蜘蛛子さんが進化する。
この待ち時間がきついんだよねー。
マグマ浴でもして耐性上げしようかな。
分離した私はどうなってるだろう。
ーーーーーーーーーー
私は本体から分離した私である。
名前はまだない。
けど、名前はあった方がいいよね。
何がいいと思う?
『なににしよー?』
『うーむ、悩むね』
他の私に聞いても特にいい案は浮かばない。
うむ、ならばまた後で決めればいいと思う。
と、そろそろエルロー大迷宮を抜けるね。
この情報を本体に伝えられないのが悔やむところだ。
魂だけの存在になっている私達だけど、種族はどうなっているんだろう?
errorって表示されてる。
でも本体のスキルは全部コピーされてるね。
念の為全員意思のバックアップは取っておいてねー。
これで死んでもなんとかなる。
まあ死ぬことがあるのだろうかという疑問はあるけど。
お、いいところに憑代になりそうな魔物が。
鳥だね。
皆はとりあえずこの鳥に憑依しよう。
魂は全部喰らいつくして、一旦私が主導権を握るよ。
あ、その前に意思をリセットしておかないと。
魂を食べた悪影響が出るかもしれないし。
……引き継ぎ完了。
さて、この辺は人族が沢山いるみたいだし、別の大陸に旅立ちたいね。
鳥だから飛ぶことはできるでしょ。
飛翔っていうスキルもある。
最悪スキルポイントを持った私を複製して飛翔のレベルアップをしたらいい。
蜘蛛子さんの為ならなんでもできる。
飛べないかもというのはいらぬ心配だったようで、喰った魂の記憶から飛ぶという動作を再現するのはそう難しいことではなかった。
勿論出力しているのは別の私。
記憶の出力だけをする私だよ。
肉体を乗っ取られないようにね。
蜘蛛子さんの為ならそれくらいどの私でも引き受ける。
何なら私がやってもいい。
と、大陸が見えてきたね。
うわー、荒廃してる。
なにこの核戦争の跡に異常気象を重ねたみたいなところは。
空は暗いし魔物はいないし。
まあいいや、人目にはつかないだろうし、ここを拠点にしよう。
私の魂を燃料にすれば、このボロボロの大地も良くなるかな?
ちょっとやってみよう。
『任せんしゃい!』
おお、ちょっとだけ緑が戻った。
いいね、これならいい感じにできそう。
土地は問題なしと。
後、必要になりそうなスキルを取ろうかな。
<傲慢(必要ポイント1000):神へと至らんとするn%の力。取得する経験値と熟練度が大幅に上昇し、各能力成長値が上昇する。また、Wのシステムを凌駕し、MA領域への干渉権限を得る>
これ取ろう。
蜘蛛子さんも便利そうだったし、ただでさえ速い私のレベルアップがもっと速くなるんだったらヤバいでしょ。
後は、この使いにくい鳥の身体を改造してやろう。
鳥人間みたいな感じで。
おお、天使っぽくなった。
私はルシファーって名乗っちゃおうかな!
後の六人もそれぞれ大罪取ったら?
え、暴食必要ポイントが5000?
私を消費すればいいでしょ。
嫉妬3000?
暴食に比べれば少ない方だね。
憤怒のデメリット?
私の魂を複製して憤怒担当を作ればいいと思うよ。
へー傲慢二個目取れるんだ。
じゃあ傲慢バフを積みまくったらいい感じにならない?
でもそれじゃあ個性が無くなるか。
禁忌も上がるみたいだし。
暴食はベルゼブブ、嫉妬はレヴィアタン、憤怒はサタン、怠惰はベルフェゴール、強欲はマモン、色欲はアスモデウスと名乗ろう。
うん、解りやすくていい名前だね。
あ、自分を殺しても経験値って入るのかな?
『じゃあぶっ殺してみてよ!ほらほら!』
よし、殺してみるね!
おお……これは……経験値ゲットキター!
最高効率で強くなれそう!
『早く別大陸に行って私達にも体頂戴』
そうだね、じゃあ鳥がいた大陸に一旦戻ろうか。
ーーーーーーーーーー
何かやらかしてないといいけどなー。
でも、自分を殺すとか素敵な方法を無視する訳がないんだよねー。
まあ、大丈夫でしょ。
『……おはよう』
あ、蜘蛛子さんおはよう。
ご飯にする?お風呂にする?それともわ・た・し?
『ご飯にする』
まあ確かに。
こんなに美味しそうなウナギが目の前にあったら食べたくなるよね。
お風呂はマグマ浴だから、火炎無効になった私くらいしか入れないもんね。
ウナギを食べ終わったら、中層をブラブラ探索する。
蜘蛛子さんは忍耐っていうスキルを手に入れたらしい。
邪眼……私も獲得できるかな。
天の声(仮)に聞いてみたら、呪いの邪眼はスキルポイント100で取得可能だった。
やっぱり万能ってチートだね。
腐蝕属性の邪眼もあるのかな?
探してみたら死滅の邪眼とかいう物騒なものがあったので即ゲット。
オンリーワンという言葉が意味をなさなくなる。
で、蜘蛛子さんが言うには耐性系の上がり易さも良くなったらしい。
私に追いつくくらいになったのかな?
自傷して耐性を上げられるなら誰でもそうするよね。
『ねー』
あ、蜘蛛子さんの外道耐性が無効になったってことは、探知使えるんじゃない?
探知って本当に便利なんだよねー。
蜘蛛子さんは探知を発動させて感動してる。
外道無効があっても痛いのは痛いけど、私には痛覚無効があるからなぁ。
ここまで来るのは長かったけど、それに見合うリターンはあったよね。
中層を攻略することしばし。
蜘蛛子さんは並列意思を獲得した。
私はもう多重魂魄っていうスキルになったけど、単純にできることが二倍になるのは便利だよね。
『鑑定様のカンストキタコレ!』
おお、鑑定カンストしたのね。
私もカンストしたよー。
でも派生スキルとかはないっぽい。
うーむ、まあいいけどね。
英知を司る的なやつが欲しかったな。
[そう言うと思ってシステムにハッキングかけといた]
《要請を上位管理者Dが受諾しました》
《スキル「叡智」を構築中です》
《失敗しました。スキル「英知LV1」を構築中です》
《スキル「英知LV1」の構築が完了しました》
《条件を満たしました。スキル「英知LV1」を獲得しました》
《「鑑定LV10」が「英知LV1」に統合されました》
《「探知LV10」が「英知LV1」に統合されました》
《熟練度が一定に達しました。スキル「禁忌LV2」が「禁忌LV3」になりました》
《条件を満たしました。称号「英知の支配者」を獲得しました》
《称号「英知の支配者」の効果により、「魔導の極みLV1」「星魔LV1」を獲得しました》
《「MP高速回復LV4」が「魔導の極みLV1」に統合されました》
《「MP消費大緩和LV2」が「魔導の極みLV1」に統合されました》
《「魔蔵LV3」が「星魔LV1」に統合されました》
えー、ハッキング有能すぎでしょ。
『いや、上位管理者Dとやらにばれないように干渉しただけ』
ふーん、管理者かぁ。
蜘蛛子さんを守る為には、管理者を殺せるくらい強くならなきゃいけないのかもね。
《熟練度が一定に達しました。スキル「奉呈LV8」が「奉呈LV9」になりました》