Fate/Grand Order 妖精円卓後継 ユアネクスト   作:ルルザムート

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ええと、書きたいのができた、というか出会ったのでコヤンスカヤの方はちょっぴりお休み。
今回は相互フォローの方が設定等考えてくれたものでそれ見て『書きたい!!』と思って頼んだらOKを頂いたので書きました
タイトル見てもらうと分かると思いますがセリフにちょっぴりヒロアカ要素があります
それでは妖精円卓後継 ユアネクスト、お楽しみください


プロローグ

???にて…

 

 

もしも『    』だったのなら

あの時『    』だったなら

 

 

過去を振り返る時、誰しも必ず思うことはあるだろう

今のこれも、人と変わらぬ同じもの

 

 

「────」

 

 

ただそういうものは大抵やり直しが効かないものだ、やり直しが効くのならそもそも振り返るより先に直せばいい

 

 

だがもし

 

 

やり直せるとしたら?

 

 

起きたことを否定することはできない、だが新しい道を選んで始めるチャンスがあるとしたら?

 

 

 迷わない、違わない、止まらない

 

 

混濁する『それ』はぐちゃぐちゃの手を伸ばして掴み取る

 

 

 後継者がいるのなら、次があるのなら、

 

 

『それは、私だ』

 

 

────────────────────────

ストームボーダー 食堂にて…

 

 

「マスター、少しいいか?」

「孔明?どうしたの?」

円卓のみんなと食堂に入る直前、ふとよく聞く声に呼び止められた

 

 

「食事前にすまない、少し手を貸して欲しい」すぐに終わる

「オイオイ、なんだよ急に?だったらオレ達も手伝うぜ?」

「いや…気持ちは嬉しいがマスターでないと駄目なんだ」

「はぁ?」

「ふむ…モードレッド卿、ここはマスターに任せましょう」

 

 

何かを察したランスロットがモードレッドを引き留めた

その表情はどこか浮かないものだが…

 

 

「分かった、みんなは先に食べてて」行ってくる

 

 

待ってますね!とガレスやパーシヴァル、席を取っておきます。とベティヴィエール、特に何も言わずに弦を弾くトリスタンを背に彼の後に続く

 

 

「何かあったの?」

「まぁな、円卓勢揃いの前で話すには少し勇気がいる頼みだ」

 …? 一体…

 

 

「実は…グレイの姿が見えなくてな、心当たりのある場所は1箇所を除いて一通り調べたんだがどこにも居ないんだ

 マスターにはその最後の1箇所を見てきて欲しい」

 

 

それがあそこだ、通路の陰から指し示した方を見てみると──

 …なるほど

 

 

バーヴァン・シーの部屋の前で仁王立ちしているモルガンが見えた

戦闘態勢…というわけではないが立ち振る舞いが『誰も通さん』と言わんばかりだ。確かに円卓には話せないし円卓で無くても近付ける雰囲気ではない

 

 

「以前グレイから妖精騎士トリスタンに良くしてもらったと聞いていたから居るとすればあとはもう彼女の部屋しか無い。…頼めるか?」

「うーん、頼んではみるけど難しいんじゃないかな」

「そう、なのか?」

「うん。多分だけどバーヴァン・シーから『誰も部屋に入れないで』とか言われてる」

 

 

「…どうして分かる?」

「グレイが居ないことはモルガンも知ってると思う、バーヴァン・シーと仲が良いサーヴァントはリサーチしてるって前言ってたし

 それでも無反応だったのは部屋に居ないと知ってるか、もしくは部屋に入れない事情があるかのどっちかだ

 きっと部屋の中でバーヴァン・シーがこの前集めた靴の写真の整理をしてて…それを邪魔されたく無いからモルガンを頼ってるんじゃ無いかなって」

 

 

「流石は我が妻、余すところ無く言い当てましたね」

「うおっ!?」

突き当たりの向こうに居たはずのモルガンがいつの間にか孔明の後ろで賞賛の言葉を送ってくれた

 

 

「ということはやっぱり?」

「ええ、バーヴァン・シーの用事が終わるまでは我が妻と言えど部屋には立ち入らせる訳には行きません」

「そっか、うん。ありがとう、教えてくれて」

 

 

「しかし…部屋に入ったのは娘以外には彫刻のバーサーカー1人だけのはずです。2人が部屋に入った瞬間からここに居ますが虫1匹部屋には入っていません」

「そうなの?」

 

 

「霊体化して入った可能性は…いや、グレイにはできないし、そうだとして貴女が見逃す筈も無いか」

「その通りです。…しかし娘の友人が行方不明というのは無視できる問題ではありません、ここから離れる訳にはいきませんが私の方でも探しておきましょう」

「感謝します、女王陛下」

「ありがとうモルガン」

 

 

結局彼女の部屋にも来ていない、ということで次の手掛かりが無くなってしまった2人はひとまず食堂に戻ろうとしたのだが──

 

 

ビーッ!ビーッ!ビーッ!

 

 

「なんだ!?」

「…昼食はもう少し後になりそうだねー」

 

 

ストームボーダー 管制室にて…

 

 

「先輩、こちらです!」

「やぁ立香ちゃん、それに諸葛孔明も!昼食前に呼び出して済まないが異常事態発生だ」

 

 

息を切らせて駆け込んだ管制室で迎えてくれたのはマシュとダヴィンチちゃん、船長とシオンに──

 

 

「マスター!ゴルドルフさんから貴方にと預かったパンです!」

「ありがとうブリトマート」

妖精騎士ブリトマートだ。彼女から貰ったパンを食べながら状況確認に入る

 

 

「ねぇ、何があったの?」

「口で説明するより見てもらった方がいいかな、ほいっ」

 

 

そう言ってダヴィンチちゃんが画面に見せてくれたのは見覚えのある、というか忘れようの無い妖精國の景色だった

「ここって…ブリテン異聞帯?」

()()()()()だ、今のところ聖杯反応があるだけで空想樹や異星の使徒などの反応は確認されていない

どちらかと言えば特異点に近いかな?」

 

 

「とは言ってもここから観測できる情報が全部とかナイナイ!…なんで調査する必要がありますね」

「ただ気になることがあってね…」

「気になること?」

 

 

「聖杯の反応なんですけど立香さんが以前ブリテン異聞帯から回収した物と一致しました。

 つまり今届いている反応は自然発生したものでは無くストームボーダーから持ち出された聖杯…ということになります」

 

 

「もちろん聖杯の管理は僕とダヴィンチで厳重にしてある、これを突破できる程の腕を持った人物はサーヴァントでもそう居ないし部外者であれば尚更だ」

「これがハロウィンとかならまぁ笑って回収に行けるかもしれないですが全く関係ない上に再現された場所が場所なので…」

 

 

「その上、同行できるサーヴァントも2騎だけと少ない。今回適正があったのはそこに居るブリトマートとキャスターの──」

 

 

ずだだだだ…

 

 

「?」

 扉の向こうからすごい足音が…

「…マスター、扉から下がってください」

 

 

どーん!!!

 

 

「遅れてしまい申し訳ありませんマスター!」

およそ扉を開ける音ではない衝撃音と共に飛び込んできたのはブリトマートと同じ妖精騎士のバーゲスト。珍しく甲冑姿ではなく茶会の装いに身を包んでいる

 

 

「大丈夫!今回もよろしくね!」

「い、いえ…その、適正があったのは私ではなく…こ、こら!早く起きなさい!」

 ん…?あ。

 

 

よく見るとバーゲストにおんぶされて眠っているサーヴァントが1騎…

「んごぉー!ぐがー!」

「…アルトリア?」

 

 

黒髭に勝るとも劣らないアルトリア・キャスターのイビキが管制室に響き渡っている

 そういえば今週はお休み期間ってことで休ませてたんだっけ

 

 

「いっ、いい加減起きなさい!!」

「なに…?私ちゃんとますたーからお休み貰ってんですよ…バゲ子は知らないだろうけど…『すごく頑張ったから休んで』って…分かったら私をさっさとお布団に戻して…安眠を邪魔しないでよね…」

 

 

「「「「「「・・・・・」」」」」」

「ズズズズ…むへら…すぴー…」

 

 

「──とりあえず立香ちゃんはブリトマートと一緒に準備して、アルトリア・キャスターは…」

「ふんっ!!!」

「あだぁっ!?」

 

 

唐突にバーゲストの背中から叩き落とされたアルトリアから結構ヤバい悲鳴が聞こえた

 

 

「いったいなぁ…!なんなの!自分が頑丈だからこれくらい大丈夫だろうと思ったわけなの!?あーそうなんだそうなんだ!普段マスターに引っ張りだこな私がそんなに羨ましいんだー?

 でも他でも無いマスターがくれた休みをバゲ子がどうこうするなんてできっこないもんね!だいたいなに?みんなして私の部屋に集まっ、て…?

………あれっ?」

 

 

宇宙に放逐された猫のような表情のアルトリアと目が合ってしまい、なんとか口に出た言葉は──

「その、ご、ごめんね?」

「えっ?じゃ、さっきまでの全部聞かれて…?」

 

 

「これはあなたの言うマスターからの呼び出しです!!!早く準備なさいっ!!!」

「ひ、ひええっ〜!!?」

 

 

結局この後、慌てまくって逃げようとしたアルトリアが自分の杖で扉につっかえて『ウボァ』という断末魔と共に床で就寝しようとするのだが『何がなんでも叩き起こします』というバーゲストにその場を任せ、とりあえず昼食を取りに行くことにした

 

 

──警報音に加えて騒がしい管制室のせいか、バーヴァン・シーを始めとした何騎かのサーヴァントがストームボーダーから消えていることに気付いている者はまだ誰もいなかった…




バーヴァン・シー強キャラ化概念は好きだしそれ以外の概念も良いと思ってる作者のルルザムートです、ハイ。
今回、前書きでもあったように相互フォローの方が呟いた内容を見た瞬間(ざっくりですが)始まりと結末が頭でできてしまい、書きたくなったので許可をいただいて書きました
コヤンスカヤの方はぶっちゃけ(人類側に)救いが全くない蹂躙戦争を書いているのでこっちはこっちでスーパーハッピーエンドを目指して…というかそれ以外無い方向で行きます
うーん、これは楽しくなる予感!

追記 藤丸立香の性別変えました
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