遊戯王ZEXAL~俺の弟が可愛すぎてマジ超天使。弟のためなら何をしても構わない、というかむしろ俺に全部任せて「は?そんなことも出来ないの?」って蔑んだ目で見下してあんなことやそんなk(ry   作:雲珠

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どうも、雲珠(うず)です。
第五話を見て下さり、ありがとうございます。

サブタイはジューベール先生の名言!


第六話 子供には、批評よりも手本が必要である

「ただいまー」

 

つい先程まで逮捕を賭けたデュエルをしていたとは思えないほどの気軽さで家に帰ってきた凍夜。

そのままリビングに向かえば、食事風景が目に映った。

 

「あ、兄ちゃんお帰り」

「ただいま、遊馬。口元にご飯粒ついてるぞ」

「えっ、どこ?」

「んー……こkぐぇっ!」

 

自然な動作で遊馬に顔を近付ける凍夜だったが、突然カエルが潰れたような声を出して床に倒れた。

そして実に恨みがましそうな表情で、目の前の人物を睨みつけた。

 

「んだよ姉貴」

 

睨みつけられた姉も、凍夜に負けず劣らずの般若顔で額に青筋を浮かばせていた。

視線の間で火花が散るような音が聞こえる。

 

「遊馬の教育に悪いでしょうが!」

「兄弟愛のどこか教育に悪いってんだ!世界一純粋な愛だろうが!」

「アンタの場合は行き過ぎて不純なのよ!」

 

ギャンギャンと目の前で繰り広げられる姉と兄の舌戦に、遊馬は遠い目をしながらスルーした。

最初の頃は喧嘩を止めようとオロオロしていたが、今ではすっかり慣れてしまった。

喧嘩自体は遊馬が仲裁に入れば弟溺愛の凍夜はすぐに止めるし、仲裁が入らずとも……。

 

「痛たたたたたッ!!!ギブ!ギブアップ!!骨折れる!」

「今度遊馬の前で変なことしたら許さないからね」

 

黒帯保持者の姉に運動神経が良いだけの凍夜が勝てるはずもなく、物理的に黙らされて終わる。

とはいえ、毎回毎回姉による教育的指導を受けながらも凍夜は遊馬への変態行為を控えたことなど一切無い。

そのゴキブリ並に強い忍耐と精神力は一体どこから来るのか…。

 

「遊馬!お姉ちゃんが酷いんだ!」

「言ってる側から抱きつくな!」

「ゴフッ!?」

 

本日二回目の蹴りで再び床に沈む凍夜。

それでも片手で遊馬の服を掴んでいるあたり、そのブラコン度は重度と言えよう。

 

「ごめん、遊馬。お兄ちゃん、少しだけ離れるな。寂しくなるかもしれないけど、本当に少しの間だから…!」

 

少しも寂しくなんてないが、自分を本当に大切にしてくれているのは分かっているから言わないでおいた。

言ったら言ったで面倒臭そうなどとちっとも思ってない。思ってないったら思ってない。

 

「さっさと座れ」

「……はい」

 

流石の凍夜も黒帯の蹴りを三度も食らいたくないのか、非常に名残惜しそうに遊馬から離れ、席に座った。

すでに用意されていたご飯を一口食べると、全員の食事が再開された。

 

「……ところで遊馬、なんか姉貴の機嫌悪くないか?」

「さっき原稿消えたって言ってた」

「あぁ、それで…」

 

納得したように頷く凍夜だが、姉の機嫌が悪いのは凍夜にも原因がある。

目の前で恋人並に甘い雰囲気を出されたらそりゃあ殴りたくもなる。

一体いつからこんな性格になったのかと思わず姉の口から溜息が漏れた。

 

「突然システムエラーになったのよ。それで原稿も全部消えて……全く、困ったどころの話じゃないわよ」

《――本日、街で起きたシステムダウンについてですが、原因は未だに不明……》

 

姉が怒った表情で愚痴っていると、丁度テレビからその放送が流れていた。

画面には停止したモノレールや赤信号で渋滞している車が映し出されている。

……俺とデュエルした警察も、まさかこれが原因で呼び出されたのか?

 

「俺もオボットに捕まって大変でさー。あ、自動販売機もぶっ壊れてたっけ」

「何だと?遊馬、その話もっと詳しく」

「え?えーと、自動販売機が壊れてジュースが出まくってた」

「違う。そっちじゃない」

 

凍夜はテーブルを強く叩き、勢い良く椅子から立ち上がった。

あまりにも真剣な表情に遊馬はごくりと喉を鳴らした。

 

「捕まった、だと?つまりは遊馬に触れたわけだ……遊馬の柔肌に、機械ごときが!

 場所はどこだ?安心しろ、次からそんなことが出来ないように分解……んん!改良してくるだけだ。それと俺が帰ったら一緒にお風呂に入ろう。主に機械に無理矢理触られたところを重点的に。勿論、それ以外のところもお兄ちゃんの手で洗って、いやむしろ洗ってない場所なんか無いくらい頭の天辺から足の先まで徹底敵に…!そ、そんな、遊馬の体を合法的に触り尽くしたいなんて思ってないから大丈夫だ!」

 

いや完全に触り尽くしたいだけだろう変態。

凍夜を除き、その場にいる全員が思った。

 

「黙って食事してろ」

「ガフッ!……はい」

 

テーブルの下から繰り出された弁慶攻撃に、凍夜は泣く泣く痛みを堪えながら座った。

 

そして後日、新聞の片隅に街の郊外で修理不可能な程スクラップにされたオボットが一機見つかる事件があったとか無かったとか。

 

 




うーん、短い。
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