姫蜘蛛ですが、なにか?   作:トンTon

35 / 85
30 満腹中枢がついに仕事をしてしまった

UFOに侵入した。

ポの字の案内で、GMA爆弾とかいうやべー爆弾の元へ案内してもらうことに。

でも、敵が多くて超面倒!

透視した感じ、数百の数がうようよと……。

ということで、設計図を確認してから直線ルートを開拓した。

ナイフを一振り。ただそれだけ。

破壊するのが一番手っ取り早いんだよ。

 

「これは、また……」

「ふむ……」

 

白ちゃん以外が絶句してるけど、抗魔術結界に阻まれてないやつなんてこんなもんよ。

一瞬でGMA爆弾があるところへ直行できるね。

途中迫ってくる戦車やロボは破壊する。

そしてエネルギーとして吸収、しようと思ったけど、嫌な予感がしたからやめた。

これを吸収してしまったら、なにかよくないことが起こりそうで……。

 

 

 

 

 

やってきましたGMA爆弾の部屋。

中央には柱っぽいロボットが鎮座してる。

あれを塵にすればあとはGMA爆弾を処理するだけだね。

 

「いや、恐らくあの中にある」

 

えっ。

大陸を破壊できる爆弾が、あの柱に?

……これを作ったやつはバカじゃないかな。

私が塵にしたらそれも塵になって暴発しちゃうじゃん。

とりあえず皆で作戦タイム。

あんなものを過去視で見たことはない。

というか、過去視の光景はすごく限定的なんだから。

私が見たのはポの字が設計図を配布しているところだけ。

それより先は見てない。

でも、グローリアっていうやつに似ていることはわかる。

ちなみに作戦タイムとはいっても私は基本的にやることがない。

だって破壊しかできないもん。

手加減なにそれ美味しいの?みたいな感じ。

私があれにナイフを振るったら、まず間違いなく爆弾が暴発する。

どうするべきか……。

やっぱりギュリギュリを待つ?

 

……ん?時が止まった?

あ、白ちゃんがDと会話してる。

時間停止空間の中で動ける私しか察知できないよねこれ。

神になると必要になってくる方法、時間操作。

私はマイワールドである程度操作したことあるから、時間停止されていても感づくことはできる。

動けるかどうかは別なんだけどね。

とにかく、会話の内容によると、ギュリギュリはDに足止めされてるらしい。

これは参った。

時が動き出した後、ギュリギュリが来ないことを魔王とポの字に伝える。

すると、ポの字が新たな解決策を出す。

どうやらコードを柱ロボに接続してハッキングするらしい。

そんな手段があるなら早く言ってくれればよかったのにさ。

さて、私は後ろで見ておこう。

触れただけで大体のものが崩壊するから、見ていることしかできない。

見た感じ結構順調に進んでいる。

……んだけど、抗魔術結界が発動。

恐らく、白ちゃんを殺そうとしたのだろう。

 

――許せない。許す訳がない。

[fight]

銃を向けたポティマスの腕を塵にする。

それが全身へと連鎖していく。

あっ……。

勢い余って柱ロボに直撃してるー!

おおお!セーフ!GMA爆弾が暴発せずに済んだ!

ちなみにポの字は首しか残ってない。

 

「緋ちゃんありがとうー!」

 

白ちゃんが私の頭を撫でてくれる。

これがあるだけで星二、三個滅ぼせそう。

ポの字は落胆した感じでGMA爆弾をロックしたことを話し始めた。

図太いなこいつ。

今白ちゃんを殺しかけたのに。

 

「とにかく、まずはっ!?外部から干渉?いかん!」

 

白ちゃんの持っているGMA爆弾が光りはじめる。

あれ?外部から干渉?

えーとつまり……爆発する?

やばいやつじゃん。

仕方ない、私がGMA爆弾のエネルギーを全て吸収――

 

《熟練度が一定に達しました。スキル「神性領域拡張LV9」が「神性領域拡張LV10」になりました》

《条件を満たしました。神化を開始します》

 

ほんの少しだけエネルギーを吸収しただけなのに、すさまじい痛みが私の身体を襲う。

まさか、今まで吸収してきたエネルギーが今この瞬間にちょうど!?

やばい、エネルギーが、飽和して、いる!

このままじゃ白ちゃんを助けられない!

魂を分割する。

数億、数兆、それ以上に。

でも、エネルギーが分割されることはなかった。

そうだった!私は自分と同一の存在を複製するだけ!

つまり、今まで貯めたエネルギーをただ莫大に増殖させただけになってしまった!

やばい。

どんどんエネルギーが増えていく。

私が倒れたのを見て、白ちゃんが爆弾を食べた。

私の結界を再現するかのように、エネルギーを吸収しようとしている。

私のせいで、白ちゃんに無理をさせてしまった。

でも、もう、限界――

 

《スキルを還元します》

《ステータスを還元します》

《称号を還元します》

《スキルポイントを還元します》

《経験値を還元します》

《神化を終了します。これ以降システムサポートを一切受けられません。ご利用ありがとうございました》

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

*ケツイが みなぎった

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「本当に貴女達は面白い」

 

声が聞こえる。

私は夢現なまま、周囲の気配を探った。

近くには、小さいエネルギー反応と大きいエネルギー反応がある。

この反応、大きい方はDだ。

小さい方は白ちゃんだね、間違いない。

私が白ちゃんのタマシイの色を間違えるはずがない。

真紅の「決意」、純白の「慈愛」を。

思いやりで構成されている白色のタマシイを。

 

「さて、次は貴女ですね。ですが、どうしましょうか」

 

会話を聞いている感じ、Dは白ちゃんに名前を付けたみたいだ。

白織……と。

これは私も名前をつけられる流れじゃない?

嫌だ!Dなんかに名前をつけられたくない!

私は、白ちゃんに名前をつけてもらいたい。

 

「……D、待って。緋ちゃんの名前は私が決める」

「ふむ、そうですか」

「緋ちゃんの名前は、緋色(ひいろ)

「……本当にそれでいいのですか?貴女も気がついていると思いますが、それは――」

「いい。私が姫色なら、緋ちゃんは緋色」

 

緋色。

それが、私の名前。

ああ、私は、このために生まれてきたんだ。

緋色、決意を力に変えるんだ!

 

 

 

 

 

うぐおがーーーーーっ!

意味不明な叫び声を心の中であげる。

目を覚ました私の前には、全裸の白ちゃんがいた。

ただし忠誠心は鼻から出る!をしてしまいそう。目に毒。

いや、神聖すぎて浄化されそう。

で、ここは一体どこ?

白い繭のようなものに囲まれてるみたいだけど。

 

「あ、緋ちゃん起きた?」

 

白ちゃんを見ていると流石に気付かれたみたい。

とりあえず一緒に壁を破ろうとする。

ん?あれ?

なんだか気分が良くない。

腕に力が入らない。

繭を塵にできない。

悪戦苦闘していると、外側から繭が破られる。

 

「緋ちゃんと、白ちゃん?」

 

そこには魔王がいた。

でも、何で白ちゃんだけ疑問形?

とりあえず動こうとするも、なんか下半身の感覚がおかしい。

なんとビックリ、人の足が生えている。

 

「とりあえず服を着ようよ」

 

魔王の言葉にうなずいて、立とうとするとつまづいた。

痛い。

上手く立てない。

二足歩行ってどうやるんだっけ?

とりあえず服を着ようと思い、空間魔術を発動させる。

……発動しない。

いや、正確には発動できない。

自分の中に荒れ狂うエネルギーを制御できない。

幸い魔力は流れているようで、中に入ったものが消える気配はない。

異空間に荒れ狂うエネルギーを流れさせることだけはできた。

でも、全く楽にならない。

集中できない。

 

「スキルが使えないか?」

 

ギュリギュリの言葉に、頷くしかなかった。

スキルというより、魔術が使えないんだけどね……。

 

呆然自失状態の私は、着せ替え人形にされて遊ばれた。

ギュリギュリに神になったということを聞かされながら。

そうかー、私はついに神になったのか。

魔術が使えないんじゃ、弱体化しただけじゃん……。

あ、でも、私が作ったシステムのステータスをぶんせきすることだけはできた。

比較的簡単だったからね……。

正直、役には立たない。

 

『*   データなし』

 

アタックもディフェンスも表示されない……。

このままじゃ私は魔力が多いだけの木偶の坊だよ!?

白ちゃんを守る力を失ってしまった……。

悲しい。悲しいよ私は。

……ちゃんと悲しい。

白ちゃんのおかげで、私も白ちゃん色に染まることができた。

白のインクとでも呼ぼうか。

多分そんな感じのもので染まった。

ありがとう、白ちゃん。私嬉しいよ。

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. よみあげ
  11. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。