「たーん、たんたんたーんたたーん、たーんたんたたたーん♪」
今のキヴォトスって、連邦生徒会長が失踪してるらしいし犯罪率も増加してるし、新しい時代に突入してる気がするんだよね〜。
読者の皆さんこんにちは!セレンだよ!
「ちょっとセレン!歌わないでよこんな時に!」
「おっと、ごめんごめん」
今ボクたちは、銀行強盗を計画しています!!
えっ?なんでそんなことになったかって?
なんかねー、アビドスを襲った人たちの黒幕が見つけられないなぁとみんなで話してたら、アビドスの借金の返済金がブラックマーケットに流れてるのを目撃しちゃったんだよね!
で、集金の受領証明書?とかいうのがあれば、借金元のカイザーローンの悪事を暴けるかも!ってなったらしいよ!
え?ボク?ボクは楽しそうだし参加だよ!先生だって参加してるし、問題ないよね?
「うう……もうティーパーティーの方々に顔向けできません……」
ヒフミちゃんが紙袋を被せられて嘆いている……
「ねーせんせー?私は覆面いらないのかなー?」
「うーん……シロコ、ないかな……?」
「ん、ごめん。私たちの分しか持ってないし、代わりになりそうだった紙袋はヒフミに渡しちゃった」
「うーん、そっかぁ……」
「でもおじさん思うんだけど、セレンちゃんはもう指名手配されてるんだよね?いらなくない?」
「うーん、たしかに……?でもわたし、シャーレ所属だよ?」
「ん、ブラックマーケットの銀行だから、連邦生徒会からのお咎めはないはず」
「そうかなぁ……???」
いや普通に犯罪じゃない……???
「まぁいっか!難しいことは考えなくて!」
「そうそう、その意気だよセレンちゃん、おじさんたちと一緒に頑張ろ〜!」
「おー!」
さて、先陣はなぜかボクがやることになった。
アヤネちゃんがハッキングして銀行のシャッターを下ろしていくのを目の前で見ながら、ボクは歌う。
【小さき大海♪ 美しき濁湖♪♪無限の水滴♪♪♪】
歌うと同時に愛銃にセットしたタンクから水が200ml装填され、圧縮されて薬室に送り込まれる。
この銃を拾ってからの、いつもの動作を繰り返しながら、シャッターの方へ銃口を向けた。
「Fire!」
放たれた、
闇銀行のシャッターに当たると同時に、私によって捻じ曲げられた法則の影響下を脱し、
あり得ない圧縮をされた水が解放されるエネルギーは凄まじく、解放され元のサイズへと戻った水を即座に全て蒸発させ、水蒸気爆発を引き起こす。
ボガアァァァァァァァァァアアン!!!!
凄まじい音を上げながら銀行のシャッターがひしゃげて中へと吹っ飛んでいき、入れるようになった。
「や、やりすぎじゃないですか!?」
「ん、早く入るべき」
「いくよ〜!」
「いきますよ〜♪」
「やってやるわ!」
「ごーごー♪」
「ええっ!?いいんですか!?あ、ちょ、待ってください!」
闇銀行の中に入ったボクたち。カウンターの一部にさっき吹っ飛んだシャッターがブッ刺さっている。
幸い怪我人はいないらしい、よかったね!
「全員武器を捨てて、その場に伏せて」
「言うことを聞かないと、痛い目に遭いますよ⭐︎」
「み、みなさん怪我をされないように、おとなしく伏せててくださいね!」
そういい、おとなしくするよう勧告するアビドスの子達とヒフミ。
ん?マーケットガードの1人が銃に手を伸ばして──
パキュン!
「武器は捨ててって、聞こえなかった?」
セリカに阻止された。
「さぁて、計画通り。次のステップに進もうかねー」
「さあ、リーダーのファウストさん?指示をよろしく!!」
ヒフミちゃんが唐突にリーダーにされてる……でもまぁ、紙袋が一番個性的だもんね。
「ええ!?ファウストって私ですか!?」
「もちろん」
「うん、そうだよファウストちゃん♪」
「ファウストさんがボスですからね⭐︎ちなみに私は……クリスティーナだお♧」
「ふふ、じゃあボクも名乗っちゃおうかな?七囚人、【泡沫の歌鳥】!ファウストに雇われた1日銀行強盗さ!」
『ふ、覆面の銀行強盗に……七囚人まで!?ファウスト、一体何者なの……?』
ん?今何か……あ、あそこにいる赤髪の子かな?
「全員、無駄な抵抗はしないこと」
そう言って、シロコちゃんが1人の職員に銃を突きつける。
「さっき到着した現金輸送車の……」
「わ、わかりました!なんでも差し上げますから!金でも、現金でも!債券でも!!」
「いや、私たちが欲しいのは集金記録だけ」
うーんシロコちゃん手際がいい。私よりよっぽど犯罪者では?
「で、できました!これでどうか命だけは……!!」
「よぉーし、それじゃ逃げるよ〜」
「ん、仕事完了」
「全員撤収です〜⭐︎」
アビドスの子達が銀行の外に消えていく。
「け、怪我人はいないようですし、さよなら〜!」
「じゃ、ばいば〜い♪追ってこようなんて考えないでね〜♪」
ボクもそう言い残し、ヒフミと一緒に闇銀行から脱出したのだった。
しばらく走り、落ち着いた場所にて。
「ふー、うまくいったね!」
「あ、あはは……」
「うへ〜、うまくいっちゃったよ〜」
「よし、じゃあ成果確認しようか?」
「ん、このバッグの中に……」
中から出てきたのは、大量の札束。
「……シロコちゃん?」
「ん、待って……奥に多分……」
そう言ってゴソゴソすると、出てきたのは集金の受領明細書。
「成功だね〜。しかも、多分これ1億くらい入ってるよ?君たちの借金もかなりの額返せるんじゃない?」
「うへ〜、本当に5分で1億稼いじゃったよ〜」
「やったぁ!何ぼーっとしてるの!運ぶわよ!」
うん?喜んでるのはセリカちゃんだけ?
『ちょ、ちょっと待ってください!そのお金、使うつもりですか!?』
「アヤネちゃん、どうしたの?これがあれば、セレンが言ってたみたいに借金をたくさん返せるじゃない!」
『そんなことしたら、本当に犯罪だよ!セリカちゃん!』
「は、犯罪だから何!?このお金はそもそも、私たちが汗水垂らして稼いだお金なのよ!それがあの銀行に流れてってたの!
「うーん、お金のやり取りがすでに完了してるし……」
「でも、私もセリカちゃんの意見に賛成です。犯罪者の資金ですし、私たちが正しい使い方をしたほうがいいと思います」
『ノノミ先輩……』
「んむ、それはそうなんだけどね〜。シロコちゃんはどう思う?」
「……自分の意見を言うまでもない。ホシノ先輩が反対するだろうから」
「さすがはシロコちゃん、私のことわかってね〜」
「私たちに必要なのは書類だけ。お金じゃない。今回のは悪人の犯罪資金だからいいとして、次はどうするの?その次は?」
「……」
「こんな方法に慣れちゃうと、ゆくゆくはきっと平気で同じことをするようになっちゃうよ」
「そしたら、この先またピンチになった時……『仕方ない』とか言いながら、やっちゃいけないことに手を出すようになる」
「うへ〜、おじさんとしては、可愛い後輩がそうなっちゃうのは嫌だな〜」
ふんふん、なかなか頼りになる先輩だね……後輩たちが羨ましいよ。
「だから、このバッグはここに置いていくよ。頂くのは必要な書類だけね。これは委員長としての命令だよ〜」
「私はアビドスの事情はわかりませんが……これは、災いの種だと思います」
「僕もそう思うかな〜。こういうの使うのって、面倒くさいことになること多いと思うんだよね〜」
「んじゃ、この話はおしまい。帰ろっか〜」
『!』
うん?
『待ってください!何者かがそちらに向かってきています!』
おやおや……そろそろ帰れると思ったのになぁ
番外編は
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メインが完結するまでは最初にして
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一番最後でも良い