ほら、またこうして手を握り合っても大丈夫です」
「フロー……っ、ありがとう……! ありがとう、フロー!!」
陛下と相談し、再びトロールたちに会いに行って魔法の力を抑えられる手袋を貰い、それをエルサに手渡す。彼女の小さな手にすっぽりと嵌ったオペラグローブは、見事その効果を発揮して彼女の手から放たれていた力を阻害してくれた。
久しぶりに重ね合わせたエルサの手の感触は、びっくりするぐらいに冷たい。だから少しでも僕の熱で温めてあげようと包むように握ると、エルサは目から涙をこぼしながら僕にもたれかかって来た。
そんな彼女を優しく受け入れながら、僕はこの手袋を手に入れる際に出会ったトナカイを連れた新しい友人の話などを聞かせた。
ずっと部屋での軟禁生活のような物が続いていて外の情報を得られないエルサは、その話を喜んで聞いてくれた。ただ少し、新しい友達の性別をすごく気にしていたが、それも僕が男だと言えば途端に安心したように笑ってくれた。
「なんで……どうして……ッ! また力が大きくなってる……もう手袋でも抑えられない……!!」
「エルサ、心を落ち着かせるんだ!」
「大丈夫よ、エルサ!」
「近づかないで!!」
数年後、ついにトロールたちの手袋を持ってしても抑えられないほどに成長したエルサの魔力は、彼女の部屋を氷の空間へと変え、知らせを聞いてやって来た陛下たちの声さえも聞こえないほどに彼女を取り乱させていた。
「フロー……フロー……! どこ……どこにいるの!? 私を置いていかないで……私の側に戻って来て、フロー……!」
「エルサ!? 陛下!!」
所用でエルサの元を離れていた僕が戻ってきた時には、彼女は自分を取り囲むように氷の壁を作っており、陛下たちでさえどうする事もできないような一触即発の状態であった。
「ああ、フロー!!」
そんな彼女が部屋に入って来た僕を見た瞬間、その真っ黒に曇った瞳に光を宿した。顔一面に心底安心したような笑みを作り、自分が生み出した氷の壁に手を置いてより強い魔法の力で砕き破る。
そしてそのまま僕の元へと抱きついて来たエルサを、僕は細心の注意を払いながらも両手で受け止めた。
「大丈夫ですか、エルサ?」
「うん……もう大丈夫……だってフローがいるから」
先ほどまでの切迫した声とは真逆の、安らぎを感じた子供のように落ち着いた口調で喋るエルサの手からは、彼女の言葉を証明するように冷気が弱り始めていた。
それは彼女の精神が安定して来た証。僕と言う存在が、その役割通り彼女の心を落ち着かせる存在になれている成果であるとも言える。
だがとてもではないが、今のエルサを見て僕の存在が彼女にとって良き物になっているとは口が裂けても言えなかった。
「…………陛下」
「わかっている。わかっているとも、フロー。だがもうしばらく……もう少しだけは、エルサの心の支えになってくれ」
そしてその危惧を、僕よりも深く理解している陛下は悲痛な表情でそう言った。それが父親として、国の王として身を切るほどに辛い言葉だったのが一介の召使いでしかない僕にもわかってしまうから。
僕はただ、無言で白い頬を赤く染めたエルサを抱きしめる事しか出来なかった。
「ねぇフロー、どうしてそんなに離れてるの? ほら、こっちに来て。私の手が届く範囲にずっといて」
「フロー、お風呂に入りましょう。……? もちろんフローも一緒によ。だってフローがいないと、私魔法でお湯を凍らせちゃうんだもの。優しいフローは、裸の私を冷たい氷の中に一人ぼっちになんてさせないでしょ?」
「私のベットで一緒に寝て、フロー? 従者としてそれだけは出来ない? ふふ、何言ってるの、私とフローは家族でしょ? だってずっと一緒にいるって約束したんですから。………………そう、それでも拒むの。…………じゃあ次期アレンデール女王として命令するわ。私と一緒に寝なさい、フロー」
そして日に日に、エルサの僕への依存は取り返しのつかないところまで深みに嵌りつつあった。今では彼女は日中はおろか、就寝中や入浴にまで常に僕が近くにいないと精神の均衡を保てないほどに不安定になってしまった。
かつての子供時代ならまだしも、年を得てイドゥナ様譲りの美貌を受け継いで成長したエルサと四六時中、お風呂も寝具も共にするのは、たとえ家族同然に育ったと言う関係を持ってしても男としての僕には辛い物であった。
特に風呂は、成長して行く彼女の女性としての変化を理由に、何とか目隠し付きでと言う条件を飲ませはしたが、それでも布一枚越しにエルサの裸体が手の届く範囲にいると言うのは心臓に悪かった。
しかも時たま顔を出す悪戯っ子時代のエルサが、わざと僕に肌を当てて来たり色っぽい声を浴びせて来たりするのだ。
他にも就寝の時間は風呂の時間よりマシとは言え、エルサの「絵本の中の王子様とお姫様みたいに抱きしめあって寝ましょう」と言う命令もあって、毎晩お互いの体温や匂いを感じながらゼロ距離で眠らされている。
おそらく今の僕は東洋にいるとされる、煩悩を断つ修行を積む修練者たちよりも己の欲を殺す事に長けるようになっていると確信している。
だがこのままでは、僕の精神が先に従者としての一線を逸脱しかねない。そう、僕がエルサから離れる事が出来ないために、エルサが眠りについた時間帯に部屋までわざわざお越しくださった陛下に向けて言った僕の言葉に、陛下は以前よりも深く眉間に皺を寄せた顔で、それでも優しく笑ってくださった。
「エルサの魔法を何とか出来るかもしれない物が、遠い海の向こうにある事がわかったのだ。それを私とイドゥナが持って帰ってくる。だから、それまでエルサを頼む、我が息子よ」
「----!」
エルサが僕に、危険なレベルの依存心を抱いている事。それがまずい事だとわかっていながら他に何の解決策も導き出せない僕と違って、陛下はちゃんと根本の解決策を見つけてくださっていた。
そして何より、陛下が最後に僕に言った一言だけで、僕の今日までの全てのアレンデールへの献身が報われた。
「へい、か……!」
「そう畏まらなくても良い。前から言っているだろう? お前は我がアレンデールの家族なのだと」
その言葉に涙してしまう僕の頭を、陛下が優しく撫でてくれる。その際に、上から「まあ、本当の家族となる日も近いだろうしな」と笑っていた意味を、僕は正しく理解する事はなかった。
そして数日後に旅立って行った二人を、久しぶりに顔を合わせた、見違えるほどの美少女となっていたアナと共に見送った。
その数週間後、国王たちが乗った船が嵐の海で難破し、二人が行方不明になったと告げられる事を知らぬまま。
「エルサ」
「………………」
固く閉ざされたエルサの部屋。いつもは日常的に入れてもらっていたその部屋が、今では僕さえも拒絶するように固く閉ざされている。
「陛下たちの葬儀が、終わった。遺品も……遺骨もないから、棺だけだけど…………どうか、顔だけでも見せてほしい」
「………………」
陛下たちが死んだ。その一報が届けられるなり、アレンデール王国は騒然とした。長い事城を閉鎖して外部の者の立ち入りを禁止していても、やはり培った信頼とその優れた治世から評判の高かった国王夫妻の突然の死は、それだけ大きな衝撃となって民たちに齎されたのだ。
「エルサ…………頼む……エルサ。アナと君だけしか、陛下たちの家族はいないんだ……。どれだけあの人たちを尊敬していても、所詮召使いの僕では、陛下たちの本当の家族にはなり得ないんだ」
「………………」
だが何よりも、陛下たちの死は僕やエルサたちにとってあまりに大きすぎる悲しみと喪失を齎した。アナは三日三晩泣き腫らし、エルサは今のように僕さえも拒絶して部屋に閉じこもってしまった。
かく言う僕も、陛下たちの代わりにアナとエルサを支えなくてはいけないと自分に言い聞かせなくては、今にでも足を折って悲しみに打ちひしがれてしまいたかった。
それでも二人に悲しむための時間を与えるために、僕が率先して葬儀から国王不在の間の政務の取り決めの段取りをここ何日も寝ずに行った。いやむしろ、忙しさに没頭している方が二人の死を忘れられる気がしたから、そうしていたのだろう。
「墓に行く事が出来ないなら……頼む、扉を開けてくれ。せめて、顔だけでも見せてほしい。辛い気持ちを、一人で抱え込まないで欲しい」
「………………」
絞り出した声は、震えていた。強く張っていた心の線が、陛下たちの葬式の終わりと共に、緩んでしまったのだろうか。扉の前に膝を付き、視界が歪んでしまう。
「エルサ……!」
「………………フローは」
不意に、扉の向こうから声が聞こえた。生気が感じられない、亡霊のような声。それがエルサのものだと気づくのに、一瞬時間がかかってしまう。
「フローは、いなくならないよね?」
「っ! ああ……! 僕は、エルサとアナの専属執事です! 二人を置いてどこかに行ったりは、決してしません!!」
それほどまでにエルサが弱っている。それを理解した直後、僕は考えるよりも先に言葉を吐き出していた。
扉の先の大切な幼馴染で、命を賭して守るべき主君の片割れに必死に叫ぶ。壊れてしまうのではないかと思うほどに弱り果てている彼女の精神を繋ぎ止めるように。
「私の側に、ずっといてくれる?」
「はい、僕は生涯エルサを側で支え続けます!」
「私がどんな化け物になっても、見捨てないでくれる?」
「必ず……! 何があっても、僕がエルサを守ります!」
「私を、一生大切にして」
「僕の陛下への忠義と御恩にかけて!」
ガチャリと扉が開く。
想いが届いたと、喜ぶ僕の前でゆっくりと開かれた扉の向こうから、見知った美しい金髪を靡かせたエルサが顔を出して----
「よかった」
あれ?
エルサは、こんなにもドロドロとした濁った瞳をしていただろうか?
エルサは、陛下たちが死んだばかりなのに、こんなにも美しい笑顔で笑える人だっただろうか?
「フローは、ずっと私の側に……私だけのフローでいてくれるんだね」
エルサの手袋に包まれた両手が、固まる僕の頬を左右から挟み込む。そしてその寒気さえ感じるほどの美貌を僕の顔に近づけて来て。
「んっ……」
唇に柔らかくて冷たい感触を感じた。それは、数秒のようで数分にも感じられるほどに幻想的な感覚。夢か幻を見ているかのような気分になる僕を、たった一つ、口へと注ぎ込まれるエルサの熱が現実だと証明してくる。
僕は、何か重大な間違いを犯してしまったのかもしれない。そう後悔しても時すでに遅くて、僕は何かとんでもない者に変貌してしまった幼馴染の少女に絡め取られていて、もう後に戻ることも出来なくなっていた。
「私たち、ずっと一緒だからね」
「…………はい。永遠に、エルサの側にいます」
妖艶な微笑みで告げてくるエルサに、僕はそれでも彼女の従者として、陛下に彼女を任された者として、変わってしまった彼女をそれでも守り続けようと抱きしめた。
堕ちるのなら、共に堕ちて行こうと決めながら。
「お姉ちゃんの、裏切り者」
廊下の片隅で聞こえたその声を、僕が聞き届ける事はなかった。
主人公
純粋真面目系ヤンデレ製造機執事。エルサとアナのためを思っての行動がだいたい裏目に出て、病みゲージを高めてしまう子。
エルサ
十何年も周りから隔離されて、日に日に強くなっていく魔法の力に怯える日々で、常に自分を支えてくれる幼馴染がいたらそら依存するよね。原作より情緒不安定。だけど主人公が手の届く範囲にいれば、まず暴走しない。ただ……
アナ
「わ……ほうが……さき……すき……のに!」
国王夫妻
原作で序盤五分ぐらいで退場するので、どんな人柄だったとか、どんな治世だったかはほとんど創作。でも何十年も城を閉ざしていながら、それでも民の不満とかなくて開城した際はお祭りになった事を考えると愛される良い王様だったんだなと。