姫蜘蛛ですが、なにか?   作:トンTon

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10 その行いは色欲から始まった

猿を殺して蜘蛛子さんはレベルアップ。

私はLV23だけど、まだ進化できないみたい。

蜘蛛子さんは進化するみたいだから、見守ることにした。

この時間が一番寂しい。

話し相手は私しかいない。

だから、スキルのレベルを上げて強くなる。

HP自動回復もスキルポイントで取った。

これでやっと傷が回復できる。

どうして取らなかったのか理解できない。

いや、激動の日々すぎて忘れてたんだ。

さあて、HP自動回復があるってことは自分に斬糸を放つことによって耐性を上げる……なんてことができるわけだ。

やるぞー!

 

[えいえいおー!]

{うぉー!}

(すべては蜘蛛子さんの為に!)

【蜘蛛子さんの為に!】

 

何分経ったかわからないけど、蜘蛛子さんが起きた。

私も自分を鑑定してみる。

そこには、斬撃無効という文字があった。

いやぁ、ちょっとやりすぎたね。

HP高速回復とかいうスキルも手に入ったし。

後は、「腐蝕無効」

これがあるおかげでタニシ虫は美味しくなると思ったのに、相変わらず不味いままだった。

解せぬ。

他には……。

猛毒耐性や麻痺大耐性、石化大耐性に酸大耐性。

斬撃大強化LV10なんてものも手に入った。

いやぁ、久しぶりに死ぬかと思っちゃった。

他にも、万能糸というやつもある。

斬糸はこれに統合された。

この万能糸ってすごく便利なんだよね。

斬だけじゃなくて、衝撃や打撃もできる。

うん、斬撃無効という文字があ(・)っ(・)た(・)という時点で予測してるかもしれないけど、衝撃無効や打撃無効もあるんだなぁこれが。

いや、ほんとにきつかった。

自分の身体に文字通り鞭をうっているからね。

あ、斬撃大強化だけじゃなくて衝撃大強化や打撃大強化もあるよ。

これを常時起動してた訳だけど、真面目にこれは死にそう。

気絶無効があるから気絶はしないけど。

あとは……闘神法かな。

タニシ虫を齧りながら気闘法の練習をしてたら入手した。

蜘蛛子さんを守るという目標に一歩近づいたと思う。

 

 

 

 

 

蜘蛛子さんと上り坂を登る。

そこは中層。

そう!ついに辿り着いた中層!

二人で喜んだ……けど溶岩がいっぱい。

ここをどうしろと。

いや、進むけど。

薬合成で火を消せばワンチャンあると思う。

あ、薬合成は毒合成で自分を痛めつけたりタニシ虫を殺したりしてるうちに獲得した。

まだLV1だけどね。

私が考えている中、蜘蛛子さんは遠距離攻撃してくるタツノオトシゴに覚えてろよ!と悪態をついてから立ち去っていた。

遠距離攻撃が欲しいよね。

いくら射出で姫蜘蛛毒を飛ばしたからって、MPが切れたら軌道が悪くなるし。

ああ、魔法が使いたい。

鑑定がレベルアップした時にスキルポイントが見れるようになったけど、そこを鑑定するといいって蜘蛛子さんが言ってた。

どういうこと?

んーと……。

おお!取得できるスキルの一覧が開いた!

なんかいいスキルないかな。

いろんなスキルがあって集中できない。

……その中で、ヤバいスキルを発見してしまった。

思わず二度見したくらいのスキル。

その名は、「色欲」

 

<色欲(必要スキルポイント100):神へと至らんとするn%の力。MPを使用して対象を深い洗脳に堕とすことができる。また、Wのシステムを凌駕し、MA領域への干渉権限を得る>

 

なにこれ。

このスキルにすごく惹かれる。

……取ろうかな、どうしようかな。

うーん、蜘蛛子さんを洗脳して〇〇〇(自主規制中)をしようかな。

って、そんなの駄目駄目!

でも、取っておいて損はないのでは?

……よし、取ろう。

 

《現在スキルポイントは600です。

 スキル「色欲」をスキルポイント100使用して取得可能です。

 取得しますか?》

 

イエス。

 

《「色欲」を取得しました。残りスキルポイント500です》

 

やってやったよ!

 

《条件を満たしました。スキル「禁忌LV1」を獲得しました》

《熟練度が一定に達しました。スキル「禁忌LV1」が「禁忌LV2」になりました》

 

やっちまったよ!

 

《条件を満たしました。称号「色欲の支配者」を獲得しました》

《称号「色欲の支配者」の効果により、スキル「集中LV10」「自失」を獲得しました》

《「集中LV9」が「集中LV10」に統合されました》

《スキル「集中LV10」から「思考加速LV1」が派生しました》

 

やってくれたよ!

うぇ?

えええ?

禁忌ってスキルあったんだ。

決して上げることなかれ?

やばぁ。

で、この自失ってなに?

 

<自失:対象の精神を破壊する>

 

うん、なんかすごそうな効果だけど、発動できない。

取っちゃったのはいいけど、何に使おう。

ま、いいや。

中層のマグマを克服するための特訓をするぞー!

 

 

 

 

やってきました中層。

地龍カグナにホームを壊されて仕方なく!

ああもっと対策していきたかった。

なにせ私の火炎耐性レベルはたったの2!

いや、結構あるな。

マグマ浴と薬合成浴をした甲斐あったね。

蜘蛛子さんに比べて火耐性が上がり易かったのも拍車をかける。

自分を痛めつけるだけでスキルレベルがポコポコ上がっていくのは見てて楽しかった。

並列意思総動員で色々な痛めつけをしたから、けっこう無効が増えた。

まあ、まだ少ないけど。

っと、探知になにか引っかかった。

タツノオトシゴだね。

こいつには痛めつけの時に散々お世話になった。

一体何度火だるまになったことか。

いやー、HPが自動で回復していく様っていいよね。

痛みを我慢するだけでいいんだもの。

私は痛覚無効があるから痛み感じないけど!

お、火の玉撃ってきた。

別に痛くも痒くもないし、普通に火の玉を受け止める。

MPが切れると上がってくるからね。

HP高速回復の名は伊達じゃないし、これくらいのダメージなら薬合成と一緒で相殺できる。

だから普通にタンクとして私は有能なのだ。

蜘蛛子さんは見ていてヒヤヒヤするって言ってたけど、やめる気はない。

あ、MP切れたかな。

突進してくる。

脳筋、馬鹿、紳士。

サクッと姫蜘蛛毒を流し込む。

手が焼ける。でもそれくらい日常茶飯事。

 

『姫蜘蛛ちゃんの日常茶飯事は普通の人の日常茶飯事じゃないよ?』

 

それから、中層を探索していく私達。

魔物は弱いけど、やっぱり今の私でさえマグマに長時間いると死ぬ。

中層最大の敵はこのマグマ。

マグマの中に留まるやつとか、逃げるやつとか。

それがもうウザい。

どれくらいかって言うと、反動で蜘蛛子さんへのスキンシップが過激になるくらいウザい。

受けたダメージは薬合成で相殺してるから問題ナシ!

それと同時にちゃんと探知をしてるよ?

あ、ナマズ。

うん、手足は生えてるけどこれは間違いなくナマズ。

ダバーっとナマズが出てきた。

横からも。

いやー、経験値がいっぱいだね。

蜘蛛子さん以外の全てを経験値に変えたい私としては、これは嬉しい。

よし、蜘蛛子さんはこっちのナマズを狩るっぽいし、私はあっちのナマズを狩ろう。

蜘蛛子さんの役に立つよ、私。

ふふ、蜘蛛子さん……大好き。

よし、毒合成。

姫蜘蛛毒LV9を喰らえ!

なんか龍でもヤバいっていう説明文があったから、こいつを屠るくらい余裕でしょ。

うぉ……死んだ。

腐蝕属性をオフにしてなかったら一瞬で塵になってたかも。

これでまだ猛毒じゃないっていうんだから恐ろしい。

 

[行動担当、鑑定レベルアップ]

 

おお、鑑定レベルアップ。

今回はどんな躍進を見せてくれるんだろう。

 

<(省略)

称号

「万能の姫」「悪食」「暗殺者」「糸使い」

「魔物殺し」「毒術師」「無慈悲」「狂気の主」

「魔物の殺戮者」「色欲の支配者」>

 

おお、称号か!

これ気になってたんだよねー。

色欲の支配者って状態異常系の熟練度に+補正してくれるんだ。

あとステータスの底上げも。

これ取った後にステータスの一部が100増えたのはこれかー。

で、万能の姫ってなんだろう。

 

<万能の姫:取得スキル「万能」

取得条件:プリンセスタラテクトに生まれること。

効果:姫蜘蛛毒を入手。スキル取得条件が無くなる。

説明:プリンセスタラテクトに生まれた者が必ず背負う宿命>

 

ほへー、これが万能が手に入った原因か。

でも、私の兄弟がいるならそいつら全員これ持ってるってことでしょ?

え、それ色々まずいと思うんだけど。

世界が軽く滅びるんじゃない?

あれ?スキル取得条件が無くなるっていうのも結構凄いような。

傲慢って獲得できるかな。

 

《スキルポイントが不足しています》

 

できそう。

これは……この傲慢とかのスキルが一人だけのものだという概念をぶち壊してるね。

蜘蛛子さんは色欲を獲得できないのに、私は傲慢を獲得できる。

私はスキルポイントが無くて獲得できないけど。

あ、ナマズ美味しい。

え、美味しいんだけど。

思わず蜘蛛子さんとハイタッチしちゃった。

初めて美味しい魔物と出会った。

タニシ虫なんかとは比べ物にならない。

もっと食べたくなる味。

よぉし、とりあえずナマズ狩り!

さあ出てこいナマズ!

タツノオトシゴはどうでもいいから射出毒合成で死すべし。

 

ナマズだ――ッ!

蜘蛛子さんの真似をする。

ねんがんのなまずをみつけたぞ!

殺してでもうばいとるぞ!

とりあえずMPが無くなるまで待つ。

あ、なんか口あけた。

息を吸い込んでる。

うん、私は吸い込まれないから見てて悲しくなってくる。

噛みついてきたから、蜘蛛子さんが蜘蛛猛毒で止めを刺した。

よーし、ナマズ食べるぞー。

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