【カオ転三次】今更転生ごちゃまぜサマナー   作:ふーじん

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後日談3:到着! KSJ研究所(ちょくちょくKBS研究所って書きそうになる)

 関係各所への挨拶回りを始めてから数週間。

 北海道から始まり、青森、岩手、秋田、宮城、山形、新潟と移動しながら、ようやく最終目的地の長野は【KSJ研究所】が居を構える【月架手町】にあたし達は辿り着いた!

 

「やほー命子! 遠いとこから遥々よく来たねぇ、久しぶりー!!」

「レヴィっちおひさー。そっちも変わらず元気そうで何よりじゃんね」

 

 出迎えに来てくれた礼美姉*1とハグして再会の喜びを分かち合う。

 二人の前だから礼美姉とは呼べないけど、終末後でも無事なようでよかったよかった! まぁKSJのことだし心配はしてなかったけどねー。

 にしても相変わらずちっちゃいなー、スカえもん(旦那)が高身長イケメンだから余計に目立つわ。こんなん事情が無かったら完全に事案でしょ。

 

「何か失礼な視線を感じたが……まぁいい。三人ともよく来てくれたね」

「お久しぶりです、スカリエッティニキ。御礼が遅れて申し訳ありません……先の件では改めて感謝申し上げます」

「ありがとうございました。それにその……その後のことについても支援をいただいて……」

「なに、持ちつ持たれつというやつさ。礼には及ばんよ。GPの件も不可抗力というやつだろう……個人的には胸がすく思いだったし、こちらもカス子ネキにはちょくちょく協力してもらっているからね」

「そうなの命子?」

「あたしってば天才な上にフットワーク軽いからね。あちこちに友達いるし、そこからちょっとしたお願い事とかはよくされるんよ」

 

 そう答えると得心して頷くシオリっち。一方で「そういうことにしておきましょうか」みたいな顔のカレンちん。

 実際の関係は非R-18なここではとてもお見せできない内容なのでお口チャックだけど、まぁ嘘は言ってないかんね。

 察しの良いカレンちんはあたしが全部は言ってないことや、なんなら目に見えない悪巧みしてることには気付いてるだろうけど、そこはそれ仲間に迷惑はかけないだろうっていう信頼関係はあるから無問題!

 二人とも移動手段が限られてる上に掲示板も必要最低限しか見ないから、両方バリバリ利用してるあたしが謎のコネクションを持っていてもおかしくはないって理解してるしね。

 

「さて、立ち話も何だし研究所まで案内しよう。長旅の疲れもあるだろうしね」

「いやほんとそれな。今のご時世、陸路でなんて行くもんじゃねーわ」

 

 マジでクッッッッッッッソ疲れたわ……、誰だよ陸路で行こうとか言い出したやつ。私だけどさ

 やたら国土広くなってるわ、異常法則が入り乱れてるわ、無駄にバリエーション豊かな御当地モヒカン共に絡まれるわで散々だったわ! おかげで復興の厳しさを思う存分思い知らされたぜ……それでもやるしかないんだけどさ。

 

「報告は受けていたが、本当にいたのか悪魔モヒカン……しかも種類豊富と」

「イメージ通りバイク乗りがスタンダードだけど、雪原地帯だとスノボやスキーに乗ったのもいたし、山岳地帯だと狼や猪ライダーとかもいたねぇ。一口にモヒカンと言ってもレベルも性能もばらつき激しいから並の悪魔より厄介まであるよ。あと単純に移動速度はえーし」

「完全に民間人殺しじゃないか。早急に対策が必要だな……いずれ他支部との交流も必要になるし、全部が全部ターミナルに依存するわけにもいかないしね」

「領地抱えてる身としては頭の痛い問題だよねー。月架手町(ここ)にモヒカンまでいたら完全に世界観がメタルマックスだけど」

「違いない。【偏った戦闘者(バイアス・グラップラー)】を造った当初はそうなるだなんて予想だにしていなかったのだがね」

 

 見た目賞金首共が野良悪魔をせっせか掃除(捕食)して回る光景はモロにMMなんよ。

 あれでしっかり統制取れてて治安維持には最適なのがウケるよね。さすが式神技術ではショタオジに次ぐ技術者だ、クオリティが違う。

 

「はわぁ……話には聞いていたけど、ほんとに人間以外がたくさんいる……」

 

 とスカえもんの運転する車に揺られながら談笑していると、窓から外を眺めていたシオリっちがおのぼりさん丸出しにそう呟いた。

 合わせて外を行き交う人々を見てみると、血の気の薄い肌色をした吸血鬼や、身体の一部に悪魔の相を表した悪魔人間や半人半魔、パッと見人間に見えるのも人狼だったりして、()()()()()は一人としていない。

 事情を知らない人間からすれば悪魔の支配する町にも見えるだろう光景だが、支配者の一角であるスカえもんはそんなシオリっちの感想へおかしそうに笑って答えた。

 

「如何かな、我らが【夜の眷属たちの楽園(ミディアンズ・ヘヴン)】の景色は。初めて訪れる者には見慣れない光景だろうが、ああ見えて皆気の良いやつらばかりだ。怖がらないでもらえるとありがたいね」

「ああいえ、怖いとかじゃないんです。ただ、なんだか平和そうだなって……ここまで見てきたシェルターはどこも大変そうでしたから」

「邪視ネキにそう言ってもらえたのなら冥利に尽きるね、我々も終末に備え続けてきた甲斐があったというものだ」

 

 外からの客は珍しいのか、はたまたスカえもんが運転しているのが珍しいのか、行き交う人々から視線が集まっている。

 それに気付いたシオリっちが窓越しに手を振ると、びっくりして散ったり逆に集まったり、なんか有名人になったような気分やね。

 他所よりも反応が大きいのは、MAGというか他者への察知力が強い影響か。ざっくばらんに言えば高レベルへの嗅覚が鋭いってことだけど。

 

「なるほどねー、こりゃパンピーは住まわせられんわ。なまじ常識が染み付いてると軋轢しか生まないもんね」

「一応人間でも式神パーツの移植手術を受ければ受け入れているのだけどね……」

「いやまぁそれこそパンピーには抵抗あるっしょ。そっちの移植手術ってアレじゃん、レギュレーションがブラッドジャケットと同じだし」

「だからと言って無法を働くつもりはないんだけどなぁ……建前上絶対服従を盛り込んではいるけど、犯罪者や懲罰部隊でもなければ干渉するつもりなんて無いのに」

「ちゃんとしほーも整ってるんだけどねー。夜の民の町だからって、夜の民が人間をイジメたりしたら罰せられるのは前者だし」

「風評被害が酷すぎるんだよなぁ……なまじ有用なせいであちこちで知れ渡ってるから余計に」

「返す言葉もありません……!」

「まぁまぁ……そういう人じゃないってことは私達がよく知ってますから」

 

 おっ、そうだな(すっとぼけ)

 裏の顔を知らない二人からのフォローにスカえもんが胃袋キューッてなって苦しそうな顔しとるけど、これはおまえらが始めた物語だからな(

 

「そ、それはともかく! そちらに派遣したブラッドジャケット達はどうかな? 役に立っているのであればいいのだが」

「パピヨンニキのデモノイド兵共々よく働いてくれていますよ。あの見た目でしょう? 治安維持には持って来いで……案外子供達にも人気があるんですよ」

「ほう……! その利点は思い至らなかったな。なるほど確かに、意外と子供ウケしやすいのか……? 威圧感はアピールしたが……」

「常識の凝り固まった大人よりはずっと柔軟ですからね。地元警察ともよく連携していますから、そのうちシェルターの守護者として定着するのではないかと」

「ふむ、思っていたよりもずっと真っ当に運用しているようだね。まぁ扱いに関しては雇用者の自由だからまったく問題は無いが」

「懲罰部隊なのは承知していますが、人間縁もゆかりも無い者が虐げられているのを見るのは気分が良くありませんからね。そちらの教育が行き届いていたおかげで、こちらから強権を振るうこともなく何よりです」

「……そうか。それならまぁ、良かったのかもしれないな」

 

 まースカえもんからすれば複雑だろうけどね、ウチはあくまで真っ当な組織なのでちゃんと働いてくれれば相応に扱いますよって。

 他所でどう扱ってるのかは知らんけど、ウチは福利厚生もしっかりして働きやすい職場を掲げてますんでね。

 っとそうだ。

 

『スカえも~ん、ちょっと聞きたいことあるんだけど』

『内緒話かい? 雑談しながら念話とは器用だね』

『即対応してるそっちが言えたことじゃねーでしょ。それよりさ、ブラッドジャケットに関してなんだけど……身請けってできるん?』

『……身請け? 買い取りではなく?』

『ニュアンス的には身請けのほうが正しいかなって。いやそのさ、ウチに寄越してくれた中に例のボンボンいたじゃん? シオリっちと同郷の』

『確かにいたが……えっ、待って。まさかそういうことか!?』

 

 びっくりして急ブレーキを踏もうとしたのをちょこっとだけ霊糸で干渉っと。

 

『す、すまん……動揺した……って彼女そういう感じなの!?』

『プレゼンのときもそうだったけど、シオリっち感性は大分常人寄りよ? そら長い事関わってたら絆されもするって』

『えぇ……流石に想定外なんだが……。あの来歴でそんな要素あるぅ……? てっきり彼女はキミと良い仲なのかと……』

『おまえもそう言うんかい。あたしはあくまでノーマルだっつーの! まぁシオリっちとボンボンに関しては初期好感度が底値だったから逆にあとは積み重ねていくだけだったみたいな?』

『そういうものなのか……?』

 

 人間嫌い合ってそこで終わりじゃないし、感情の切れ目は嫌悪じゃなくて無関心だからね。

 シオリっちもボンボンも、かつての自分達が如何に幼かったのか痛感するところがあったみたいで、なんか却って歩み寄り始めたらしいよ。

 詳しい経緯はつつくだけ野暮だから知らん振りしてるけど、ボンボンが大怪我をして戻ってきた時なんかお見舞いに行ってるのも見かけてるし。

 

『まぁそういう細々した事情はええねん、重要なことじゃない。可能性としてそうなるかもってだけなんで、先に大丈夫かどうかだけ聞いときたかったんよ』

『大丈夫かどうかで言えば、一応仕様上問題はない。契約も主人側から破棄すれば失効するが……その時はこちらで処理する必要があるな。その上で買い取ってもらう必要がある』

『そう言うってことはあくまで債権者側からの権利になるんだ?』

『連中の扱いに関しては派遣先に一任してあるから実質的に奴隷扱いから免れることは想定していたが、まさか個別に買い取るなどという想定はしていなかったからね……暫定的な措置にはなるがそうなると思う。今後同様の例が出るとも思えんし』

『んまぁこっちもあくまで可能性の話だからね。んじゃまもしそうなったときはお願いするってことでよろしくねー』

『了解したよ。……あーびっくりしたぁ、いきなりぶっこんでくるんだもん』

 

 そんなこんなでゆっくり車を走らせること暫く、町の本丸である【KSJ研究所】が見えた。

 対外的にはKSJ三人組の本拠地とされている此処だけど、真の本部が別にあることを知るのは極一部の限られた者だけ。

 あたしもその一人のわけじゃが、今回は事前連絡もしておいたからスカえもん以外の面々もこっちにいるらしい。

 というわけでちょっと失礼。

 

「やぁいらっしゃい……ってなんでカス子ネキこっそり覗き込んでんの?」

ジュンニキがペットをファックしながらお出迎えしてこないかなって

「しないよそんなこと!?」

 

 嘘つけこちとらカズやんと狩人ニキからリサーチ済みだゾ。

 まぁちゃんと事前に連絡してたからそんなことは無かったようで何より。

 外の皆にOKサインを出すと、苦笑いを浮かべたスカえもんに引き連れられシオリっちとカレンちんも入ってきた。

 

「今回はご対応いただきありがとうございます。参上が遅れて恐縮ですが、先の件について改めて御礼申し上げます」

「ありがとうございました!」

「ありがとうございました」

 

 カレンちんの口上に合わせて一緒に頭を下げる。

 恩と礼を忘れたやつからムラハチにあって死ぬ、古事記にもそう書かれている。

 いやーこれまで忙しくてずーっと心残りだったから、ようやく面と向かって御礼を言えてやっと心の支えが取れたわ!

 

「つきましては粗末ではありますが感謝の品々を御笑納いただければと存じます」

「うん、丁寧な礼をありがとう。ありがたく受け取らせてもらうよ……っと堅苦しいのも此処までで」

「ふふ、そうですね……改めましてありがとうございました、御三方」

 

 形式上でのお堅い挨拶を終えて一気に態度が緩くなる。

 お互い気の置けない間柄だから、今更畏まることもないからねー。

 それでも御礼を言う時くらいはちゃんとしとくのは社会の常識よ、もう社会ぶっ壊れてるけど。

 

「いやぁ物資不足の中、これだけのフォルマやマッカを提供してもらえるのはありがたいね。地上はともかく修行場深層のフォルマは自力では確保できないからねぇ」

「そう言っていただければ幸いです、是非お役立てくださいな。それと余録にはなりますが……」

「ほいこれ、道中の測量データね。この後本社に寄ってフリスビーニキに渡すつもりだから、近いうちにアプデも来ると思うよ」

「助かる。……うわぁ分かっちゃいたが地理めちゃくちゃだな。ツチザメのサーチ範囲外もかぁ」

「……前々から気になってたんだけど、なんでフリスビーニキさんの名前を呼ぶときだけ半音高くなるの?」*2

 

 軽くデータを読み取って苦い顔をするカズやん。全然データ整理してないのに流石の分析力やね。

 ま、これを元手に配下のブラッドジャケットや騎士団の吸血鬼で物量戦術で測量させれば、当面はなんとかなるんじゃないかな。

 他所と違って動員可能な地元戦力が豊富なのはKSJのでっかい利点だよなぁ。

 

「大した救援も出来てないのに随分な御礼を貰って悪いね。今後とも良い付き合いをよろしく頼むよ」

「とんでもない、皆様の支援あってこその勝利でした。因果断ちの松明を下賜してくださったヘカテノオオヒメにも是非御礼を申し上げたいのですが……」

「彼女も喜ぶよ。社は隣だよ、こちらに――」

 

 カズやんの案内で研究所隣の【常夜神社】に場所を移す。

 まだ新築の匂いが鮮やかな常夜神社は、大気中のMAG濃度が高い月架手町にあって一際濃いMAGに満ち満ちている。

 祭殿から放たれる神気は名にし負う天津神にも引けを取らない強大さで、祀られている神が如何に偉大かを如実に物語っていた。

 用意してきた供物――卵、魚、黒い犬の仔、黒い雌羊の仔――を祭壇に捧げ、契約者にして合一神(ナホビノ)の伴侶であるカズやんが祝詞を唱えると、供物が光と共に消失して代わりに神影が姿を現す。

 

我を呼ぶのは何処の人ぞ――なーんて【天津神 ヘカテノオオヒメ】降臨よん♪」

「ははーっ!」

 

 重苦しい神気とは裏腹に軽いノリで現れたヘカ様に仰々しく頭を垂れて出迎えた。

 いやぁまさかギリシャ神話でも有数の女神である【ヘカーテ】がこうして鞍替えするなんてなぁ……初めて聞いたときはびっくりしたよね。

 本人は気軽に接してくれてるけど、あたし達でもなきゃこんな冗談めかして対応するなんてできないし。

 

「昔ながらの供物を捧げられるなんて何百年振りかしら。ちゃんと勉強しててえらい! 花丸をあげちゃいましょう!」

「卵と魚は当支部において獲れたものを。黒い雌羊の子は十勝支部で生まれたメラニズムの個体を買い上げ御用意させていただきました」

「黒い犬の仔は私達で狩猟してきたものです。犬種の指定はなかったので、なるべく見栄えの良いものを選びました」

「ぶっちゃけ犬が一番苦労したぜ! 魔界堕ちして生き残ってた野生動物軒並み変異してたからねー」

「うんうん、心の籠もった供物はギリシャポイント高いわよぉ。って私はもう天津神の一員なんだけど! ま、どっちにしろ高得点だからオッケー♪」

 

 うむ、伝承に基づいて用意した供物だったけど喜んでもらえたようでよかった!

 悪魔への供物って現代の感覚だと首を傾げるものや倫理的にNGなやつが多い中、ヘカ様のはかなり穏当な部類で大助かりしたわ。

 間違いのなさで言えばマッカや宝石なんかが丸いんだろうけど、こういうのはなるべく相手の伝統に則ったものを用意したほうがウケがいいからねー。

 こちらの感謝を示すためにも骨を折った甲斐があったわ。

 

「さてと、約束通り貴方達の悪縁を焼き祓ってあげましょう――はい、というわけで終わり!」

「はやっ!?」

「三人とも一番根深かった悪縁を自力で倒しちゃったんだもの、残り香くらい片手間で終わるわよ。いやぁほんとよくやったわねぇ……あれだけの高位悪魔を降せる人間がいるなんて、世の中どう移り変わっていくかわからないもんだわ」

「なんかヘカ様めっちゃ八百万に順応してんね、カズやん」

「古巣では結構苦労してたらしいからなー……ほらギリシャ神話(あそこ)ってかなりマッチョイズムだし」

「ユピ坊*3も悪い子じゃないんだけどねー、野心メラメラなときは横暴なのが玉に瑕っていうかー。大人しいときは気の良い親分気質なんだけど」

 

 UTSUWA(スケール)デカいっすねヘカ様……流石慎重派で疑り深いカズやんが仰ぐだけのことはあるわ。

 

「ところでそこの眼帯ガール、貴方随分私の力を上手く使ってたじゃない?」

「宮古シオリです、ヘカテ様。その説は大変お世話になりまして……」

「サリ坊の力も使いこなしてるようだし、貴方デビルシフターなんでしょう? そんなシオリちゃんならきっとこれも使いこなせると思うから……はい、どうぞ」

「へっ? わっ、デビルカード……? いいんですか!?」

「いーのいーの、月と魔術と地獄の三つに縁を持つ以上実質身内みたいなもんだし、ちょっとしたお小遣いよん。ま、精々上手くやりなさいな」

「あ……ありがとうございます!」

 

 UTSUWA(スケール)デカいっすねヘカ様(二度目)

 へーシオリっちやったじゃん、すげぇ戦力アップだよこれ!

 そういやシオリっちは今の今までデビルカードでのシフト先は拡張してなかったっけか。

 普段あまりシフトせず生身で戦ってたけど、【ヘカーテ】は戦力としてもガチオブガチな悪魔だから、その力を借りられるのはめちゃくちゃデカいじゃんね。

 

「なんか御礼を言いに来たのに更にもらっちゃって悪いねー」

「気を良くした悪魔は気前がいいのよん♪ TALKの基本よね?」

「そりゃそうだ。だからってすげぇ大盤振る舞いだと思うけど」

「MAGやマッカに宝石その他諸々も悪くないけど、やっぱり伝統的な供物は思い入れも一入だからねぇ」

 

 つまり打算や下心で同じ手は通用しないってことですね、わかります。

 なんにせよ感謝の気持ちが伝わったみたいでよかったわ。

 いやぁ気前の良い悪魔はやっぱ神っすねぇ! そこらの野良や邪神悪神連中みたいなカスとはUTSUWAが違いますわ!

 

「カズフサ、せっかくだし今日はお祭りでもしない? 外からのお客様もいるし、土産物も沢山もらったから今日一日くらい大盤振る舞いしてもいいと思うのだけど」

「いいですね、ならそうしましょうか。外に出していた者も呼び戻して準備しましょう。と言っても簡単な縁日で飲み食いするだけの宴会騒ぎになりますが」

「いいわねー、そういうのも天津神らしくて」

「ならあたしも張り切って芸を披露してやんよ!」

 

 久々のお祭り騒ぎに大道芸人としての血が騒ぐワイ氏であった。

 やったぜ。

*1
『アビャゲイルの投下所』より、KSJトリオの一人スカリエッティニキの嫁式神にして元恐山のイタコ。カス子の姉貴分。

*2
半角表記をカス子が勝手に面白おかしく発音してるだけである。

*3
ゼウスのこと。




・カス子
久々に大道芸人の血が騒ぎ、この後めちゃくちゃ人形劇した。
KSJトリオとは同郷の姉貴分の旦那としてスカリエッティニキと特に親しい。

・邪視ネキ
ヘカ様から【ヘカーテ】のデビルカードを賜って戦力大幅アップ。
月、魔術、地獄の三要素で繋がりがあるため相性はめちゃくちゃ良い。
それにしても大天使、魔王、魔王とやたら重い形態にしかシフトできないのは如何なものか。

・魔人ネキ
御礼を言いにいったらまたも大きな恩を受けて、すっかり頭が上がらなくなった。
とはいえ同じガイ連の黒札同士なので上下関係は無く、普通に親密になった程度の話である。
KSJ三人組の裏の顔は知らず、頼もしい技術者として信頼しているが、その割に随分と鍛え込まれてるなとは思っている。

・KSJ三人組
金、暴力、S◯Xの三つを兼ね備えた技術者集団。その裏の顔は仮面の聖咎執行人。
紛れもないガイア連合の暗部そのものであり、良くも悪くも影響力がデカすぎる三人。
紆余曲折を経てカス子は裏の顔とも協力関係にある。
ところでミディアンズ・ヘヴンってすごくかっこいいと思った(こなみ)

・ヘカ様
UTSUWAのデカいビッグシスター。伝承が強けりゃ作中での描写も強い女神の中の女神。
悪魔であるにも関わらず、例外的に三人娘からの好感度もバチクソ高い女傑。
というかKSJ三人組が素直に尊敬し仰いでいる時点でヘカ様とツクヨミ様のUTSUWAの広さが知れようというもの。
三人娘の中では邪視ネキを目にかけているが、気持ち的には遠い親戚筋の娘を見てる感じ。


更新が空いて申し訳ありません。
MTGアリーナしたりアマプラで映画見たりジークアクス観に行ったりしてました。
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