黒い銃弾とは何だったのか   作:黄金馬鹿

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テストやってました。まじつらたん

第三次Z天獄篇全然進まない……雑魚硬すぎんよーとか言ってたら新しく3DSでBX発表……ナデシコ出るんで買います

あと、なろうで裏でコツコツ書いてたオリジナル小説投稿してたり。実はそれがcomicoに応募したやつだったり

そんな訳で最新話ですが大体説明


フォーティーツーパンチ

「おまっ……水原!?死んだはずじゃ!?」

「残念だったな……トリックだよ……っと、まぁそんな冗談はさておき、だ。」

まさかの人物の到来で蓮太郎と事情通のリカは開いた口が塞がらない。

鬼八は殺人現場で倒れていた時と同じ服を着て、リュックを背負って確かに目の前にいた。

蓮太郎が最後に見た鬼八は呼吸が出来ていなかったし、最後に聞いた情報は菫の所に回されたと聞いた。

そしてリカも彼は処分済みだから事情を知ってるかもしれない紅露火垂を殺してメモリーカードを奪えとだけ聞いた。

そのため、確実に鬼八は死んだものだと思っていた。

だが、蓮太郎は菫の所というのに突っかかりを感じた。

「…………?」

「まぁ、早速ネタバレすると、最後に練った波紋で無意識に生きながらえている時にAGV試験薬っていう薬をブスリと事後承諾でやられてな。そうしたらあら不思議。潰された心臓と肺が元通りになって復活したんだ。で、俺はまた表舞台に戻って蓮太郎の足を引っ張ってもマズイからそこのお嬢さんらのいる研究室で死体に扮していた訳だ。」

鬼八の言葉で延珠達が思い出したのは、何故か触られもしなかった、全身をビニールシートで覆われた死体だった。

特に腐敗臭もしないから何も聞かなかったが、まさかそれが生きた人間だとは全く思っていなかったらしい。

「蓮太郎、火垂。すまなかった。本当は俺と駿見さんだけで何とかするつもりだったんだ。けど、あんな事になった以上、俺は死んだ扱いの方が都合がいいと思っていた。」

「……まぁ、いいけどさ。生きてるんなら何とでもなる。それに、こいつもあんな嫌な所から抜け出してきた訳だし。」

リカの頭に手を置くと、ぷぎゅっと声を漏らした。そしてポカポカ殴り始めた。

「んじゃ、火垂、ゴー。」

蓮太郎の合図と共に火垂は全力で走って鬼八に激突した。

「ぐぇっ!!?」

火垂は呪われた子供たちの力を遺憾なく発揮し、鬼八の腹にタックルを決め込んだ。

何とか踏ん張ってそのまま吹っ飛んでいくという事態は防いだ。

何するんだと言おうとしたが、服がしっとりと濡れているので、何も言わずにしがみついてる火垂を抱き返した。

「……よし、先に行くか。火垂が場所知ってるから待ってるから来いよ。おら行くぞお前ら!」

そして空気を読んだ蓮太郎達はすたこらさっさと件のマンホールへと移動した。

そして、残されたのは鬼八と火垂だけ。

「まぁ、その、なんだ……ごめんな。隠し事したり勝手に置いていったりして。」

「……馬鹿。」

「……ほんと、ごめんな。」

「……許さない。だから、もう勝手に居なくなっちゃだめ……」

「あぁ。もう勝手に居なくなって死にかけたりはしないよ。」

二人は暫くの間、抱き合っていた。

 

 

****

 

 

「やっと来たか。」

「すまんな。」

外周区のマンホール前。蓮太郎達がそこで待機してから数分が経った頃に鬼八と火垂は手を繋いでやってきた。

「気にすんな。あ、後で警察に自分から説明しに行けよ。俺、お前を殺した罪で追われてんだから。」

「そこら辺は室戸先生と司馬の社長令嬢さんが既に動いている。」

「……先生だけじゃなくて美織までグルだったのかよ。」

菫どころかついこの間会ったばかりの美織までグルだったことに頭を抱えて溜め息をつく。鬼八は少し申し訳なさそうな顔をしている。

「まぁ、俺の冤罪が晴れるんならティナの冤罪も晴れるし延珠も戻ってくる。後は俺達を敵に回した馬鹿共をぶっ潰して終わりだ。」

「あぁ。蓮太郎、恐らくダークストーカーがお前を待ち構えているはずだ。お前はダークストーカーを倒せ。俺達は俺の持ってきたC4爆弾を設置してお前がダークストーカーを倒した頃合で起爆させる。」

鬼八が背負ってるリュックの中身を見せる。中には白色の粘土が沢山詰まっていた。何度も見たことがあるC4爆弾だ。起爆装置も沢山入っている。

「お前がやらなくていいのか?ダークストーカー、巳継悠河はお前を殺そうとしたやつだ。」

「構わん。それで死んだら火垂をまた泣かせちまうからな。」

鬼八はすぐに延珠達との談笑に混ざって行った火垂を見ながら言った。

「ロリコンめ。」

「ロリコンじゃない。たまたま愛情を注ぎ込む対象が火垂だっただけだ。」

「十分アウトだ。」

蓮太郎と鬼八はマンホールを退かすと、そのまま軽口に言い合いながら中に飛び込んだ。

それを見た玉樹が急いでそれを追い、さらにそれに気付いたロリっ子達がマンホールに飛び込んだ。

中は坑道のようになっており、確かにモノリスの方へと道があった。

一同はモノリスのほぼ直下の場所まで来た。が、目の前にはバラニウムの壁。

「……ハズレか?」

玉樹が壁を触りながら呟いた。が、人外とその親友は違った。

「蓮太郎、やっちまえ。」

鬼八の言葉に蓮太郎が頷き、その壁を殴り壊す。

「この手に限る。」

「この手しか知りません。」

朝霞がネタを返したのをスルーし、その先に視線をやれば、LRV、ライトレール輸送があった。

マイクロバスのようなそれの中に一同は乗り込み、鬼八が発進させる。

「この壁、全部バラニウムでできてる……」

LRVを通すためのトンネルは、壁がバラニウムで作られていた。

「そうだな、マイスウィート。多分、これはシールドマシンで掘ったんだろう。」

「シールドマシンって、あの全面がおろし器みたいなあれですか?」

「最近のシールドマシンは掘りながら地盤が崩れないための補強が出来るみたいですよ。」

少し翠がゲームで得た知識を披露して、それからたまに談笑はあるものの、特にこの場で話すことは無いのか、LRVの走行音だけが響く。

そして、二十分ほど経ってから鬼八の手によりLRVが止まった。

「リカ、ここは知ってるか?」

「……知らないわ。多分、私以外のメンバーが使ってたところね。ほら、そこに出欠プレートがある。」

LRVから降り、リカが指をさした方にはネームプレートのような物があり、その全てが裏返っていた。

被害者という設定のリカとボソボソと話してる内に鬼八達が奥へ進もうとする。

「里見蓮太郎。よくここまで来ましたね。」

が、奥の方から聞き覚えのある声が聞こえてきた。

「巳継悠河か。歓迎ご苦労さん。」

蓮太郎が全員の前に出る。そして、奥から悠河が姿を現した。

「皆、行っててくれ。」

「はい。どうぞ行ってください。僕が用があるのは紅露火垂でも、水原鬼八でもありません。僕の狙いは里見蓮太郎、ただ一人ですから。」

延珠達が敵であるはずの悠河の言葉に困惑する。当たり前だ。わざわざ悠河は本陣に敵を通すと言っているのだ。

罠なのでは?と疑いが強くなる。

「巳継悠河はそこら辺キチンとする奴だ。根っからの武人ってやつだろ?」

「そんな立派な物じゃありません。ただ……里見蓮太郎を殺したらあなた達も殺すので通そうが通さなかろうが変わらないことです。」

「だ、そうだ。ここは善意にあやかって進むとしよう。」

鬼八が一人、悠河の隣を通り過ぎる。それを見てから蓮太郎を除く全員が奥へと進んだ。

「さぁて……やるか?」

「えぇ。里見蓮太郎、あなたを殺して僕が一番になる。」

「ほう、なら殺してみろ。殺せるもんならな。」

蓮太郎はポケットに手を入れたまま、悠河は隙の無い構えを取る。

そして、二人は常人では認識不可能な速さで戦いを始めた。

 

 

****

 

 

「ここだ。」

悠河の横を通り過ぎ、たどり着いたのはドアの前。

「ここに何があるんだ?」

玉樹が聞く。ここに何があるのかはリカと鬼八しか知らない。

リカはかなり居心地の悪そうな顔をしている。

「見ればわかるさ。」

鬼八はそう返して扉を開けた。

中は暗かった。だが、夜目の効くティナと翠はそこに何があるのか分かった。

檻だ。真っ黒な檻だ。

そして、その中のものすらハッキリと見えた。見えてしまった。だから、

「ッ!!?」

撃った。ティナは持ってきたスナイパーライフルを腰ダメのまま全弾撃った。

「ティナやん!?」

「ど、どうしたの!?」

「夜目が効くのか……ならこれが見えたんだな。」

鬼八は持ってきたライトで檻を照らした。

そして、それを見た瞬間、リカと既に気付いているティナと翠を除く全員が戦慄した。

「が、ガストレア……!?」

既に何匹かが事切れているが、檻の中にいたのはガストレアだ。

「これが俺が蓮太郎や聖天使様に伝えたかった事の一つだ。」

鬼八は中に入って施設内の電気を付ける装置を操作して電気を付ける。

檻の中にはガストレアが何匹も捕らえられており、その全てがやってきた延珠達に襲いかかろうと檻に体当たりしている。

「ま、待てよ……これ、バラニウムの檻だろ?なんでこいつらはこんなに元気なんだよ!?」

黒色の金属といえばバラニウムしか思い付かない。そのバラニウムで作られているのがこの檻だとしたら、閉じ込められているガストレアはこんなに元気ではないはずだ。

ステージⅣだって半日もいればかなり衰弱するというデータすらあるバラニウムの檻に、ガストレアは捕らえられていた。

「バラニウムに耐性を持ったガストレア……というふざけた事を言うつもりですか?」

朝霞のまさか、と言った声色で投げかけられた質問に鬼八は頷いた。

「じゃ、じゃあここから起こる事って……?」

弓月の質問に鬼八が答え用としたが、ゲーオタとオタクがこういう展開から起こる事を予測した。

『人為的なパンデミック……?』

「……少し、違うかな?」

「じゃあ……これを使って何かするのなら……」

「……脅し?いや、違う。脅迫……まさか、この組織はこのガストレアを使って世界の実権を握ろうとしているんじゃ!?」

「その通りだ。五翔会は、自分達に従わない国を全て更地にしてから再構成するつもりなんだ。この抗バラニウムガストレアを使ってな。」

「ゲーム脳とアニメ脳もたまには役に立ちましたね……」

ボソッと夏世が失礼な事を呟くが、勿論誰にも聞こえない。

「おっ、あったあった。本題はここだ。」

その後、いろんな場所を回ったが、その殆んどにガストレアが居り、この施設はガストレアを使った何らかの研究をしているのがそれだけで嫌にも分かった。

そして、鬼八が培養室というプレートのついたドアを開き、電気を付ける。

「こ、これは……」

培養室の中は、ぶよぶよとした黄緑色の、血管のようなものが走っている球状に膨らんだ物が沢山、ドーム状になった天井からぶら下がっている。

「……『ぶどう園(ヴィ二ヤード)』……」

火垂が思わず呟いた。

この光景はぶどう園の物に似ていた。もっとも、ぶどうはこんなにグロテスクでも無ければ悪趣味と思えるものでもないが。

「五翔会はこの培養したガストレアをトリヒュドラヒジンを使って催眠状態にして解き放とうとしていた。火垂も見た羽と五芒星マークのついたガストレアはトリヒュドラヒジンを使って実験のために解き放ったガストレアを他のガストレアと見分けのつくようにするためだ。蓮太郎にこのことを知らせる前に俺は少しリタイアしたが、まぁ辿りつければ問題無い。皆、ここを焼くぞ。このありったけのC4爆弾を設置してきてくれ。足りなかったら多分、そこら辺に爆薬なりなんなりあるからだろうからそれを使ってくれ。」

「あ、あぁ……」

子供達は予想外の事実に呆然としているが、一足先に我に返った玉樹が幾つかC4を持って出ていき、子供達もそれぞれでC4を持って出て行った。

「……えっ、この気持ち悪い部屋俺一人で爆弾設置すんの?」

だが、こんな気持ち悪い部屋に誰も居たい訳がなく、火垂すらせっせと部屋の外に行ってしまった。

鬼八は仕方なく一人でC4の設置にかかるのだった。




はよ、ディバインゲートがワンパンマンとコラボして蓮太郎とサイタマ先生のワンパンマンコンビ組める時代はよバンバンバンバン

次回は蓮太郎による悠河いじめ最終回。そろそろ六巻も終わりが近い

ブラック・ブレット最新刊出て、それで話に一区切りつくようだったら今度は第二のゾディアックが犠牲となる事でしょう

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