黒い銃弾とは何だったのか   作:黄金馬鹿

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Q:遅かったじゃないか。言い訳は不要か?

A:必要です。あの、なんかその……友達に借りたバトライドウォーⅡを全力でプレイしてたり艦これで二人目の明石を掘りに行ったりスパジェネのレベリングしてたら遅れました。すみません

Q:短いぞ?ドゥーシタ?

A:導入部分だからええんや!!

Q:原作と描写とかがちげぇぞゴルァ!!

A:許してください

そんな訳で猫耳天使&北斗神拳っぽいもの伝承者の兄貴救済編です


シックスティーンパンチ

「え~、今日からお前らの教師を週末にやることになった里見蓮太郎だ。まずはこれを読め!!」

外周区の青空教室。そこで蓮太郎は教師をやることになった。

この青空教室には延珠が所属し、それをきっかけにティナと夏世も通っている。

何故教師をやることになったかと言うと、この青空教室を運営している松崎が蓮太郎と木更に直接頼んできたのだ。蓮太郎は松崎には延珠を一時的に保護してもらった恩もあるので了承。木更も溜め息つきながら了承した。

そして今日はその初日である。蓮太郎は挨拶がわりにと黒板に漢字を書いた。

その漢字は龘。

「これ読めるやついるか!」

シーンとする青空教室。

そして十秒後。

「俺も読めんッッッ!!」

ズコーッ!とギャグ漫画の如く転ぶ生徒達。それに反応して寝落ちしてたティナがよだれを垂らしながら顔を上げた。

「……あ、たいと、ですね。」

「え、マジで?」

よだれを袖でゴシゴシと拭いて答えたティナ。蓮太郎がすぐにスマートフォンの予測変換でたいとと打って変換する。すると発見した。

「参りました。」

「せんせーかっこわる~」

「黙らっしゃい!!」

夏世が何故知っているのか聞くと、ここに来る前に言語と一緒に漢字もある程度勉強したらしい。ある程度で済むような事ではないと思うが。

「で、一緒に先生をやる天童木更先生だ。」

「えっ、この空気で自己紹介?」

まさかの投げっぱなしにされて困惑する木更。

「え、えっと……天童木更です。これからよろしくね。」

『…………』

「木更さん……もっとハジケろよ……」

「うっさいわよこの阿呆がァァァァァッ!!」

木更が蓮太郎の後ろに回り込み、蓮太郎の腰に手を回してそのままバックドロップ。

ズガッ!!と聞くだけで痛い音をならして蓮太郎の頭が地面に突き刺さる。

「……はっ!?」

やっちまったと思いながらバックドロップの体勢で、子供達に目を向ける。

子供達は目をキラキラさせていた。どうやら、こういう普通の人がやったら大怪我間違いなしの事は子供達は大好きなようだ。

「え、えっと……普段はこんな事しないのよ!?」

すぐに立ち上がって弁明する。蓮太郎は犬神家している。

「いや、木更はいつもあんな感じだぞ。」

「延珠ちゃん!?お願いだから私のイメージを最悪にするのはやめて!!」

頭を抱えて悶える木更。それを見て笑う子供達。蓮太郎はまだ犬神家。

「よっと。まぁ、自己紹介も終わった事だしまずは世界史の授業だな。」

ズボッと頭を地面から引っこ抜いて逆立ちの状態から腕の力だけで飛んで体勢を元に戻す。

『おぉ~』

呪われた子供たちでもやれるかと言われれば微妙な事を平然とやってのけた蓮太郎に小さな歓声。

「おっと、その前に恒例の質問タイムだ。質問あるやついるか~?」

『はいはいは~い!!』

子供たちの手が大量に上がる。

「ならそっちから。順番に答えてやる。」

「せんせーは延珠ちゃんと同棲してるって本当ですか!?」

「本当だぞ!」

「ティナと夏世も含めてただの居候だ。はい次。」

「せんせーの事は里見先生か蓮太郎先生のどっちで呼べばいいですか!?」

「好きなように呼べ。」

「変態!」

「ロリコン!」

「不幸面!」

「虫オタク!」

「KY!」

「人間災害!」

「今言った奴ら表でろ。ガチンコの喧嘩しようぜ。ってなわけで次。」

「せんせーと木更先生は付き合ってるんですか!?」

「木更さん、答えを。」

「つつつ、付き合ってないわよ!!」

「だそうです。マジへこむ。ってな訳で次。」

「なんでへこむのよ!!」

そんな感じでうだうだとハイスピードに出される質問に答えていく。

「そんじゃ、質問終わったところで世界史……と、言うか東京エリアについての勉強だ。知ってること知らないことあるだろうが黙って聞けよ~」

『は~い。』

「えっとまず、このエリアは聖天子様が国家元首になって色んな事してるってのは知ってるな?」

「せんせー、聖天子様ってどういう人なんですか?」

「あ、見たこと無いのか……えっと、聖天子様はあの人だ。」

蓮太郎が周りを見渡して蓮太郎は青空教室の横でリムジンを止めてこちらを見ている聖天子を見つけた。後ろで木更と松崎が呆然としている。しばらくして、

「……ってなんでいるんだ!!?」

蓮太郎が叫んだ。そりゃあ、国家元首が外周区にいたら誰だって驚く。

「授業は楽しいですか?みなさん。」

聖天子の微笑みながらの言葉に延珠、夏世、寝落ちしたティナを除く全員が無言で首を縦に振る。

「里見さん、天童社長。少しお話が。」

「待ってください!確かに里見くんは私とティナちゃんとあなたの胃を壊したり延珠ちゃんに血を吐かせたりする程の被害を出してますがなにも檻の中にブチ込むのは!!」

「ち、違います。その件は別件で憂さ晴らげふんげふん……何とかしますので。」

「おい今憂さ晴らしっつったぞこの人。外見真っ白なのに中身真っ黒だよおい。」

「いいから行くわよ里見くん!」

「ってな訳で一時間目は自習だ。しっかり勉強しろよ~」

耳を引っ張られて引きずられていく蓮太郎を見ながら、生徒達はポカンとする他なかった。

ティナはやはり夜行性の癖が抜けないようで最後まで寝落ちしていた。

「いい加減起きてください。」

だが、夏世がティナを往復ビンタした事でティナの目は覚めるのであった。

 

 

****

 

 

「で、なんで俺達を連れ出した?また何か事件か?」

「はい。また何かの事件です。」

「最近よく起こるわね~……で、何が起きたんですか?聖天子様。」

「はい。実は、先日、32号モノリスにアルデバランと思われるガストレアが接触後取り付き、バラニウム侵食液を注入し去っていきました。」

『!?』

あまりの事に蓮太郎ですら驚く。

ガストレア、アルデバラン。それは、現序列一位の正体不明のイニシエーターにより駆逐されたゾディアックの一体、タウルスの右腕として存在していたステージⅣガストレアの一体だ。

蓮太郎が数ヶ月前倒したステージⅣのガストレアとの戦闘能力の差は分からないが、蓮太郎を抜いた民警が戦えば、かなりの民警が犠牲となるだろう。

「六日後、モノリスは崩壊し、大絶滅を巻き起こすでしょう。」

大絶滅とは、モノリスが破壊された事により起こるとされるガストレアの侵略兼蹂躙だ。日本国外でも大絶滅は何度か起き、大絶滅が起こる度にそのエリアに住む人々は死んでいる。

「……それで、仕事は俺がアルデバランの暗殺をする事か?」

今回ばかりはふざけていられない。もし、大絶滅が起こったのなら、蓮太郎一人では止めることはできない。少数を救えても、大多数を救えない。蓮太郎が守りながら他のエリアに共に避難できるのは多くても五十人程だろう。最悪、東京エリアを必殺『マジシリーズ』、マジパンチで消滅させなくてはならなくなるかもしれない。

「いいえ、今回の件は広く伝わり過ぎました。前回のスコーピオンの時はまだスコーピオン出現からあまり時間が経ってなかったため、そして里見さんが迅速に消滅させてくれたおかげ、さらに天の梯子があったのもあり里見さんの事を秘匿できました。しかし、今回の件は聖居全体、そして他エリアにも広まっています。ここで里見さんが動いてしまうとあなたの身の回りが危険になります。」

「俺の身の回りが危険になる?」

「あなたはあのアルデバランを単独で、しかもワンパンで消滅させるプロモーターを他エリアが黙ってこの東京エリアに置いておくと思いますか?答えは否です。どのエリアはどんな大金を出してもあなたを自分のエリアに引き込もうとします。ですが、あなたはお金では動きませんよね?」

「他エリアに移住する気はサラサラないからな。」

「と、なると発生するのは脅迫です。あなたがアルデバランに対して何の対策もせずに何かやらかした際は藍原さん、天童社長、千寿さん、ティナさんが他エリアに誘拐され、人質にされるというのが大いに予想されます。」

現に斉武も蓮太郎の事を大阪エリアに引き込もうとした。だが、彼は蓮太郎がスコーピオンを殲滅したとは知らなかった。だが、もし彼が単独でスコーピオンを撃破したことを知ったのなら。

序列一位と序列二位のゾディアックを殲滅した経歴のある民警は大抵が素性不明。故に、素性がハッキリとした蓮太郎には様々なアプローチがかかる事だろう。今回の事は聖天子が蓮太郎とその周りの人の事を思って言ったことだった。

「……そうなるとそのエリアを消滅させかねねぇな、俺……」

「し、消滅……え、えっと……そんな事件を防ぐため、今回里見さんにはあなたの力を知ってもらってもいい方とアジュバンドを結成してもらい、アルデバラン殲滅作戦に参加してもらい、最初のコンタクトで素早くアルデバランを殲滅してもらいます。あくまでも、他の民警が他のガストレアと交戦中、目立たぬように殲滅してもらうことになります。」

消滅という物騒な言葉に若干引く聖天子。

そして聖天子からの依頼の内容は大多数の民警の中で目立たぬよう行動し、アジュバンドのみにしか見られずにアルデバランを己の拳で殲滅しろという事だった。

「今回の作戦には東京エリアの半分以上の民警に参戦してもらいます。」

「……俺がアルデバランを殲滅するのが遅れたらその分民警が死ぬのか。それに、そんな大勢の中スニークで倒すのか……全力の指弾で脳ミソを消し飛ばせば……」

「手段は問いません。ですが、もし他エリアの重鎮に見られた場合は……」

「そんなヘマはしない。任せろ、聖天子様。俺は例え敵が大量のガストレアだって負けない。」

「こちらからも情報規制は最大限張らせていただきます。もし、里見さんが全力を出してもいい時になったらこちらからお知らせします。その時は……」

「ワンパンで全て消し飛ばす。」

「はい。期待してますよ、里見さん。」

ふふふ、はははと笑い合う聖天子と蓮太郎。木更は胃が痛まなくてもいいのかとホッとした。

だが、何故だろう。蓮太郎が何かやらかしそうと思うのは。

「では、私はこれで。アジュバンドの件は明日には公表しますので。」

「ま、待ってください。まさか、モノリスの件を公表する気ですか?」

「でなければ今回のアルデバラン殲滅作戦は機能しません。民警だけに知らせたところでどこからか情報が漏れるのは確実ですから。市民の方々に不安がられるのは辛いですが……ですけど、里見さんがいます。里見さんは絶対にアルデバランを殲滅し、東京エリアを救ってくれます。だから、私は私に出来ることを精一杯します。」

「……そうですね。」

蓮太郎ならやってくれる。それは、聖天子と木更の心の中では絶対に信用してる事だった。

「代替モノリスの建造まで崩壊から三日かかります。そして、襲ってくるガストレアは二千体。その間に民警が全滅しなければ、私達の勝利です。」

「二千体か。俺を殺したければ世界中のガストレア持ってこいってんだ。」

「あんた、多分それでも死ねないわよ……ってか、里見くんがガストレアになったらそれは世界の終わりだから気をつけなさい。ホントマジで。」

「でも、里見さんは体内にガストレアの因子に注入されても生きてそうですよね。」

「確かに!」

「なぁ、あんたら。俺、人間だからな。あんたらと同じ種族だからな。」

『えっ…………?』

「よぉし、喧嘩しようぜ?勿論素手で。」

「殴ったら訴えて牢屋行きよ。」

「私に手を出したら地下送り千五十年ですよ。」

「ちくしょう!!これが男と女と権力の差ってやつかよ!!ちくしょう!!」

その日はしばらく、二人の少女の笑い声と一人の青年の地面を殴ってクレーターを作る音と悲痛な叫びが響いた。




一つ独自解釈として第三次関東大戦はどのエリアも衛星とかを通して見てるのでは……という解釈というか妄想をした結果、蓮太郎の行動を縛る事に成功しました

滅んだエリアの滅んだ原因とか結構情報残ってるんなら衛星とかで監視してんじゃね?とか思った結果です



それと一つ。活動報告でアンケートを取ろうと思います

この第三次関東大戦でアニメの内容は終わりですが、自分は5、6巻の逃亡犯、里見蓮太郎編もやるつもりですが、その後の7巻、今後出る8巻以降の話を書くか書かないかという事です

この件は後々活動報告及びツイッターにてアンケートを開催しますので、気が向いたら回答、お願いします

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